1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 1 | 1 | ||||||
東北楽天 | 0 | 0 | 0x | 0 |
富山・新湊高出のロッテ・西野勇士投手(22)が7日の楽天戦(Kスタ)でプロ初先発した。3回表終了時に降雨ノーゲームとなったが、2回までを1安打無失点3奪三振。手応えをつかみ、“連投”となる8日の同カードで改めて初勝利を狙う。
昨年まで4シーズンの育成生活を送った雑草右腕のプロ初先発は、これまでの苦しかったプロ野球人生を象徴するような舞台が用意された。容赦なく降り続く雨、ぬかるむマウンド。それでも、西野は「スパイクに土がへばりつく感じはあったけど、自分の時は大雨じゃなかったので気にならなかった」と力強く27球を投げ込んだ。
初回2死から小斉をフォークで空振り三振。2回は1死から牧田に左前安打を許したが、続くマギーを内角直球で見逃し三振。2死二塁のピンチでは鉄平を再びフォークで三振を奪った。3回に1点の援護をもらった直後のノーゲーム決定に、「調子は良かったし、もったいない気はします」と苦笑いを浮かべた。
3月30日のオリックス戦(QVCマリン)で中継ぎでプロ初登板した時は、2回2/3を6安打1失点。伊東勤監督(50)は「西野は(雨で)状態がよくない中でよく投げていた。1回中継ぎで投げて(1軍のマウンドが)どういう雰囲気か感じていた。今日の内容だったら十分、次もいける」と絶賛し、“連投”を託した。仕切り直しのマウンドで記念すべきウイニングボールをつかみ取る。
強い雨と風が吹く中での試合で唯一の適時打が珍しい形で生まれた。3回2死三塁、ロッテの角中の高く上がった打球は一塁ベースより前のファウルゾーンへ落ちたあとフェアゾーンへ転がり、三塁走者が生還した。
しかし、この攻撃の終了後にノーゲームとなった。幻の適時打となった角中は「ああいう安打は人生で初めて。今度はいい当たりでタイムリーが打てれば」と気持ちを切り替えていた。
ロッテの西野が5年目でようやくつかんだプロ初先発は雨のために幻に終わった。それでもノーゲーム後に、8日へのスライド登板の打診を受けて快諾。「いけると思ったので。(チャンスを)逃したくない」と意気込んだ。
雨が降る中、伸びのある直球が決まり、記録には残らないが2回を1安打無失点と好投して手応えをつかんだ様子。斉藤投手コーチは「今日のボールを投げられれば、そこそこやってくれるだろう」と期待した。
ロッテに幸運な先制点が入った。3回2死三塁で、角中が一塁ベースの手前付近に打ち上げた高い飛球がファウルグラウンドに落ちた後、フェアゾーンへ転がって止まった。強い雨と風で打球が見にくく、楽天野手陣が目測を誤り、結果的に適時内野安打となった。
角中は「ああいうヒットは人生で初めてです。1打席目は打った瞬間ヒットと思った当たりがアウト。この打席はアウトと思った当たりがヒット。これが野球なんですかね」と振り返った。
雨天のため20分遅れで試合開始となったが、天候が悪化した3回裏の開始前に中断となった。
試合は3回表終了降雨ノーゲームとなった。