西武が4点差を逆転し、引き分けを挟み7連勝。2−4の7回に中島の適時打などで追い付き、8回2死から銀仁朗の三塁打と栗山の右前打で2点を勝ち越した。ミンチェが6勝目。ロッテは唐川が踏ん張れず今季初の7連敗を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 2 | x | 6 |
ロッテの唐川が昨季から5連勝中と好相性の西武を相手に7回途中を4失点でKOされた。
4回にフェルナンデスのソロなどで2点を失うと、7回1死三塁から中島に同点の左前適時打を浴びて降板。序盤の4点の援護を守りきれず、「(各打者が)外のスライダーに突っ込んでくる感じがあった。点差のある状況で降りないといけなかった」と悔しがった。4年目で自身初の2桁勝利もお預け。チームも7連敗となり、西村監督は「無駄な点を与えてしまっている」と厳しい表情だった。
ロッテは腰の張りを訴えていた井口と左太腿裏を痛めていた今江がそろって5試合ぶりに復帰。
2安打の井口は「復帰戦で安打が出て気持ちは楽になった。ただ、もう一踏ん張りしないと勝てない」と話した。DHで出場した今江は3回無死三塁から左前適時打を放ち「打つ方は問題ない。守備も(練習では)良くなっている感じがある」と手応えを口にした。
唐川でも止められなかった。昨年8月から対西武戦5連勝中と好相性を誇っていたが、7回途中10安打4失点(自責2)でKO。自身初の2ケタ勝利も2度目のお預け。序盤に打線が奪った4点のリードを守りきれず「早い回に点を取ってもらったのに、ああいう展開で追いつかれてしまっては勝てない」と責任を背負い込んだ。
最後は8回に2番手・木村が勝ち越し打を許し、今季初の7連敗で今季最多となる2年ぶりの借金19。泥沼のチーム状況に西村監督は「7回は継投も考えていたが、後ろの(救援陣の)数が少ない。引っ張りすぎたかなと思う」と唐川をかばった。
4回は遊撃手・根元が一塁悪送球、同点に追いつかれた7回には捕手・的場が二塁悪送球。失策も失点につながった。指揮官は「(ミスで)無駄な点を与えてしまって、こういう結果になってしまっている」と不機嫌だった。
ロッテは腰などに張りを訴えていた井口と左太もも裏を痛めていた今江が、9日ぶりに戦列復帰した。井口は2安打、今江は1安打1打点をマークしたが、チームは4点差を守れず今季ワーストの7連敗を喫した。井口は「ゴリ(今江)も復帰したし、何とか(悪い)流れを切りたかった…」と悔しさをにじませていた。
ロッテの唐川は昨季から5連勝中と好相性の西武戦で自身初のシーズン10勝目を狙ったが、お預けとなった。序盤の4点の援護を守りきれず「何とか点差のある状況で降りないといけなかった」と悔しがった。
4−2の7回は、1死一、三塁のピンチで中島を迎え、二盗を刺そうとした的場の悪送球で1点差に。「気落ちするタイミングもなかった」と言うものの、中島には同点の左前打を打たれ降板。チームの連敗を止められなかった。
ロッテは腰の張りを訴えていた井口と、左太もも裏を痛めていた今江が、そろって14日以来の先発出場で復帰した。
井口は2安打を放ち、今江は3回に適時打。ただ、不振のチームに頼もしい主力が戻ってきても、悪い流れは変わらず7連敗となった。井口は「ヒットが出て気持ちは楽になったが、試合は勝てなかった。もう一踏ん張りしないと」と話した。
ロッテ唐川侑己投手(22)が7回途中4失点で、初の2ケタ勝利はならなかった。序盤に4点の援護をもらったが、粘りきれなかった。4回にフェルナンデスのソロなどで2失点。7回には捕手的場の盗塁悪送球が適時失策となり、中島に同点適時打を浴びて降板した。
中継ぎ陣が崩れて逆転され、チームは7連敗。西村徳文監督(51)は「唐川は途中までよかったけど、100球くらいから。後ろ(の投手)が少ないし、引っ張りすぎたのはあるけど、これからやってもらわないといけない投手なので抑えて欲しかった」と振り返った。
左ふくらはぎを痛めていたロッテ今江敏晃内野手(28)が、9日ぶりの復帰戦で適時打を放った。「3番・DH」で先発出場した3回、無死三塁で帆足から左前に運んだ。「打ったのはスライダー。試合に出ていなかったので、なんとかチームに貢献したい気持ちで打ちました。残り試合、チーム一丸で一戦一戦大事に戦っていきたい」とコメントした。
6連敗中のロッテが、序盤に猛攻だ。2回に4安打を集中し、敵失も絡んで3点を先制した。右前に先制打を放った根元俊一内野手(28)は「後ろにつなぐつもりで打ちました。連敗中なので先制して優位に進めたいです」。中前適時打を放った的場直樹捕手(34)は「とにかくバットに当てようと思いました」と必死で食らいついた。
昨季は「和」をスローガンに日本一を達成したロッテ。今季も「和2011」を掲げたが最下位に低迷し、チーム内からはお題目とはほど遠い不協和音が聞こえてくる。
複数の主力選手が去りただでさえ選手層が薄いのに、投打に故障者が続出で野戦病院状態に。さらに球団フロントのトップ2人が、親会社側の「金は使うな、でも選手は切るな、そして勝て」という無理難題に嫌気がさし、今季限りでの退団を表明。その背後に球団オーナー代行の信任厚い、女性幹部の暗躍がささやかれるなど、お家騒動に発展している。
23日の西武戦(西武ドーム)には、故障でスタメンを外れていた井口と今江がクリーンアップに復帰したが、4点を先行しながら逆転負けした。
これで今季最悪の7連敗。西村監督は「無死二、三塁で最低1点は取ってくれないと…」と追加点のチャンスを逃した打線に注文をつけた。
昨季のロッテ打線は、就任1年目の金森打撃コーチの「ふすま理論」という独自の打撃理論で活気づいたが、もはや見る影なし。同コーチは「統一球への対応が遅れた」として、今季限りでの退団が濃厚となっている。
この日の試合前練習でも、打撃ケージの後ろで金森コーチが指導している間、西村監督はケージ横でほかのコーチと会話し、微妙な距離を置いたまま。ある球団関係者は「首脳陣が使う風呂を避け、わざわざ選手用の風呂を使うコーチがいる」と軋轢の一端を明かす。誰の言うことを聞けばいいか、色々と気を使う選手側も大変だ。
フロント、首脳陣、打線…。いずれもつながりを欠く今のロッテに、昨季のような「和の力」は望めそうにない。