わたしはかもめ2011年鴎の便り(3月)

便

3月14日

パ25日開幕延期…15日緊急理事会で決定へ[ニッカン]

3月25日に予定されているプロ野球パ・リーグ開幕は、延期されることが14日までに濃厚となった。パ各球団幹部は、被害が拡大し続ける東日本大震災の影響を憂慮。「開幕を延期すべき」との意見、私見が相次いだ。被災地の仙台を本拠地とする楽天を含め、リーグとしてのコンセンサス(意見の一致)を得ることは確実とみられる。15日に行われるパ緊急理事会で意見を集約、一本化し、その後の12球団実行委員会で承認される見通しだ。

15日の臨時理事会を前に、パ各球団は開幕延期の方向に傾いていることが分かった。ロッテ石川球団本部長は「NPB(日本野球機構)に決めてもらって、従うだけ」とNPB側のリーダーシップを求めながらも、意見を求められた場合、球団として「延期」の意見を伝える。「延期という声もあるし、強行する意味もない。開幕を2〜3週間延期することは仕方ないということになった」との考えを示した。千葉での代替開催案が浮上する可能性もあるが、「だからといって、千葉でOKかというものではない」と続けた。本拠地に直接被害のなかった西武の前田球団本部長も、「大変な震災で多くの方が被害に遭われている。そう考えると、ゲームの方は難しいのではないかと思います」と開幕延期を支持した。

現実を照らせば妥当な結論といえる。14日早朝から、Kスタ宮城に建築の専門家が入り球場の損傷度を詳細に調べた。外観に大きな損壊がなく、球場本体の復旧には長い時間はかからない可能性が高い。だが楽天米田球団代表は「物理上可能だから『試合を行う』は違うと思う」と述べた。交通網は寸断されている。球場周辺のホテルは閉鎖されている。ガスの復旧には約3週間かかる見立てがある。

道義上の問題もある。被災地の多くで停電が続き、関東などの1都8県でも計画停電が行われている。デーゲームで試合を行うとしても、球場内では多量の電力を使う。また、予定通り開幕すればチームにより調整度合いに差が生まれる。何より、東北地方での人命救助が最優先されている社会全体の現状で、楽天を含むパ・リーグのプロ野球興行実施は適切ではない。

楽天星野監督は「私は決定に従う立場。軽はずみなことは言えない。会議で決まったことを受け、選手に話す」と私見を強調しながら、「困難なときは、シンプルに考えることが非常に大切。スケジュールを組み直す方が前向きだ」。協約に記される野球の定義「文化的な公共財」の「公共」が揺らいでいる以上、試合はできない。期間や延期された試合の扱い(中止か先送りかなど)は協議が必要だが、開幕延期そのものはすんなり一致の見込みだ。

ページトップ

セは25日開幕強行、分離開催濃厚[ニッカン]

セ・リーグでは、予定通りに3月25日に開幕したいとの声が多かった。巨人清武代表は「色々な考え方があるが、野球をやって勇気を伝えることも必要。たとえお客さんがたくさん来なくても、野球人として責務を果たしたい」と開催に前向きな姿勢を見せた。

広島鈴木球団本部長も「停電などがあるので、(試合が)できないところはできない。自粛して再開を待つのか、(被災地の)支援という目標があって、できるところから試合をするのか…。した方がいいと思う」と発言。計画停電が予想される関東地方などでの日程を雨天中止と同様に考えて先送りし、試合可能な日程から消化すればいいという考えだ。

中日西川球団社長も「明日、他球団の話も聞いてみてからだが、私が思うのは…」と前置きした上で「確かに仙台は難しい状況でしょう。楽天を球界全体で支援していかないといけない。ただ去年もセとパは開幕が別々だったのだから、そこにこだわる必要はないと思う」と分離開催やむなしの立場を示した。

一方、横浜は慎重だ。計画停電とそれによる電車などの交通手段への影響や、余震による観客の安全面を鑑みて今後のオープン戦全7試合の中止を決定。佐藤球団常務は「(余震発生に関する)気象庁の予報も真摯にとらえないといけない。(臨時理事会では)的確な説明をさせていただく予定。ほか5球団のご理解をいただきたいと思う」と話し、開幕延期も含めた日程の変更を15日の臨時理事会で訴える見込みだ。

ページトップ

阪神が楽天、ロッテへ甲子園貸し出し検討[ニッカン]

阪神がパ・リーグへの全面バックアップを約束した。東日本大震災の影響で楽天やロッテが被災したことを受け、南信男球団社長(56)は14日、パの試合や練習での甲子園球場を貸し出すプランを提案。公式戦収益を12球団に分配することや、独自の震災チャリティーを企画し、甲子園などに募金箱を設置する考えを明かした。

16年前に阪神大震災を経験した被災球団として、阪神は楽天やロッテの混乱を深刻に受け止めていた。特に震度6強の地震が襲った仙台は深刻な状況にあり、南球団社長は「甲子園が空いている時は使ってもらえれば」と言葉を絞り出した。仙台などで公式戦開催にメドが立たない場合、甲子園を貸し出す。星野楽天の主催試合球場として提供するプランを提案した。

震災による球場損壊や交通機関の不通。関東では計画停電も予定されるなど、現状のままでは開催が困難では、と思いやった。「こういう時は12球団みんなで助け合わないといけない。ウチは選抜が終わったら何も問題はないから」。

選抜高校野球の終了後で、既に組み込まれた阪神の公式戦以外の日なら支障はない。そのための練習場所も確保する。たとえ甲子園が無理でも「神戸や明石でもできる」とも力説。フランチャイズを置く兵庫県下全球場での開催にも、全面バックアップを約束した。

阪神は15日の臨時実行委員会で、予定通り公式戦を開催してはどうかとの考えを示す模様だ。沼沢球団本部長は「もちろん被災した当事者のことを思うのは大原則です」としながら、苦渋の表情で言った。「試合のできるところまで全部を中止にしてしまうと、日本経済を停滞させてしまい(日本中全てに)得策ではないのでは」。

球団は各球団が開催した公式戦の収益を、楽天やロッテをはじめ、12球団に平等に分配する提案も検討。また、その収益を被災地復興の支援金に充てる案も温めている。公式戦を開催する方が生産性が高く、復興への一助になるのでは、との見方だ。そのためには甲子園球場の貸し出しも含め、全面協力は惜しまない。

阪神大震災では、甲子園球場も一部が損壊し、日本中のファンや他球団など各方面から手厚い支援を受けた。当時の感謝も込め、少しでも恩返ししたい思いは強い。主催公式戦では、甲子園などに被災地義援の募金箱を設置する予定。球団独自にチャリティー活動を開催することも検討に入った。実行委員会では、楽天やロッテをはじめ、パ・リーグの思いに耳を傾ける。そして現状のベストを提案、模索する。

ページトップ

ロッテ、本拠OP戦全試合中止…観客の安全確保[報知]

ロッテは14日、本拠地・QVCで主催するオープン戦の全試合中止を決めた。石川球団運営本部長は「(球場までの)動線も悪いし、とてもじゃないがお客さんを入れられない。千葉市の判断を仰ぐ前に、球団として判断した」と険しい表情で説明。17日のオリックス戦と18日の日本ハム戦の開催も、震災被害の大きさや観客の安全確保の観点から取りやめた。

25日に楽天との開幕戦(Kスタ)を行う場合、ロッテ側はチーム宿舎や移動手段の確保が困難となっていた。この日は千葉県、千葉市と球場施設の安全確認や話し合いをする予定だったが、行政側の時間の都合がつかずに15日に延期。本拠地の修繕や観客を入れての使用が可能か、結論が見えていない状況だ。

15日に開催される臨時の実行委員会、セ・パの理事会に出席する石川本部長は「状況を報告して、それでNPB、コミッショナーに決めてもらい、それに従うしかない。(開幕時期が)延期になるのか、代替として球場を探すのか、明日話さないと分からない」と球団の考えを示した。

15日にQVCで行う日本ハムとの試合形式の合同練習は、予定通りに無観客で実施する方向だ。それ以降もチームは選手の調整に配慮して、紅白戦や他球団との合同練習を組んでいく。

ページトップ

楽天開幕戦延期へ…ロッテが提案する意向[サンスポ]

東日本大震災で大きな被害を受けた影響で、Kスタ宮城での楽天の公式戦開幕戦(25日)を断念する方向であることが14日、分かった。15日のセ、パ両リーグ緊急理事会、12球団による緊急実行委員会で協議するが、楽天・星野仙一監督(64)らパ・リーグ関係者の多くは、延期の意向を表明。一方、セ・リーグ側は予定通りの開幕を主張する見通しだ。

日本野球機構(NPB)の下田事務局長は「各リーグで結論を出していただきたい」とした上で、「ホテル、ライフラインを確保できない。12球団の中で、25日に仙台でやれると思っている人はいない」と厳しい表情で話した。

パ・リーグの球団側からは、延期を要望する意見が続出。楽天と開幕カードで対戦するロッテ・石川球団運営本部長は、「球団の意見を求められたら『開幕が2、3週間延びるのはやむを得ない』というつもり」と、理事会で提案する意向を明かした。

一方、巨人・清武球団代表は「先送りするのではますます事態が分からなくなる。野球界として前向きに始めるというアピールもある」として、予定通りに開幕すべきとの考えを示した。

セ・リーグ側は実行委員会で25日の開幕を主張するとみられ、意見が分かれた場合には「セ、パ分離開幕」、または「楽天−ロッテ戦のみ延期で5試合開幕」といった選択肢となる。それでも、計画停電が実施されている期間のナイター開催などは問題として残りそうだ。

事務局では、3月中の公式戦全試合延期を決めたサッカーJリーグなどの動向も判断材料として提供。実行委員会では加藤コミッショナーが議長を務めるが、下田氏は「強権を発揮できる立場であればやれるが、営業権は侵害できない」と説明。野球協約で定められたコミッショナー指令が下される可能性は低く、決断は球団間での協議に委ねられることになりそうだ。

ページトップ

横浜&ヤクルト&ロッテ、主催OP戦中止[サンスポ]

横浜は14日、横浜スタジアムで予定されていた全てのオープン戦を東日本大震災の影響で中止すると発表した。中止が発表されたのは、16日の広島、17日の巨人、18日の阪神、19日の西武との4試合。

またヤクルトも神宮球場で予定されていた16日の巨人、17日の阪神とのオープン戦を中止したと発表。節電やファンの安全性を考慮した。

ロッテはQVCマリンで予定されている試合のうち15日の日本ハムとの練習試合は行うが、17日のオリックス、18日の日本ハムとのオープン戦中止を決定。日本ハムは16日のオリックス戦(鎌ケ谷)を取りやめた。

ページトップ

巨人&阪神&ロッテ、大学との交流戦中止[サンスポ]

巨人は14日、東日本大震災の影響で15日の早大とのプロアマ交流試合(ジャイアンツ球場)を中止すると発表した。阪神も15、16日にそれぞれ予定していた明大、東洋大と2軍とのオープン戦2試合を、ロッテは18日の同志社大との交流戦を中止した。

ページトップ

セパ同時開幕とならない可能性も、NPB[サンスポ]

日本野球機構(NPB)の下田邦夫事務局長は14日、東日本大震災の被害を受けた仙台市で25日に予定されている楽天主催の開幕戦について「12球団の誰もが3月25日に仙台でやれるとは思っていないでしょう」との見解を示した。楽天は25日から本拠地、Kスタ宮城でロッテと開幕3連戦を行う予定となっている。

15日にセ、パ各リーグが開く臨時の理事会では、延期も想定される開幕日程が協議される。パについては仙台での開幕戦開催の可否などリーグとしての方針を決め、その後の実行委員会に諮る予定。下田事務局長は「セ、パで違う結論が出ることもあり得る」と話し、同時開幕とならない可能性も示唆した。

ページトップ

どうなる3・25開幕…セ、パで考えに温度差も[スポニチ]

セ、パ両リーグ理事会と実行委員会は15日、都内で開かれ、25日のセ、パ公式戦開幕について協議する。

理事会でセ、パそれぞれの方向性を確認し、加藤良三コミッショナーも出席する実行委で結論を出すが、被災地のKスタ宮城での開幕についてNPBの下田邦夫事務局長は「誰も仙台でやれるとは思ってないでしょう」と説明。楽天の本拠地開幕は極めて困難との見解を示し、これを大前提に協議を進めることになった。

セ球団には25日開幕へ前向きな声が多く、下田事務局長は「セとパで異なる結論もあり得る」とした。セとパで開幕をずらすほか、過去にセとパで公式戦試合数が異なったシーズンもあり、パだけ開幕を遅らせて公式戦を短縮する可能性も考えられる。また、計画停電については「国民への要請は、広い意味でプロ野球への要請と受け止めている。(Jリーグなど)他のスポーツ団体の対応は参考資料になる」とも付け加えた。一方で、試合数削減は球団の経営権の侵害につながる懸念から難しい決断を迫られることになりそうだ。

ページトップ

開幕“延期すべき”…星野監督「日程組み直しを」[スポニチ]

楽天・星野仙一監督(64)が14日、大災害をもたらした東日本大震災の影響を考慮し、25日の開幕を延期すべきとの考えを明かした。15日には臨時実行委員会が開催されるが、球団初となる本拠地・Kスタ宮城での開幕戦(対ロッテ)の開催は絶望的。指揮官は球場施設の損壊など物理的な側面だけでなく、東北地方に広がっている甚大な被害状況を何より念頭に置くべきだと訴えた。

大震災の被害実態が把握できない状況で、星野監督も開幕延期を覚悟している。球団初の本拠地開幕戦は25日。しかし宮城県だけでも死者は1万人を超えると予想されている。甚大な被害を考えれば開幕延期が賢明。指揮官は私見とした上で、自身の思いを口にした。「(開幕を)やめろと言うのは簡単。やろうとするから結論が難しくなる。被害のあるチームのショックは大きいが、それ以外のチームは人間だからな…。日程の組み直しの方が前向きだ」。

この日、チームは震災後初の実戦となる試合形式の練習を横浜と行った。地震が発生した11日のロッテ戦(明石)は、選手の家族の安否確認のため8回表で終了。この日の横浜スタジアムも計画停電の地域からは外れていたものの、節電のために電光掲示板はBSO表示のみ。場内アナウンスもなかった。15日の臨時実行委員会に出席する米田純球団代表も「交通、インフラ、宿泊施設などの状況を伝える。開幕戦は中止と思っていても、こちらからは言えない」と、厳しい現状に表情は硬かった。

球場自体も損傷を受けているが「それは小さなこと」と星野監督。「まだまだ大変な状況が続きそう。専門家も色々なことを考えて予測するんだろうけど、その想像を上回っている被害だからな」と、東北地方を中心とした甚大な被害を考慮すべきとの考えだ。被災地には、避難生活を続ける人や行方不明者が多数いる。生きることに不安を抱いている人がいる中で、開幕を優先させることは得策なのか。野球を開催する予算や人員で、やるべきことが他にある。

ページトップ

ロッテも星野監督に同調「延期はやむを得ない」[スポニチ]

ロッテも開幕を延期すべきとの楽天・星野監督の考えに同調した。石川晃球団運営本部長は、千葉市内の球団事務所で「難しいと思っている。間違いなく試合数が減るだろうが、2〜3週間の延期はやむを得ない。(開幕が)危機とかそういうレベルではない」と話した。加えて「(仙台市内の定宿から)宿泊できる状況ではないと連絡があった。仙台に移動できるかも分からない」とした。本拠地・QVCマリン周辺でも液状化現象が見られ、球場内の下水管の一部が破損。駐車場などの復旧のメドが立たず、同球場での代替開催も難しい状況だ。

ページトップ

秋山監督、小川監督も…開幕延期“避けられない”[スポニチ]

楽天の星野監督だけでなく、他球団の指揮官も開幕戦延期は避けられないとの見解を示した。

地理的には最も震源地から離れたヤフードームでオリックスと対戦するソフトバンク・秋山監督は「遅らせてもやむを得ないというのはある」と発言。また、ヤクルトの小川監督は「個人的な意見だが、開幕は遅らせた方がいいと思う。高校野球とは違い、プロ野球は(エンターテインメントとして)興行という面があるので」とした上で「我々は決められたことを守る立場」と実行委員会の決断を見守る構えだ。

ページトップ

巨人・清武代表、予定通りの“開幕”を希望[スポニチ]

危ぶまれる公式戦開幕に巨人・清武英利球団代表が、予定通り開催したい意向を示した。

14日の阪神とのオープン戦後、監督、選手の前で「たとえお客さんが少なくとも準備してもらいたい。収益の問題じゃない」と説明。その上で「人間は倒れたら起き上がるしかない。野球人としては野球をやって、頑張って欲しいという気持ちを伝えるしかない。少しずつ先送りしていくと混乱する」とした。東京ドームでのオープン戦3試合も開催する方針。ただ「計画停電があれば従うしかない」とした。

阪神・沼沢正二球団本部長
「(開幕戦は)できるところがやめるのは得策じゃないと考えます。経済活動もこれ以上、沈下させるのは得策ではないのではないか。」
広島・鈴木清明球団本部長
「セ・パ別々で考えないと。開幕を遅らせるのは日程的に無理。賛否両論はあると思うが、できるところはした方がいい。」

ページトップ

パ「延期」セ「開幕」25日同時開催へ意見分かれる[報知]

東日本大震災の影響で、今季のプロ野球はセ・パ両リーグが「分離開幕」する可能性が14日、出てきた。両リーグの理事会および12球団の臨時実行委員会が15日、都内で開かれる。25日に同時開幕の予定だった2011年シーズンの運営策を話し合うが、セ・パで意見が分かれている。セは予定通りの開幕を目指す意向で、パは楽天の本拠地・Kスタ宮城が震災の避難所となっている現状もあり、開催は困難な状況だ。

プロ野球の開幕まで、すでに2週間を切った。09年以来、2年ぶりにセ・パ同時開幕する予定だったが、今後の運営方針が話し合われる会議を翌日に控え、両リーグの見解は異なっていた。

予定通りの開幕に前向きな声が多かったのは、セ・リーグだった。

ヤクルトの鈴木球団社長兼オーナー代行は、この日、都内で取材に応じ「一方的に主張することはできないが、許されるのならやりたい。こういう状況なのは承知しているが、NPB、12球団の状況を確認した上で、環境が整えられれば」と条件付きながら対阪神開幕戦(神宮)を開催したい意向だ。

また、横浜との開幕戦(東京D)を主催する巨人の清武球団代表も「今後の事態を見てから」と前置きした上で「(日程を)後ろにして混乱を避ける手もある。でも、お客さまが入らなくても、僕らが頑張っているという姿勢を見せなくてはいけない。選手達には野球界の責務を果たしたい。その準備をして欲しいと話しました。復興に向けて、前向きな姿勢を持っていきたい」と私案を披露した。

セ各球団の本拠地球場には、東日本大震災によるダメージがないという事情がある。広島の鈴木球団本部長は、球場事情が違うとの考えを示し「セ・パ別々で考えないと。開幕を遅らせるのは日程的に無理。賛否両論はあると思うが、できるところはした方がいい」と持論を述べた。関係者の話を総合すると、セは首都圏球場の電力問題をクリアしつつ、野球を復興支援につなげたいと考えている。

対照的にパ・リーグは、予定通りの開幕に否定的な意見がほとんどだ。楽天の本拠地であるKスタ宮城は、物理的に球場が使用できる状況ではない。

ロッテの石川球団運営本部長は「まず仙台は無理でしょう。だから千葉がOKかというと、そうでもない。ロッテとしては、聞かれたら、2、3週間延びても仕方がない、と言おうと思う」と語った。日本野球機構(NPB)の下田事務局長も「12球団の誰もが3月25日に仙台で(開幕戦を)やれるとは誰も思っていない」。会議は午後4時から始まるが、紛糾は必至で「徹夜になるかもしれない」と続けた。

Kスタ宮城だけでなく、ロッテのQVCマリン周辺も被害を受けている。被災地内でのプロ野球開催は困難であることから、パ・リーグは開幕戦の延期や代替球場での開催を中心に話し合うことになりそうだ。

プロ野球は、セ・パそれぞれのリーグ運営が独立しており、リーグの理事会に運営方針を決める権利がある。「セ・パで違う結論が出ることもあり得る」と下田事務局長。プロ野球を延期するのか。それとも、あえて強行することで元気と希望を与えるのか。両リーグで異なる「答え」を出しながら、前へ進もうとしている。

ページトップ

17日オリ戦、18日ハム戦中止[ニッカン]

ロッテは14日、QVCマリンで行われる予定だった17日のオリックス戦、18日の日本ハム戦の中止を決めた。これで同球場でのオープン戦5試合は全て中止となった。石川球団本部長は「市の判断を仰ぐまでもなく、今の被害レベルで球団が決めた。動線も悪いし、お客さんは入れられない」と説明した。他球団との練習試合や紅白戦で代用する方針だ。

ページトップ