わたしはかもめ2011年鴎の便り(3月)

便

3月16日

屋外で練習[千葉日報]

福島第1原発の事故の影響を考慮して15日の練習試合を中止した千葉ロッテは16日、放射線量や風向きに問題がないと判断し、QVCマリンで屋外練習を行った。石川晃球団運営本部長が練習前に「今日は数値に問題はないので、心配なく練習して欲しい」と選手に伝えた。

当初はブルペンなど屋内で行う予定だった。打撃練習中には余震とみられる震度5弱の地震があり、計画停電の影響で練習時間も午後2時までと依然として震災の影響が残る。17日に予定されていた紅白戦も、午後に予定されている計画停電のため中止が決定し、練習に変更された。

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ロッテ、練習中にグラッ震度4の地震発生[サンスポ]

ロッテ・石川球団運営本部長は16日、午前11時からの練習に先立ち福島第1原発の事故による放射線量について「数値的に(問題はなく)外でも心配しないでやって欲しい」と説明。これを受け選手達はグラウンドで約2時間45分、汗を流した。それでも練習中には震度4の地震が発生し、一時ものものしい雰囲気に包まれた。

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ロッテ、放射線「問題なし」で屋外練習に変更[スポニチ]

ロッテは原発事故の影響を避け、屋内での練習を予定していたが、石川晃球団運営本部長は「今日は数値に問題ない。選手には心配しないで練習して欲しいと話した」とQVCマリンのグラウンドでの全体練習に変更した。

フリー打撃中には千葉県東方沖を震源地とする地震も起こったが、西村監督は「不安はあると思う。気持ちを切り替えてやらないと」。また、渡辺俊は日本赤十字社を通じて100万円の義援金を送ると発表。「今後も何かできることを考えていきたい」と話した。

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放射能に余震もなんの!屋外で練習…ロッテ[報知]

ロッテは16日、予定を変更して屋外で全体練習を行った。当初は放射能漏れの影響を考慮し、ブルペンなど屋内施設を使って練習する予定だったが、情報を総合的に判断してQVCでの屋外練習に変更。練習中には千葉東方沖を震源とした地震にも襲われたが、最後までメニューを消化した。

人工芝も鮮やかなグラウンドに、選手達が輪をつくった。その前に立った石川球団運営本部長は「今日は数値的に問題もないし、風向きも大丈夫だから心配せずに外でやって下さい」と説明。西村監督は「不安?そりゃあ、あるでしょう。あるけど大丈夫だと聞いたら、外でやらないと」。不安に屈することなく、屋外での練習を最後までやりきった。

QVCに緊張が走ったのは午後0時52分だった。関係者や報道陣の携帯電話が、一斉に緊急地震速報を受信。直後に、震度4の揺れが球場を襲った。それでも、揺れが収まるとすぐに練習を再開。大松は「準備だけはしっかりやるしかない。なかなか、そういう気持ちにはなれないですけど…」。放射能や余震への恐怖と被災者への思い。様々な思いを抱えながら、選手は開催時期が不透明な開幕に備え、練習を続けている。

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屋外でフリー打撃も地震に遭遇[ニッカン]

ロッテはQVCマリンフィールドで練習を行った。福島第1原発の放射性物質漏れを恐れ、当初は屋内で行う予定だったが「数値に問題がない」(石川球団運営本部長)として、屋外に出てフリー打撃などをした。

ただ、練習中には千葉県東方沖を震源地とする地震も起こった。西村監督は「不安はあるけど、気持ちを切り替えてやらないと」と気丈に言った。午後3時20分から計画停電の実施が予定され、練習は午後2時半までに終了。球団職員も相次いで帰宅していた。

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渡辺俊が義援金「少しでも力に」[ニッカン]

ロッテ渡辺俊介投手(34)が16日、東日本大震災の義援金として100万円を日本赤十字社千葉県支部に寄付した。渡辺俊は「今も救援を待っている人や、避難生活を余儀なくされている人達に、少しでも力になりたいと思い、わずかではありますが、義援金を送らせていただきました。今後も何かできることや、届けられるかを考えていきたい」と話した。

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屋外練習、本部長「問題ない」[ニッカン]

ロッテが16日、QVCマリンでの全体練習を行った。前日まではブルペンなどの室内で行う予定だったが、周辺の放射線量や風向きなどを検討した結果、屋外で実施した。練習前に選手に状況説明を行った石川球団本部長は「今日は数値的に問題ない。風の具合も大丈夫だから、心配なく外でやってくださいと伝えた」と話した。

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計画停電で19日ロッテ戦は中止[ニッカン]

巨人は16日、19日に山梨・甲府で予定していたロッテとのオープン戦の開催を中止すると発表した。東日本大震災による計画停電の実施予定時間と、試合の時間帯が重なっているのが理由。

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パ開幕延期4月12日、日程組み直し[ニッカン]

25日に予定されていたパ・リーグの開幕が約3週間後の4月12日に延期されることが16日、分かった。17日にも発表される。11日に発生した東日本大震災を受け、15日の臨時理事会でリーグとして延期方針を確認していた。各球団幹部がこの日も話し合いを重ね、レギュラーシーズンの試合数144を確保する方針で、日程調整が大筋で固まったとみられる。セ・リーグは予定通り25日開幕の方向だが、パは甚大な震災被害と社会情勢に最大限配慮して開幕する。

「4・12パ開幕」は、日々変化する社会情勢の中で導き出した建設的な結論だ。前日の実行委員会で開幕日については持ち帰り議論となった。一夜明け、パ各球団幹部は迅速かつ真摯に討議を重ねた。パ理事長の楽天井上オーナー代行は「基本的な方向性はある程度固まっている。議論の中で決まったことはない。昨日までの話を、より深めたようなもの」と説明。前日の理事会で一致をみた「延期」の結論から、最善のスケジュールを探った。

6球団の試合数をそろえないと勝率による順位をつけることができないため、プロ野球公式戦は「節」という単位で区切られている。変更される開幕日の4月12日は、「第4節初日」に該当する。4月の「○節初日」は5、12、19、26の各日がある。この4日が開幕のタイミングだった。前日の理事会で「2から3週間の延期」という方向性が定まっており、4月12日が選定された。

延期される1〜3節の各試合は中止とせず、しかるべき時期に先送りし、レギュラーシーズン144試合は維持するとみられる。特にシーズン後半で試合日程が詰まることが考えられる。クライマックスシリーズの試合数、システムを調整して対処する可能性が高い。前日の実行委員会で、プロ野球選手会は総意として「延期するべき」との方針を公にした。同時に「日程が過密となっても決定に従う」と歩み寄る姿勢も示した。「労使間」が有機的に歩み寄る形で導き出された日程といえる。

開幕まで3週間以上という期間があれば、調整度合いによる有利不利の不公平感が解消される。各チームは自軍の練習に加え、他チームと試合を重ねることができる。何よりこの3週間で、日本国内が震災復旧に全力を尽くし、ある程度の落ち着きが生まれている希望がある。プロ野球を観戦し、励みや糧とできる国民が増えている期待がある。

日程が複雑な上、想定していた興行収益も変わる。1度固めた開幕日の延期は重い判断ではある。だがプロスポーツ各界で試合中止、延期が相次ぐ中、パ・リーグも良識に従い英断を下した。

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セ3・25、パ4・12の“分離”開幕へ[サンスポ]

東日本大震災の影響で、開幕が危ぶまれているプロ野球で、セ・リーグは予定通り今月25日に開幕戦を開催することが16日、分かった。楽天の本拠地・仙台市が被災したパ・リーグは同日、4月12日に開幕する方針で最終調整を行った。17日に両リーグが開幕日程を正式発表する。

セは15日の理事会で25日開幕を決定した。だが日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)が開幕を迎えられる状況にない、と延期を要望。加藤コミッショナーも「12球団が一体でまとまっていかなければならない」と両リーグで議論を深めることを要望し、1度は白紙に戻した。

セの各球団代表者はこの日、選手会への説明、説得にあたる一方、電話などで協議。その結果「1度日程を延期してしまえば、今後開幕の判断が難しくなる」(関係者)という声が依然多く、25日開幕で一致。ただ、巨人・清武代表が「計画停電の範囲に入れば中止する。原発も(考慮する)」と話すなど、事態が悪化した場合には中止など柔軟な対応をとる方針だ。

一方、パはこの日都内で2日連続の緊急理事会を開催。4月12日に開幕する方向で最終調整を終えた。レギュラーシーズン144試合の実施を優先し、延期される5カードは10月に組み込む予定。今季のクライマックスシリーズ(CS)は実施しない可能性が高い。

両リーグは17日、最後の意見調整を行った後で加藤コミッショナーが同席した上で開幕日程の発表を行う。

しかし選手会は、セ パが同時に開幕延期することを求めており、混乱が続く可能性もある。

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イースタン、予定通り19日に開幕へ[スポニチ]

イースタン・リーグは、当初の予定通り19日に開幕する見込みとなった。既にウエスタン・リーグが15日に開幕していることに加え、1軍と比べ集客規模が小さく、デーゲームが中心のため計画停電の影響も小さいと判断。セ・リーグの大柿和則統括は「予定通り19日に開幕する方向です」と説明した。その上で、一部のナイターや楽天本拠地の宮城県利府町など被災地での開催については「7球団で話し合って調整したい」とした。

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分離開幕決定!セ強行「3・25」パ延期「4・12」[スポニチ]

東日本大震災により公式戦開幕が懸念されているプロ野球で、セ・パ両リーグの分離開幕が決まった。楽天の本拠地球場が被災するなど、25日開幕が難しい情勢のパ・リーグは16日、都内で臨時理事会を行い、開幕を4月12日まで延期することを決めた。一方、所属球団の受けた影響が比較的小さいセ・リーグは、選手側から開催に疑問の声が上がっている中で予定通り25日に強行開幕する方向。17日に発表される。

前日に続いて行われた臨時のパ理事会。急遽前夜に開催が決まった会議は4時間近くも議論が交わされた。継続審議となった開幕日。前日の時点で延期という方向性は確認していた。では、いつまで延ばすのか。被災した楽天の本拠地・仙台の状況、代替の本拠地の問題も考慮して4・12開幕が確定した。

「色々問題点をすり合わせ、開幕の方向性を話した。最終的な方向ではありません」。井上智治理事長(楽天オーナー代行)は慎重にそう話すと「営業面のこともあるが、チームがいつスタートするかという問題もある」。不安な中でも開幕へ準備しなければならない。選手のメンタル面への配慮からも発表を急ぐ必要があった。

前夜、各理事会でセが25日強行開幕、パが開幕延期を決めて迎えた実行委。加藤良三コミッショナーが5項目の方針を示して熟考を促し、継続審議が決まった。それから約15時間後。延期という基本方針の上で確認したのが4月12日開幕だった。当初の日程では4月10日までで6球団が一通りの対戦を終了。同12日からが対戦カードの折り返しとなる。楽天が本拠地開幕となる同15日の案もあったが「球場が同じよりもカードが同じ方がフェアではないか」という意見が出て、あらためて仕切り直すという意味からも最適となったという。

一方で、セ・リーグは25日開幕を前日の理事会で確認。被災地への配慮や電力事情、選手会の反発もあるが、本拠地に被害がないことからある球団幹部は「セはやれる範囲でやればいい。開幕準備を進め(電力事情などで)できないなら試合ごと中止すればいい」との見解を示した。セは17日に予定していた理事会を中止。最終判断は理事長預かりとし、17日に発表する方向で準備している。

パの井上理事長は「セとすり合わせして、足並みをそろえてから発表したい。新(あたらし)さん(ヤクルト球団専務=セ・リーグ理事長)とも連絡を取ってます」と説明。17日にセ、パですり合わせを行う予定だ。セの開幕日次第でパも流動的ではあるが、セは3・25、パは4・12という分離開幕を、加藤コミッショナーの同席のもとに発表することになりそうだ。

◇延期も火曜開幕も史上初

パは4月12日の火曜日に開幕日が変更される。開幕が延期されるのは史上初で、2リーグ制以降では73年セ、パの4月14日、63、85年セの4月13日に次ぎ、69年セ、パに並ぶ遅いシーズン開幕となる。また、過去の開幕は大半が金曜か土曜。その他の曜日は祝日だったケースも含めて水、木、日曜はあったが、火曜からは初めてだ。なお、セの3月25日からは18日遅れ。これまでのセ、パ分離開幕では08年の8日間が最長となっており、今回が最も足並みのそろわない開幕になった。

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開幕延期のパ・リーグ、日程消化のためCS消滅も[スポニチ]

開幕を延期するパ・リーグでは、1チーム15試合ずつを飛ばすことになる。緊急理事会ではこの15試合の扱いについても検討。井上理事長は「公式戦144試合とクライマックスシリーズ(CS)をしたいという希望はある。現実とどうすり合わせるか」。ある球団幹部は「延期した分を後ろにくっつける案もある」と説明した。

ただ、パの公式戦最終日は10月4日。10日後の同14日からはCSファーストステージが始まる。雨天中止の試合が出れば事実上、日程消化は不可能で144試合を行うためにCSを開催しない案が提示されるなど、パは今後も延期余波の日程調整に苦慮しそうだ。

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セ選手会反発!宮本「納得できる理由がない」[スポニチ]

セ・リーグは3月25日の強行開幕を決めたが、選手会は16日も球団幹部と話し合いを行い、延期を訴えた。ヤクルトでは、石川選手会長とともに出席したプロ野球選手会前会長の宮本が「納得できる理由が何一つなかったので“無理です”と言った」と反発。横浜でも宮城県石巻市に実家がある新沼選手会長は三浦ととも

に出席し「25日に気持ちが向かっていかない」と強い抵抗を示した。

日本プロ野球選手会の松原徹事務局長は「選手は開幕を遅らせても、15連戦やダブルヘッダーで144試合をやり抜くつもりでいる」と選手の気持ちを代弁。さらに「リーグ戦を重視し、クライマックス・シリーズを中止するのもやむを得ない」との私見も披露した。

球団サイドと実際にプレーする選手の間には温度差がある。16日も福島第1原発の放射能漏れが関東圏にも及ぶ中、神宮でヤクルトと巨人が合同練習を行った。現場は中止を訴えたが、両球団のフロント同士の話し合いで決行。試合直前には震度3の地震で両ベンチから選手が飛び出すなど「何でやるのか」とあきれた声も相次いだ。

◇開幕について、パ・リーグ選手会長の話

ソフトバンク・川崎
「開幕を延期した方がいいと僕も思う。ファンもそうだけど、僕達も落ち着いてプレーできない。」
西武・帆足
「開幕の時期は被災地の復興が進んでからですよね。1ヶ月ぐらいは見た方がいいとは思います。」
ロッテ・サブロー
「宮城や岩手だけではなく千葉でも死者が出ている。今やるべきでないと思う。(セが25日開催を主張するが)プロ野球全体の問題。こういうときこそ1つになってやってもらいたいというのが個人的にはある。」
日本ハム・田中
「開幕の25日はすぐだし、野球をやれる環境じゃない。ファイターズ選手会としてはイースタン、ウエスタンを含め全て延期した方がいいという意見でまとまっています。
オリックス・岸田
「選手の中でも色々な意見があります。開幕に関しては、簡単にコメントすることは難しい。まずは被災地、被災者の方々のことを第一に考えなければいけないと思います。」
楽天・嶋
「今は何もないです。これからチームで話し合います。」

◇開幕について、セ・リーグ選手会長の話

中日・森野
「僕達は野球をするのが仕事で、球団は営業、運営するのが仕事。ただ、個人的な意見として球団に伝えたのは『まだ人命救助が行われている段階でやるのはどうか』ということ。結論に時間がかかるようなら延期した方がいい。」
阪神・鳥谷
「沼沢本部長には、開幕日を遅らせて欲しいという阪神選手会の意見を伝えました。選手はできることをしっかりとやるだけです。」
巨人・内海
「僕らは野球しかないし、被災された方に元気になってもらいたい気持ちはある。でも、選手の意見を聞いたところ、今はそういう(25日開幕)段階ではないのではないかという話は(球団に)した。」
ヤクルト・石川
「僕らも試合をやりたい気持ちは同じだけど、今はその時期じゃない。選手の中にも親族や知り合いなどに被災者も多くいる。日程の調整は大変だけど、僕らの気持ちも分かって欲しい。」
広島・石原
「緊急事態だと思いますし、よく考えて進めていかなくてはいけない。野球が仕事というのはあるけど、現状が現状なので。(25日開幕は)どうなのかという気持ちの方が、今は強いです。」
横浜・新沼
「みんな家族もある。横浜選手会としては、開幕延期に関して変わらない。」

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セ・リーグ予定通り25日開幕、パは4・12最有力[報知]

開幕延期を決めたプロ野球パ・リーグの新たな開幕日として、4月12日が最有力となっていることが16日、明らかになった。関係者が明かしたもの。5カード、計15試合を飛ばすことで、楽天が一時的に使用する球場確保などに全力を注ぐ。一方のセ・リーグは予定どおり3月25日に開幕する方針に変わりはない。17日にも正式発表される見通しだ。

国民的スポーツの開催へ、パ・リーグが立ち上がった。関係者の1人が「パは、5カード(15試合)を外して4月12日開幕の方向で協議している」と明かした。当初はセと同じ3・25開幕の予定だったが、半月遅らせ2011年のシーズンをスタートさせる。

パ・リーグは、楽天の本拠地・Kスタ宮城が被害を受けていることから、開幕延期の方針を打ち出していた。延期期間として1週間から1か月まで、様々な案が浮上していた。

12日開幕だと、当初は日本ハム、楽天、ソフトバンクが持っていた「開幕権」が、西武、ロッテ、オリックスに変わる。そのため、関係者によると、開幕権が変わらない15日開幕の可能性も残っているという。

東日本大震災を受けプロ野球は、開幕日を再検討。15日のセ・パ両リーグ理事会で「セ25日開幕、パ開幕延期」の方針が打ち出された。直後の実行委員会で正式決定する運びだったが、日本プロ野球選手会が再考を求めたことなどからいったん「継続審議」とし、この日、12球団の幹部が各地で所属選手に両リーグの開幕日とその趣旨を説明した。

神宮球場横のクラブハウスでは、ヤクルトの新球団常務取締役が石川選手会長らに「野球人として、野球をして励ますことが基本」と理解を求めた。これに対して宮本は「納得できる理由が何一つないので無理です。野球で勇気を与えるとかそういう場合ではない」と話すなど、複数のチームの選手が、セ・リーグの25日開幕に難色を示した。今後の選手会の出方も注目される。

プロ野球は、セ・パともに、比較的早い時期に公式戦を開催することで、震災に苦しむ日本を活性化する道を選んだともいえる。この日、加藤良三コミッショナー(69)は、東京・内幸町の日本野球機構(NPB)で取材に対応。「野球として何ができるか。前進するために何を探求すべきか。開幕への対応が(正式に)決定し次第、私の考えを明確にします。逃げるつもりはない」と球界の団結を呼びかけた。

公式戦開催に向けて、いくつものハードルがあるのも事実だ。首都圏各地では「計画停電」を実施している中での開催となる。大量の電力を消費するナイター照明などが、節電を続ける市民にどう映るかにも注意を払うつもり。同コミッショナーは「基本姿勢とは別に実体の問題があるのは事実。それは調和させないといけない。(電力消費は)ギリギリまで知恵を出して考える必要がある」との見解を示した。

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セ球団の25日開幕案に選手はNO![報知]

プロ野球公式戦の開幕戦日程について、東日本大震災の影響を考えて実行委員会で継続協議となったことを受け、各球団で選手への事情説明が16日に始まった。予定通りに25日開幕の方針を固めているセ・リーグ球団の説明に選手からは反対の声が上がった。

日本プロ野球選手会の前選手会長でもあるヤクルトの宮本慎也内野手は「納得できる理由が1つもなかったので無理ですと言った」と明かした。さらに「復興が見えた時に野球で勇気づけることはいいと思うが、今勇気づけられると思っているなら思い上がりだと思う」と主張。シーズン後半が過密になっても、全144試合を実施することに同意していることも伝えたという。ヤクルトの新純生球団常務は「何がプロ野球としてできるかというと、試合をすること。選手の了解なく強引にはやらない」と話した。

阪神の金本知憲外野手は、被災した仙台市の東北福祉大出身。「被災者のことを思うと野球開催どころではない、というのが正直な気持ち。ゴルフもフィギュアも、全て中止になり、プロ野球だけがそこまで開幕にこだわるのは何なのか」と訝った。

パ・リーグは延期の方針を示している。日本ハムの田中賢介選手会長は「これだけの被災者がいる中で(25日の)開幕は無理と考えている。まずは被災者の方々のことを第一に考えて欲しい」と話した。

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