ロッテの新人左腕、中後が5回から登板し、3者三振で1回を封じた。横手からの速球、スライダーが鋭かった。先発ペンは4回1失点と及第点だがバッテリーエラーの多さが気掛かり。西武の牧田は制球がやや甘く6回3失点だった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
埼玉西武 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
ロッテのドラフト2位ルーキー中後悠平投手(22=近大)が圧巻の投球で開幕1軍にまた前進した。5回に2番手で登板し3者連続三振。14日のDeNA戦でも1安打の後に3者連続三振で2日がかりの6連続奪三振となった。リリーフに回ってからはオープン戦3試合で4回2安打無失点8奪三振。「実際に抑えているんで合っているんだろうなと思います。(望まれれば)名前通りになりますよ」とリリーフでの開幕1軍に意欲を見せた。
2日にわたって6連続三振の快投だ。ロッテのドラフト2位左腕・中後(なかうしろ)悠平投手(22)=近大=が開幕1軍入りへ猛アピールした。
5回にマウンドに上がると高山をスライダー、炭谷を直球、大崎をスライダーで仕留めて3三振。13球で仕事を終え「勝負の世界で自分のスタイルができてきた」と胸を張った。
キャンプでは制球難に苦しんだが、西本投手コーチと体重移動を確認しながら修正に努めてきた。前日のDeNA戦と合わせて2回で右打者5人、左打者1人から6三振を奪った。西村監督は「右打者にあれだけの投球ならワンポイントではもったいない。ロングリリーフでもいける」と手応えを話す。
前日は9回を抑え、この日は中継ぎで好結果を残した。中後は「名前の通りになりました」と笑顔で話した。ロッテは左の中継ぎが手薄なだけに、“勝利の方程式”に入る可能性も出てきた。
ロッテのドラフト2位左腕・中後が2日にわたって「6連続三振」の快投で、開幕1軍へ大きく前進した。
プロ初の連投で5回にマウンドへ。高山をスライダー、炭谷を直球、大崎をスライダーで仕留めて計13球で3三振。14日のDeNA戦(横浜)も先頭に安打されたが、後続から3三振を奪った。連日の奪三振ショーに「自信になる。自分のスタイルができてきた」と胸を張った。
オープン戦序盤は制球難に苦しんだが、リリース時に体が三塁側に倒れる癖を修正。この日は1度も3ボールにすることなく追い込んだ。6三振の内容も右打者から5つ、左打者から1つ。西村監督は「ワンポイントではもったいない。ロングリリーフもいける。去年は左の中継ぎが少なかったし、チームとして大きい」と勝ちパターンでの起用も示唆した。前日は9回を抑え、この日は中継ぎで好結果を残し、中後は「名前の通りになりました」と笑顔だった。
オープン戦首位打者のロッテの根元が、打点もトップタイ8として2冠に立った。
3回に内野安打、7回には1死二塁から右越え適時二塁打を放って2安打1打点。マルチ安打ながら、打率は試合前の.630から.594に下がる状況に「恐ろしい。この状態を忘れずにシーズンでも維持したい」と本人も苦笑いだ。ここ2試合で2番に起用する西村監督は「2番がチームとして1番機能する。頼りになりますよ」とうなずいていた。
ロッテの根元が2安打1打点で、打率5割9分4厘、8打点としてオープン戦の2冠に立った。前日までは打率6割台の高さだったため、この日は複数安打でも打率が下がり「恐ろしい。この状態を忘れず、シーズンでも維持しないと」と苦笑いだった。
ここ2試合は2番に入っている。西村監督は「根元2番がチームとして最も機能する」と、当初の9番打者の構想をやめて上位で起用する意向を明かした。
プロ野球の加藤良三コミッショナー(70)は15日、巨人の契約金超過問題について現時点では静観の姿勢を示した。日本野球機構(NPB)を通じて「NPBがとっている行動について個別、具体的に話すことはありません。現時点において何らかの措置をとることは考えていません」とのコメントを発表した。
NPB下田事務局長は、巨人から事情聴取しているかなどについて、「個別、具体的なことは言えない」とした。コミッショナーから04年、07年に判明したプロからアマへの金銭提供や、契約金超過問題の当時の経緯を確認するよう求められ、確認作業を行ったという。
07年3月に西武が15選手に最高標準額を超える契約金総額11億9000万円を払ったことが公表され、同年4月には横浜(現DeNA)が那須野巧選手に5億3000万円の契約金を払ったことも明らかになった。両球団には厳重注意処分が科されている。
下田事務局長は「那須野の時は球団が5回に分割して支払ったと認めている」とし、今回のケースについては「今後の推移を見守る」と話した。現時点で巨人は契約金超過を認めていないが、今後認めた場合については同様の処分が科される可能性はある。
読売巨人軍と朝日新聞の“全面戦争”が勃発した。巨人は15日、主力の6選手が入団時に契約金の「最高標準額」(1億円プラス出来高払い5000万円)を超える契約を結んでいたと報じた朝日新聞社に抗議書を送付した。球団や選手らへの謝罪などを求め、誠意ない対応ならば法的措置を取らざるをえないとの強硬姿勢を鮮明にした。これを受けて朝日は謝罪の意思はないことを表明。シーズン開幕まで2週間前に巨人と朝日がケンカの様相となった。
巨人が朝日新聞社に送ったA4用紙3枚の抗議書は「怒り」にあふれていた。「最高標準額が計1億5000万円となることだけを強調し、上限ではないことを無視するような報道は、極めて不公正」と主張した。「社会的な批判を受けるのが当然であるかのように誘導し、選手や球団の名誉を著しくおとしめるもの」などとし、球団や各選手への謝罪と紙面での謝罪文掲載を要求。「本書面到達後、5日以内に誠意あるご回答のない場合は、法的措置を取らざるをえません」と結んだ。売られたケンカは買うという覚悟とも言えそうだ。
ゴングは前日14日に鳴った。朝日新聞の社会部記者2人が都内の球団事務所を訪れて、6選手の入団時の契約金などを質問したという。巨人は深夜になって「朝日新聞の取材に対する反論」と題する反論を報道各社にファクスで送信。これに対抗するかのように朝日は同日深夜、電子版で「巨人、6選手に高額契約金 球界の申し合わせ超過」という記事を6選手の実名と金額入りで掲載した。
さらに15日付朝刊では朝日が1面と社会面でこの問題を展開。一方で巨人の親会社の読売新聞は同日付朝刊で、巨人の反論を社会面で大きく掲載。開幕2週間前という時期に、朝日と読売が紙面で応酬するという異例の形となった。
朝日は夕方に発表したコメントで巨人の抗議書に対し、入手した内部資料をもとにした「確かなもの」と主張し、謝罪の意思は見せなかった。巨人桃井社長は午後6時45分から都内で報道陣の取材に応じた。最高標準額を超えた契約があったことをうかがわせながらも、6選手の契約金の金額については「契約の内容は言えない」と明らかにしなかった。「何でそういう金額になるんだろうと首をかしげるのもあった」と、報道は契約金に加えて設定されている様々な出来高払いを混同していると指摘。また「最高標準額」は「上限ではなく、目安」という01年に採択された12球団の申し合わせを根拠に「ルール違反は一切なかったというのが球団の認識」と力説した。
巨人は15日、主力の6選手が入団時に契約金の「最高標準額」(1億円プラス出来高払い5000万円)を超える契約を結んでいたと報じた朝日新聞社に抗議書を送付した。球団や選手らへの謝罪などを求め、誠意ない対応ならば法的措置を取らざるをえないとの強硬姿勢を鮮明にした。
93年のドラフトから、大学生と社会人選手に限って入団する球団を選べる逆指名制度が導入された。ドラフトの上位2位までが対象。同時に、球団間の争奪戦による契約金の高騰化防止を目的に最高標準額を1億円とすることを12球団で申し合わせた。
翌年からは5000万円までの出来高払いも設定できるようになった。出来高払いは定められた成績をクリアすれば手にできる追加報酬。ただ、これらは、あくまで12球団による申し合わせで、プロ野球の“憲法”といわれる野球協約には明記されていない。また94年には公正取引委員会が、契約金に上限を設けると独占禁止法に抵触する恐れがあるとの見解を示した。
そのため、罰則などの規定はなかったが、07年に流れが大きく変わった。西武がアマ2選手への不正な金銭の供与が発覚した際に設置した調査委員会の調べで94年から05年の間に、15選手に対し最高標準額を超える契約金、総額11億9000万円が支払われたことが公表された。その後、横浜(現DeNA)が05年に入団した那須野巧投手に5億3000万円の契約金を支払ったことも明らかになり、最高標準額超過の実態に世論が批判的な目を向けた。
当時の根来コミッショナー代行は、両球団を厳重注意処分とした上で「過去の話を色々ほじくり返して個人攻撃をするのではなく、今後どうするかという話を進めていきたい」と話した。これらがきっかけとなって、世論の批判は選手が球団を自由に選べる制度に向かい、同年のドラフトから選手の球団選択の自由が消滅した。契約金も1億円、出来高払いも契約金の50%を上限とするよう変更されて、違反球団は処分する方針となった。
プロ野球の加藤良三コミッショナー(70)は15日、日本野球機構(NPB)を通じて「現時点においては何らかの措置をとることは考えていない」とのコメントを発表した。NPBが巨人から事情を聴取しているかなどは「個別、具体的に話すことはありません」とした。
しかし、2007年には、横浜(現DeNA)が04年ドラフト自由獲得枠で入団した那須野巧投手に5億3000万円の契約金を支払ったことや、西武で1994〜2005年に計15選手へ最高標準額を超える契約金、総額11億9000万円が支払われたことが判明。当時の根来泰周コミッショナー代行は両球団に厳重注意処分を科した。
NPBの下田邦夫事務局長は、加藤コミッショナーから2004年、07年に判明したプロ球団からアマチュア選手への金銭提供や、契約金超過問題の当時の経緯を確認するよう求められたことを明らかにした上で「推移を見守る」と述べるにとどまった。
巨人が逆指名制度で新人を獲得した際、12球団で申し合わせた「最高標準額」の1億5000万円(出来高払い含む)を超える契約金を支払ったと朝日新聞が15日付朝刊で報道した。これに対し、巨人は同日、朝日新聞社に抗議書を送付。桃井恒和球団社長(65)は「ルール違反ではない」と主張した上で、選手契約に関する内部資料が流出した件を重要視し、警察に相談していると明らかにした。さらに、野間口貴彦投手(28)には入団前に200万円を渡していたことも公表。名門球団に再び激震が走った。
昨年11月に勃発した清武英利前球団代表と渡辺恒雄球団会長による“内輪もめ”から4ヶ月。開幕を前に今度は巨人対朝日新聞の戦争が始まった。開戦のきっかけは『巨人、6選手に契約金36億円』などの1面見出しとともに報じた、15日付の同紙朝刊記事だった。
同紙は巨人が逆指名制度や自由獲得枠で獲得した6選手の契約金が球界で申し合わせた「最高標準額」を超えていたと報道。阿部が10億円、野間口は7億円、高橋由は6億5000万円など、6選手で総額は計36億円に達するとした。
この報道を受けて巨人は午後1時過ぎ、朝日新聞社に対して抗議書を送ったと発表した。「各選手のプライバシーと名誉、当球団の名誉と営業上の秘密に関して極めて深刻な影響を及ぼす」と謝罪文掲載を求め、5日以内に誠意ある回答のない場合は法的措置を取ると強硬な態度を示した。
これに対して朝日新聞広報部は「取材は球団の内部資料と複数の関係者の証言に基づく確かなものです」と反論のコメントを発表した。
午後7時前、巨人は桃井球団社長と原沢球団代表が都内の球団事務所で報道陣に対応。同社長は「最高標準額は目安であって上限ではない。ルール違反は一切なかった」との主張を展開した上で、「朝日の記者が持ち歩いていた、いわゆる内部資料が少なからず流出していたことは確かだろう」との見解を示した。
選手契約に関する最高機密文書の流出−。同社長は「契約書類は経理部長の金庫に厳重に保管している。それにアクセスできるのは経理部長以外に球団社長と球団代表」と説明。その上で「それ(内部資料)が外に出ているというのは、何らかの違反行為的なことが行われたのではないかと疑いを持たざるをえない。この問題については警察にも相談している」と明かし、刑事事件にまで発展する可能性も出てきた。
内部資料を流出させたのは誰か。清武前代表との法廷闘争の決着がつく前に、巨人は朝日新聞との新たな戦いに臨まざるをえなくなった。
桃井社長が「ルール違反はなかった」と主張したとはいえ、そもそも「最高標準額」は契約金の高騰を防ぐために設けられた“目安”だったはず。それをはるかに超える金額が動いていることが明るみに出てしまった。しかもセ・パ同時開幕を2週間後に控えた時期に。プロ野球ファンの不信感はぬぐえないだろう。
加藤良三コミッショナー(70)は、巨人が一部選手と契約金の「最高標準額」を超える契約を結んでいたことについて日本野球機構(NPB)を通じて「現時点で何らかの措置を取ることは考えていません」とのコメントを発表。またNPBの下田邦夫事務局長は「推移を見守る」と述べるにとどまった。
今回の巨人のケースは04年に横浜が当時日大の那須野巧投手を獲得した際、最高標準額を超える5億3000万円の契約金を支払った事案と似ている。このとき横浜には厳重注意処分が下されたが、当時との違いについて下田事務局長は「あのときは(巨人などが)一場事件で処分されていて、それとの整合性を図ったのでは」と私見を述べた。
巨人は15日、一部選手の入団時に契約金の「最高標準額」を超えて契約を結んだとする朝日新聞の報道に関し、球団の内部資料が流出していたことを明らかにした。
桃井恒和球団社長(65)はすでに「警察に相談している」ことも明かした。
また、選手の実名入りで報道した朝日新聞に対して謝罪文の掲載などを求める抗議書を送付。誠意ある回答がない場合は法的措置をとるとした。昨年には日本シリーズ直前に「清武問題」で世間を騒がせた巨人が、今度は開幕を前に再び衝撃が走った。
午後6時50分。朝日新聞の報道を受け、都内の球団事務所で取材に応じた巨人・桃井球団社長は「もう10年くらい前の、しかも決してルール違反じゃなかった時代のことをこういうふうに報道されることは、意図的なものを感じざるを得ない」と憤りを隠さなかった。
93年から大学生と社会人選手に限って入団する球団を選べる逆指名制度が導入された。球団間の争奪戦による契約金の高騰化防止を目的に最高標準額を1億円とすることを12球団で申し合わせた。
ただ、あくまで12球団による申し合わせで、野球協約には明記されていない。その意味で、巨人側は「ルール違反ではない。税務申告も適正に行っており、違法とみなされる点もない」との主張だ。アマチュア選手への利益供与禁止を12球団で申し合わせた05年の「倫理行動宣言」以降、巨人では最高標準額を超える契約はないという。
その上で「重要な問題」としたのが、朝日新聞が報道の根拠とした内部資料の存在だった。球団では朝日新聞に取材された際、内部資料の提示を要請したが断られたという。ただ、同社が関係者への取材時に持ち歩いていた事実を突き止めたとし、「内部資料が少なからず流出していたということは、確かだろうという感じは持ちました」とその存在を認めた。
巨人は15日、一部選手の入団時に契約金の「最高標準額」を超えて契約を結んだとする朝日新聞の報道に関し、球団の内部資料が流出していたことを明らかにした。
桃井球団社長によると、選手契約に関する資料は球団の経理部長の金庫に厳重に保管されている。
その上で「それにアクセスできるのは(選手の)契約に絡む社長と代表くらい。そうであるとすると、何かしらの違反行為が行われたと疑わざるを得ない」と言及。現在球団内でその資料が持ち出されたものなのかなどを調査中で、同社長は「警察にも相談している」と明かした。
巨人では昨年11月、清武英利元球団代表がコンプライアンス違反として渡辺恒雄球団会長を内部告発。球団代表を解任された。不当解雇として現在は裁判中だが、今回の報道にその清武氏の存在を問われた桃井社長は「(内部資料に)アクセスできるのはそういう人(社長か代表レベル)しかいないと認識している、としか申し上げられない」と語った。
巨人は、一部選手の入団時に契約金の「最高標準額」を超えて契約を結んでいたと実名入りで報じた朝日新聞に対し、謝罪文の掲載などを求める抗議書を送付した。
桃井球団社長は01年6月の実行委員会の申し合わせ事項を挙げて「07年以前は最高標準額は上限ではない。目安だった」と反論。金額は明かさなかったが、00年までの選手は契約金全てを分割払いで支払い、01年以降は「報酬加算金」という制度を設け、出来高払いで支払っていたと説明した。
13、14日に朝日新聞の取材を受けて「1時間半ほどかけて説明したが、理解していただけなかった。記事では想像もつかない金額が書かれてる選手もいた」という。05年の「倫理行動宣言」以降、最高標準額を超える契約はなく、07年の横浜・那須野の超過例には「あれとは違うと認識している」として適法性を強調した。
「巨人、6選手に高額契約金」の見出しで、15日付の1面トップで報道。同社が入手した巨人の内部資料と複数の関係者証言を基に、97〜04年度に入団した6選手について、最高標準額を超過する契約金額となっていたとして、不透明な実態を明らかにした。
超過額の契約が判明したのは、高橋由伸、上原浩治、二岡智宏、阿部慎之助、内海哲也、野間口貴彦の6選手。最も高額なのは、阿部の10億円で、野間口は7億円、高橋由は6億5000万円、上原、二岡は各5億円、内海は2億5000万円としている。このほか、退団時の功労金として上原には1億2000万円、二岡には7000万円と別の出来高3000万円を支払う契約になっていたという。
超過した契約金の支払い方法は、複数年にまたがる分割方式。巨人が野間口に渡したとされる文書には「球界のルール越え」が判明しないように契約金の分割払いを勧めるなどの記載があり、球団が最高標準額の超過を認識していたことがうかがえる、としている。
朝日新聞社広報部は15日、プロ野球巨人から謝罪などを求めた抗議書を送付されたことを受け「当該記事は、プロ野球界が新人契約金の高騰を避ける目的で最高標準額を申し合わせたにもかかわらず、この額をはるかに超える高額の契約があったことを報じたものです。取材は球団の内部資料と複数の関係者の証言に基づく確かなものです」とのコメントを発表した。
ロッテ西村徳文監督(52)が投手陣の好投を喜んだ。先発し4回1失点(自責点0)のヘイデン・ペン投手(27)については「このままの投球を続けてくれればローテーションに入ることは問題ない」と開幕ローテ入りに合格点。2番手で3者三振の快投を演じたルーキー中後悠平投手(22=近大)についても「投げる度に良くなっている。自信につながっているんじゃないか。やっと持ち味を出せるようになってきた」と高く評価した。
ロッテの先発ヘイデン・ペン投手(27)が4回を3安打1失点に抑えた。2回に高山の犠飛で1点を奪われたが、捕逸でピンチが広がったもので自責点は0。「オープン戦2試合目だが、最初に比べて調子は良くなってきた。ストライク先行で余計な四球を出さないように気を付けた」と、無四球の内容に納得の表情だった。
プロ野球巨人が主力を含む一部選手と、契約金の「最高標準額」として球界で申し合わせた1億5000万円(出来高払い5000万円を含む)を超える契約を結んでいたことが15日、分かった。関係者が明らかにした。
標準額を上回る契約を結んだのは、ドラフトで大学生や社会人の有力選手が入団先を選べる逆指名制度や自由獲得枠があった1993〜2004年に、制度を利用して入団した選手とみられる。朝日新聞は98年入団の高橋由伸選手、01年入団の阿部慎之助選手、99年に入団し大リーグに移った上原浩治選手のほか、内海哲也選手、野間口貴彦選手、日本ハムに移籍した二岡智宏選手の6選手がいずれも契約金の最高標準額を超え、計36億円だったと報じた。
巨人は取材を受けた上での反論として「最高標準額は緩やかな目安と認識されてきた。球界のルールに反しておらず、税務申告も適正に行っており違法と見なされる点もない。記事によって特定の選手のプライバシーや契約上の秘密が暴露されれば極めて遺憾」などとする文書を発表。朝日新聞に対して抗議書を送ったことも発表した。
関係者は「最高標準額は目安だった。優秀な選手にそれ以上の提示をすることはあったようだ」と語った。別の関係者によると、標準額を超える分の契約金は複数年に分けて支払われていた。入団時に設定した数項目のノルマを達成しない場合には支給されなかったという。最高標準額は93年の逆指名導入の際に、1億円とすることで申し合わせた。アマチュア選手への利益供与禁止を12球団で申し合わせた05年の「倫理行動宣言」以降、巨人では最高標準額を超える契約はないという。
過去の契約金超過例としては、西武がアマ2選手への不正な金銭の供与が発覚した際に設置した調査委員会の調べで94年から05年の間に、15選手に最高標準額を超える契約金、総額11億9000万円が支払われたことが公表された。横浜(現DeNA)が05年に入団した那須野巧選手に5億3000万円の契約金を支払ったことも明らかになった。両球団には厳重注意処分が科された。
逆指名制度を利用して巨人に入団した一部選手が、球界で申し合わせた金額を超える契約を結んでいたと朝日新聞が報じた問題で、巨人は15日、朝日新聞社に抗議書を送付したと発表した。
抗議書で巨人は、朝日新聞の記事が「読者をはじめファンや球界関係者らに対して重大な誤解を与えると同時に、各選手のプライバシーと名誉、当球団の名誉と営業上の秘密に関して極めて深刻な影響を及ぼす」とし、「当球団並びに各選手に対する謝罪と貴紙への謝罪文掲載を求め」るとしている。
また1億5000万円の最高標準額が上限ではなかったこと、その旨を取材に訪れた朝日新聞の記者に説明したことを強調。にもかかわらず、記事が「表現はもとより、見出しや扱い方等からして、当球団の行った契約には極めて問題が多く、社会的な批判を受けるのがあたかも当然であるかのように誤導するもの」と反発。書面の受け取りから「5日以内に誠意あるご回答のない場合は、法的措置を取らざるをえません(原文ママ)」としている。
巨人は15日、朝日新聞15日付朝刊で報じられた「巨人、6選手に契約金36億円 球界申し合わせ超過 97〜04年度、計27億円分」などの記事を巡り、桃井恒和社長名で朝日新聞社・秋山社長宛に抗議書を送った。抗議書は以下の通り。
前略
貴社の発行する朝日新聞2012年3月15日付朝刊の1面で報じられた「巨人、6選手に契約金36億円 球界申し合わせ超過 97〜04年度、計27億円分」との記事をはじめ、当球団と選手との契約にかかわる同日付朝刊の各記事は、読者をはじめファンや球界関係者らに対して重大な誤解を与えると同時に、各選手のプライバシーと名誉、当球団の名誉と営業上の秘密に関して極めて深刻な影響を及ぼすものです。厳重に抗議するとともに、当球団並びに各選手に対する謝罪と貴紙への謝罪文掲載を求めます。
当職と当球団常勤監査役の山口寿一は3月14日、当球団事務所で板橋洋佳、矢崎慶一両記者の質問に約1時間半にわたって各種の資料等を示しながら詳細に説明を行いました。
2001年6月18日に日本野球機構実行委員会で申し合わせ、採択した内容を記した文書についても、お渡ししました。この文書は、新人選手の契約金の最高標準額を1億円とし、年俸の標準額を契約金の半額5000万円とすることのほか、この標準額が上限ではないということを申し合わせたものです。その中では、契約金などに上限額を設けることは独占禁止法に抵触する恐れがあるという1994年の公正取引委員会見解も紹介され、上限は設けないほうがよいというのが当時の判断であり、その判断は変わっていないことが明記されています。文書は実行委員会後、報道機関にも配布しています。当時の実行委員会議長は申し合わせにあたりこの文書を誤った報道があったとき正しく理解してもらうために使うのがよいとしており、板橋、矢崎両記者に渡したのは、まさに誤った報道がなされようとしていたからにほかなりません。にもかかわらず、2点の申し合わせ事項のうち契約金などの最高標準額が計1億5000万円となることだけを強調し、上限ではないことを無視するような報道は、極めて不公平です。この申し合わせを正しく理解していれば、「球界申し合わせ超過」などという見出しの記事には成りえないはずです。
貴社は当球団の主張の一部を掲載していますが、ご承知のように、報道にあたっては、相手方の主張を踏まえ、自らの取材結果の正当性を改めて吟味することが不可欠です。自らの取材結果と異なる場合、相手の主張を単に併記すれば足りるというわけではありません。
これらの記事は一般読者の普通の注意と読み方を基準にすれば、表現はもとより、見出しや扱い方等からして、当球団の行った契約には極めて問題が多く、社会的な批判を受けるのがあたかも当然であるかのように誤導するものであり、各選手や当球団の名誉を著しく貶めるものと言わざるを得ません。
また、個別の契約内容は、各選手にとっては外部には知られたくない高度にプライバシーにかかわる事柄であるだけでなく、当球団や他のプロ野球球団にとどまらず、およそプロスポーツを運営する企業にとっては極めて重要な営業上の秘密であり、これを記事に掲載することはそうしたプライバシーや営業秘密をも著しく侵害するものです。
本書面到達後、5日以内に誠意あるご回答のない場合は、法的措置を取らざるをえませんので、併せて通知いたします。
草々