ロッテが逆転勝ちで後半戦初の2連勝。1−2の7回、1死満塁から井口が同点適時打。カスティーヨの内野安打で勝ち越し、今江も2点適時打を放って計4点を挙げた。大谷は2勝目。日本ハムはウルフが乱調で、連敗は5となった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 5 |
北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
西村徳文監督(51)の積極采配で、ロッテが後半戦初の連勝を決めた。1回、先頭の岡田が左前打で出塁すると、いきなり勝負をかけた。伊志嶺が初球のバントを失敗すると、1ボール1ストライクからの3球目。バスターエンドランのサインを出した。「(伊志嶺は)今年は1回もエンドランを成功していない。あの場面はよく転がしてくれたね」とうなずいた。三塁への内野安打で無死一、二塁の好機を演出。この回に先制点を奪い、試合の流れをつかんだ。
序盤は比較的、手堅い作戦が多い西村監督が、1回から動いた。この試合にかける意気込みが分かる。負けられない上位との対戦。後半戦は3勝5敗と流れに乗りきれないチームを変えるために、強気に攻めた。「波に乗っていかないといけないですから」。逆転した7回も1死一塁から岡田がランエンドヒットを決め、大量得点につなげた。勝負師の一手が、ロッテに連勝を呼び込んだ。
新4番・カスティーヨが、また快打だ。1回に一死一、二塁から先制の左前打。さらに7回、2−2の同点に追いついてなお一死満塁から勝ち越しの三塁内野安打で、4打数2安打2打点だ。「来日したのはチームの勝利に貢献するためだからね」。これで18試合連続安打。絶好調をキープしている。
7回のつながりに西村監督は「根元、岡田でよく一、三塁にしてくれた」と切り出した。1死から左前打の根元を一塁に置き「うまくさばけた」と、1番の岡田が高めのボール球を右前に運ぶ。四球で満塁に好機を広げ、井口の14打席ぶりの安打となる同点の左前打やカスティーヨの内野安打など、5安打を集めた。
終盤に思い切った策を取ったのには、伏線があった。指揮官は「最初から動いて、1点を取れていたので」。1回無死一塁で打者伊志嶺に命じたバスターエンドランが成功。先制点につなげていた。西村監督は「伊志嶺は(エンドランを)1度も成功していなかったが、うまく転がしてくれた」と手放しで褒めた。
今季掲げる機動力野球を発揮しての1勝にも、指揮官の理想は高い。「欲を言えば、もっと点を取らないと」と満足していなかった。
先制打に決勝打。ロッテのカスティーヨが見事に4番の仕事を果たした。初回1死一、二塁で先制の左前打。18試合連続安打と自己記録をさらに伸ばした。そのうち初回に打点を挙げるのは5試合目だ。
1−2の7回には、井口の左前適時打で同点とし、なお1死満塁から決勝の三塁内野安打。「相手の立ち上がりをうまく攻められた。初回に先制点を取れたのが大きいね」と胸を張った。勝負強い打撃だけでなく、陽気なムードメーカーとしてすっかり溶け込んでいる。チームを後半戦初の連勝に導く活躍に、西村監督も「いいところで打ってくれた。チームを引っ張ってくれている」とうなずいた。
伊志嶺が新人王の本命に躍り出た。3打数2安打で打率はリーグ5位の2割9分9厘。5回の安打で一時は“大台”の3割に乗せた。それでも満足はしていない。「自分の中で出来過ぎだと思ったらダメ。まだまだやれると思っているし、常に上を目指したい」と威勢良くまくし立てた。
50メートル5.7秒の俊足もシュアな打撃を支えている。初回無死一塁でバントの構えからバスターで三塁内野安打。5回には中前打で出塁すると、すかさずリーグ3位タイに躍り出る今季20個目の盗塁を決めた。「自分の持ち味なので、足でかき回して得点につなげていきたいと思っている」と常に積極的だ。いまだに今季は併殺打ゼロで、あらためて快足ぶりを印象付けている。
岡田と伊志嶺の1、2番コンビで計4安打3得点をマーク。チームは打線がつながり逆転で2連勝だ。不動のレギュラーに君臨しているルーキーは、「まだまだ(シーズンの)先は長いですから」と貪欲にヒットを量産していく。
ロッテのドラフト1位、伊志嶺が5回に二盗に成功し、20盗塁に到達した。この日は1回にバスターエンドランを決め、先制点のおぜん立てもした。
大活躍の新人は「先は長い。できすぎと思ったらだめ。まだまだやれると思っている」と満足はしていなかった。チームは後半戦に入って初の連勝。西村監督は「波に乗っていかないと。明日が大事」と力を込めた。
ロッテの井口が1−2の7回1死満塁で同点適時打を放った。3番打者にとっては、14打席ぶりの安打。外角の変化球を「ここまでタイミングが合っていなかったが、うまくアジャストできた」と左前に運んだ。
後半戦に入って、まだ4打点目。過去5試合では1安打しか放っていなかった。チームの要だけに、西村監督は「本人もほっとしていると思う。調子を上げていってもらいたい」と復調を願っていた。
ロッテが終盤の集中打で逆転勝ちを決めた。1点を追う7回1死満塁、井口資仁内野手(36)の左前適時打で同点とすると、続くホセ・カスティーヨ内野手(30)の三塁内野安打で勝ち越しに成功。最後は2死から今江敏晃内野手(27)が中前への2点適時打でダメ押し点を挙げた。「ここまではタイミングが合っていなかったが、この打席はうまくアジャストできた。ロッテらしい攻撃ができたね」と井口。今江は「打った球は分からない。とにかく必死で食らいついた」と振り返った。
好調が続くロッテのカスティーヨが1回に先制打を放った。「初回に点を取れたのが大きいね」と充実感に浸る4番打者は、連続試合安打を18にまで伸ばした。
無死一塁で伊志嶺がバスターエンドランを決め一、二塁と好機を広げる。井口は中飛に倒れたが、続くカスティーヨが「ストレート系を狙っていた」と149キロを左前に運んだ。小技を絡めて先制し、主砲は「相手の立ち上がりをうまく攻められた」と胸を張った。
ロッテ大谷智久投手(26)は、今季2勝目も笑顔はなかった。3回までは完璧な投球だったが、課題の中盤につかまり、5回に2点を奪われ逆転を許した。味方が逆転をした直後の7回にも無死一、二塁のピンチを招き、ここで降板。「前回の西武戦も(6回に)1死も取れずに降板したし、課題を修正できていない。制球が少しずつ甘くなった」と反省していた。
ロッテが1回、4番ホセ・カスティーヨ内野手(30)の左前適時打で1点を先制した。1死一、二塁の絶好機で、内角に入ってきた149キロの速球を力強く引っ張った。「打ったのはツーシームかシュート。ストレート系を狙っていたから、上手に打つことができた。1回に先制点が取れたのは大きい」。自らのバットで先制点をたたき出した4番は、満足そうな表情で振り返った。
ロッテのオフィシャルスポンサーである利根コカ・コーラボトリングが3日、千葉限定デザインの「マックスコーヒー千葉ロッテマリーンズ応援デザイン缶」の発売を発表した。千葉県エリアの自動販売機で8日から限定発売。発売に先立ち6日、オリックス戦(QVCマリン)の試合前にイベントが行われる。