ロッテは1−1の2回に満塁から井口、サブローの連続適時二塁打で4点を勝ち越した。6回に3連続適時打で3点を加えるなど、14安打で今季最多の12点を奪い快勝した。渡辺俊が4勝目。西武は石井の不調が響いた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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埼玉西武 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 4 |
千葉ロッテ | 1 | 4 | 0 | 0 | 1 | 3 | 1 | 2 | x | 12 |
ロッテ角中勝也外野手(25)が、今季チーム初の2ケタ得点による大勝に貢献した。西武先発左腕の石井、救援右腕の山本、大石から2安打1犠飛2打点。打率を3割3分とし、リーグ首位打者の日本ハム田中を5厘差でピタリとマークだ。今季、大ブレーク中の左打者が急成長した理由の1つは、左投手を苦にしなくなったことにある。「ピンポイント」で、その秘密の一端に迫る。
角中は左足にわずかに体重を移動させた。左対左。石井のボールの軌道をギリギリまで見極めるため、軸足を左足に変えて打席に立った。初回の1打席目。1ボールからのスライダーをファウルにして感覚をつかむと、3球目の外角低め134キロ直球をコンパクトにとらえ、ライナーで左中間へ運んだ。
昨年まで主にファーム暮らしだったが、今季成長した要因の1つに左投手を苦にしなくなったことが挙げられる。角中も「左右どちらの投手が来てもコンスタントに打てるようになったことが大きい」と言う。打席では、右投手なら右足、左投手なら左足に軸足を変えて構えている。「左投手の方が打席で球が速く見えてしまう。だから手元まで待ってボールを見たいので左足を軸にしている」と説明した。
昨年の対左投手の打率は36打数6安打、打率1割6分7厘だったが、今年は現時点で60打数18安打、打率3割と如実に成果が表れている。左投手のボールに差し込まれないように試行錯誤する中で、昨年自分なりの攻略法を編み出し、今年実を結んだ。「安打製造機」の異名を持つ福浦でさえ「投手によって軸足を変えるのは難しいよね。角中しかできないことだと思う」と話した。
長嶋打撃コーチは「2プラトン制が主流になってから、左対左で打席に立つ機会が少なくなっている。そんな中で、右投手を打つように左投手は打てないという話はしている。イメージを変えるように」とアドバイスしてきた。軸足を変えるという独特のフォームについては「角中の感覚の中でやっていることだと思う。穴のない打者になった」と評価した。
6回には、右腕山本の140キロ内角直球をうまく腕をたたんで右前へ運び、貴重な追加点をたたき出した。2安打2打点で打率は3割3分まで引き上げた。首位田中を5厘差でピタリと追走する。
ロッテは28日、西武10回戦で、今季初の2ケタ得点を挙げて快勝。不振だった井口資仁内野手(37)が2回2死満塁で、20打席ぶり安打となる走者一掃の決勝二塁打を放つなど、打線が切れ目なく爆発。上昇ムードだった西武に連勝し、がっちりと首位をキープした。
千葉の夜風が心地いい。今季初の2けた12得点での快勝劇。お立ち台から立役者・井口の張りのある声が響き渡った。「いい形で打ててよかった。みんながボクに回してくれたんでね」。
1−1で迎えた2回2死満塁。石井の真ん中直球を振り抜き、走者一掃の右中間二塁打。17日の阪神戦以来7試合、20打席ぶりの安打で、クールなスラッガーが満面の笑みを浮かべた。「打撃で悩んでいたので一本出てよかったです。コンパクトに打てましたね」。
梅雨どきの不安定な気候と疲れから体調を崩した。20日のヤクルト戦(神宮)を欠場した際には点滴治療も受けた程だった。その影響で打撃も急降下。「タイミングの取り方とか自分の感覚じゃなくなっていた。でも練習で考えながら打ってきて感じが戻ってきた」とようやく復調のときを迎えた。
井口が点火した打線は14安打。今季、リーグで唯一2ケタ得点がなかったロッテが、初めて12得点と爆発した。「体調の影響もあったと思うけど、今日みたいな場面で打ってくれれば十分」と西村監督も井口に最敬礼。前日27日の唐川復活に続き、井口も復調。いよいよロッテに隙がなくなってきた。
14安打で今季初の2桁12得点。打線をけん引したロッテ・井口はお立ち台で少し照れていた。
「満塁で回ってきたので、僕の一打で追加点が欲しいと思った。最近打撃に悩んでいた。いい形で1本出て良かった」。同点の2回2死満塁。左腕・石井の外角直球をはじき返した。走者一掃の右中間二塁打。17日の阪神戦(QVCマリン)で左翼線二塁打を放って以来、20打席ぶりの安打だった。
「(ヒットが)出ていないのは、自分が1番知っていた」。20日のヤクルト戦(神宮)を発熱で欠場。その後は「打撃のバランスを崩した」と不振に陥った。それでも、この2日間は若手と早出特打を行い「練習から自分のタイミングでバットを出せた」と復調の手応えをつかんだ。「普通は年齢を重ねるとスピードについていけなくなるが、井口は直球に強い。そこが凄い」と長嶋打撃コーチ。チームは3連敗後に2連勝。37歳・井口の打棒復活でロッテは首位固めに入る。
二塁塁上で革手袋を外しながら、井口は珍しく笑っていた。同点で迎えた2回2死満塁。西武先発・石井の直球を右中間へはじき返した。走者一掃の勝ち越し適時二塁打。「いい場面で回してもらって、いい形で打てた。楽になりました」。17日の阪神戦(QVC)以来、チームとしては7試合、自身の出場6試合20打席ぶりの安打に思わず笑みがこぼれていた。
原因は体調不良だった。発熱で20日のヤクルト戦(神宮)を欠場。「体調を崩してバランスも崩れていた。タイミングの取り方、バットの出方、自分の感覚と違う部分があった」と振り返った。27、28日と若手とともに早出特打を敢行。「今日は打撃練習から感じがよかった」と自分の形を取り戻し、結果につなげた。
主砲の一打をきっかけに、打線は14安打12得点。今季チーム初の2ケタ得点に、西村監督も「今日は打線がつながったね。井口は今日みたいなときに打ってくれればね」と目尻を下げた。唐川が戻り、井口が復調しての2連勝。リーグ戦再開後に3連敗した悪い流れを、完全に断ち切った。
ロッテの井口が1−1の2回、2死満塁で中堅左に走者一掃の勝ち越し二塁打を放った。石井の直球を打ち返し「チャンスで一本出てよかった。久しぶりにいい感じで打つことができた」と話した。
37歳の今季も開幕から不動の3番を務めているが、最近5試合は安打が出ていなかった。3割をキープしていた打率も2割8分1厘まで下げていただけに「このヒットで何か変わってくれたらいいね」とコメントした。
ロッテ荻野忠寛投手(30)が、09年10月6日以来となる1軍での登板を無失点で飾った。8点リードの9回に登板し、3者凡退に抑えた。「やっとスタートラインに立てた。思い切り投げて、抑えられたのが良かった」とかみしめた。西村監督は「使えるメドが立ったのが大きい。収穫がありました」と満足そうに振り返った。
ロッテ大松尚逸外野手(30)が5回に適時二塁打をマークした。5−1で迎えたこの回、2死二塁から貴重な追加点をたたき出した。「打ったのはフォーク。中盤で追加点が欲しかったので、いいところで打つことが出来ました。フォークをうまく拾うことができた。打球に角度もついてきて、いい感じだと思います」と手応えを口にした。
ロッテ・サブロー外野手(36)が2回に適時二塁打をマークした。3点を加えたこの回、なおも2死二塁から中堅越え適時二塁打で追加点を挙げた。「打ったのはストレート。いい流れでつないでくれたので、自分で止めたくなかった。井口さんがランナーをみんな返してくれたから、楽な気持ちで立ちました。久しぶりにうちらしい攻撃ができたね」と話した。
ロッテ井口資仁内野手(37)が17日の阪神戦(QVC)以来となる安打と打点をマークした。同点で迎えた2回2死満塁から、石井一の138キロ外角低め直球を捕らえ、中堅右のフェンス直撃二塁打をマーク。走者一掃となる3点をたたき出した。「久しぶりのヒットです。チームに迷惑をかけてしまっていたので、満塁のチャンスで1本出て良かった」と話した。
ロッテ根元俊一内野手(28)が初回に4号同点ソロをマークした。22日楽天戦以来で、自身シーズン最多となった。「打ったのはスライダーかな。いいスイングができました。バッティングの状態はいいです。今日もしっかり勝って、勝ち越したい」と話した。
投票したのは支配下選手の785人で、投票の対象選手は各球団が選出したファン投票リストの30人。自チーム選手への投票も可能となっている。
ファン投票と両部門で1位選出となった場合は、2位からの繰り上げは行わず、その選手枠を監督推薦に移行する。両リーグ最多得票はファン投票で選出されているパ遊撃手の中島(西武)の548票で、セ捕手の阿部(巨人)は選手間投票が始まった08年から5年連続で選ばれた。
セントラル・リーグ | 守備位置 | パシフィック・リーグ | ||||||
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選手名 | 球団 | 得票数 | 投手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
★1 | 杉内俊哉 | 巨 | 426 | ★1 | 田中将大 | 楽 | 137 | |
◎2 | 前田健太 | 広 | 95 | 2 | 吉川光夫 | 日 | 130 | |
3 | 山内壮馬 | 中 | 27 | 3 | 攝津正 | ソ | 97 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 捕手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
◎★1 | 阿部慎之助 | 巨 | 516 | ★1 | 嶋基宏 | 楽 | 168 | |
2 | 谷繁元信 | 中 | 151 | 2 | 細川亨 | ソ | 159 | |
3 | 相川亮二 | ヤ | 38 | 3 | 里崎智也 | ロ | 145 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 一塁手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
★1 | ブランコ | 中 | 317 | ◎★1 | 稲葉篤紀 | 日 | 309 | |
◎2 | 中村紀洋 | デ | 132 | 2 | 李大浩 | オ | 184 | |
3 | 畠山和洋 | ヤ | 94 | 3 | 中村剛也 | 西 | 87 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 二塁手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
◎★1 | 平野恵一 | 神 | 393 | ★1 | 田中賢介 | 日 | 331 | |
2 | 荒木雅博 | 中 | 198 | ◎2 | 井口資仁 | ロ | 177 | |
3 | 田中浩康 | ヤ | 55 | 3 | 本多雄一 | ソ | 168 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 三塁手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
◎★1 | 宮本慎也 | ヤ | 282 | ★1 | 中村剛也 | 西 | 310 | |
2 | 村田修一 | 巨 | 265 | ◎2 | 松田宣浩 | ソ | 305 | |
3 | 堂林翔太 | 広 | 75 | 3 | 今江敏晃 | ロ | 65 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 遊撃手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
★1 | 坂本勇人 | 巨 | 343 | ◎★1 | 中島裕之 | 西 | 548 | |
◎2 | 鳥谷敬 | 神 | 230 | 2 | 明石健志 | ソ | 54 | |
3 | 井端弘和 | 中 | 88 | 3 | 根元俊一 | ロ | 48 | |
選手名 | 球団 | 得票数 | 外野手 | 選手名 | 球団 | 得票数 | ||
◎★1 | 長野久義 | 巨 | 541 | ◎★1 | 糸井嘉男 | 日 | 546 | |
◎★2 | 高橋由伸 | 巨 | 264 | ★2 | 内川聖一 | ソ | 332 | |
★3 | 和田一浩 | 中 | 235 | ★3 | 聖澤諒 | 楽 | 205 | |
4 | 荒波翔 | デ | 212 | ◎4 | 陽岱鋼 | 日 | 179 | |
5 | バレンティン | ヤ | 193 | 5 | 角中勝也 | ロ | 160 | |
6 | 大島洋平 | 中 | 176 | ◎6 | 中田翔 | 日 | 133 | |
◎7 | ラミレス | デ | 90 | 7 | 岡田幸文 | ロ | 131 | |
8 | 金本知憲 | 神 | 89 | 8 | 稲葉篤紀 | 日 | 118 | |
9 | マートン | 神 | 77 | 9 | 栗山巧 | 西 | 100 | |
DH | 選手名 | 球団 | 得票数 | |||||
★1 | ペーニャ | ソ | 262 | |||||
2 | 李大浩 | オ | 91 | |||||
◎3 | スレッジ | 日 | 74 |