9回に追い付いた楽天が延長10回に4点を勝ち越した。2−2の10回、1死満塁から聖沢の右前打と犠飛で2点を挙げ、さらに満塁として枡田が2点適時打を放った。ラズナーは今季初勝利。ロッテは継投策が裏目に出た。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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東北楽天 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 6 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
ロッテ先発・小野が8回1失点と好投しながらも継投策が裏目となった。延長10回の4失点よりも、西村監督の怒りは守護神・内に向けられた。
1点リードの9回に投入したが1死一塁から牽制悪送球で走者を三塁に進め、4番・枡田に同点の右犠飛を許した。「あの牽制が全て。状況判断ができてない。(盗塁など)動いてくる場面でない」と指摘。その上で「我々にも責任はある。しっかり教育していかないと…」と最後まで厳しい顔だった。
ロッテは継投策に失敗して勝ち試合を落とした。8回に1点を勝ち越し、9回は小野を下げて抑えの内を投入した。ところが、内は1死一塁から牽制悪送球で走者を三塁に進め、枡田には同点の犠飛。10回は1死一、二塁での投ゴロに益田が併殺を焦って二塁に悪送球してピンチを広げ、聖沢に勝ち越し打を浴びた。
好投していた小野を96球で交代させた西村監督は「9回は内に託したが(小野に)申し訳ないことをした。牽制悪投が今日の全て」と、不機嫌に話した。
今季2度目の先発だったロッテの小野が、打たせて取る投球で8回を3安打1失点と好投した。勝利投手の権利を得て降板したが救援が失点し、8回無失点だった11日の日本ハム戦に続いて好投が報われなかった。
唐川、藤岡、グライシンガーらが不調や故障で離脱しており、開幕時の先発投手陣で残っているのは成瀬だけ。「チームが苦しいときに助けられればいい。丁寧に投げて、先発として試合をつくることはできた」と話した。
ロッテ西村徳文監督(52)が逆転負けに悔しさをにじませた。1点リードの9回にストッパーの内が牽制悪送球でピンチを広げて同点に追いつかれると、延長10回には3番手の益田が投ゴロを二塁へ悪送球して満塁のピンチを招き、大量4失点につながった。「内の牽制悪送球が全て。あそこで動く場面じゃない。益田も慌てて投げる必要はない。状況を頭に入れて、チームとして反省しないといけない」と話した。
ロッテ小野晋吾投手(37)が8回3安打1失点と好投した。初回に銀次に先制ソロを浴びたが、2回以降は三塁を踏ませぬ内容だった。「初回は2ボールから不用意な1球で1発を浴びてしまったが、その後はストレートを自分なりに丁寧に投げることが出来た。先発としてゲームを作ることが出来たと思う」と話した。
ロッテ根元俊一内野手(29)が1点を追う初回に同点ソロをマークした。7月8日のオリックス戦(QVC)以来の7号となった。「打ったのはストレート。早い回に追いつきたかったので、何とか塁に出たいと思っていた。まさかホームランなんて自分が1番驚いている」と話した。
ロッテ上野大樹投手(25)が18日の楽天戦に中4日で先発する。ローテーション通りならグライシンガーが先発予定だったが、背中の張りがあるため回避することになった。西本投手コーチは「状態が悪いから」と説明した。
白羽の矢が立った上野は「相手打線は好調と聞いているが、期待に応えられるようにしっかり腕を振りたい」と意気込みを語った。
日本野球機構は17日、マツダオールスターゲーム2012に選出されていた榎田大樹投手(阪神)が左肘関節痛で、唐川侑己投手(ロッテ)が右肘内側靱帯炎でそれぞれ出場を辞退し、田島慎二投手(中日)と塩見貴洋投手(楽天)を補充すると発表した。
新人の田島、2年目の塩見はともに初出場。榎田と唐川は野球協約の規定により、後半戦開始から10試合は出場選手登録できない。