ロッテの伊東監督が「古巣」との対決に闘志を燃やした。
27日の練習試合(清武)の相手である韓国・斗山には、昨季ヘッドコーチとして在籍。「みんなの顔が見られるのが楽しみ」と笑顔を見せた指揮官は、「初回からガンガン行くよ。打線は20点ぐらい取るつもり、投手はノーヒットノーランをするぐらいのつもりでね」と宣言した。
この日の楽天との練習試合は雨天中止。伊東監督は外野のレギュラーを争う伊志嶺に打撃指導するなどして古巣との対決に備えた。
楽天と宮崎市清武町で予定されていた練習試合は雨天中止となり、午前中に練習を終えて引き揚げた。
27日には韓国プロ野球の斗山と対戦する。伊東監督にとっては昨季ヘッドコーチを務めていたチーム。“古巣”との一戦となり「すごく楽しみ。顔も見られるので」と嬉しそうだ。ただ試合となると別のようで「初回から(攻撃の手を)緩めないよ」と対抗心を燃やした。
宮崎・清武球場で行われる予定だったロッテと楽天の練習試合が26日、雨天のため中止となった。
先発予定だったロッテ西野勇士投手(21)は昨年11月に支配下登録され、前日25日から1軍に合流したばかり。心待ちにしていた初登板が流れ「残念です」と肩を落とした。デビュー戦は27日の韓国・斗山戦になる。
日本は打線が3安打と精彩を欠いた。淡泊な打撃が目立ち、6回以降は走者を1人も出せなかった。投手陣は先発の内海が3回無失点。森福、摂津、今村も無得点に抑えたが、2番手の涌井が5回1死二塁から伊藤隼に適時打を浴びた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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日本 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | x | 1 |
ダークホース角中勝也外野手(25)が猛烈な追い込みでレギュラー当確ランプをともした。8番左翼で2戦連続先発。5回2死から高め直球を芯でとらえ、右翼フェンス直撃の三塁打を決めた。「感覚は良くなっています」。決して俊足ではないが、スピードを緩めることなく三塁到達。走攻で猛アピールだ。
「(国際舞台でも)やっていることは野球。スタイルを変えるつもりはない。打順で変えることもない」。ミートに徹する打撃を崩さず、昨季パ・リーグ首位打者の力を証明している。一方で調整は変えた。休む時は休む、とメリハリをつけるタイプ。そんな男が昨年12月に代表候補に入ると、同月中からマシン打撃を開始。角中にとって異例のハイペース調整は意気込みの表れだった。大口をたたかない男が「せっかく選ばれるならレギュラーで出たい」とも口にしていた。
宮崎合宿では稲葉、中田の陰に隠れたが、24日オーストラリア戦でも2安打3得点。山本監督は「一昨日といい今日といい、いいスイング。ミートの良さに、走塁も前へ前へという姿勢が出ていた」と絶賛した。基本は下位打線を任されるが、打順昇格の可能性についても「状況によって、そういうことも考えられる」(同監督)。プロ入り後の対外国人打率は3割3分7厘。世界基準のミートマンが侍ジャパンに居場所を見つけた。
角中(ロッテ)が本戦でのスタメン入りをアピールした。0−0の5回2死。8番打者は右腕の白仁田から右中間フェンス直撃の一打を放ち、鬼のような形相で三塁を陥れた。「アピールもそうだけど、自分のやれることをやろうとしている。本塁打を打つタイプじゃないし、走者を進めたり、先頭なら塁に出たい」。
昨季のパ・リーグ首位打者は謙虚だが、対外試合初先発となった24日の豪州との強化試合で2安打1四球。「自分の形で打てている」と2試合連続安打につなげた。
山本監督は「いい振りをしている」と認め、三塁打にした足についても「前に前に、いい走塁をする」と評価。最後の強化試合となる、28日の巨人戦(ヤフオクドーム)では、打順が上がりそうだ。
スピードを緩める気配はなかった。打球が上がった瞬間から、角中は三塁を目指して猛然と走り出していた。「アピールもそうだけど、やるべきことをやろうという気持ち」。5回2死。阪神2番手の白仁田の内角直球を振り抜き、右翼フェンスの上部を直撃する三塁打。打球の力強さもさることながら、貪欲な走力もいかんなく発揮した。
昨年11月の侍ジャパンマッチ・キューバ戦(ヤフーD)でも、右中間への浅い打球を好走塁で二塁打にしている。「自分にとっては特別なことじゃない」と事もなげに言う。しかし、常に先の塁を狙う積極性と判断力には、足を生かしたスモールベースボールを掲げる山本監督も信頼を寄せている。
普段は験担ぎすることはない。しかし昨年、巨人の長野と会食した際にちょっと奇妙なアドバイスをもらった。「どうして右腕に時計してるんですか?」と聞くと、「お金が貯まるし、運気が良くなるみたいだよ」との回答。一昨年の首位打者のこだわりに興味を引かれた。翌日、角中の腕時計は右手首に巻き付けられていた。
本人の努力があってこそだが、運気は確実に上昇している。代表候補入りすると、宮崎合宿では厳しい外野手争いを勝ち抜いてボーダーラインを突破。最終メンバーに生き残った。そして今、レギュラーのポジションを奪いつつある。短期決戦をものにするため、首脳陣は個々の調子を重視する選手起用を強調してきた。初めてスタメンに名を連ねた24日の豪州戦では2安打。今や不調の稲葉に取って代わって存在感を示している。山本監督は「ミートもよく、その後の走塁が非常にいい形で前に、前に行っている」と絶賛。打順を上位に昇格させる案まで示唆した。
独立リーグ出身者としては、初のWBC出場となる。年俸4200万円は侍野手陣の中で最も低い。「先頭だったら塁に出て、チャンスだったら走者を進めたり、得点したりする勝負強い打撃をしたい」。スターぞろいのチームの中で、格安侍が下克上を起こした。
角中(ロッテ)が5回に三塁打を放ち、好調を印象づけた。
2死無走者から白仁田の甘く入った直球を力強く叩くと、打球は右翼フェンスを直撃した。24日のオーストラリア戦では2安打しており「自分の形で打てている」と手応え。敗戦の中での数少ない収穫に、山本監督は「非常にいいスイングをしている。その後の走塁もいい」と絶賛した。
角中(ロッテ)が5回に三塁打を放ち、好調を印象づけた。2死無走者から白仁田の甘く入った直球を力強くたたくと、打球は右翼フェンスを直撃した。
24日のオーストラリア戦では2安打しており「自分の形で打てている」と手応えをにじませる。敗戦の中での数少ない収穫に、山本監督は「非常にいいスイングをしている。その後の走塁もいい」と絶賛した。
角中勝也外野手(25)が三塁打で見せ場をつくった。5回2死から右翼に高々と上がった打球はフェンスを直撃。
二塁を回ってもスピードを緩めず、必死の形相で三塁に到達した。8回の第3打席でも大きな右飛。それでも「自分はホームランを打つタイプではない。先頭に立って塁に出て、チャンスでは走者を返す。そういう勝負強い打撃をしたい」と、自分を見失うことはなかった。