阪神が今季3度目のサヨナラ勝ちで勝率を5割に戻した。1−1の9回1死二、三塁、ブラゼルが薮田から右前に来日初のサヨナラ打を放った。藤川が今季初勝利。ロッテは11残塁の拙攻で藤岡の好投を生かせなかった。薮田は3敗目。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
阪神 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 2x |
ロッテ藤岡貴裕投手(22)が聖地で快投した。2回に藤井彰に1発を許したが、4〜6回まで3者凡退。7回に1死二塁のピンチを迎えたが最速145キロの直球で抑えた。2日前にリリースポイントの修正を行った成果もあり7回3安打1失点。桐生一高時代は9回2失点完投負け、通算5打数無安打と「いい思い出がない」と言っていた甲子園での一戦。「高校の時を思い出して、興奮している自分がいた。(1回以降は)今まで1番良かった」と納得していた。
D1位・藤岡(東洋大)は7回1失点の粘投も報われず、5勝目はならなかった。2回2死で藤井彰に1号ソロを被弾したが「立ち上がりと本塁打はよくなかったけど、それ以降は今までで1番よかった」と納得顔。桐生一高3年春以来の甲子園のマウンドで「当時を思い出して興奮している自分がいた」と懐かしんだ。
ロッテの満塁策を避けた勝負が裏目に出てしまった。
同点の9回無死一、三塁、薮田は敬遠を嫌って勝負を直訴。関本を三ゴロに打ち取り1死二、三塁としたが、続くブラゼルの場面でも塁を埋めずに、右前にサヨナラ打を浴びた。「勝負したいと自分が言った。申し訳ない」と肩を落とした。ただ、先発の藤岡が07年センバツ以来の甲子園で7回3安打1失点と好投したのは収穫。新人左腕は「興奮している自分がいた。プロで1番いい投球ができたと思います」とうなずいていた。
ロッテ西村徳文監督(52)が、好機で勝ち越し打が出なかったことを敗因に挙げた。5回に同点に追いつき、6、7、9回に得点圏に走者を置いたが、1本が出なかった。「チャンスを何とかモノにしないと」。9回裏の無死一、三塁、1死二、三塁のピンチで満塁策を選択せずブラゼルと勝負したことについて「色々考えた上でのベンチの決断」と多くを語らなかった。
ロッテ藤岡貴裕投手(22)が、7回3安打1失点と好投した。2回2死から藤井に初球の直球を狙われてソロ本塁打を許したが、その後は立ち直った。4回から6回までは3者凡退で退け、7回のピンチも最速145キロの直球などで切り抜けた。高校時代以来の甲子園球場での登板に「高校の時を思い出して、興奮している自分がいた」と聖地のマウンドを振り返った。
ロッテ岡田幸文外野手(27)が同点の適時打を放った。1点を追う5回2死一、二塁。レフト線の浅い位置へはじき返して、二塁走者を迎え入れた。「チャンスだったので、初球から積極的に打っていきました。藤岡も頑張っていたので、何とかこのチャンスをモノにしたかった。自分らしいヒットでしたね。とにかく、自分のできることをしっかりやるだけです」と話した。
ロッテのサブロー外野手が通算1500試合出場を31日の阪神2回戦(甲子園)で達成した。プロ野球176人目。初出場は95年6月25日のダイエー戦。