ロッテのドラフト3位・鈴木大地内野手(22)=東洋大=が1日、1軍の指名練習(QVCマリン)に初めて参加した。2日に待望の1軍昇格を果たす。「1軍に近づけるチャンスなので興奮しています」。
新人豊作のロッテで、4人のルーキーが全員1軍に上がることになった。投手陣の3人(D1位・藤岡、D2位・中後、D4位・益田)がそろってお立ち台に立った4月30日のソフトバンク戦(QVCマリン)が強烈な刺激になった。「ニュースや新聞で見て悔しい時期もあったけど、いい刺激にもなります」と巻き返しを宣言した。
名前の「大地」は1988年ソウル五輪競泳男子100メートル背泳ぎの金メダリスト・鈴木大地氏(45)にあやかって命名された。「本人に負けないぐらいがんばります」。ロンドン五輪イヤーで、本家顔負けの飛躍を目指す。
新人カルテットで首位固めだ。ロッテのドラフト3位・鈴木大地内野手(22)が2日に1軍に初昇格する。チームの新人は藤岡、中後、益田の3人が開幕から1軍メンバー入り。鈴木の昇格により、昨秋のドラフトで指名した全4選手が同時に1軍に名を連ねることになった。
鈴木はここまでイースタン・リーグ2位の打率.313と好調。シュアな打撃と堅実な守備が売りだ。この日、全体練習に合流したルーキーは「チャンスが近づいたので頑張りたい。興奮しています」と意気込んだ。
正二塁手の井口が5月31日の阪神戦(甲子園)で左肩に違和感を訴え、途中交代。西村監督は「抹消はしない。ただ、無理させる時期ではないからバックアップを上げておかないと」と説明する。そこで遊撃が本職ながら二塁、三塁も守れる鈴木に声が掛かった。
ロッテは大型左腕の藤岡が両リーグ新人最多タイ4勝をマークし、右腕の益田はセットアッパーとしてフル回転。変則左腕の中後は、救援陣で唯一の左腕として信頼を得ている。同期3人の活躍を鈴木は「焦るなと言われても、正直焦りはあった。でも、下でいい経験を積むことができた」。チームで新人4人が1軍に登録されるのは、07年(大嶺、荻野忠、中郷、角中)以来5年ぶり。首位を快走するチームに、またもフレッシュな力が加わる。
ロッテ成瀬善久投手(26)が、ノーヒットノーランには無欲の精神で勝利へ邁進する。1日、QVCマリンで2日の中日戦先発に向けて最終調整した。昨季までパ・リーグでしのぎを削った巨人の杉内が5月30日の楽天戦でノーヒットノーランを達成。「すごいなと思うし、勉強になる」。だが一方で自身の快挙への思いを聞くと「僕はノーヒットノーランや完全試合はできないと思う。結構、先頭に打たれることが多いので。でもずっと抑える時よりも、そういう時の方が勝てることが自分の場合は多い」と無欲だった。
ロッテ井口資仁内野手(37)の左肩痛は軽傷だった。5月31日の阪神戦で2打席目の空振り三振で同箇所の違和感を覚え、6回の守備から途中交代していた。一夜明けた1日はQVCマリンでマッサージなど治療を受けた。「大丈夫です。疲れもあったからね。明日は出られますよ」と回復をアピールしていた。