ロッテのグライシンガーが約2ヶ月ぶりの7勝目を挙げた。変化球を低めに集め、4安打無四球で今季初完投勝利。打線は2回に角中の2ランで逆転し、8回にはサブローの適時打で加点した。ソフトバンクの山田は8敗目を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 |
福岡ソフトバンク | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ロッテのセス・グライシンガー投手(37)が、外国人投手としては初めて、現12球団すべてから勝利を記録した。ソフトバンク戦で4安打1失点完投勝利。今季初完投で、6月6日以来の7勝目をマークした。グライシンガーはヤクルト、巨人、ロッテと3球団を渡り歩き、来日6年目で記念の勝利にたどりついた。チームも連敗を2で止め、首位日本ハムとのゲーム差を再び1とした。
グライシンガーが、5連敗か〜ら〜の〜7勝目をやっと手にした。6月6日のDeNA戦で6勝目を挙げてから、7試合に登板したが白星なし。背筋痛と中指のマメがつぶれたことなど複合的要素が絡んでフォームを崩していた。
この日は「気持ちで投げた」と開き直った。伸びのある直球とスライダー、さらに最もマメに引っ掛かるというチェンジアップを怖がらずに投げ込み、ソフトバンク打線をテンポ良く追い込んだ。無四死球で、3ボールも2人だけ。かつて「精密機械」と評された制球が戻っていた。
4安打1失点107球の省エネで、巨人時代の09年以来の完投勝利を挙げた。さらに外国人投手としては初の全12球団からの白星もマークした。「時間がかかったが、勝てて良かった。しっかりしたフォームで投げることができた」と、久しぶりに笑みを浮かべた。
チームとしても7月16日の成瀬以来の完投で、登板過多の中継ぎ陣を休ませたことは大きかった。西村監督は「遠征9連戦(移動日1日を挟む)のアタマを取れたことも大きかった」と感謝した。これで首位日本ハムとのゲーム差を1に縮めた。グライシンガーは「1つ1つが大切になってくる。今後もしっかり戦う」と自覚十分。クライマックスシリーズ(CS)進出をかけた争いはいよいよ激しさを増してきた。
グライシンガーがソフトバンク戦で初勝利を挙げ、現12球団全てから勝利を記録した。セ、パ12球団となった58年以降、全12球団勝利は今年7月27日杉内(巨人)に次いで11人目。外国人投手では初めて。ヤクルト、巨人時代に9球団から勝利を記録したグライシンガーは、ロッテへ移籍した今年に西武、日本ハム、ソフトバンクから初勝利を挙げて来日6年目で達成。09年久保(阪神)の5年目に次いで2番目に早い勝利となった。
長かったトンネルをようやく抜けた。セス・グライシンガー投手(37)は4安打1失点で7勝目。6月6日以来の白星を今季初、3年ぶりの完投勝利で飾り「しっかりした投球フォームでバランスよく投げられた」と胸を張った。
1回は先頭打者の本多に二塁打を打たれ、犠飛で先制点を献上。2回も先頭打者に安打を許した。だが3回からは波に乗った。コースを丁寧に突いて凡打の山を築き、107球で9回を投げきった。
「完投を境にいい投球をしていきたい」。ソフトバンク戦で初めて勝ち、外国人として初の全球団勝利達成というおまけもついた。背中の痛みも影響し、7試合連続で勝ち星から遠ざかっていた右腕の復活。チームも首位日本ハムに1ゲーム差と迫った。
指先も気にしなかった。ロッテのグライシンガーが9回4安打1失点で巨人時代の09年4月21日、ヤクルト戦(長崎)以来となる1211日ぶりの完投で7勝目。チームの2位を死守した。
初回、内川の中犠飛で1点を失ったが、3〜7回は完全投球。前回7日の西武戦(QVCマリン)で右手中指にマメができたが「チェンジアップを投げると引っかかるが、投げないと有効な投球ができない」と、8回無死一塁で柳田を二塁ゴロ併殺に打ち取るなど、要所で宝刀を投げ込んだ。
6勝目は6月6日のDeNA戦(QVCマリン)だった。そこから7戦も白星に恵まれなかっただけに西村監督も「中継ぎ陣が登板過多になっていた。この完投は大きい」と助っ人右腕の復活を喜んだ。96年アトランタ五輪では米国代表として銅メダルを獲得した実績もある。ロンドン五輪期間中に充電したパワーをここから爆発させる。
ロッテの角中が1点を先制された直後の2回、逆転の3号2ランを放った。無死一塁で内角の変化球をうまくさばき、右翼席に運んだ。「体の開きを我慢することに気を付けた。肩口から入ってきた球をしっかり我慢して強くたたくことができた」と納得の表情だった。
打率3割台で攻撃陣を引っ張る25歳。6月16日以来となる久々の一発で、チームに勢いをもたらした。
ロッテのセス・グライシンガー投手(37)が、6月6日のDeNA戦(QVC)以来約2ヶ月ぶりの7勝目を挙げた。伸びのある直球とスライダー、チェンジアップを織り交ぜてソフトバンク打線をテンポ良く追い込んだ。4安打1失点107球の省エネで、巨人時代の09年以来の完投勝利を挙げた。「時間がかかったが、勝てて良かった。しっかりしたフォームで投げることができた」と笑顔で話した。
ロッテ角中勝也外野手(25)が2回に3号逆転2ランをマークした。1点を追う2回、無死一塁から内角スライダーを右翼席中段へ運んだ。「ホームランはたまたまです。肩口から入ってきた球を、しっかり我慢して強くたたくことが出来ました」と振り返った。6月16日の阪神戦(QVC)以来の1発で、2連敗中のチームに勢いを与えた。
ロッテ西本聖投手コーチ(56)が4回まで1失点に抑えている先発グライシンガーについてコメントした。「2回からは冷静に投げてくれている。ボール球をうまく使えている。ここ何試合かはストライクを集め過ぎて連打されるケースが多かったからね」。
日本プロ野球選手会が不参加を表明している来春のWBC出場問題で、日本野球機構(NPB)の島田利正国際関係委員長(日本ハム球団代表)らが13日(日本時間同日夜)、ニューヨークで米大リーグ機構(MLB)などで構成される大会主催者と交渉したが、進展は見られなかった。
MLBアジアのジム・スモール副社長は「条件変更するつもりはない。NPBと選手会の問題。それを解決して日本が参加することを望む」と、選手会が求める日本代表のスポンサー権などの帰属を含めた参加条件の見直しをしない方針をあらためて示した。島田委員長は「厳しい状況に変わりはない」と話した。NPB側は日本に持ち帰って対応を協議する方針だが、WBCの予選ラウンドは来月19日(同20日)にスタート。残された時間は少ない。
米国側との交渉結果について日本プロ野球選手会の新井会長は「報告は受けましたが、現時点で僕からお話しすることは何もありません」と話すにとどめ、松原徹事務局長は「状況を聞いてから選手会の対応を考えたい」と話した。選手会では、NPBの国際関係委員長を務める日本ハムの島田利正球団代表が、15日に帰国した後に交渉内容を聞く予定。
日本プロ野球選手会が不参加を表明している来年3月の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場問題で、日本野球機構(NPB)の国際関係委員長を務める日本ハムの島田利正球団代表らが交渉のため米国入り。米大リーグ機構(MLB)などで構成されるWBCの主催者・WBCインク(WBCI)と会談を行ったが、WBCI側は改めて、参加条件の見直しはしない意向を示した。
NPB側は選手会が希望する代表チームのスポンサー権などの譲渡を要求したが、交渉は平行線で「厳しい状況に変わりはない」と島田委員長。MLBジャパン代表のジム・スモール氏は「条件を変更するつもりはない。NPBと選手会の問題なので、それを解決して日本が参加してもらうことを望む」と説明した。NPBは、今週中にも選手会と再度事務折衝、20日には12球団代表者会議を行い、今後の対応を話し合う。
来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加を表明している日本プロ野球選手会の松原徹事務局長は14日、大会主催者と日本野球機構(NPB)側のニューヨークでの交渉について「状況を聞いてから選手会の対応を考えたい」と話した。
13日の交渉で大会主催者は、選手会が求めている日本代表のスポンサー権の帰属などを含めた条件の見直しには応じないとした。選手会では、NPBの国際関係委員長を務める日本ハムの島田利正球団代表が15日に帰国した後に交渉内容を聞く予定。