ロッテは1回に今江の2ランで先制し、2回は荻野貴がソロ。5回は江村の3点二塁打などで4点を加え、7−4の8回は井口、今江の連続適時打で加点した。成瀬は6回4失点で5勝目。DeNAは藤井が5回7失点と精彩を欠いた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 2 | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 2 | 0 | 9 |
横浜DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 |
来日中の米大リーグ、パドレスのスカウト2人が観戦する中、成瀬が6回4失点で5勝目(1敗)を挙げた。4回まで無安打投球だったが、5回にブランコと金城に被弾。6回にも2失点し「勝てたからよかった」と安堵の表情。「本塁打はイメージは悪いが、不用意に投げたつもりはない。勝負にいった結果なので仕方ない」と納得の様子だった。
ロッテ・成瀬が6回4安打4失点で今季5勝目を手にした。
横浜高(神奈川)出身で、プロ初勝利を挙げた思い出の球場とあって「恥ずかしい投球はできない」と気合が入っていた。4回までは無安打に抑えたが、5回にブランコと金城にソロを被弾すると、6回にも2失点。「点を取ってくれた味方に感謝したい。2本塁打のイメージは悪いですよね」。通算1000奪三振にもあと1個及ばず、記録達成は次回登板に持ち越しとなった。
スタンドで幸子夫人(39)と長男・陸斗君(7)が見守っていた。ロッテ・今江が一家の、そしてチームの大黒柱として存在感を示した。初回2死一塁。見逃せばボールかという低めの132キロのチェンジアップをすくい上げた。「うまく打てましたね」。左越え4号2ランを放った「新4番」がチームに勢いをもたらした。
3、5回の第2、3打席は連続四球。8回2死一、二塁ではダメ押しの左前適時打。プロ初4番となった5月15日の巨人戦(東京ドーム)から36打数15安打8打点、打率.417。実に8試合で4本塁打をマークしている。開幕直後は3番で打率.160まで落ち込んだが「3番だとセーフティーバントとか細かいことも求められるけど、4番だと開き直って打てる」。打線の中心を固定できずに悩んでいた伊東監督の抜擢に応えた。
ある約束が今江の原動力になっている。昨年12月、福島県いわき市を訪問し、被災地の子供達に、いわきグリーンスタジアムで開催される球宴第3戦(7月22日)への出場を誓った。「ファン投票で選んでもらえる結果を残さないと。最近、やっと近づけてきているかな」。中学時代は京都田辺ボーイズで全国制覇、PL学園でも4番で甲子園に出場した。「自分は4番タイプじゃない」と言うが、慣れ親しんだ打順は居心地がいい。
「ブランコみたいな本塁打は打てない。新しい4番のスタイルをつくっていければ」。場外弾はなくても、つなぎの打撃もできる4番として、その存在は驚異的だ。
ロッテ・伊東監督の大胆な選手起用法が今季の好調を支えている。その典型が、ベテラン・井口のコンバートだ。
守備負担の大きい二塁から一塁に変更。二塁で出場していた4月13日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)までは打率.231で本塁打なしだったが、一塁手として初出場した4月16日の日本ハム戦(札幌ドーム)以降は.356、9本塁打。井口も「打撃に集中できる」と効果を明かす。
さらに根元も遊撃から東北福祉大時代から慣れ親しんだ二塁に配置転換。遊撃で5失策だったが、二塁ではわずか1。打率も.268から.283に上昇した。遊撃の定位置に抜擢した2年目の鈴木もブレーク中。固定観念にとらわれない適材適所に選手を配する伊東采配が潜在能力を引き出している。
今江は先制の4号2ランを含む2安打3打点で勝利に貢献。11試合連続安打と上り調子の背番号8は「自分の感覚はいい。コンパクトに打っている感じがある」と手応えを口にした。伊東監督は「4番で悩んでいたけど、ここにきて落ち着きつつある」と喜んだ。
一時は1割台と苦しんだ打率も3割を超えた。「まずはチームが勝つこと。それで僕も結果が出たらいい。それだったらもう最高です」と話した。
ロッテの成瀬は5勝目を挙げたが、2本塁打を許すなど、6回4失点と精彩を欠いた。5回までに7点の援護をもらっただけに「1人で最後までいきたかったのですが…。チームに申し訳ない」と反省した。
この日は3年目の江村とバッテリーを組んだが呼吸はもう1つだった。「探り、探りだった。次は自分の投球で引っ張りたい」と話した。
左太もも裏を痛めていたロッテの角中が1軍復帰し、「2番・右翼」で先発出場した。3回に左前打を放って4打数1安打1四球。「(離脱は)2週間くらいなんで。そんなに(気持ちは)変わらないですよ」と淡々と振り返った。
この日は26歳の誕生日。記念すべき日に1軍の舞台に戻ってきた。スタンドからも祝福され「ありがたかったですね」と表情を緩めた。
ロッテ・今江が1回に先制4号2ラン。今月4本塁打目を放った主砲は8回にもダメ押しの左前適時打をマークし、2安打3打点の活躍でチームのリーグ首位をキープした。
1回1死一塁の好機で、今江の集中力は研ぎ澄まされていた。DeNA・藤井の3球目の132キロ直球をフルスイング。左翼席へ先制2ランを叩きこみ、チームに弾みをつけた。「打ったのはフォークかチェンジアップ。初回からいい形のスイングができました」。
今月17日のヤクルト戦での今季1号を皮切りに、この日の会心弾で今月4本塁打目。好調の主砲のバットは終盤にも火を吹いた。井口の左前適時打で1点を加えた直後の8回2死一、二塁から左前へダメ押しの適時打をマークした。
ロッテ・江村が5回に中押しの3点二塁打をマーク。この日スタメンマスクをかぶった3年目の司令塔は先発・成瀬を好リードで支え、チームのリーグ首位をキープした。
3年目のスラッガーが爆発した。4点リードの5回2死満塁から藤井の直球を右中間へ運ぶ走者一掃の適時二塁打をマーク。リードでも先発・成瀬を支えた。4点こそ失ったがエース左腕を6回4安打の粘投に導いた。
この日の会心打がプロ3年目で初のタイムリーとなった江村は「こういう形で試合に勝てて良かった。リードも勉強させてもらいながら自分で引っ張っていく気持ちを忘れずにいきました」と笑みをこぼした。
ロッテ江村直也捕手(21)がプロ初適時打を放った。4点リードの5回2死満塁で、内角高めの直球を右中間二塁打として走者を一掃した。
中押しの3打点に「満塁のチャンスだったので、中途半端なバッティングはしないように、初球から積極的な気持ちでいきました。高めの甘いボールをしっかりとらえる事ができました。真っ直ぐしか打てないですから(笑)。プロ入り初タイムリーがいい場面で出て良かったです。成瀬さんを少しでもバットで援護できて嬉しいです。打つ方より、守りでいっぱいいっぱいなので、最後まで気を引き締めて集中していきます」と話した。守備ではエース成瀬と初バッテリーを組んだ。
ロッテの先発、成瀬善久投手(27)が6回4失点で降板した。4回までを完全に抑えながら、5回にブランコ、金城に1発を打たれて2失点。6回にも四死球から2点を失った。奪三振は3個で、プロ通算1000奪三振まであと1個届かず。
横浜高時代から親しみ、プロ初勝利もマークするなど相性の良かった横浜スタジアムだが「球場を意識し過ぎてしまいました。調子は良かったので1人で最後までいきたかったのですが…。こういう点差でワンサイドゲームの展開をつくらないといけないのに、チームに申し訳ないです」と悔やんだ。
ロッテ江村直也捕手(21)がプロ初適時打を放った。4点リードの5回2死満塁で、内角高めの直球を右中間二塁打として走者を一掃した。
中押しの3打点に「満塁のチャンスだったので、中途半端なバッティングはしないように、初球から積極的な気持ちでいきました。高めの甘いボールをしっかりとらえる事ができました。真っ直ぐしか打てないですから(笑)。プロ入り初タイムリーがいい場面で出て良かったです。成瀬さんを少しでもバットで援護できて嬉しいです。打つ方より、守りでいっぱいいっぱいなので、最後まで気を引き締めて集中していきます」と話した。守備ではエース成瀬と初バッテリーを組んだ。
ロッテ荻野貴司外野手(27)が今季1号ソロを放った。先頭打者で迎えた2回、初球133キロの直球を弾丸ライナーで左翼スタンド最前部へ放り込んだ。1軍では昨年8月1日の日本ハム戦以来の本塁打。「初球から積極的にいこうと思っていました。高めの甘いところに来てくれましたね。自分としては会心の当たりでした。(広いQVC)マリンでは入っていないですけど…。ホームランは昨年の2軍戦以来ですかね(笑)。1軍では覚えていません。ホームランバッターではないので、ホームランは意識してません」と久々の感触を喜んだ。
ロッテ今江敏晃内野手(29)が4号2ランで先制した。1回2死一塁で内角132キロを左翼席へ運んだ。「打ったのはフォークかチェンジアップだと思います。初回から自分のいい形のスイングができました。交流戦は2試合で頭(初戦)を取ると取らないとでは大きく違う。その意味では初回に先制できたのは大きい。まだまだ、これからですので、次も自分のスイングをしっかりしたいと思います」と話した。