オリックスのマエストリが7回途中まで4安打1失点で初登板勝利を挙げた。打線は0−1の3回に川端の適時二塁打で追い付き、T−岡田の適時打で勝ち越した。終盤も着実に加点し、今季チーム最多の16安打。ロッテは投打に完敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 5 |
千葉ロッテ | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ロッテが、2軍調整中のルーキー藤岡貴裕投手(23)を約1ヶ月半ぶりに昇格させることを決めた。オリックス戦で上野が先発したが2失点し、2戦連続で4回KO。西村監督は「内容が全然。あのまま投げさせていたら、かなり点を取られていた」と厳しく評した。2軍行きを通達し、この日のフューチャーズ戦で好投した藤岡について「前回よりも内容がよかったと報告があった。札幌から連れて行く」と明言。19日の日本ハム戦での先発が決定的になった。
藤岡は5月まで4勝を挙げたが6月に4連敗で降格。左肩痛もあり、調整に時間を要したが、この日の最終調整で好投。7回を5安打10奪三振で無失点に抑えた。直球は終盤まで140キロ台中盤を維持し、新球ツーシームも投げて成長も見せた。「落ちる系の球がなかったのでツーシームを練習した。下に来て良かった部分もある。無駄にはしない」。ルーキー左腕がチームの浮沈の鍵を握る。
投打ふるわず2連敗。先発の上野をはじめ投手陣が16被安打&5失点と粘り切れない。西村監督は「上野は球も来てないし、あれだけ高めにいけば打たれてしまう」と苦言。打線も2回に先制したが、3回以降はチャンスをつくってもつながらなかった。3位西武に0.5差に迫られ、指揮官は「明後日(14日)から頑張ってもらう」と奮起を促した。
ロッテは先発・上野が4回2失点でKOされ、里崎と根元が復帰した打線も初対戦のマエストリに7回途中まで1点に抑え込まれた。
自慢の機動力でもミスが出た。初回1死二塁で井口が三ゴロ。バルディリスが一塁送球する間に、二塁走者・荻野貴が三塁を狙ったがタッチアウトに。「(走塁ミスは)チームの勢いを止めてしまう」と西村監督。後半戦は6カード連続で勝ち越しなしで、3位・西武に0.5ゲーム差に迫られた。
5月24日のヤクルト戦(QVCマリン)を最後に白星がなく、2軍で再調整していたロッテのドラフト1位・藤岡が17日の日本ハム戦(札幌ドーム)から1軍に合流し、19日の同戦で先発する可能性が濃厚となった。
この日のフューチャーズ戦(浦和)に先発し7回5安打無失点、10奪三振。「強く左腕を振れるようになった。いつ呼ばれてもいいように準備したい」と話した。2軍から報告を受けた西村監督も「札幌から合流させたい」と明かした。
ロッテは里崎と根元が故障から復帰したが、6安打1得点に終わった。走塁のミスもあり、西村監督は「昨日、今日と打線に元気がない。ミスは相手に流れを渡してしまう。しっかりやらないと」と嘆いた。
里崎、根元はともに無安打で、起爆剤になれなかった。チームは後半戦、6カード連続で勝ち越しがない。指揮官は「2人が帰って来たのは大きい。また明後日から」と努めて前向きに言うしかなかった。
ロッテがオリックス戦に3カード連続で負け越しとなった。先発上野が、味方が先制した直後の3回に4安打を集中されて逆転されるなど、4回2失点で降板。前日完封負けした打線も、初回に1死二塁で荻野貴が三ゴロの一塁送球間に三塁を狙い憤死するなど、拙攻で1得点に終わった。西村徳文監督(52)は「走塁のミスはチームの勢いを止めてしまう。もっとしっかりやらないと」と話した。
ロッテ上野大樹投手(25)が2戦連続で4回KOされた。立ち上がりから制球が甘く、味方が先制した直後の3回には4安打を集中されて逆転を許した。4回は1死二塁のピンチを切り抜けたが、この回で降板となった。「点を取ってもらった直後に逆転を許してしまった所…。そこを抑えるのが投手…。しっかり抑えたかったのですが…。先発の仕事ができなくて申し訳ないです」と反省した。
ロッテ福浦和也内野手(36)が先制打を放った。2回1死一、三塁でオリックスの来日初先発のマエストリから中前打で先制した。「打ったのはストレート。初対戦の投手でどういうボールを投げるか分からないから、ゾーンを上げて甘いボールを初球から行こうと思っていた。でも高めのボール気味だったかな。完全に詰まったが、詰まった分、外野の前に落ちてくれたね。逆転はされてしまったが、まだまだ、これからだよ。今日勝って、このカード勝ち越さないとね」と話した。