オリックスは木佐貫が今季5度目の完投で5勝目。被安打4で1点に抑えた。打線は5回にグライシンガーの暴投で先制。さらにバルディリス、スケールズの連続適時打で加点。チームは1分けを挟み3連勝。ロッテは自滅で4連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | x | 3 |
試合後のロッテ・西村監督が貧打を嘆いた。打線は4安打と沈黙し、根元の9号ソロによる1点だけで木佐貫に完投まで許した。
「とにかく攻撃陣に奮起してもらわないと…。最近、結果を出していないので頑張ってもらうしかない」と最近4試合で平均1.75点しか奪えていない現状に危機感を募らせた。頼みの先発グライシンガーも守備の乱れも重なって5回3失点でKO。これで4連敗となり、再び貯金0となった。
ロッテは自滅を連発し、4連敗で貯金がなくなった。5回無死一塁からゴロを捕った一塁の福浦が悪送球し、一、三塁と傷口を広げる。グライシンガーは2死までこぎ着けたが、暴投で先制点を献上した。先発右腕は微妙なタイミングでセーフと判定された一塁への牽制を含め「5つくらいアウトを取れた」と自嘲気味に話した。
さらに連打で2失点。前の試合に続いてミスが響き、西村監督は「選手も必死でやっている訳だから…」と言葉少なだった。
ロッテ西村徳文監督(52)が打撃不振を嘆いた。オリックス木佐貫の前に4安打1得点。4度得点圏に走者を進めたが、得点は根元のソロ1本だけだった。守備では5回裏、名手福浦の悪送球でピンチを広げる場面もあったが、「選手は必死にやっている訳だから、どうこう言いたくない。それより結果として点が取れていないのだから、攻撃陣に奮起してもらわないと」と話した。
ロッテのセス・グライシンガー投手(37)が5回9安打3失点で降板した。「今日は思った所に投げることが出来なかった。そんな状況で何とか耐えて、途中までゲームを作ることが出来たが、最初の失点がいけなかった。あそこを踏ん張らないといけない」と反省の弁。
ロッテ根元俊一内野手(29)が6回に9号ソロをマークした。3点を先制された直後の先頭打者で、8月30日の楽天戦(QVC)以来の1発。「打ったのはフォークです。点を取られた後だったので、何とか出塁だけ考えた。流れを変える1本になってくれるといいですね」と話した。
ロッテの西本聖投手コーチ(56)が、先発グライシンガーについてコメントした。4回まで6安打3四球で毎回2人の走者を背負いながらも得点を許さなかった。「よく粘って投げている。段々リズムをつかんで良くなってくるだろう。とにかく味方が先制点を取るまで粘り強く投げて欲しい」。
日本プロ野球選手会は4日、来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について7月の臨時大会の不参加決議を撤回し、出場を決めた。
日本プロ野球選手会は4日、来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について7月の臨時大会の不参加決議を撤回し、出場を決めた。
日本プロ野球選手会は4日、来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について7月の臨時大会の不参加決議を撤回し、出場を決めた。
日本プロ野球選手会は4日、来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について7月の臨時大会の不参加決議を撤回し、出場を決めた。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35=阪神)は4日、兵庫県西宮市の甲子園球場で記者会見し、第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回して出場することを決めたと発表した。同日、選手会で再協議して方針を転換し、日本野球機構(NPB)に伝えた。
日本が3連覇を目指す大会は来年3月にあり、今後は監督人事や代表チーム編成が焦点になる。同会長は「出るからにはいい大会になるようにしたい」と語った。
新井会長は7月20日の臨時大会での決議を覆した理由として、選手会が求めていた日本代表独自のスポンサー権やグッズ販売権の確保などが概ね認められた点と、そうした権利を生かした事業展開をNPBが約束した点を挙げた。
参加問題の発端となった大会収入の日本への分配比率は変わっていない。しかし日本代表「侍ジャパン」を利用した事業活動によってNPBが年間6、7億円とされる一定の収入を確保し、アマチュアを含めた野球界への還元が見込まれることを評価した。
WBCへの出場を決めていたNPBは選手会の不参加決議の後に渡米し、WBC開催期間中でも日本代表独自のスポンサー権などが日本側にあることを大会主催者に確認。日本代表を専門とした事業部局を設置して積極的な事業展開を決めるなど新たな方策を立て、選手会と協議を続けた。
日本プロ野球選手会の説明の要旨は次の通り。
WBC参加を表明した日本プロ野球選手会の阪神新井貴浩会長(35)は、真剣な眼差しで経緯などを語った。
第3回WBCは予選が新設されたことで参加チームが増え、28ヶ国・地域によって争われる。
予選は第2回大会で勝ち星のなかった台湾、カナダなど4チームに、タイやブラジルなどを新たに加えた計16チームが出場。4チームずつが4組に分かれ、今秋に世界各地で行われる。各組1位が、日本、韓国、米国、キューバなど12チームが既に出場権を得ている来年3月の本大会に進出する。
本大会の1次ラウンドは4チームずつ4組に分かれて行われ、各組の上位2チームが2次ラウンドに進んで準決勝進出を争う。日本は1次ラウンドでキューバ、中国と同組になることが分かっている。準決勝と決勝は米大リーグ、ジャイアンツの本拠地、サンフランシスコのAT&Tパークで行われる。
日本プロ野球選手会は4日、来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について7月の臨時大会の不参加決議を撤回し、出場を決めた。出場までの経過は以下の通り。
日本プロ野球選手会が、第3回WBCへの不参加決議を撤回し、出場することを表明した。選手らがコメントした。
日本プロ野球選手会(会長=阪神新井貴浩)は4日、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加することを決めた。選手会は7月20日の臨時大会でWBCに参加しない方針を全会一致で決議したものの、この日大阪市内で選手会役員による協議を行った後、日本代表のスポンサー権が認められたことなどを理由に不参加の決議を撤回した。
新井会長が加藤コミッショナーを批判した。「この問題は選手会がやるべき問題じゃなくて、NPBがやるべき問題ですよね。本来ならトップな訳ですから、加藤コミッショナーがイニシアチブをとって、MLBと対決して交渉していかなければいけない。それなのに、その機能を果たしていない。果たしてないどころか、そういう、野球界を考えて出るべきだという発言をしてもらっては、全くの筋違いというか、理解できません」と話した。 同コミッショナーは8月28日、選手会に大会参加を促す際、「(被災地に)WBCに出ることを希望しているファンもたくさんいる。そういうことも含めて(参加を)決断すべきだと思う」と話していた。松原事務局長は「日本はスポンサーからのお金をコントロールし、その権利をしっかりとるべき。コミッショナーからの被災地のファンのために出た方がいいなどという言葉だけでは(選手会は)動けない」と補足した。
日本プロ野球選手会(会長=阪神新井貴浩)は4日、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加することを決めた。
参加問題が決着したことで、今後の注目は日本代表監督の選任へ移る。加藤コミッショナーは4日、「一般的には現役監督がWBCの監督を務めるのは非常にきついという声が高い」と、現役監督には負担が大きいとの認識を示した。大会直前からの始動だった前回大会までとは違い、今回は秋の親善試合(キューバ戦)から侍ジャパンの強化がスタート。ますます現役監督には厳しい状況となり、前回優勝監督の巨人原監督や、3月の台湾戦で指揮を執ったソフトバンク秋山監督は、現時点では候補には入っていないとみられている。
加藤コミッショナーはWBC特別顧問を務めるソフトバンク王会長とともに水面下で人選を進めている。9月下旬までに代表メンバーを選出する予定で、近日中に監督を決める必要がある。関係者によれば、元広島監督で日本代表(北京五輪)のコーチ経験もある山本浩二氏(65)の名前が挙がっており、前回のWBCでコーチを務めた山田久志氏(64)や伊東勤氏(50)も候補に入っているという。
ただ、3連覇が期待されるハードルの高い仕事とあって、難航しているのが実情のようだ。加藤コミッショナーは「(現役監督も含め)状況いかんです。監督に私がなりたいという人がたくさんいる状況じゃない。しかし同時に勝つ態勢、勝つためには、最善のチームを作るためにはどうするかという視点は第一に重要なこと。その辺の均衡点の上に立って選考を進めるということになると思います」と話した。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(阪神)は4日、来年3月の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回し、出場することを決めたと発表した。日本代表独自のスポンサー権は日本側に帰属するなど、選手会の要望がおおむね実現したため。今後は3連覇を目指し、12球団の選手を主体とした「侍ジャパン」の編成や監督人事が焦点になる。
オールスターゲーム第1戦が行われた7月20日の、衝撃の不参加決議から1ヶ月半。同じ大阪で、新井会長から決議撤回と第3回WBC参加が発表された。
「ファンの皆様に大変な心配をおかけしたことをお詫びするとともに、僕達を応援してくださったことにお礼をいいたいと思います。ありがとうございました」。
この日午前、大阪市内で選手会幹部と巨人・内海、ロッテ・大松、阪神・関本の3球団の選手会長が協議。他の9球団の選手会長の意見も集約し、不参加決議の撤回を決断し、昼過ぎに日本野球機構(NPB)へ報告した。
撤回理由について、新井会長は「まずはスポンサー権などを、日本でライセンシング(商品化権)する仕組みをおおむねMLBが認めてくれたこと」と「それを受けてNPBがライセンス管理をしっかり行うことを約束してくれたこと」の2点を挙げた。
選手会は、WBCのスポンサー収入の大半を日本企業が出しているにもかかわらず、日本への分配金が低いことを問題視。不参加決議を行った。これを受けNPBは、WBCの主催者側に大会期間中も大会の名称やロゴを使わなければ、独自のスポンサー権を得られることを確認。さらに3日の実行委員会で、NPB内部に侍ジャパンのスポンサー権や商品化権などの管理部門を設置することを決めた。
大会収入の日本への分配比率は変わっていない。しかし、侍ジャパンを利用した事業活動によってNPBが年間6、7億円とされる一定の収入を確保し、アマチュアを含めた野球界への還元が見込まれることを、選手会は評価。決議撤回へ態度を軟化させた。
選手会は「WBCという大会の不合理な形態への懸念は解決されていない」とし、今後も主催者側との交渉を継続する方針。また「本当にNPBが権利を管理し、ビジネスを行う体制を構築できるのか」と、NPBへの疑念も表明した。
しかし、これでようやく国内の足並みがそろった。“全員一致”で不参加を承認した選手からも、参加を歓迎する声が続出。WBC3連覇へ、ついに侍ジャパンが動き出す。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(阪神)は4日、来年3月の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回し、出場することを決めたと発表した。日本代表独自のスポンサー権は日本側に帰属するなど、選手会の要望がおおむね実現したため。今後は3連覇を目指し、12球団の選手を主体とした「侍ジャパン」の編成や監督人事が焦点になる。
選手会の参加表明を受け、加藤良三コミッショナー(70)は、「選手会の同意を得て、最高のチームで参加できる態勢が整った」と歓迎した。今後は12球団から一任された日本代表監督の人選が焦点になる。現状では難航しているが、「なりたい人がたくさんいる状況じゃない。勝つためにという視点も大事。その均衡点で選考を進めるしかない」と、最優先で取り組む考えだ。
加藤氏はかねてから「日本人メジャーリーガーをまとめ上げられ、直情型ではなく理詰め、そしてもちろん勝てる人」を条件に挙げる。有力候補は中日前監督の落合博満氏(58)。WBC日本ラウンドを主催する読売新聞グループ本社の渡辺恒雄代表取締役会長・主筆(86)=巨人球団会長=も「落合くんしかいない」と後押しする。
だが、落合氏ら監督経験者からは現場を離れていることなどを理由に固辞される可能性も高い。その場合には、過去2大会と同様に現役監督に人材を求めることになりそうだ。ソフトバンク・秋山幸二監督(50)は昨年の日本一監督で、今年3月の東日本大震災復興支援試合、台湾戦で侍ジャパンを指揮した経験がある。
WBCへの出場を表明した労組・日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35=阪神)が、会見で日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(70)を公然と批判した。選手会側はNPBが大会運営会社WBCインク(WBCI)との交渉の結果、要望がおおむね実現したことを受け不参加決議は撤回した。しかし、出場に至る過程において漏らした加藤コミッショナーの発言に注文をつけた格好だ。
7月20日の不参加決議から46日目。ついに日本のWBC出場が決まった。新井会長の会見は、心配をかけたファンに対するお詫び、真剣に向き合ってきた選手全員へ謝意を示すなど穏やかに進んだ。その表情が一変したのは、終了間際だ。自ら右手を挙げ、「最後にいいですか?」と司会者を制すると、加藤コミッショナーに対する異例の批判を展開した。
「WBC不参加の件について選手はこの問題に真剣に取り組んで、MLBに対してしっかりと野球のこれからのことを考えて対応しました。その一連の中での加藤コミッショナーの発言というものは残念でなりません」。
指摘したのは8月28日の「参加すべきだと思う。(東日本大震災の)震災復興という意味でもWBCを見たいという人がいる」という発言。まだ日本の権利獲得のために主催者サイドと交渉途中であるにもかかわらず、問題を「ファンのために」とすり替え、出場を求める発言が我慢ならなかった。新井会長は日本代表が持つべき権利の交渉などは、本来NPB主導で行われるべきと主張し「トップである加藤コミッショナーが主導権を取り、MLBと対決しないといけない」と訴えた。
今回、加藤コミッショナーがMLBやWBCIとの直接交渉に乗り出すことはなかった。いつまでも静観する姿は、シーズン中にもかかわらず練習前の貴重な時間を使って事務折衝や打ち合わせを続けてきた選手会側には、歯がゆかったに違いない。出場か否か。その瀬戸際で発した球界トップの言葉が、無責任に聞こえても仕方なかった。
新井会長はこの日、試合を控え出席できない各球団の選手会役員と電話で話をした上で、大阪近郊に滞在中の阪神・関本、巨人・内海、ロッテ・大松、今江ら選手会役員と協議し、WBCに参加することを決定。午前中にNPBにも伝えた。
参加を決めた理由として新井会長が挙げたのは
の2点。
これらは選手会が大会主催者側に拳を振り上げ、NPBとの事務折衝の中で要求し獲得したもの。大きな収穫を得た一方で、新井会長は「これからが大事」とNPBに対しては継続的なリーダーシップを求めた。加藤コミッショナーへの批判は、大会3連覇へ向けて始動する前の最後にして痛烈なメッセージだった。
加藤良三コミッショナーは選手会のWBC参加表明を受け「最高レベルの選手を選抜して参加できることを喜ばしく思う」と歓迎した。
焦点の日本代表監督については「なるべく早く。参加する以上は勝つつもりでチーム編成をしないといけない」と説明。また、新井選手会長から批判を受けたことについては「発言を耳にしていないので、直接のコメントは差し控える」と話した。
WBCIは4日(日本時間同日深夜)、日本プロ野球選手会の参加表明を受けて「日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会の2013年WBC参加に関する合意は喜ばしいこと」などとする声明を発表した。
これまでWBCIは、NPBとは既に参加で合意していると主張し、7月の選手会の不参加表明も「あくまで日本の問題」と強気の姿勢を通してきた。声明では「WBCは世界最高の野球大会。大会2連覇をしている日本が参加を決めたことで、13年の大会はこれまでで最も競争が激しいものとなる」としている。
WBCIとの交渉に当たってきた国際関係委の島田利正委員長(日本ハム球団代表)は「選手会には、むしろこの問題(スポンサー権)を提起してくれたことに感謝したい。侍ジャパンを軸に今後の野球界を考えるきっかけになった」と話した。
前日の実行委では侍ジャパンのビジネス展開を確立するため事業本部の設置を決定。「これが選手会の決断の決め手となったのでは」という島田委員長は「どう事業展開するか、これからが大変」と球界の今後へ目を向けていた。
前回大会の日本代表監督を務めた巨人・原監督も選手会の決断を喜んだ。
「国の代表選手が国の威信を懸けてまさに命懸けで戦う素晴らしい大会。野球人として(出場を)つなげたのはよかったと思います」。
また、これまでの経緯に関して選手会側への理解も口に。「WBCはまだ若い大会。選手会が問題を提起してこういう結果になった。一石を投じたことは今後に生きてくる」と話した。
WBC参加問題で、日本プロ野球選手会が戦いを挑んだ相手は、米国側だけではなかった。NPBは昨年度まで4期連続で赤字を計上している。12球団の分担金で補っているが、そもそも巨人、阪神、広島以外の全球団が赤字経営といわれる。近鉄とオリックスの球団合併が起こった04年の球界再編問題にさかのぼるまでもなく、経営面での球界の危機を選手は実感している。
選手会の松原徹事務局長は「一球団の利益を追求する時代ではない。NPBにお金が集まる仕組みをつくるべき」と主張してきた。
球界全体におけるビジネス感覚の欠落。今回のWBC不参加決議は、過去2度の大会で日本の利益を逃してきたNPBや12球団に対する当てつけの側面もあった。米国側にケンカを売る一方で、NPB側には「戦ってこい」とけしかけた。
8月に渡米し、大会中の侍ジャパンのスポンサー権などを確保してきた島田利正国際関係委員長(日本ハム球団代表)の戦いは、選手会も認めた。新井会長はこの日、「NPBの中には真剣に行動してくれた人もいた」として、島田委員長の名前を挙げた。
大会日程が発表される6日のタイムリミット直前の参加表明。選手会は不参加をちらつかせながら、NPBや12球団側と正面から渡り合ったことで、理想や危機感を共有できた。これを機に両者の相互理解を深めていくことが球界のさらなる発展につながる。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35=阪神)は4日、甲子園で会見を開き、来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回し、出場することを表明した。
選手会は4日、WBCへの参加を正式に表明。日本は3連覇へ向けて、スタートラインに立った。
11月16日(ヤフードーム)と18日(札幌ドーム)には強化試合と位置づけるキューバ戦が控えている。3日の実行委員会では、12球団側が加藤コミッショナーに対し、今月中旬までに監督を決めることを依頼するなど監督問題は近々に決着しなければならない重要課題だ。
第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)3連覇に向け、チーム編成に焦点が集まるが、日本代表監督は複数の候補者の中からソフトバンクの秋山幸二監督(50)に一本化する方針であることが判明した。
秋山監督のほかには、巨人・渡辺恒雄会長が推す前中日監督の落合博満氏らが候補になるが、まずは秋山監督との交渉を優先させる。
侍ジャパンは今月末までに代表候補を選定し、各選手に通達する予定。その選定はWBCの監督が行う。加藤コミッショナーは「早急に進めないといけない」と話しており、限られた時間の中で「侍ジャパン・秋山監督」の誕生に向け、交渉を進めることになりそうだ。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35=阪神)は4日、甲子園で会見を開き、来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回し、出場することを表明した。大会3連覇に向け、今後はチーム編成に焦点が集まるが、日本代表監督は複数の候補者の中からソフトバンクの秋山幸二監督(50)に一本化する方針であることが判明。V3へ向け、侍ジャパンがいよいよ動きだす。
混迷が続いた日本代表の監督問題で、ようやく一つの方向性が出た。複数の候補者の中から一本化された秋山監督は、09年からソフトバンクを率い、就任3年目の昨季はリーグ2連覇と、8年ぶりの日本一を達成した。今季も一時の低迷から脱し、逆転優勝を狙える位置につける。指揮官としての実績は、WBC3連覇を狙う日本の采配を振るに値する。
すでに3月の復興支援試合・台湾戦(東京ドーム)でも日本代表「侍ジャパン」の指揮を執っており、12球団から監督選考を一任されている加藤良三コミッショナーは「3連覇を狙える人物」として、前回大会で日本を2連覇に導いた巨人・原監督と並んで、有力な候補に挙げてきた。
加藤コミッショナーは、7月上旬にセ・リーグのある球団幹部に対し、原監督への就任要請の意思を明かしたが、7月20日の日本プロ野球選手会のWBC不参加表明で頓挫。原監督自身も固辞する意志が固いことから、ここにきて秋山監督で候補を一本化する方針を固めた。すでに加藤コミッショナーの特別顧問を務めるソフトバンクの王貞治会長が、秋山監督へ非公式に就任を打診している。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35=阪神)は4日、甲子園で会見を開き、来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回し、出場することを表明した。大会3連覇に向け、今後はチーム編成に焦点が集まるが、日本代表監督は複数の候補者の中からソフトバンクの秋山幸二監督(50)に一本化する方針であることが判明。V3へ向け、侍ジャパンがいよいよ動きだす。
秋山監督は4日の西武戦(西武ドーム)後、スポニチの取材に対し「侍ジャパンとしてやっていくなら現役(監督)は難しい」と、WBCの開催期間が開幕直前の3月であることを難点として挙げた。
今後はNPBサイドが全力で説得にあたるものとみられる。
第1回大会は、開催前年の05年9月に、当時ソフトバンクを率いていた王貞治監督が候補に挙がり、就任要請を受けて同月下旬には正式決定した。
第2回大会は第1回大会で王監督の負担が大きかったため、現役監督は候補者から除くことを前提に監督選びがスタート。08年の北京五輪で監督を務めた星野仙一氏の続投が既定路線だったが、五輪でメダルなしに終わったことで手腕を疑問視する声が続出。08年9月に星野氏が仮に要請された場合でも固辞する考えを明らかにすると「WBC体制検討会議」を開き候補者を検討。結局、星野氏に一本化しかけたが、発表前に公になったことで批判が続出。現役監督も含めて候補者を絞り込み、最終的に巨人の原監督に決定した。
選手会がWBCへの参加を正式に表明したことを受けて、現役選手は前向きなコメントをした。
3連覇を狙う侍ジャパン新監督の最有力候補が、元広島監督の山本浩二氏(65)=野球評論家=であることが4日、分かった。労組・日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35)はこの日、甲子園で会見し、来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場を正式表明。7月の臨時総会で参加条件の改善を求め不参加を決議したが、日本野球機構(NPB)の説得などもあり土壇場で決定を覆した。今後は監督人事を含め、チーム編成が焦点になる。
急転直下だった。新井会長ら選手会は、大阪市内で協議。午後4時から新井会長が甲子園で会見し「『(不参加決議を)撤回した』という報告を、NPBにさせてもらった。参加しますということ」と言い切った。
大会主催者のWBCインク(WBCI)は当初、米国時間5日(日本時間6日)に日本抜きでの大会概要を発表する予定だったが、選手会の表明を受け7日に延期の方向。「王者不在」はデッドライン48時間前に回避された。
翻意の理由を、新井会長は「スポンサー権、商品化権などを、日本でライセンスする仕組みをおおむねMLBが認めてくれた」ことと、「NPBからライセンス管理とビジネス構築の体制をしっかりとするということを、約束していただいた」ことによると説明。主張がほぼ受け入れられたとの見方を示した。
NPBの交渉団が、8月の主催者側との折衝でスポンサー権などが日本代表に帰属することを確認。3日の実行委でNPB内に「侍ジャパン」の事業本部を設置すると決め、スポンサー権を生かす長期計画を立てた。選手会の石渡進介顧問弁護士は「今までは言葉だけでという時もあった。今回はちゃんとしたものを作らないといけないという意識がNPBにある」と評価した。
選手会は、今後も米国主導の大会運営のあり方に一石を投じていく構えだ。「選手会の問題提起を理解してもらった上で、ファンの人は日本代表の試合が見たいにもかかわらず、選手会を支持してくださった。すごく感動した」と新井会長。今度は、グラウンドで感動させるという、本来の仕事が待つ。
3連覇を狙う侍ジャパン新監督の最有力候補が、元広島監督の山本浩二氏(65)=野球評論家=であることが4日、分かった。労組・日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35)はこの日、甲子園で会見し、来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場を正式表明。7月の臨時総会で参加条件の改善を求め不参加を決議したが、日本野球機構(NPB)の説得などもあり土壇場で決定を覆した。今後は監督人事を含め、チーム編成が焦点になる。
3連覇を狙う侍ジャパン新監督の最有力候補が、元広島監督の山本浩二氏(65)=野球評論家=であることが4日、分かった。労組・日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(35)はこの日、甲子園で会見し、来春の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場を正式表明。7月の臨時総会で参加条件の改善を求め不参加を決議したが、日本野球機構(NPB)の説得などもあり土壇場で決定を覆した。今後は監督人事を含め、チーム編成が焦点になる。
選手会の参加表明を受け、新生・侍ジャパンのチーム編成が本格的にスタートする。注目の新監督の人選について、決定権を持つ加藤良三コミッショナーは「(具体的な名前は)ありません。これからです。なるべく早くです」と白紙を強調。しかし、関係者の話を総合すると、水面下で絞り込みは進んでおり、最有力候補は「ミスター赤ヘル」こと、山本浩二氏だ。
3連覇を命題とする新指揮官に求める主要な条件は、2点ある。1つは「国内リーグでの優勝実績」。もう1つは「国際大会での経験」だ。
山本氏は引退後、89〜93年と、01〜05年までの2期10年にわたり、広島の監督を歴任。在任中はAクラスに3度導き、91年にはリーグ制覇を達成した。また、08年の北京五輪では盟友・星野監督のもと、日本代表の守備走塁コーチを務めた。4位でメダルなしという苦い結果に終わったものの、日の丸を背負い、指導者として貴重な経験も積んだ。8月には福島での復興支援試合でNPB・OBオールスター選抜チームの監督を務めており、NPBサイドからも信頼を集めている。
山本氏を最有力候補として極秘交渉は進められるが、これまでにその他の候補の名前も挙がってきた。現役では、昨年日本一に輝き、3月の復興支援試合・台湾戦でも監督を務めたソフトバンク・秋山幸二監督、OBでは元中日監督の落合博満氏(野球評論家)。しかし、現役監督の場合は、代表の指揮を執る負担が心身ともに大きく、チーム作りへの影響も出てくるため「難しい」という声が、12球団の中で大勢を占め、秋山氏本人も難色を示している。OBの落合氏は実績面では申し分ないが、国際経験には乏しい。選考の過程で、NPBが掲げる条件に合致する希少な人材が、山本氏だった。
新監督は本来、8月下旬までの決定を目指していたが、選手会との交渉が難航したため、作業は遅れている。加藤コミッショナーは「勝つために最善のチームを作るにはどうするかが、第一に重要。そのプロセスに入るのに、時間はあまりない」と強調しており、山本氏には、近日中に正式オファーが出される可能性が高いと見られる。同時にNPBは、月内をメドに50〜60人の代表候補選手をリストアップしていく方針だ。新監督の初指揮は11月16日にヤフーD、18日に札幌Dで行うキューバとの強化試合となる。
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の主催者は4日、日本プロ野球選手会の参加表明を受けて「日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会の2013年WBC参加に関する合意は喜ばしいこと」などとする声明を発表した。
米大リーグ機構と大リーグ選手会によって構成される主催者は声明で「WBCは世界最高の野球大会。大会2連覇をしている日本が参加を決めたことで、13年の大会はこれまでで最も競争が激しいものとなる」としている。
日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(阪神)は4日、兵庫県西宮市の甲子園球場で記者会見し、第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回して出場することを決めたと発表した。同日、選手会で再協議して方針を転換し、日本野球機構(NPB)に伝えた。
日本が3連覇を目指す大会は来年3月にあり、今後は監督人事や代表チーム編成が焦点になる。同会長は「出るからにはいい大会になるようにしたい」と語った。
新井会長は7月20日の臨時大会での決議を覆した理由として、選手会が求めていた日本代表独自のスポンサー権やグッズ販売権の確保などがおおむね認められた点と、そうした権利を生かした事業展開をNPBが約束した点を挙げた。
参加問題の発端となった大会収入の日本への分配比率は変わっていない。しかし日本代表「侍ジャパン」を利用した事業活動によってNPBが年間6、7億円とされる一定の収入を確保し、アマチュアを含めた野球界への還元が見込まれることを評価した。
WBCへの出場を決めていたNPBは選手会の不参加決議の後に渡米し、WBC開催期間中でも日本代表独自のスポンサー権などが日本側にあることを大会主催者に確認。日本代表を専門とした事業部局を設置して積極的な事業展開を決めるなど新たな方策を立て、選手会と協議を続けた。
来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に不参加を表明していた日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)が参加を容認することが3日、分かった。4日に再協議を行い、同日中にも新井貴浩会長(35)が参加を表明する方向になった。NPBによる日本代表「侍ジャパン」のスポンサー権の確保などで、一定の成果が得られたことで態度を軟化させた。侍ジャパンはようやく3連覇へ向けて動き出す。
選手会は7月20日の臨時大会で、一度はWBC不参加を決議した。日本代表のスポンサー権やグッズなどの商品化権が、大リーグと大リーグ選手会が出資するWBC運営会社(WBCI)に帰属し、大きな収入源となっている点で改善が見られないことが理由だった。
しかしこの日までに、複数の球界関係者が「選手会の主張について一定の成果が得られたことから、参加容認に転じるようだ」と証言。選手会は4日にこの問題について再協議する。最終的に一任を受けた新井貴浩会長が決断し、同日中にもWBCへの参加を表明するとみられる。
選手会は当初、日本企業からのスポンサー料がWBCのスポンサー収入の大半を占めているにもかかわらず、分配率が低いことを問題視。昨年7月の臨時大会で「改善されなければ不参加」の決議を行い、今年7月に不参加を正式に決議した。
一方、当初は選手会と共同歩調を取っていたNPBは日本代表「侍ジャパン」を常設して代表スポンサーと契約し、利益確保を図る方針に転換。昨年12月にWBC参加を表明した。
NPB側は選手会の不参加決議を受け、8月には担当者が渡米してWBCIと協議。WBC期間中でも大会名称や大会ロゴを使わないことを条件に、日本代表のスポンサーが宣伝活動することを認めさせた。
さらにこの日の実行委員会で、NPBの内部に日本代表に特化した事業部局を設置することを決めた。今後は侍ジャパンのスポンサー権や商品化権を広告代理店任せにせず、NPBに直接帰属させる。選手会も専門部局設置とNPBによる諸権利の直接管理を強く要望しており、大きな進展が見られた。
NPBの下田事務局長はこの日、「WBC参加については選手会がどう対応するか待っている」と期待した。これらの動きを受け、不参加を盾に日本の権利確保を目指した選手会も、一定の成果が得られたと判断。若手の有力選手に参加を希望する声が強く、WBCを夢見る少年達の期待に応えるためにも、参加容認へ態度を軟化させた。
選手会の決断を受け、NPBでは今後、加藤コミッショナーに一任された日本代表監督選びに着手。11月のキューバとの親善試合から、世界3連覇への強化が始まる。2006、09年と国民を歓喜させた野球世界一へ、侍ジャパンが動き出す。