4月21日4月21日ロッテが逆転勝ちで4連勝。1−4の4回、代打神戸の逆転打など5長短打に2失策が絡んで5得点。5、6回にも加点した。楽天は3連敗。マギー、ジョーンズが計3本塁打してリードしたが、ミスから崩れ、救援も粘れなかった。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 東北楽天 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 |
| 千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 5 | 1 | 2 | 0 | 0 | x | 9 |
3発より7適時打が強し。伊東ロッテが本領発揮の逆転勝利で4連勝だ。
4回までに楽天ジョーンズとマギーに3本塁打を食らったが、決してあきらめない。4回に一気の5得点。前日まで3試合連続三塁打で、長嶋茂雄の4試合連続三塁打に挑んだロッテ鈴木大地内野手（23）は無死一、三塁から適時左前打を放った。「3試合連続だけで奇跡ですから！適時打で十分です！」。個人の大記録よりも、チームの1勝に笑顔だった。
鈴木の一打で1点差に追い上げ、なお4回無死満塁で代打神戸。1−1からの高め直球を「当てただけ」（神戸）の打球は、逆転の左前2点適時打になった。1番根元から6番鈴木に適時打が出て、代打神戸も打って合わせて7適時打だ。
勝負どころの代打策だが、投手が右の菊池から左に代わった場合は、代打の代打に右打者を送る算段だった。切り札・福浦を温存しての神戸起用もズバリ的中。「今日も初球から振ってますしね。1球目から結果を気にせずに振っていくのが彼の持ち味」と話す伊東勤監督（50）の期待に、神戸が見事に応えた格好だ。
4連勝も3連戦3連勝も今季初。上げ潮ムードで23日から敵地で首位西武に挑む。「派手な選手はいないので、上のチームに向かっていくには、打線が束になってかかっていかないと勝てない。『後ろにつなごう』『2死でも塁に出れば』という気持ちが、みんなにある」と伊東監督。首位攻防戦も「いい状態の時に戦えると、勝てるチャンスはあると思います」と手応え十分だ。
ロッテは“捨て駒”が決勝打を放ち、今季初の4連勝で貯金を2に増やした。4回に2点を返して1点差とし、なおも無死満塁で代打に福浦ではなく神戸を起用。逆転の2点適時打が飛び出したが、伊東監督は「あそこで左投手が出てきたら、右の代打を使わないといけない。言葉は悪いけど“捨て駒”だった。よく打ってくれた」と裏事情を明かした。
逆転のロッテに生まれ変わった。1−4の4回に一挙5点を奪い試合をひっくり返した。今季初の4連勝。
代打で逆転の2点左前打を放った神戸は「監督から“カモン、ベンチ！”と声がかかるので、ベテランも若手もみんなが声を出す。自然といけるぞという雰囲気になる」とチーム好調の要因を口にした。
昨季の逆転勝ちはリーグワーストの20勝だったが、今季はここまで11勝中、7勝が逆転勝ち。これはリーグトップの数字だ。この日もジョーンズとマギーに連続弾を叩き込まれた直後の4回に打線が奮起。5安打を集中して逆転に成功した。試合中に率先して「いこうぜ！」「逆転しよう！」などと声を出し続けている伊東監督は「接戦をモノにして、少しずつ力が付いてきたんじゃないかな」と満足げ。単独2位となり、23日からの敵地での西武との首位攻防戦に向け自信をうかがわせた。
ロッテの鈴木はプロ野球記録となる4試合連続三塁打の達成はならなかった。4回に4試合連続の適時打となる左前打を放ったが、それ以外の3打席は凡退に終わった。
長嶋茂雄（巨人）の持つ記録には届かなかったが「狙って打てるものじゃないし、3つ続いただけでも奇跡。タイムリーが出たので十分」と笑った。23歳の左打者は「ランナーがいると気持ちが入る。落ち着くよう自分に言い聞かせている」と手応えを口にした。
先発のロッテ吉見祐治投手（34）が1回を投げ終えた時点で、通算1000投球回を達成した。
晴れの登板だったが、3本塁打を浴びて4回4失点で降板。「調子は悪くなかったが、外国人2人にやられてしまいました。長打がある打者に失投してしまい、防がないといけない本塁打を打たれてしまいました。自分の失投ではあるが、もう少し慎重にいけば、また違った結果になっていたと思う。1000回投球回数については、まずは両親、そして今まで携わって来てくれた方々への感謝の気持ちしかありません。本当は自分自身で花を添えたかったが、こういう形になってしまい残念です」とコメントした。
ロッテ角中勝也外野手（25）もタイムリーだ。7−5と2点リードの6回2死二塁から、左中間を破る適時二塁打を放った。
「打ったのはチェンジアップかフォークだと思います。少し擦った感じだったが、レフトも前進だったので、打った瞬間に超えてくれると思いました。2点差と3点差では違いますから。よかったです」とコメントした。
ロッテ井口資仁内野手（38）が「3戦連続三塁打男」鈴木大地内野手に代わって適時三塁打を放った。
6回2死二塁、右越えのフェンス直撃の安打で三塁まで走りきった。「打ったのはストレート。先日の札幌ドームでは、あと三塁打でサイクルだったけど、今日はあと本塁打かあ〜。みんなは大地の三塁打を期待しているけど、オレの三塁打も珍しいから、今日のファンはいいものが見られたね。右方向へ良いバッティングができたよ」とご機嫌だった。
ロッテが4回に5点のビッグイニングだ。ジョシュ・ホワイトセル内野手（31）が、この回最初の適時打を放った。
無死一塁から左越え二塁打。「打ったのはストレートだよ。とにかく自分のタイミングでスイングすることだけを考えたよ。まだ序盤だったので、1点ずつ返していけばと思っていたけど、みんなが続いてくれたね」とコメントした。
ロッテ今江敏晃内野手（29）が、5回1死二塁から適時打をマークした。カウント2ボールから抜けた変化球を素直に中堅に打ち返した。
「打ったのはスライダーですね。よく分かりませんが、ボール球ですね。ランナー三塁だったので、点に結び付けられてよかったです。久しぶりのタイムリーですね。みんなが打つから、取り残されないように必死です。チームにとってもいい追加点になったと思います」とコメント。
ロッテ神戸拓光外野手（28）が4回無死満塁、江村の代打で登場し、勝ち越しの2点適時打をマークした。
カウント1−1からの外角高め直球を左前打とした。3点差から1点差に詰め寄って打席を迎え、ついに勝ち越し。神戸は一塁上で右手を天に突き上げた。
代走を告げられ、ベンチに戻ると「打ったのは高めのストレートです。1球目に振りすぎてしまったので、逆方向に軽く合わせる感じで打ちました。みんなでつないで、一気に逆転まで持って行けてよかったです。後はベンチで応援していきます」と話した。
ロッテ根元俊一内野手（29）が4回1死二、三塁から右前適時打を放ち、この回5点目の打点をたたき出した。
初球のフォークを積極的に引っ張り「打ったのはフォークですみんながつながってイケイケだったので、自分もその流れに乗せてもらって、打つことができました。いい攻撃ができました。まだまだ中押し、ダメ押しと行きたいですね」とコメントした。
ロッテ鈴木大地内野手（23）が4回無死一、三塁、適時打を放った。フルカウントからのスライダーを左前に落とした。
「とにかく後ろにつなぐことだけ考えていました。しっかり振り抜けた分、いいところに落ちてくれましたね。三塁打？そこは気にしてません。狙って打てるものでもないですからね。自分のバッティングスタイルを変えずに、次の打席も頑張ります」とコメントした。
ロッテ鈴木大地内野手（23）が連続試合三塁打を継続しているが、伊東勤監督（50）は現役時代に通算32の三塁打を放っていた。
報道陣から三塁打を放つ秘訣を聞かれると「俊足だから！」と言い切った。さらに「オレ、20盗塁したんだぞ」とニヤリ。捕手では52年・荒川昇治（大洋）の32盗塁が歴代1位（2リーグ制後）で、2位も50年荒川昇治（松竹）の25。3位が伊東監督の20盗塁。4位が楠城徹の18で「楠城さんのチーム記録を抜いたんだ」と伊東監督は話した。
ロッテ鈴木大地内野手（23）が、連続試合三塁打の記録に挑戦する。前日までに3試合連続で打っており、今日も打って4試合連続三塁打ならば、60年の巨人長嶋茂雄に並ぶプロ野球記録となる。
降雨のため室内練習場で試合前のアップをした鈴木は「試合前には、三塁打のことを質問されるので意識しますが、打席に立ったら、全く頭からなくなると思います。三塁打は偶然の結果でもあるので、とにかく自分のベストを尽くすだけです」と話した。