わたしはかもめ2012年鴎の便り(4月)

便

4月14日

福岡ソフトバンク1−4千葉ロッテ(ヤフードーム)

ロッテの唐川は制球が良く、ソフトバンク打線に7回2死まで1人の走者も許さなかった。2勝目を4安打1失点の今季初完投で飾った。打線は1回にサブローの中前打で先制。8回に福浦の適時打などで2点、9回にも1点を加えた。

123456789R
千葉ロッテ1000000214
福岡ソフトバンク0000000101

ページトップ

千葉タメ対決、唐川がソフト岩崎圧倒[ニッカン]

ロッテ唐川侑己投手(22)が、チーム今季初の完投勝利で故郷千葉出身の同学年対決を制した。ソフトバンク岩崎翔投手(22)との投げ合いで、7回2死まで1人の走者も許さぬ完全投球。内川の左前打で大記録はならず、8回には1失点を喫した。だが、その後も動揺なく最後まで投げきり2勝目を挙げた。今年は藤岡、中後らが入団したこともあり、同学年に対する意識が強くなっている?

唐川の欲は大記録ではなく、相手先発の岩崎に勝つことだけだった。7回2死まで完全試合。18年前に巨人槙原が最後に完全試合を達成した球場内に機運が高まる。「完全ペースは分かっていた。でも最初から無理だと思っていた」。内川に左前打を浴び、あと7人で夢ついえた。覚悟もしていた。それよりも岩崎に勝ちたかった。相手は8回途中で降板。だが唐川は最後までマウンドを明け渡さず、チームの今季初完投勝利を締めた。「当然、負けられないと思っていた。(岩崎を)意識していた」。心の中に相手の姿があった。

成田高時代に「ビッグ3」として活躍した唐川に対し、岩崎は市船橋高で甲子園出場を争った。投げ合うことはなかったが「名前は知っていた」と頭の片隅に存在はあった。07年高校生ドラフトでともに1巡目指名。そして、この日、プロで初めて運命が交錯した。

相手をしのぐ投球だった。最速138キロ。151キロを掲示した岩崎からすれば、数字は見劣る。だが、ゆったりとしたフォームから鋭い腕の振りで打者の体感速度を狂わせた。5、6回は球が真ん中に集まった。それさえも凡打させるほど、唐川の球は生きていた。

8回に1失点。だが最後まで1人で締めるつもりだった。「中継ぎが頑張っていたから最後まで投げたかった」。同学年ルーキーの中後が5試合、益田が6試合と登板過多気味だった。開幕2戦目の先発時も乱調で2人の救援を仰いだ。その日の試合後、満塁のピンチを切り抜けた中後にウイニングボールを渡した。「自分がもらうよりも、助けてもらったので」。同学年への感謝を完投という形で表したかった。 打線も目覚めさせる力投で、会心の勝利に導いた。同世代の中心に唐川がいる。

唐川侑己(からかわ・ゆうき)
1989年(平元)7月5日、千葉・成田市生まれ。成田高2年春、3年春に甲子園出場。07年高校生ドラフト1巡目指名でロッテ入り。08年4月26日ソフトバンク戦でプロ初登板初勝利をマーク、平成生まれのプロ勝利投手第1号に。昨年初の2ケタ12勝でチームの勝ち頭。181センチ、80キロ。右投げ右打ち。
岩崎翔(いわさき・しょう)
1989年(平元)10月21日、千葉・船橋市生まれ。高根小2年で野球を始め、市船橋高3年夏に甲子園出場。07年高校生ドラフト1巡目指名でソフトバンク入り。08年のファーム日本選手権でMVP獲得。昨年は5月13日の西武戦でプロ初勝利を果たし、6勝を挙げた。189センチ、76キロ。右投げ右打ち。

ページトップ

ホワイトセル2軍、西村監督の「決断」[ニッカン]

ロッテ西村徳文監督(52)は、前日13日まで開幕10戦で4番を務めたジョシュ・ホワイトセル内野手(30)を一気に2軍へ降格させた。前日の試合で、その決断をした。2度の得点圏で凡退した助っ人に対し「球の見逃し方がよくない。この状態では厳しい」と、7回に代打福浦を送った。試合中だった午後9時前には、2軍で好調の角中を深夜中に合流させるように手配を指示した。

大不振ではなかった。打率2割3分7厘、0本塁打、5打点。助っ人としては物足りない。だがチーム打率と、ほぼ同じで打点はチームトップタイ。開幕シリーズでは楽天田中も攻略し、2度の決勝打も放った。西村監督も「数字を残してなくはない」と早めの決断だったことを認めた。

だが現状からの上昇気配を感じないと判断した。不振を象徴するシーンがあった。2試合連続で空振りしたバットが捕手を直撃し、退場させていた。長嶋打撃コーチは「ワンバウンドする球を振りに上体が前に行き、フォロースルーで体重が後ろにかかってバットが捕手に当たる。それ自体が、状態がおかしいということ」と分析していた。

昨季チーム本塁打は西武中村1人に満たない46本。その弱点解消を求めて獲得した。だが打線の売りは、あくまで2年前に日本一を勝ち取った「つなぎ」にある。4番がそこを遮断しては元も子もない。開幕4連勝後、6試合で8得点の貧打状態で西村監督は「打線がつながらないといけない」と何度も口にした。そして代役に据えたのは「つなぎの4番」の異名を取るサブロー。初回に先制打を放ったのをきっかけに、打線が機能し、8試合ぶりに4得点した。

西村監督の決断の裏には先を見据えているものもある。「長打のないチームにとっては必要な戦力だから下で調子を取り戻して欲しい」。つなぎという即効性と長打力という将来性を求め、断を下した。

ページトップ

ロッテ・唐川が7回2死まで完全!完投2勝目[サンスポ]

“ビッグ3”の意地を見せた! ロッテ・唐川侑己投手(22)が14日、ソフトバンク2回戦(ヤフードーム)に先発。7回2死まで1人の走者も許さぬ快投で、1失点完投勝利を挙げた。同郷同学年のソフトバンク・岩崎翔投手(22)とのプロ初対決。同じ高校生ドラフト1位組ながら「高校ビッグ3」と呼ばれ4年間の実績でもリードする唐川が、格の違いを見せつけた。

童顔の唐川が、マウンド上で豹変した。球持ちのいいフォームから繰り出す直球は、140キロに満たなくても手元で伸びる。7回2死まで走者を出さない完璧な投球。快挙の予感を漂わせ、内川に左前打を許すまで、敵地ヤフードームを沈黙させた。「達成は無理だけど、完全試合のペースだとは意識していた。内川さんに打たれたときは、マウンドでナインから、メッチャ言われましたよ」。

相手先発の岩崎は市立船橋高出身。成田高出身の唐川とは同じプロ5年目、22歳の2007年高校生ドラフト1巡目入団だ。高校時代に対戦の記憶はなく、プロでも初対戦だったが「意識もしたし負けられない」と闘志をムキ出しにした。

最速138キロながら、捕手の里崎は「キレがあった」という直球を多投させ、チェンジアップなどで打者のタイミングを外した。116球で4安打5三振、さらに無四球という内容に、西本投手コーチは目尻を下げた。「攻めていく姿勢がよかった。勝つことが大切で自信になったはず」。

快投に触発され、不振の打線も奮起。1回に先制した後は長く沈黙を続けたが、7回に初の走者を出して気落ちした?唐川を救おうと、8回に2点、9回に1点を追加。チーム一番乗りの完投勝利へ、文字通りの追い風を送った。

今季初勝利(3月31日、対楽天)のウイニングボールは、この試合でデビューしたD2位・中後(近大)に譲ったが、この日の記念球はバッグに詰め込んだ。中継ぎ陣を温存させ、今季敵地で負け無しの5連勝(1分け挟む)と“外弁慶神話”も継続させた唐川。西村監督も「全てが良かった」と絶賛だ。

黄金左腕のD1位・藤岡(東洋大)、開幕投手を務めた成瀬だけではない。唐川抜きで、昨季最下位からのV字回復はあり得ない。

裏話
全員が大卒の今季の新人4人は「唐川世代」。温厚な性格の唐川はD1位・藤岡(東洋大)らプロの後輩から「侑己」「唐川」と呼び捨てにされてもウエルカムだ。このほどドイツ車を購入したD4位・益田(関西国際大)は「侑己が色々教えてくれて決めました。野球以外でも気を配ってくれるし、本当にいい奴です」と感謝。またパーソナルDVD「唐川侑己〜飛翔〜」が好評で、裸体映像を盛り込んだ2作目を提案されると「題名は『素肌』ですね!」と悪ノリ。おちゃめな一面もある。

ページトップ

ロッテ・ホワイトセルが2軍落ち[サンスポ]

ロッテ・ホワイトセルが14日、2軍落ちした。10試合で打率.237、5打点、本塁打なしの成績で、試合前に球場を後にした際に「早く再び上に上がってチームに貢献したい」と話した。スイング後のバットが、12日にオリックス・伊藤の右側頭部、13日にはソフトバンク・細川の右肩を直撃し、両捕手を交代に追いやっている。「過去にも(米国で)捕手に何度か当てたことがある」と告白していた。

ページトップ

サブロー今季初4番でマルチ“唐川を男にしたかった”[スポニチ]

ロッテは打線組み替えが的中した。今季初めて4番に座ったサブローが初回2死二塁で先制中前適時打。「相手投手は侑己(唐川)の同級生だから、侑己も負けられない気持ちが強いと思う。男にしてやりたかった」と胸を張った。

今季初先発で5番に座った福浦も2安打1打点。8回2死一、二塁で貴重な追加点となる中前打を放ち「何とか打ちたい気持ちだけだった」とうなずいた。チームは今季敵地で5勝1分けと完全な外弁慶。サブローは「(本拠地で)ミスもあるし、なくさないと上にいけない」と地元での勝利にも意欲を見せた。

ページトップ

世代の顔は俺だ!唐川、同郷同学年の岩崎に投げ勝った[スポニチ]

ロッテの唐川侑己投手(22)が14日、今季2勝目をチーム初完投勝利で飾った。ソフトバンクの強力打線を相手に7回2死までパーフェクト投球。8回に1点を失ったものの9回4安打1失点、無四球で116球を投げ切った。高校時代、千葉でしのぎを削った相手先発・岩崎翔(22)との同学年対決にも勝利。タレントぞろいの89年度生まれの中、「ビッグ3」の貫禄を示した。

唐川が左翼を振り返ったときには、もう打球が弾んでいた。7回2死。内川に133キロ直球を左前に運ばれた。ここまで完全投球だった右腕の顔に少しだけ悔しさが浮かんだ。試合後、「初回から狙っていました」と冗談を言った後で切り出した。「完全ペースは分かっていた。無理だと分かっているので意識はしなかった。先に点を取ってくれたので、それが良い投球につながったと思う」。

この日の最速は138キロ。直球は140キロに満たなくとも抑えるすべがあった。スライダー、チェンジアップを低めに制球し、切れのある高めの直球で空振りを奪う。腕の振りは直球もスライダーもまったく一緒。打者との18.44メートルの空間で主導権を握り、絞らせなかった。快記録がストップした以降もポーカーフェースでアウトを重ねた。9回2死二塁で松中を迎えた場面でも、フルカウントから直球勝負を挑み、三ゴロに仕留めた。

同学年対決に発奮した。同じ千葉出身で、07年高校生ドラフト1巡目同士の岩崎との投げ合い。成田1年秋の千葉県大会決勝では、岩崎を擁した市船橋に勝ち翌春のセンバツ出場につなげた。プロでの実績も自分の方が上。「当然負けられないという気持ちもあったし、意識もしていた。1点は取られたけど、こういう投球ができて良かった」と笑顔がこぼれた。

投手にとって最も繊細な指先に神経を使う。元来、爪が割れやすい体質。ネイリストの経験がある姉・明子さん(24)に定期的に爪をケアしてもらっている。割れやすかった爪は昨季、1度も割れなかった。初めて規定投球回をクリアして自己最多の12勝。爪への不安がなくなり、右のエースとしてシーズンを戦う自信がついた。西村監督は「今日は全てが良かった。ナイスピッチング」とうなずいた。

開幕から同い年の益田、中後ら救援陣がフル回転。唐川は「中継ぎが頑張ってくれていたので、何とか最後までいけたらと思っていた。それができて良かった」。5年目の右腕にとってこれが通算30勝目。22歳に日増しに風格が備わってくる。

ロッテ、敵地で5連勝
唐川(ロ)が4安打1失点で今季初完投勝利。自身完投勝利は5完封を含め9度目になるがソフトバンク戦は初めて。通算勝利は30勝目。これでチームは首位ソフトバンクに1.5ゲーム差。今季のロッテは本拠地のQVCでは1勝4敗と負け越しているが、敵地では○○○○△○の5勝1分け。ロッテが開幕から敵地で無傷の5連勝以上をマークするのは、52年5連勝、81年前期6連勝に次いで31年ぶり3度目だ。
07年の高校生ドラフト
中田翔(大阪桐蔭)、佐藤由規(仙台育英)、唐川侑己(成田)の「ビッグ3」に1巡目指名が集中し、29年ぶりに1巡目の単独指名がなかった。唐川は広島とロッテから指名され、抽選でロッテが引き当てた。ソフトバンクは4球団が競合した中田を抽選で外し、岩崎翔(市船橋)を指名。中日と再び抽選となったが引き当てた。

ページトップ

今なお鮮烈、“初々しい剛速球”投げていた1年目の唐川[スポニチ]

礼儀正しく取材対応するロッテの唐川に珍しくドヤ顔をされた。

記者は、3月に発売された唐川のパーソナルDVDを観賞。新人だった08年3月のオープン戦初登板で、爪を割り、右手中指から出血しながら投げる姿に目を見張った。スピンの効いた剛球に衝撃を受けたことを伝えると「そうなんですよ!軽く投げている感じで、ピュッといってましたよね」と嬉しそうだった。

球宴前に5勝を挙げたこの年、後半戦で白星を1つも上積みできなかった。150キロの直球が切り札とならないプロの世界を痛感。切れと制球を重視した今のスタイルを確立する布石となった。映像の中の初々しい剛速球に、苦闘した歴史を見る思いだった。

ページトップ

ロッテ・サブロー「つなぎ4番」復帰で決勝打[サンスポ]

ロッテはサブローが、2011年5月4日の西武戦(西武ドーム)以来の「4番」で先発。1回2死二塁の第1打席で、決勝打となる先制中前タイムリーを放った。「スライダーをうまくはじき返せた。相手投手は侑己(唐川)と同じ千葉出身の同学年だから、打って男にしてやりたかった」と熱かった。

ページトップ

初4番で一仕事!ロッテ・サブローが先制打[サンスポ]

ロッテのサブローが今季初めて4番に座り、1回に適時打を放つなど2安打と活躍した。

不振のホワイトセルに代わって任せられた重責を、まずはきっちり務めた。ただ、かつて「つなぎの4番」として日本一にも貢献したベテランは「打順は関係ない。どこであろうと、自分の仕事をするだけ」と気にも留めていない様子だった。

福浦
「何とか打ちたかった。明日につながる。」(8回に中前適時打)
西本投手コーチ
「攻めの姿勢を続けていた。」(唐川に)

ページトップ

ロッテ・唐川、完投、7回途中までパーフェクト[サンスポ]

ロッテ・唐川が7回途中までパーフェクトピッチングをし、ソフトバンク打線を4安打1失点に抑え今季2勝目を挙げた。

唐川は初回にわずか9球で三者凡退にする順調な立ち上がりを見せると以後も快調に飛ばし、7回2死に内川に安打を打たれるまで1人の走者も許さない完璧な投球内容だった。八回に小久保の安打、捕手里崎の悪送球などで2死三塁とし、長谷川の適時打を浴び失点。打っては、初回に2死三塁でサブローが適時打を放ち1点を先制。8回に捕手高谷の悪送球、福浦の適時打で追加点、9回にも追加点を挙げ4得点。

ソフトバンクは先発の岩崎が7回1/3を3失点。続く吉川は1失点。しかし打線が助けられず、岩崎は今季初黒星となった。

ページトップ

唐川快投○7回2死まで完全[ニッカン]

ロッテ唐川侑己投手(22)が7回2死まで完全試合ペースという快投を演じた。直球の走りもよく、テンポよくアウトを積み重ねて、勝ち投手の権利を得る5回までわずか55球。あと打者7人まで1人の走者も許さなかったが、内川に高めの直球をレフト前へ弾かれた。「最初から無理だと思っていたので」と気落ちすることなく、9回4安打1失点の完投勝利。「中継ぎが頑張っていたので、できれば1人でと思っていた」と自覚を見せた。

ページトップ

サブロー「つなぎの4番」仕事[ニッカン]

ロッテ・サブロー外野手(35)が「つなぎの4番」として仕事を果たした。開幕10試合で4番を務めたホワイトセルの2軍落ちで、前日までの5番から4番に昇格。初回2死二塁のチャンスにセンター前へ運んで、先制点を生んだ。「打順は関係ない。どこであろうと自分の仕事をするだけ。相手投手(岩崎)は侑己(唐川)の同級生(千葉出身)だから、侑己も負けられない気持ちが強いと思う。今日は打線が頑張って、あいつを男にしてやりたい」と、おとこ気あふれるコメントを残した。

ページトップ