わたしはかもめ2013年鴎の便り(5月)

便

5月20日

千葉ロッテ3−2広島(QVCマリン)

ロッテの西野が9回途中まで2失点で5勝目を挙げた。最後は益田に救援を仰いだが、外角への制球が抜群で12三振を奪う力投だった。打線は1回に清田の適時打などで2点を先制。8回は押し出し四球で1点を加えた。広島は3連敗。

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西野また史上初!育成初の2ケタ奪三振![ニッカン]

今や育成の成長株だ。ロッテ西野勇士投手(22)が、育成ドラフト出身者では史上初の2ケタ奪三振をマークした。9回途中2失点で降板し、完封こそ逃したが今季5勝目(1敗)。推定年俸440万円の右腕が、2億1000万円のWBC代表の広島前田健に投げ勝った。

ロッテ西野がまた「史上初」を成し遂げた。スタートは1回、先頭の広島菊池を遊直に取った後だった。143キロの直球を内角低めギリギリに決め、中東をわずか3球で見逃し三振。続く広瀬も、得意のフォークを外へ沈め3球で空振り三振に切った。2回の4、5番と4者連続三振。5回まで毎回の10三振を奪い、8回にも2つを積み重ねた。

育成ドラフト出身者で、2ケタタ奪三振は過去にいない。初先発初勝利に続く快挙は、正確な制球のたまものだ。「できれば1回を3球で終わりたい。打たせて取る意識で低めに集めたら、振ってくれました。終わって聞くまで三振数は知らなかった」。序盤は内角を効果的に攻め、外角の球を踏み込ませなかった。巧みなコーナーワークが、狙わずとも三振を量産した。

元々奪三振率には定評があった。昨季はイースタンで32回31K。一昨年から勝利数は減ったが、「必要なのは2軍で勝てる力じゃない。1軍の大観衆の前で勝てる精神力だ」(林球団本部長)と、首脳陣にハートの強さを買われ11月の支配下登録を勝ち取った。

その評価は見事に的中した。「打者を押し込めるイメージ」で投げ込む直球を、捕手の江村は「重いというより強い。攻め気が伝わる」と表現する。西野にとっては、相手投手がWBC日本代表クラスだろうと関係なかった。「対戦するのは打者ですし。相手の投球も見てないです」。年俸440万円右腕が、2億1000万円右腕に投げ勝つという大物食いを演出。チームは対戦7戦目にして、初めて前田健を下した。

143球。あと2人のところで初完封は逃したが、志願の9回続投だった。前日、大嶺が完封し「年の近い人に負けたくなくて。前田さんより、大嶺さんに負けたくなかった」と負けん気を吐露。成瀬を抜き、チームトップの5勝目を挙げた。「自分が引っ張るなんて、そんな器じゃない。でもチームに刺激を与えられてるなら嬉しい」。支配下登録1年目の22歳。完封のチャンスも、新たな新記録を打ち立てるチャンスも、底知れぬ可能性を秘めている。

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“育成の星”ロッテ・西野、マエケン倒し5勝![サンスポ]

最低年俸からの大逆襲だ!!ロッテは広島に3−2で勝利した。昨オフに育成選手から支配下選手登録された年俸440万円の西野勇士投手(22)が、第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表のエースで年俸2億1000万円の前田健太投手(25)に投げ勝ち、チームトップとなる5勝目(1敗)を挙げた。プロ初完封は逃したものの12三振を奪い、育成ドラフト出身史上初の2桁奪三振を記録。人間、やればできるんです!!

これぞ史上最大の下克上だ。西野の推定年俸は440万円。前田健は2億1000万円。自分の年俸をほぼ1週間で稼ぐ日本のエースにも臆することなく強気を貫いた。「勝負するのは相手の打線なので。でも、エースに勝つとやっぱり気持ちいいですね」。

直球は140キロ台前半ながら、抜群の制球とフォーク、スライダー、カーブを駆使。5回までは毎回2個ずつ。育成ドラフト出身史上初の2桁となる12三振を奪った。「基本的に三振は狙っていない。できたら1イニング3球で終わりたい」とKマークへのこだわりはないが、赤ヘル打線を手玉に取って、5勝目を挙げた。

野球ができる。それだけで十分だ。埼玉・浦和の寮住まいで、車は持っていない。開幕当初は1時間以上かけた電車通勤だったが、最近は2歳下で年俸560万円の女房役・江村の車に同乗。「先発のときは『今日はどうしよう』と話しています」(江村)と作戦会議をしながら、合計年俸1000万円バッテリーで球場入りする。一方の前田健の愛車は高級外車と、ここでもエライ違い。でも、野球を愛する心は車じゃ計れない。

8回が終わり125球。2試合連続で中5日での登板にも伊東監督に続投を直訴した。「『代わります』という投手が最近は多い中、その心意気に打たれた」と指揮官もほれこむ強気な姿勢。最後はバテて完封も完投も逃したが、堂々たる投球で、チームが1度も勝ったことのない“天敵”を撃破した。

広島との交流戦で、前田健が先発した試合は2008年から昨年まで6度対戦し、0勝5敗1分け、防御率2.05と未勝利だったが、7戦目での初勝利。伊東監督は「それはたまたま巡り合わせ。勝てたことはラッキーだけど、勝負事だから、何が起こるか分かりません」とかぶとの緒を締め直した。開幕前の下馬評はぶっちぎりの最下位。でも、勝利に飢える若き力の台頭がチームを変えつつある。何が起こるかわからない伊東ロッテの象徴。それが西野だ。

育成選手
球団の雇用枠を広げるための制度で2005年にスタート。支配下選手を65人以上保有した球団が採用でき、最低年俸は240万円(支配下登録選手は440万円)。公式戦の出場は2軍戦1試合5人までに限られる。7月末まで支配下登録への変更が可能。選手獲得には育成ドラフトを経由する必要があるが、戦力外通告を受けた自由契約選手や外国人選手の雇用も可能。
西野勇士(にしの・ゆうじ)
1991(平成3)年3月6日、富山県生まれ、22歳。新湊高1年時に野手から投手に転向。3年夏は富山大会決勝で高岡商に敗れ、甲子園出場はならなかった。2009年育成ドラフト5位でロッテ入団。昨秋、支配下登録された。1メートル82、82キロ。右投げ右打ち。独身。年俸440万円。背番号67。

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西野、マエケンに勝った!年俸50分の1、育成史上初2桁12K[スポニチ]

育成出身が、日本のエースに勝っちゃった。ロッテの西野勇士投手(22)が20日、広島戦で8回1/3、6安打2失点で今季5勝目をマーク。プロ初完封こそ逃したものの育成ドラフト出身では史上初の2桁奪三振となる12三振を奪い、前田健太投手(25)に投げ勝った。プロ5年目ながら新人王の資格を持つ22歳右腕。日本ハムの大谷翔平投手(18)らとのパ・リーグ新人王争いで一躍、筆頭候補に躍り出た。

興奮も舞い上がることもなかった。自ら「謎の男」と言うだけのことはある。西野だ。日本最高の投手、前田健に投げ勝ち、育成ドラフト出身選手では史上初の2桁12奪三振。そんな快挙も、大事ではなかったらしい。「エースに勝つと気持ちいい。でも、勝負するのは相手打者。投げ合いを意識することはなかったし、前田さんの投球を見ることもなかった。勝てれば何でもいい」。

年俸440万円と2億1000万円の前田健。実に50倍近い差だ。だが、3月に行われたWBCの戦いを「実はあまり見ていなかった」と笑い飛ばした西野に重圧などなかった。初回から内角を攻め切った。4回のルイスには顔付近に速球を投げ、にらみつけられた。それでもひるまず内角144キロ直球で見逃し三振。審判への暴言で退場となった相手を尻目に「インハイの球も捕手の要求通り」とサラリだ。9回1死二、三塁で降板。自己最多の143球も最後は力尽きた。三振を多く取ったことを後悔し「3球でスリーアウトを取るのが理想」と言った。

負けず嫌い。学業の成績が優秀だった中学時代も周囲の反対を押し切り野球の強豪、新湊に進学した。大学進学の勧めも蹴ってプロを選んだ。「年が近い人を見ると負けたくない。昨日も(2歳年上の)大嶺さんが完封したので負けたくなかった」と言った。フォークも新湊1年時にマスターしたが、あえて3年夏の県大会まで封印。信念を貫く頑固さも持ち合わせる。先月28日に地元・富山から上京した両親と千葉市内の中華料理店で会食。プロ初勝利のウイニングボールを手渡して「1軍に食らいつきたい」と言った。ハングリー精神が西野を支える。

昨年11月に支配下選手登録された右腕にとって1軍は刺激的な毎日。だからこそ、オフの時には「時間をゆっくり使うこと」だけを意識する。何も考えず、長風呂に入り、自由を実感するという。精神的なゆとりと、良い意味での鈍感さを生むことにつながっている。

チームは前田健から7戦目で初勝利。西野はチームトップの5勝目だ。新人王資格もあり、このまま快投が続けば、タイトルも夢ではなくなる。「チームを引っ張る意識はない。まだまだそんな器じゃない。僕が勝つことで、刺激を与えられたらいいとは思う」。

携帯電話に入るメールの数は格段に増えた。だが「変化の実感はないんです」と笑う。この男、本当にずぶとい。

伊東監督
「西野は8回終了時点で、行かせてくださいと言ってきたので行かせた。チームとして自信がつく勝ち方だった。」
育成出身の2桁奪三振は初
西野(ロ)が8回1/3を6安打2失点、12三振を奪い今季5勝目。育成ドラフト出身者の2桁奪三振は西野が初めてだ。プロ5年目の西野は、今季の新人王有資格者。育成ドラフト出身で新人王となれば08年山口、09年松本哲(ともに巨)に次ぎ3人目。昨季は同じロッテの益田が受賞しており、2年連続で新人王を受賞すればチーム初となる。
西野勇士(にしの・ゆうじ)
1991年(平3)3月6日、富山県生まれの22歳。中学までは外野手兼三塁手で、新湊入学後に投手転向。3年夏の富山大会決勝は高岡商に2−3で惜敗し甲子園出場はなし。08年育成ドラフト5位でロッテ入団。昨年11月に支配下登録された。1メートル82、82キロ。右投げ右打ち。

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西野父、変化感じた「今日は落ち着いていた」[スポニチ]

ロッテ・西野の父・隆さん(53)は富山県高岡市の自宅でこの日もテレビ観戦。前回14日の巨人戦(東京ドーム)では「画面から何となく緊張が伝わってきた」というが、「今日は落ち着いていた」という。5月に入ってから連絡を取ってないが「プロ5年目でも実質的には新人みたいなもの。1軍で少しずつ経験を重ねて自信も出ているように見えます」と嬉しそうだった。

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清田、会心押し出し、マエケンのスライダー見極めた[スポニチ]

ロッテ・清田が前田健から2打点と勝利に貢献した。

初回に先制してなお、2死一、三塁からカーブを左前へ。そして、終盤の8回には2死満塁から際どいスライダーを見極めて押し出し四球を選んだ。「前田健から最初に1本出て後の打席で余裕を持てた。四球はスライダーが横に曲がる。体の近く以外はストライクにならないと思った」と会心の笑顔。伊東監督も「あの1点が今日の試合のポイント」と評価した。

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西野、12Kで5勝目!マエケンに勝った[報知]

下克上の大金星をつかみ取った。年俸2億1000万円の前田健との投げ合いを制したのは、その約48分の1、440万円の西野だった。「エースに勝つと、やはり気持ちいいですね」。プロ初完封は逃したが、8回1/3を6安打2失点。自己最多の12三振を奪った。育成ドラフト出身者の2ケタ奪三振は、史上初の快挙だった。

チームトップの5勝目は、鉄の心から生まれた。4回2死二、三塁。フルカウントから144キロの内角直球で、ルイスを見逃し三振に斬って取った。2球目の内角球に激高した助っ人がマウンドに詰め寄ったが動じなかった。「そんなに危ない球じゃない。カッカしてるなあ、という感じ」。球審への暴言で退場するルイスを尻目に、グラブを叩いてガッツポーズを決めた。

前回登板の14日の巨人戦(東京D)では5回3失点で降板。しかし、打席で杉内のボールを体感できたのが大きかった。「杉内さんは速かった。僕もだいたい同じスピードなのに。内角にバンバン投げられたら怖いなと思った」。その残像を生かしたような投球だった。

志願して9回も続投。伊東監督は「心意気に打たれた。たくましくなった」と持ち上げた。チームは交流戦7度目の対戦で前田健から初白星。西野は「前田さんより(前日完封の)大嶺さんに負けたくなかった」と正直に明かして笑いを誘った。

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ロッテ・清田、マエケンから2打点で貢献[サンスポ]

ロッテの清田が2打点で勝利に貢献した。1−0の1回2死一、三塁では左前適時打を放ち「先制点を取った後もつないで好機が続いていたので、もう1点欲しかった」と振り返った。

8回には前田健から押し出し四球を選んで3点目を奪った。9回に2点を返されただけに貴重な得点となった。伊東監督も「あの1点がきょうの試合のポイント」と評価した。

斉藤投手コーチ
「ボールの質が良かった。投げっぷりも良かった。」(西野に)

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ロッテ・益田、6日ぶりセーブに安堵の表情[サンスポ]

ロッテの益田が6日ぶりのセーブを挙げた。3点リードの9回1死二、三塁で救援し、松山には2点二塁打を浴びたが後続を打ち取って逃げ切った。益田は「抑えられて良かった」と安堵の表情だった。

15日の巨人戦では逆転サヨナラ負けを喫し、17日のヤクルト戦は寝違えで登板を回避するなど苦しんだ。「ここから(調子を)上げていけるかなと思う」と意気込んだ。

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ロッテ・角中、リハビリ中も復帰は遅れる[サンスポ]

左太もも裏痛のため2軍で調整している角中の復帰が遅れることになった。11日に出場選手登録を抹消され、最短で21日に再登録が可能だが、伊東監督は「ティー打撃を始めたぐらいだから、まだまだ時間はかかる」と説明。チームはリーグ首位と好調なだけに「選手がいない訳ではないから」と万全の状態で復帰させる。

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清田適時打「自分もつなぐ」[ニッカン]

ロッテ清田育宏外野手(27)が2点目をたたき出した。1点を先制した1回、なおも2死一、三塁で外角114キロのカーブを左前に運ぶ適時打とした。

「先制点を取った後も、つないでチャンスが続いていたのでもう1点欲しかった。自分もつなぐ気持ちでした。打てて良かったです。相手投手(広島前田健)は球界を代表する投手。防御率から見ても、そう簡単に点を取れる投手ではないので、相手のミスから得点に結び付けられたのは大きいですね。これからも、みんなでつないでチャンスをつくっていきたい」と話した。

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幕張のお天気番長、今日の雨は「地雨」[ニッカン]

幕張のお天気番長こと曽根太一さん(87)が、長年漁業で培った力で試合中の天気を予想する、QVCマリンの平日ナイター限定サービス「曽根会長の天気予報」。20日の“予報”は以下の通り。

「交流戦では初の予報じゃな!今日は風がないから雨のあがりが遅いのお。こういうのを地雨といって、風がないから雨雲が居座るんだよ。降ったりやんだりが続くんじゃないかな…。ただ、雨がそんなに強くなることはないと思うよ。この時期の雨というのは作物などを育てるんじゃあ。マリーンズも若手が育ってるのお。ふぉふぉふぉふぉ」。

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[千葉魂]新人加藤衝撃デビュー、母の日に贈った本塁打[千葉日報]

2013年5月12日の母の日はマリーンズファンにとって忘れられない1日となったはずだ。ドラフト4位・加藤翔平(22)が衝撃デビュー。7番右翼でスタメン出場をすると、プロ初打席となった3回に初球を右翼スタンドに本塁打。初打席でプロ初安打、初本塁打、初打点を記録した。試合も今季4度目のサヨナラ勝ちをおさめるなど最高の1日となった。そんな試合の加藤の秘めた思いを今回はどうしても読者の皆様に知ってもらいたく紹介させてもらいます。

「いい母の日のプレゼントになったと思います。カーネーションも送ったのですが、これ(本塁打)が1番だったかな。これがスタートで、これからも頑張るので、応援してください」お立ち台に導かれた加藤は初々しくもハッキリとした口調で母への感謝の気持ちを並べた。そんな息子の初の晴れ舞台を母・清美さん(53)はスタンドでじっと聞き入っていた。息子の口から「親への感謝」の言葉が続くと、思わずハンカチを取り出し涙した。

「本当に最高の母の日のプレゼントをいただきました」大学時代から欠かさず息子の試合を観戦し、プロ入り後もキャンプ、オープン戦、2軍の試合と見てきた清美さん。成長して、多くのファンから祝福されながらヒーローインタビューを受ける姿をじっと目に焼き付けた。そしてもう1人の母への思いを口にした。

「私の母が1月に病気で亡くなったんです。翔平が1軍で頑張っている姿を見せてあげたかったけど、今日は天国で見てくれたと思う。いつも気にしていましたから」加藤の祖母は1月に他界した。病気のため、入団会見にも駆け付けることが出来なかったが、何とか体調を戻してQVCマリンフィールドで孫の晴れ姿を見るのを目標に頑張っていた。訃報が入ったのは浦和での新人合同自主トレ中の事だった。享年79歳。

「あの子には言いました。『1番の供養はアナタが野球で頑張る事だから』って」。母は葬儀に駆け付けようとする息子に合同自主トレに集中するよう伝えた。加藤は浦和寮の自室で静かに手を合わせて今まで優しく見守ってくれた祖母への感謝の気持ちとプロでの活躍を誓った。

「おばあちゃんにはとても可愛がってもらっていたので。きっと見てくれていて、ちょっとボールを押し込んでくれたのかなあと思います。ありがとうですね」。ヒーローインタビューを終えて戻ってきた加藤がちょっと空を見上げたような気がした。夕方の空はすこし雲がかっていたが、どこかおばあちゃんを思い出すような優しい色をしているように私には思えた。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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