わたしはかもめ2011年鴎の便り(6月)

便

6月28日

北海道日本ハム0−1千葉ロッテ(札幌ドーム)

ロッテの唐川が今季3度目の完封勝利で自己最多の7勝目を挙げた。伸びのある直球を軸に内外角を丁寧に突いた。打線は3回2死二塁から大松の適時打で唯一の得点を挙げた。日本ハムは淡泊な打撃が続き、三塁を踏めなかった。

123456789R
千葉ロッテ0010000001
北海道日本ハム0000000000

ページトップ

唐川完封7勝「全部の球が良かった」[ニッカン]

ロッテ唐川侑己投手(21)が、同期の日本ハム中田翔内野手(22)に完勝し、今季3度目の完封勝利を挙げた。6試合ぶりに4番で出場した中田と今季初対決し、4打数無安打2奪三振とねじ伏せた。113球を投げ、5安打8三振で無四球。高校時代に「ビッグ3」と呼ばれたライバルの前で自己最多7勝目をマークした。

9回2死、中田の打球が中堅岡田のグラブに収まると、唐川は照れくさそうに、小さくはにかんだ。マウンドを降りると里崎とハイタッチ。今季3度目の完封勝利の味をかみしめた。「今日は全部の球が良かった。真っすぐも、カーブも、スライダーも」。自信のコメントが、目下の充実ぶりを物語っていた。

「ビッグ3」対決を制し、波に乗った。1回に迎えた2死二塁のピンチ。打席には6試合ぶりに4番に座った中田がいた。「打たれると相手チームを流れに乗せてしまう。しっかり抑えようと思った」。高校時代からのライバル。抑えたい気持ちは強かったが、冷静に立ち向かった。

初球。打ち気にはやる中田をあざ笑うかのような106キロのスローカーブ。ボール球を振らせて、ペースをつかんだ。2球目。139キロの外角直球で簡単に追い込むと、3球目はそこからボール2つ外にずらした141キロの直球。前回登板の神宮でも出なかった140キロ台の直球は、唐川いわく「今年1番のボール」。中田のバットはあっけなく空を切った。3球三振。ムードメーカーを抑え切ったことで、その後はピンチらしいピンチもなし。圧巻の113球だった。

これでチーム勝ち頭の7勝目。4年目にして覚醒した唐川を、成本投手コーチは「今季はボール球を上手に使っている」という。打者を打ち取るのに必要なのは、ストライクだけではない。ボールを有効に利用すれば、長打の危険も減り、投球自体の幅も広がる。「ここはストライクでいい。ここはボールでいい。常にそういうことを考えながら投げている」。進化した姿が凝縮されていたのが、中田との対戦。第2、第3打席も決め球はボールのスライダー。「ボールの出し入れをうまく使っていた」。成本投手コーチもうなるしかなかった。

ライバルを圧倒してつかんだ自己最多の7勝目。それでも、さらに上を目指す唐川には通過点でしかない。「体力的にもまだへばっていない。(今までの)倍ぐらいは勝てるんじゃないかと思っています」。この快進撃は、まだまだ続きそうな勢いだ。

ページトップ

唐川、初の無四球完封“中田斬り締め”7勝目[スポニチ]

「ビッグ3」対決に完勝した。ロッテ・唐川侑己投手(21)が28日、日本ハム戦に先発。自身初の無四球完封で、プロ4年目で自己最多の7勝目を挙げた。07年高校生ドラフト1巡目同士の顔合わせとなった中田翔外野手(22)との対決。初回に「今季1番の球」という外角直球で空振り三振を奪うなど、4打数無安打に抑え込み、永遠のライバルとなる相手に、進化した姿を見せつけた。

1球のファウルで札幌ドームのボルテージは最高潮に達した。1−0の9回2死。一発が出れば同点の場面で唐川が投じた初球、126キロの甘いスライダーを中田がフルスイング。ミスショットで命拾いし、再び冷静さを取り戻した。3球目にこの日の快投を支えた107キロのカーブを挟み、最後はスライダーで中飛。最後の打者として永遠のライバルを仕留めた。

唐川
「力んでも自分はいいことがないが、最後だったので全力でいった。ファウルは怖かった。」
中田
「打つとすれば最後の打席だった。1、2球目は甘かった。」

これまでの対戦は5打数1安打。第1打席で布石を打った唐川が主導権を握った。初回2死二塁で、中田の初球に投じたのは106キロのカーブ。ストライクゾーンからボールになる縦の変化球で空振りを奪った。

唐川
「(捕手の里崎の)サインです。どこかで投げないといけないので投げたかった。それ(緩急)が本来の投球なので。」

中田は直球にタイミングを合わせて打つタイプ。打ち気満々の相手から空振りを奪うと同時に、100キロ台の遅球の残像を残した。そして2球目はアウトローへの139キロ直球で見逃しストライク。3球勝負にいって、外角141キロ直球でバットに空を切らせた。

中田
「真っ直ぐの切れが凄かった。球速はそれほど出ていないけど、ピュッと来た。」
唐川
「あの球は今季1番の球だった。」

今季1番の球。球の切れで勝負するタイプだけに、力まないことを常に考えてきた。その中で、「力んでもタイミングを合わせればいけると思って」と最近2、3試合はあえて力んで投げていたという。理想の直球を模索する中で、現時点での最高の球を投げ込んだ。4回は外角スライダーで泳がせて右飛、7回は外角スライダーで空振り三振。完勝だった。

中田はこの日、昨季の打点王・小谷野を押しのけて、6試合ぶりに4番に復帰した。そして、唐川もチームトップの7勝目を挙げた。もはや2人ともチームの顔に成長した。

中田
「まさしく1軍の投手の球だった。今日は色々勉強になった。さすがやな。」
唐川
「まだまだこれから。特別に何か、というのはない。」

ヤクルト・由規を加えた「ビッグ3」の名勝負は、今後も長きにわたって続いていく。

ページトップ

大松「積極的にいった」唐川援護の千金V打![スポニチ]

ロッテ・大松が3回にこの日唯一の得点を叩き出した。2死二塁で初球を右前に運び「積極的にいったのがいい結果につながった」と喜んだ。

ただ4番打者は「今日は唐川。いい投球をしていた」と完封した右腕を真っ先に持ち上げた。3回以降は5、7回と好機で凡退しただけに「もう1点、取りたかった。集中力のある打撃をしていかないと」と反省も忘れなかった。

ページトップ

ロッテ・唐川、無四球完封で自己新7勝[サンスポ]

ロッテの4年目右腕・唐川侑己投手(21)が28日、日本ハム4回戦(札幌ドーム)で圧巻の投球を披露した。直球を軸に多彩な変化球で無四球、5安打完封で1−0勝利に導いた。完封は今季3度目、自己最多となる7勝目。“ビッグ3”の一角、同期の日本ハム4番・中田翔内野手(22)を4打数無安打に封じるなど、劣らない存在感をみせつけた。

右翼席に陣取るマリーンズファンから、嵐のような“唐川コール”が巻き起こる。90度まで腰をまげて応えた顔には、余裕があふれていた。「調子がいいのは自分でも分かっていました。(球種は)全部良かったですね。真っ直ぐもカーブもスライダーも」。

日本ハム打線に許したのはわずか5安打。三塁さえ踏ませず、無四球で今季3度目の完封勝利を飾った。

敵地をわかせたのは、ヤクルト・由規とともに“高校ビッグ3”と騒がれた中田との今季初対決だった。1回2死二塁では「今年1番よかった球」という141キロの直球で3球三振。わずか1点のリードに「怖かった」と振り返った9回2死の第4打席も、129キロのスライダーで中飛に打ち取った。「彼に打たれると(相手を)波に乗せてしまうので、意識はしました」。

昨季の自己最多6勝を早くも上回る7勝目(2敗)。西村監督も「素晴らしかった。真っ直ぐが走っていたから、ほかの変化球も有効に使えた。低めに徹底して投げていた」と絶賛だ。

それでも本人は「今の段階で勝ち数が多いのはいいこと」と淡々。「(まだ)へばってないです」と、さらなる勝ち星の上積みを予告した。

ここまで防御率1.27は、楽天・田中に次ぐ2位。現実味を帯びてきたのが球宴初出場だ。「小学生のときにテレビで見たことがありますが、中学や高校時代は見ていないです」。ファン投票は現在4位だが、第2戦(23日)は本拠地のQVCマリン。監督推薦や選手間投票もあり、クールな21歳右腕にも出場のチャンスは十分にありそうだ。

ページトップ

唐川が完封!自己最多の7勝[ニッカン]

ロッテ唐川侑己投手(21)が今季3度目の完封で、シーズン自己最多の7勝目を挙げた。日本ハム打線を散発5安打。三塁を踏ませぬ快投だった。「練習から調子が良かったし、今日は全部の球が良かった」。同級生のライバル中田も4の0と圧倒。圧巻の113球だった。

ページトップ

西村監督「もうちょっと点を」[ニッカン]

ロッテ西村徳文監督(51)が、攻め切れない打線に苦言を呈した。11安打を放ちながらも、得点は3回の1点だけ。「11本も打って、無死のランナーも6回。もうちょっと点を取っていれば、唐川も楽に投げられた。明日は取ってくれるでしょう」。次戦に向けて、打撃陣に期待した。

ページトップ

ロッテ・大松が先制打「積極的にいった」[サンスポ]

このところ仕掛けが遅かったロッテが、3回に先制点を挙げた。2死二塁で大松が右前打を放ち、二塁走者の伊志嶺が捕手のタッチをかいくぐりながら生還した。

大松は高めに来た初球を強引に引っ張った。第1打席も初球から振って出ていただけに「積極的にいったのが、いい結果につながった」。貴重な先制打に「侑己(唐川)が投げているから、先制点を取れば、チームも侑己も乗っていけると思っていた」と納得の口ぶりだった。

西村監督
「素晴らしかった。真っ直ぐが走っていて、緩急をうまく使えていた。」(唐川に)
伊志嶺
「本当にぎりぎりだった。捕手が(本塁から)ずれているのが見えたので、うまくかわしてスライディングできた。」(3回に二塁から好走塁で生還)

ページトップ

4番大松「積極的に」先制打[ニッカン]

ロッテが3回、4番大松尚逸外野手(29)の右前適時打で1点を先制した。初球。ウルフの高めに浮いたカットボールを十分に引きつけて、鋭く振り抜いた。「先制すればチームも、侑己(唐川)も乗っていけると思っていた。積極的に初球から打ちにいったのがいい結果につながった」。二塁から伊志嶺が俊足を飛ばして生還。好投の唐川に先制点をプレゼントした。

ページトップ