ロッテが逆転サヨナラ勝ちで1分けを挟み3連勝とした。1−2の9回1死一、二塁から代打福浦の左前打で追い付き、2死後に岡田が右越えに決勝打を放った。中郷がプロ初勝利。楽天は7回に1度は逆転したが、青山が打たれた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 |
千葉ロッテ | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2x | 3x |
ロッテ岡田幸文外野手(28)の打球が前進守備を敷いた楽天の右翼牧田の右を抜けた。9回裏同点においつき、なおも2死一、二塁。二塁走者の里崎がサヨナラのホームを駆け抜けたのを見届けると、二塁ベース手前で駆け寄るナインと抱き合った。「人生初のサヨナラ打!最高に気持ちいい。完璧でした!」と声が弾んだ。
負ければ首位西武と4.5ゲーム差、3位ソフトバンクとも2ゲーム差に開き、優勝どころかクライマックスシリーズ争いから後退しかねない状況だった。大きな意味を持つ一戦を伏兵の一振りで決めた。
球場がこの日1番の盛り上がりを見せたのと対照的に、打席の岡田は冷静だった。23日の楽天戦でも青山から安打を放っている。「前回は直球を打ったので、変化球で勝負してくるだろうと思った」と読みがはまった。落ちないフォークが甘く入ったところをドンピシャのタイミングで捉えた。
試合前に西村監督からハッパをかけられていた。前日28日の日の楽天戦で、エンドラン失敗の併殺打、送りバント失敗、盗塁死と3度のミスを犯した。この日の練習中に監督から呼ばれると、怒られるどころか「今日はやってくれるだろう」と笑顔で励まされたという。「2番中堅」で先発起用され、「何とかしてやろうと思った」と奮起した。
これでチームは7月5日以来の3連勝で、後半戦初となる11カードぶりのカード勝ち越しが決まった。西村監督は「岡田は素晴らしいヒットでした。この時期に勝ち越せたのは大きい」と、久しぶりに笑顔を見せた。残り32試合。いよいよラストスパートに入った。
CS圏内から離れん!!ロッテは29日、楽天18回戦(QVCマリン)の9回に岡田幸文外野手(28)が右越え適時打を放ち、3−2で今季3度目のサヨナラ勝ちを収めた。粘りの逆転勝利で3連勝とし、7月16−18日の楽天戦以来、11カードぶりの勝ち越しも決めた。クライマックスシリーズ進出を争う3位ソフトバンクと1ゲーム差に迫った。
苦労してきた分だけ、喜びも大きい。総立ちの本拠地スタンドからの「オカダ・コール」が鳴り止まない。1点を追う9回。福浦の適時打で同点に追いつき、なおも2死一、二塁。岡田が、青山のフォークを振り抜いた打球は、前進守備の右翼手の頭を軽々と越えていった。
「嬉しいですよ。やっぱり嬉しい。福浦さんが同点にしてくれたので、一気にいってしまおうと。しびれました。人生初ですから、最高に気持ちいいです」。興奮のあまり、二塁ベースを踏む前に青野と抱き合い、記録は「右越え安打」となってしまったのはご愛嬌。これが育成契約からはい上がった28歳にとって、人生初のサヨナラ打だ。
面目躍如の一打だった。前日28日は1回にエンドラン失敗で遊ゴロ併殺打。7回は犠打失敗、8回は牽制死。チームは勝ったが3つのミスに「昨日は最悪でした…」とうな垂れていた。この日の練習中には、西村監督と10分以上も話し合った。それでも「今日は何かやってくれるだろう」と、「2番・中堅」で起用してくれた指揮官に猛打賞&サヨナラ打で応えてみせた。
「素晴らしいヒット。なかなか勝ち越せなかった中で、久しぶりにこういう勝ち方で勝ち越せたのはよかった」と西村監督もニッコリ。球宴後初、実に11カードぶりとなる勝ち越しで3位ソフトバンクに1ゲーム差と肉迫。2位日本ハムにも1.5差だ。苦労人のチーム今季初の逆転サヨナラ打でロッテが息を吹き返した。
人生初のサヨナラ打を放ったロッテ・岡田は、一塁ベースを回ったところで青野と抱き合ってしまった。記録は単打。われを忘れて二塁ベースまで走ることを失念していた。「二塁ベースまでいけば二塁打なんですよね?サブローさんに“二塁ベース踏んでへんやろ?”と言われました。次は気をつけます!」。
土壇場で試合をひっくり返した。1点を追う9回1死一、二塁から代打・福浦が左前へ起死回生の同点打。さらに2死一、二塁。ここで岡田が青山の高めのフォークを右翼線へはじき返した。2年前に長嶋打撃コーチが2軍の打撃コーチに就任。その当時から「直球狙いでも高めの変化球に対応できるし、低めの変化球は見送れる」と繰り返しアドバイスを受けてきた。今でも一貫して直球待ちで変化球に対応している。まさに教え通りの一打に「(鈴木)大地が塁に出て里さん(里崎)がつないで福浦さんが還した。いい波に乗れました」と胸を張った。
前日の同カード(QVCマリン)でチームは9−1で勝利も、自身はエンドラン失敗、バントミス、盗塁死と散々な結果に終わった。この日の試合前。恐る恐る西村監督に歩み寄り、謝罪すると「今日はやってくれるだろう?」と笑顔で返された。「(西村監督から)ハッパをかけられたので何とかしてやろうと思った」。指揮官の期待に今季2度目の3安打でしっかりと応えてみせた。
チームは7月16〜18日の楽天戦(同)以来、11カードぶりのカード勝ち越しで3連勝。4位ながら貯金3と持ち直し、3位のソフトバンクに1ゲーム差。首位の西武にも3.5ゲーム差と、05年以来のリーグ優勝は十分射程圏内だ。岡田はお立ち台で「まだ諦めていない。優勝に向けて突っ走りましょう」と気勢を上げた。ロッテが夏の終わりに再び息を吹き返した。
プロ6年目のロッテ・中郷がプロ初勝利を挙げた。1点を追う9回に3番手で登板して無失点。その裏のサヨナラ劇で白星が転がり込んだ。
「めっちゃ嬉しいです。ここまで長かった」。JR四国から06年の大学・社会人ドラフト6巡目で入団。2軍時代から指導を続けてきた西本投手コーチは「良かった、良かった。ずいぶん怒ったけど、勝たせてやりたかった」と感激していた。
右翼線に上がった打球が落ちる前に、岡田は右腕を突き上げていた。追いついた直後の9回2死一、二塁。右翼線へのサヨナラ打に「人生初。最高に気持ちいいです」。7月5日以来の3連勝で11カードぶりのカード勝ち越し。ロッテがようやく息を吹き返した。
28日の楽天戦(QVC)で、岡田は3つのミスを犯した。エンドランが併殺打となり、バントで走者を進められず、最後は牽制死。チームは勝ったが「最悪の日でした」。西村監督と試合前に10分程度の“青空会談”。「今日はやってくれるだろう」とハッパをかけられた男が、劇打を含む3安打で意地を見せた。
7回に遊撃・根元の拙守(記録は安打)で逆転されていただけに、西村監督は「カードを勝ち越せたし、7回にああいう形で逆転されて、余計に大きい」と笑顔を見せた。首位・西武とは3.5ゲーム差。混パの主役は射程圏にある。
ロッテの中郷がプロ初勝利を手にした。3番手で9回を無得点に抑えると、その裏に味方が逆転し、勝利が転がり込んだ。徳島・那賀高からJR四国を経て入団した6年目の右腕。「本当にうれしい。ここまで長かった」と、喜びをかみしめた。
2軍時代から指導を続けてきた西本投手コーチも「よかった、よかった。ずいぶん怒ったけど、勝たせてやりたかった」と感激の表情だった。
ロッテの里崎が先制打を放った。2回1死二塁でカーブをうまくすくい上げて左中間に二塁打。「1つでも多くのチャンスをつくり、1点でも多く得点を積み重ねていきたい」と話した。
不振でこの試合までの打率は2割3分台だが、前日28日には本塁打を含め、約2ヶ月ぶりに3安打を固め打ちしていた。第1打席での快打に「昨日のいい感じのまま打席に入ることができた」と復調しつつあるようだ。
ロッテはこの日の楽天戦で1万2507人を集め、今季の主催試合の観客動員数が100万人を突破した。58試合目での到達で、昨季より4試合遅い。
ロッテの中郷大樹投手(27)がプロ初勝利を手にした。3番手で9回を無得点に抑えると、その裏に味方が逆転し、勝利が転がり込んだ。徳島・那賀高からJR四国を経て入団した6年目の右腕。「本当にうれしい。ここまで長かった」と、喜びをかみしめた。
2軍時代から指導を続けてきた西本投手コーチも「よかった、よかった。ずいぶん怒ったけど、勝たせてやりたかった」と感激の表情だった。
ロッテが9回裏2死からサヨナラ勝ちした。守備の達人、岡田幸文外野手(28)が、2死一、二塁から右越え適時打をマークした。「人生初のサヨナラ打! 最高に気持ちいい。完璧でした!」と声を弾ませた。これでチーム3連勝で、11カードぶりのカード勝ち越しを決めた。西村徳文監督(52)は「素晴らしいヒットでした。この時期、大きな1勝だった」と、久しぶりの笑顔で褒めたたえた。
ロッテ里崎智也捕手(36)が2回に先制適時二塁打をマークした。この回、1死二塁から美馬のカーブを左翼後方へ運んだ。「昨日のいい感じのまま打席に入ることが出来た。ゴリ(今江)が送ってくれたランナーだから、しっかり得点に結びつけられて良かった。1つでも多くのチャンスを作り、1点でも多くの得点を積み重ねていきたい」と話した。
漫才コンビのナイツが始球式を行った。千葉・我孫子市出身の塙がノーバウンドで投げ、千葉・船橋市で育った土屋がマウンド後方から見守った。塙は「初めてマウンドに立ちました。漫才の舞台より、はるかに緊張しました。ボールが届いて良かったです」とホッとした表情で話した。土屋は「運動神経悪い芸人で売っている割には、そんなことないんだぞというのを見せたがるんです。まあ、練習の成果が出て良かったんじゃないですか」と笑顔で話した。
ロッテ西本聖投手コーチ(56)が、6回まで2安打無失点と好投している先発・大谷についてコメントした。「立ち上がりは風の感覚がうまくつかめなかったようで、変化球も思ったような変化をせずリズムが少し悪くなってしまった。しかしテンポも良くなってきて、修正してくれた。左右にボールをうまく動かしているね」。
日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)が来年3月の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に不参加を表明している問題で、日本野球機構(NPB)と12球団側は29日、都内で選手会と事務折衝を行った。NPB側の下田邦夫事務局長らは重ねて出場を求めたが、結論は出なかった。
具体的な話し合いの内容はNPB側、選手会ともに明らかにせず、選手会の松原徹事務局長は「きちんと交渉を重ねている。今は途中経過を言うことはできない」と述べるにとどまった。また、DeNA戦を控えていた新井会長は折衝に出席せず、電話で報告を受けた。「進展はない。(前向きになるような要素は)今のところない」とだけ話した。
既にNPB側は、大会期間中もWBCロゴを使わないならば侍ジャパンのスポンサーが宣伝活動が可能なことや、代表ユニホームへのスポンサーロゴの掲出などの譲歩を引き出した。選手会もこの点は確認している。また若手を中心に、WBC出場を希望する選手が多いことも事実だ。
ある関係者は、主催者から参加表明の最終期限を区切られていないとしたが、最終決定について「近々だ」と話した。選手会は、7月の臨時総会でいったん不参加決議をしている。参加に転ずる場合には、改めて新井会長に対応を一任するなどの手続きを踏む必要がある。そのため選手会は今後、松原氏ら事務方が12球団を回り、意見の再集約を図るとみられる。