わたしはかもめ2012年鴎の便り(6月)

便

6月10日

巨人1−2千葉ロッテ(東京ドーム)

ロッテの成瀬が無四球で完投し、6連勝でリーグトップの7勝目を挙げた。球を低めに集め4安打に封じた。打線は1回に捕逸で先制し、2回に大松が2号ソロを放った。巨人は9回2死から坂本の二塁打で1点を返すのが精一杯。

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千葉ロッテ1100000002
巨人0000000011
西村監督
「成瀬はうちのエースだし、この所状態もいいので、いいままの投球をしてくれた。もう少し点をとって楽にさせてやりたかったが、彼の場合2点で充分だった。明日もう1試合全力で力を合わせて闘う。」

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Gキラー成瀬!今季唯一2度巨倒[ニッカン]

ロッテ成瀬善久投手(26)が大胆かつ繊細な投球で巨人との交流戦首位攻防戦を先勝した。過去、狭い東京ドームでの2度の対戦で5被弾。相性の悪さを感じていたが「初球から勝負球のつもりで四球を出さない」と全神経を集中させて積極的な投球を展開した。一方で9回2死一塁の坂本の場面では「1発だけは避ける。1点は仕方ない」と割り切って外角低めを突いた。結果、1失点したが無四球完投勝利を収めた。今季、巨人から2勝を挙げた初めての投手。Gキラー成瀬が、交流戦逆転Vへの道を切り開いた。

成瀬は大局を読んでいた。2点リードの9回2死一塁、打者は坂本。完封まであと1人だったが、先を読んだ。「坂本には嫌な雰囲気がある。ここでアウトを取るのではなく、1点を取られてもいいから、1発だけを避ける」。ここ東京ドームで巨人との2度の対戦で5本のアーチを食らっていた。そのうちの1本が坂本。だからリスク回避で外角低めを2球、続けた。

結果、右中間へ適時二塁打を放たれた。だが覚悟していたからこそ、尾も引かない。村田に集中を切り替える。外角低めへのボール球のチェンジアップを振らせて投ゴロで締めた。「完封が1番いい。でも最後まで投げきる方が大事」。勝たなければ意味がない。エースは大胆であることの重要性を分かっていた。

本来は繊細な投手だ。試合前のブルペン投球は必ず22球。「(正捕手)里崎さんの背番号にかけて」という思いも込める。だが球種、コースを決められた順番に投げ分け、きっちり収まるのが22球だったことが最初のきっかけだ。試合でも理想の投球を追うあまり「ベースの四隅ばかり狙った」。だから3球種しかない制球のいい左腕は的が絞られやすく、2年連続パ・リーグ被弾王と不名誉な称号も与えられてしまった。

だが昨季終盤に6戦連続未勝利に終わり、思い直した。「負けている時こそアバウトに、大胆に攻めないといけない。打者は3割しか打てない訳だから」と発想を切り替えた。この“転換”が今年の投球の源になっている。

狭い東京ドームだからこそ感じた。大胆かつ繊細に−。「四球を出すと、東京ドームだと本塁打が出やすい環境になる」。四球後、投手はストライクを自然と欲す。それは長距離打者の格好のえじきだ。「初球から勝負球」。早仕掛けの巨人打線を紙一重でかわし、打者31人に対し3ボールは3度だけの無四球。117球は多くはないが「初球の入り方に神経を使ったから、球数以上の疲れを感じた」と疲労度は色濃かった。

逆転で3度目の交流戦Vへ向けて重要な一戦だった。「今日負けていたら、ほぼ厳しかったと思う。チャンスはある」。巨人を2度倒しての自身6連勝で、エースの風格を漂わせた。

成瀬が巨人に今季2連勝。このカードでは10年から通算4連勝となった。パ・リーグの投手で巨人戦4連勝以上は05〜07年小林宏(ロッテ。5連勝)08〜10年杉内(ソフトバンク。4連勝)08〜11年ホールトン(ソフトバンク。4連勝)に次ぎ4人目。

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ロッテ・成瀬でG斬り!11日勝ってM灯[サンスポ]

交流戦逆転Vへ、エースがやりました!ロッテは11日、巨人3回戦(東京ドーム)に2−1で勝利。先発の成瀬善久投手(26)が4安打1失点、無四球完投で自身6連勝、リーグ単独トップの7勝目を飾った。ロッテは11日の巨人最終戦(同)にも勝てば、ついに交流戦首位に浮上。交流戦Vへのマジックナンバーが点灯する。

巨人の橙魂に、成瀬の闘魂が勝った。試合中は三塁側でもオレンジ優勢だった敵地の客席が、左翼席のロッテ応援団の勢いに押されていった。野太い「ナルセー!」の大合唱に白い歯を見せて応えたエース。リーグトップの7勝目で、交流戦首位の巨人を追い詰めた。

「完投できましたが、欲を言えば完封したかったですね。もったいなかった、とは思いますが中継ぎを投げさせたくなかったので、1人で投げられてよかったです」。低めにストライクを先行させ、8回まで強力打線を内野安打2本に封じた。9回2死から坂本に右中間を破られ1点差に迫られたが、同点のピンチは前日サヨナラ打の村田を外角ボール気味の117キロのチェンジアップで、引っかけさせての投ゴロでしのいだ。

いつもは極めて理路整然と投球を振り返るが、この日は「あれ、何を言ってるんだかわからなくなってしまいました」と珍しく混乱。やすやすと対巨人4連勝を成し遂げたように思われたが「今日は球数(117)以上の疲れがあります…」と漏らした。

疲労感の理由は「いい思い出がないんです」という東京ドームのマウンドだったから。昨年、一昨年の巨人戦では2試合で5本塁打を浴びた。この日も阿部以外は右打者を並べ、積極的に振ってくる巨人打線に「早打ちでしたし、とにかく初球の入り方に神経を使いました」といつも以上に制球に気を配った。

11日の最後の直接対決にも勝てば、交流戦首位に立つ。「今日(10日)負けたら交流戦優勝はなかった。中継ぎも投げさせたくなかった。やるからにはテッペンをとりたいと思います」とエースは力強く宣言した。

西村監督も「エースを信頼していた。相手も強くて簡単には勝たせてくれないが、もう1試合、全力で行きます」と必勝の決意を披露。連勝で一気にテッペンを奪い取る。

◇“心の師”はゴジラ

成瀬の好調ぶりを支えているのが、米大リーグ、レイズの松井の存在だ。栃木・小山市立桑中時代からの熱烈なゴジラファン。中学時代は左の強打者としても鳴らしただけに、力強い打撃に魅了され「今でも気になるんです」と動向を気にしていた。長く契約のなかった“心の師”がレ軍という働き場所を得て一安心。交流戦通算打率は.125で本塁打もないが、実は打席でゴジラばりの豪快な一発を狙っている!?

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成瀬、トップ7勝!「負けられない試合」1失点完投!…ロッテ[報知]

これ以上、点はやらない。エースのプライドだった。9回、1点を返され、なお2死二塁で一打同点のピンチ。成瀬は4番・村田をチェンジアップで投ゴロに仕留めた。「完封はしたかったけど…。負けられない試合に勝てたことが良かった」。交流戦の首位攻防初戦で1失点完投。ローテを変更し、巨人戦にぶつけた西村監督の期待に応えた。

原巨人の策略を粉砕した。交流戦で対左打者23打数無安打の左キラーに、投手を含め右打者8人がスタメンに並んだ。前回5月26日の対戦では、9回1死まで無失点に封じた。「前回は粘られたけど、今回は早打ちで来ているから特に初球を意識した」。内外角の低めを突く丁寧な投球で8回まで内野安打2本のみ、二塁すら踏ませない快投で117球を投げ抜いた。「初球に意識した分、120球以上は投げた疲れがある」。心地よい充実感が体中を包んだ。

ハーラー単独トップの7勝目。5月以降、破竹の6連勝だ。今の成瀬には、“ゆとり”がある。試合ごとに口にする言葉は「ソロ本塁打なら気にならない」。進化の証しでもあった。

本当は繊細な男だった。「慎重になって、いつもストライクで勝負していた」。それは勝負弱さにもつながった。きっかけは昨季、連敗でシーズンを終え「負けたからこそ考えた」。ボール球を投げても、本塁打を打たれても、勝てればいい。出した結論は「もっと大胆に攻めること」。確実に、意識は変わっていた。

アウトコースを巧みに使いながら内角へのクロスファイアで攻めた。一発なら逆転サヨナラの9回2死から、村田の初球に選択したのも内角へのスライダーだった。西本投手コーチは「ボール球をうまく使える投球術も身につけた。エースらしくなったね」と強気に攻め抜いた左腕をたたえた。

11日に勝てば巨人を抜き、交流戦首位に浮上する。もう、弱気なエースじゃない。交流戦6季ぶり3度目のVへ、「やるからにはてっぺんを取りたい」。力強く言い切った成瀬から、真のエースの風格が漂った。

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成瀬Gキラーだ4連勝、リーグ単独トップ7勝目マーク[スポニチ]

またしても巨人キラーぶりを発揮した。ロッテの成瀬善久投手(26)が10日の巨人戦でリーグトップの7勝目を挙げるとともに、巨人戦4連勝を飾った。9回に1点を許し、完封こそ逃したがエースに相応しい快投だった。これでチームの貯金は今季最多タイの15。11日も巨人に勝てば交流戦の首位に浮上する。また勝つか、引き分けで優勝マジックも点灯。06年以来、3度目の優勝も見えてきた。

巨人キラーの貫禄が漂っていた。2−1の9回2死二塁で打席には4番・村田。一打同点のピンチにもマウンドの成瀬は落ち着いていた。4球目のチェンジアップで投ゴロに仕留め無四球完投勝利。巨人戦4連勝を飾ったが、直前の坂本に適時二塁打を浴びて完封を逃したことを悔しがった。

「無四球で完投できたのは満足しているが、欲を言えば完封したかった。もったいなかった」。求める次元の高さが凄みを物語っていた。

東京ドームでは10年5月15日の巨人戦で3本塁打を浴びるなど、過去3試合で6被弾。球速がない分、制球が甘くなれば簡単にスタンドへ運ばれた。恐怖心があるからこそ大胆かつ繊細に。スピンの利いた130キロ台前半の直球にスライダー、チェンジアップを低めに集めた。4回に坂本、7回に谷に大飛球を打たれたがオーバーフェンスは許さない。いずれも膝より低いボール球。5月26日の対戦で巨人の10連勝を止めたのに続く白星で、右打者8人を並べた相手を返り討ちにした。「東京ドームは良いイメージがなかったので自信になる」と声を弾ませた。

同じ左腕の巨人・杉内が5月30日の楽天戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成。球の切れで勝負する同タイプに刺激は受けたが、スタイルは異なると強調する。「杉内さんはストライクゾーンを振らせる技術がある。僕はコースを狙って投げていくタイプ」。ノーヒットノーランに関しても「無理だと思っている。初回に走者を出して抑えた方がリズムに乗れることが多い」。この日は初回に谷に内野安打を許したが、2回から6回まで5イニング連続3者凡退。自身も自覚する立ち上がりさえ除けば、抜群の安定感は杉内にも見劣りしなかった。

帽子のつばに「信念」と書き込み試合に臨んだ成瀬は「今日は中継ぎを休ませるために、絶対最後まで投げようと思っていた」と話した。西村監督は「成瀬しかいなかった。最後に1点取られたけど完璧だった。さすがエース」と絶賛した。11日も勝てば、巨人と入れ替わり交流戦の首位に立つ。成瀬はナインの思いを代弁した。「チャンスはある。リーグ優勝の意識の方が強いけど(交流戦も)てっぺんを獲りたい」とソフトバンクに並ぶ史上最多タイとなる3度目の優勝に意欲的だった。

西本投手コーチ 成瀬は球速が速い訳でも、変化球が多い訳でもない。でもボール球の使い方がうまい。球に切れもある。

里崎(成瀬について)直球に力があったし制球もいい。(スライダー、チェンジアップと)3つ全部決め球に使えるから、相手も絞りづらいと思う。

◇交流戦で巨人戦4連勝は4人目

成瀬が4安打完投でハーラー単独トップの7勝目。5月4日西武戦からは6連勝となった。また巨人戦は10年6月2日から4連勝。交流戦で巨人に4連勝以上は小林宏(ロ=現神)5連勝、杉内、ホールトン(ともにソ=現巨)4連勝に次いで4人目だ。

この日は1回から9回までイニングの先頭打者をアウトに。前回巨人と対戦した5月26日も9イニングのうち出塁を許したのは1度だけ。先頭打者を確実に打ち取り巨人戦連勝につなげた。なおロッテに11日にも交流戦優勝のマジックナンバーが点灯する。ロッテが巨人に勝つと、日本ハムの結果によりM4か5、引き分けでも2位ながらM5が出る。

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大松、2ヶ月ぶりの本塁打は3センチ長いバットで「今は使える」[スポニチ]

ロッテの大松が2回に右翼上段に2号ソロを放った。

4月6日の日本ハム戦(QVC)以来、2ヶ月ぶりの一発。「完璧に打つことができた。成瀬が投げていたし、先頭で出れば次につながると思った」と笑みを浮かべた。

4試合連続安打と状態は上向き。ここ数日はフリー打撃で普段より3センチ長いバットを使っている。「バットが長いと力もいる。状態が悪いときは使えないけど今は使える」と手応えを口にした。

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西村監督「エースという投球」[ニッカン]

ロッテ西村徳文監督(52)が完投勝利を収めたエース成瀬を称賛した。本来は唐川が登板予定だったが、右肩の張りで登録抹消となり、9日のヤクルト戦予定だった成瀬を巨人戦にずらした。緊急プランに応える快投に「9回に1点を取られたけど、8回まで内野安打2本と完璧だったで。相手も強いチームだし、簡単には勝たせてくれない。エースという投球だった」とたたえた。

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成瀬「中継ぎ休ませたかった」[ニッカン]

ロッテ成瀬善久投手(26)が5月26日の対戦に続き、巨人に連勝した。右打者を8人並べてきた相手にも、堂々と立ち向かい、8回までわずか2安打。9回に坂本の適時二塁打で2戦連続完封勝利は逃したが、無四球完投勝利を収めた。「早いイニングに味方が点を取ってくれて気分よく投げられた。明日のことを考えると中継ぎも休ませたかった」とエースの自覚を見せた。

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ロッテ・大松、約2ヶ月ぶりの一発[サンスポ]

ロッテの大松が2回、右翼席中段に2号ソロを運んだ。ホールトンの低めの直球を「完璧に打つことができた」と鋭いスイングで仕留め、貴重な追加点とした。今季は4番候補として期待されたが振るわず、一発を放ったのは4月6日の日本ハム戦で武田久から打って以来、約2ヶ月ぶり。「久しぶりの本塁打で、忘れかけていた感触でしたよ」と話した。

里崎
「どの球種も良くて、選択肢がたくさんあった。相手も的を絞れなかっただろう。」(成瀬を好リード)
西本投手コーチ
「大事な試合で素晴らしい投球をしてくれた。さすがエースで、言うことはありません。」(4安打完投の成瀬に)

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大松2号に1、2、3、ダー![ニッカン]

ロッテ大松尚逸内野手(29)が交流戦首位攻防戦で1発をお見舞いした。2回無死から巨人先発ホールトンの直球を完璧にとらえ、右翼スタンドにたたき込んだ。4月6日の日本ハム戦以来の今季2号ソロに味方ベンチも大盛り上がりで、ベース1周した大松を「1、2、3、ダー!」のアントニオ猪木パフォーマンスで出迎えた。「先頭打者だったので、何とか塁に出ようと積極的に行きました。完璧に打つ事が出来ました。久しぶりのホームランなので、忘れかけていた感触でしたよ。今日は大事な大事な試合。ベンチ、そしてマリーンズファンも同じ気持ち。どんな形でもいいから勝たないといけない」と話した。

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