オリックスが3点差を追い付いた。5、7回に各1点を返し、8回には代打・北川が同点の犠飛。井川が3回3失点の乱調。2番手以降の4投手は無失点と粘った。ロッテは救援陣が逃げ切りに失敗。打線も16残塁の拙攻だった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 3 |
ロッテ先発のグライシンガーは6回5安打1失点。勝利投手の権利を持って降板したが、中継ぎ陣が打たれてリーグトップタイとなる7勝目を逃した。
5回に大引に左中間ソロを被弾し「5回はテンポも悪く、投げ急いでしまった」と反省。それでも「自分らしい投球はできたと思う。里崎がいいリードで打者に的を絞らせなかった」とうなずいていた。
打線は7安打を放って11四死球も16残塁で3得点。1回2死から、右中間二塁打で満塁の好機につなげた井口は、この回無得点に終わり「相手先発の井川は球が走っていなかった。たたみかけないといけなかった」と唇をかんだ。西村監督は拙攻に「数多くあったチャンスをものにしなくてはいけない」と嘆いた。
ロッテは救援陣がリードを吐き出した。3−1の7回に抑えから中継ぎに降格した薮田が1点差とされ、8回には益田が同点を許した。
両投手ともチーム最多の32試合に登板。首位のチームを支えてきたが、夏場を前に勢いに陰りが出ている。益田は「球の走りは悪くなかった。疲れも大丈夫」と話したが、西村監督は「2人とも欠かせない。早く元の状態を取り戻して欲しい」と危機感をにじませた。
ロッテの角中が3回、先制の適時三塁打を放った。井川の外角直球を左中間にはじき返し「次につなぐ気持ち。何とかバットに当てようと食らい付いた。(外野の)広く空いているところに飛んでくれた」と控えめに喜んだ。
左腕は苦手だったが、重心を左脚に残して球を見極める打法を身に付けることで克服しつつある。ここでも追い込まれた後の井川の勝負球を仕留めており、前日まで打率2位の実力を見せつけた。
ロッテのサブロー外野手(36)が抜群の選球眼を発揮した。井川のスライダーなどを見極め、5打席中、4四球を選んだ。前日28日の西武戦では猛打賞、24日の楽天戦でも3四球と出塁率が高まっている。「打ちに行って、しっかりボールを見逃しているということは状態がいい」と納得していた。
ロッテのセス・グライシンガー投手(36)が、ハーラートップタイの7勝目を逃した。今季2戦で15回無失点中のオリックスを相手に快投。5回に大引のソロ本塁打で初失点を喫したが、勝利投手の権利を得て6回1失点にまとめた。だが救援陣が追いつかれ、白星はつかなかった。「自分らしいピッチングは出来たと思うよ。里崎がいいリードで、内、外角をうまく使ってくれ、バッターに的を絞らせなかったね。5回はテンポも悪く、投げ急いでしまった。自分の納得のいくボールが投げられなかったのは反省」と話した。
ロッテ角中勝也外野手(25)が井川攻略の突破口を切り開いた。3回1死一塁から、遊撃手の頭上をライナーで越える左中間突破の三塁打で先制点を入れた。「追い込まれていたので、何とかバットに当てようと食らいついていきました。ランナー一塁だったので、次につなぐ気持ち。広く空いている所に飛んでくれたので、タイムリーになってくれました。ラッキーですが、先制点を取ることが出来たのが良かった」と話した。
ロッテ里崎智也捕手(36)が3回に、3点目となる適時打を放った。2死二塁から外角の球を逆らわずに打ち返し、二塁手の右を抜ける右前打で二塁走者を生還させた。「セス(グライシンガー)の時には序盤に点をあまり取ってやれていなかったので、早い回に点を取って、楽にさせてあげたかった」と女房役として、先発の助っ人右腕をアシストした。
ロッテ大松尚逸内野手(30)が4試合連続打点となる適時打を放った。3回2死二塁から高めの球を思い切り引っ張り、右翼線に二塁打を放った。「先制した後だけど、得点圏にランナーがいて、追加点のチャンスだったから、自分も角中に続けて良かった。試合を優位に進めるためにも1点でも多く取りたかったから、いいヒットが打てました。バッティングの状態も良くなってきていて、いいスイングが出来ました」と振り返った。