オリックスが逆転で引き分けを挟む3連勝。3点を追う4回に李大浩と竹原が2ラン。4−4の7回にはT−岡田から3連続適時打で勝ち越した。岸田はリーグトップの18セーブ目。平野が5勝目。ロッテは上野、大谷が打ち込まれた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 3 | 0 | x | 7 |
ロッテの失速が止まらない。同点の7回、救援陣の中で今、信頼度の高い大谷智久投手(27)を投入した。だが1死後、二塁後方への小飛球をルーキー鈴木大地内野手(22)が追いつきながらも落球(記録は安打)。そして不穏な空気に、そのままのみ込まれた。めった打ちに遭い、5連打で3失点。試合の大勢が決した。
佐藤内野守備コーチは「全部を捕れというのは厳しい。いい経験にして欲しい」と、かばった。鈴木は「あれは捕らないといけない球」と言葉を振り絞った。打撃では先制の適時三塁打を含むマルチ安打と奮闘。首脳陣もルーキーに敗戦を背負わすことはなかった。
西村監督は「先発が4回でマウンドを降りると後が苦しくなる」と先発上野の不調を挙げた。3回まで無失点も、4回に2被弾での4失点で一気に逆転された。上野も「野手の皆さんが必死に点を取ってくれたのに申し訳ない」と反省した。
6月10日時点で最大15あった貯金は、ついに4まで減少。3位転落は辛うじて免れたが、首位日本ハムの背中は2.5差に広がった。5日のオリックス戦は2軍を通じても初先発の中郷が正念場の一戦を任される。流れを変えるラッキーボーイ的な存在が必要だ。
先発のロッテ・上野が4回に李大浩(イ・デホ)と竹原に2ランを浴びて、3点リードをひっくり返された。「野手が先制してくれたのに本塁打2本で逆転。1番やってはいけないことをやってしまい申し訳ないです」と猛省した。一時は同点に追いつくも7回に救援陣が打たれ、首位・日本ハムとの差は2.5ゲームに。西村監督は「先発がもう少し投げてくれないと後ろの投手に負担がかかる」と嘆いた。
同点の7回に登板したロッテの4番手・大谷が5連打を浴びて3失点。ここまで4戦連続無失点で、疲労が見える救援陣の中では好調だったが「(5回に)打線が追いついてくれたのに…。自分が抑えれば負けることはなかった」と反省した。
首位・日本ハムと2.5ゲーム差となった西村監督は「あそこは大谷しかいないし信頼している。もう少し先発が長い回数を投げてくれないと」と4回4失点でKOされた上野ら先発陣の奮起を促した。
ロッテは4回までの3点リードを守れなかった。西村監督は「先発がね。4回で降りては後ろにどんどん負担がかかる」と話し、4回に2本塁打で逆転を許した上野をやり玉に挙げた。
同点の7回には最近、好投を続けていた4番手の大谷が5連打を浴びて3点を勝ち越された。大谷は「あれだけ連打されることはそうはない。力がなかった」と悔しがった。
ロッテ西村徳文監督(52)が、敗戦の中で南昌輝投手(23)の粘投を評価した。同点の6回から登場。連打と四球で無死満塁のピンチを招いたが、ここからキレのある直球と鋭いフォークで2奪三振と右飛で切り抜けた。「しっかり気持ちを見せていた。これから、こういう場面で投げることが多くなるかも」と期待していた。
ロッテ・サブロー外野手(36)が3点目の適時打を放った。4回1死二塁から中前へ運んだ。「もうこれ以上、負けられへん。それだけ。チームみんなが勝つために自分の仕事をするだけ。ベンチのみんな同じ気持ち」と気合十分だった。
ロッテ鈴木大地内野手(22)が先制打を放った。3回1死一塁から右中間を破る三塁打を放ち、一塁走者の荻野貴を迎え入れた。「打ったのはスライダーかカットだと思います。1打席目に中途半端な三振をしていたので、積極的に行こうと決めていました。打った瞬間抜けると思いました。荻野貴さんなら、ホームへ帰ってくれると思っていたので、自分も思いっきり三塁まで走りました。上野先輩(東洋大学)がいい投球をしていたので、先輩の手助けができて良かったです」と話した。
ロッテ西本聖投手コーチ(56)が序盤3回を無失点に抑えた先発上野について評価した。「いい感じで投げているね。スライダーがいい所に決まっている。勝負に行く所で低めのいい所に投げて、相手の打ち気をうまく利用できているね。後は無駄な四球に気をつけて、リズムよく投げて欲しい」と期待した。