ロッテが終盤の粘りで逆転勝ちした。0−1の7回に相手の失策で追い付き、8回2死一、二塁で代打工藤の2点二塁打で勝ち越した。成瀬が8回途中2失点で7勝目。日本ハムは斎藤が6回無失点も逃げ切れず、今季初の4連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 |
北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 |
ロッテ・大村との交換トレードで巨人から移籍してきた工藤が、2005年から08年まで在籍した古巣・日本ハムを相手に決勝打を放った。同点の8回2死一、二塁から左中間へポトリと落ちる2点適時二塁打。かつての本拠地での快打に「札幌ドームは雰囲気が好き。その中で打てたのはよかった」と笑顔がはじけた。
ロッテ・工藤が古巣相手に決勝打を放った。1−1の8回2死一、二塁に代打で登場し、榊原から左中間へ2点適時二塁打。
日本ハムには05年から4年間在籍し、巨人を経て今年の6月末にロッテへ移籍した。打席に入る際は、かつての本拠スタンドから温かい拍手で迎えられた。「エースが頑張っていたし、何とかしたかった。札幌ドームは雰囲気が好きなので打てて良かった」と笑みを浮かべた。
ロッテ・成瀬が7回2/3を2失点の力投で、約1ヶ月ぶりの7勝目を挙げた。
「勝ち方を忘れかけていた感じ。いい仕事ができた」。最大のピンチは2点リードの8回。1死満塁で中田を迎えると、初球から直球を続けて7球目にこの日最速の141キロ。最後は遊ゴロに仕留め、最少失点で切り抜けた。斎藤との初の投げ合いだったが「(自身の成績が振るわず)気持ちに余裕がないので、対象に入らなかった」と打者を打ち取ることに集中した。斎藤の5四球に対して自身は1四球。「(斎藤は)制球に苦しんでいたので、自分はストライク先行でテンポ良く投げた。ただ、四球を出しても粘るのは大人の投球」と評した。
久々の白星に、成瀬の顔に笑顔が戻った。斎藤と投げ合い、8回途中まで7安打2失点。「苦しかったけど、勝ててよかった。あれでもし負けていたら、もっと悔いが残る」。6回で降板した注目のルーキーより長くマウンドに立ち続け、エースが意地を見せた。7月8日のソフトバンク戦(ヤフーD)以来25日ぶりの白星となる7勝目をつかみ取った。
6回に先取点を奪われたが、8回1死満塁で中田を迎え、7球目のファウルはこの日最速の141キロ。「バテてはきていたけど、その中でも腕を振ることができた。100%の力は出し切れた」。最後はチェンジアップで遊ゴロ。併殺崩れで2点目を失って交代も、最後まで粘り抜いた。
負ければ4位転落の危機だったチームは、成瀬の力投で踏みとどまった。西村監督は「絶対に負けられない気持ちが強かったと思う」と絶賛した。
ロッテの工藤が1−1の8回に代打で勝ち越しの2点二塁打を放った。2死一、二塁で左中間を破り「いい場面で使ってもらえた。絶対に打ってやろうと思っていた」と胸を張った。
日本ハムには2005年から08年まで在籍。その後巨人に移籍し、今季途中にトレードでロッテに加わった。打席に入る前には古巣のファンから温かな拍手で迎えられた。「札幌ドームは雰囲気が好き。その中で打てて良かった」と笑顔を見せた。
ロッテの成瀬は気持ちのこもった投球だった。8回途中2失点で7勝目を挙げ「苦しみながら勝てたことが良かった」と息をついた。
3−1の8回1死満塁で中田に対し、この日最速の141キロをマーク。直球主体で追い込み、最後はスライダーで遊ゴロに打ち取った。「ちょっとばてていたけど、腕を振れた。100%の力を出し切った」と笑顔だった。
終盤に痛打される試合が続いていたが、その流れを断ち切る好投。エースは「連勝癖をつけていきたい」と前を向いた。
0−1の7回に相手の失策で1点を挙げたロッテ打線だが、先発の斎藤はつかまえられなかった。斎藤が降板する6回までに4安打5四球で塁上をにぎわせたものの、本塁が遠かった。
1勝1敗で迎えた斎藤との今季3度目の対戦。4回以外は毎回走者を出したが、3回1死一、二塁から井口、カスティーヨが凡退するなど、好機を生かせなかった。バント失敗や走塁ミスも出て、苦しむ斎藤を助けてしまった。
ロッテ成瀬善久投手(25)が8回途中2失点の熱投で、7月8日以来の7勝目をつかんだ。2点リードの8回に1死満塁の大ピンチを迎えたが、気迫の投球で中田翔外野手(22)を遊ゴロに打ち取った。「前の打席で打たれていたから、しっかり抑えないといけないと思った。8回はバテもあったけど、100%を出すことができた」。
エースの約1ヶ月ぶりの勝利に、西村徳文監督(51)は「いつも以上に気持ちが入っていた。何よりも成瀬で勝てたのが大きい」と満面の笑みだった。
ロッテ工藤隆人外野手(30)が同点の8回1死一、二塁から、代打で決勝の2点適時二塁打を放った。日本ハム榊原諒投手(25)の甘く入ったフォークをフルスイング。「どこでもいいから抜けてくれと思った」と祈った打球は左中間を破った。日本ハムには08年まで在籍。代打のコールには日本ハムファンからも拍手が起こり「声援が温かかった」と感激していた。
ロッテ伊志嶺翔大外野手(23)が、新人王争いのライバル日本ハム斎藤佑樹投手(23)から左前安打を放った。前回6月の対戦でも二塁打を放っているが、この日も3回1死一塁の第2打席にライナー性の打球で三遊間を破った。「打ったのは甘いスライダー。走者がいたので何とかクリーンアップにつなげたかった」。
5回の第3打席では四球を選んで出塁。斎藤との対戦は2打数1安打1四球で終え「自分は出塁率を意識しているので(四球は)すごく嬉しい」と満足そうな表情だった。