オリックスは金子が10安打を浴びながら1失点で完投し、5勝目を挙げた。打線は5回に伊藤の適時打で同点。6回には李大浩の12号2ランで勝ち越し、伊藤の適時二塁打で加点した。ロッテは拙攻の連続。唐川は7回4失点で5敗目。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | x | 4 |
金子から10安打を放ちながら、3併殺で1点しか奪えず。最大14あった貯金が5月26日以来の1桁(9)となった。伊東監督は「チャンスはくれたけど、勝負どころで、甘い球がなかった。これぞエース」と金子の投球術にお手上げ。先発の唐川は7回4失点も、5敗目(4勝)を喫し、2位・楽天に1ゲーム差と尻に火がついた。
10安打でわずか1得点。3併殺という拙攻で2連敗を喫したロッテの伊東監督は「点が取れそうだったけど、ここぞというところで金子に踏ん張られた」と振り返った。
4回の荻野貴の適時内野安打による1点のみ。右手中指爪の負傷から復帰した唐川を援護できなかった。リーグ戦再開後、打線は4試合で計8得点。チームは9連戦の真っ最中とあって、指揮官は「疲れがたまる。また粘りのある野球をするしかない」と努めて前向きに話した。
ロッテは10安打で1点の拙攻だった。併殺打は3を数え、伊東監督は「ここというところで甘いボールがなかった」と金子に脱帽するしかなかった。
リーグ戦再開後は4試合で計8点と打線が振るわない。チームは9連戦の真っ最中で、指揮官は「疲れがたまる。また粘りのある野球をするしかない」と努めて前向きに話したようだった。
先発のロッテ唐川侑己投手(23)が、7回6安打4失点で今季5敗目を喫した。
4回まで無安打無失点と好投。伊東勤監督(50)も「今日は真っ直ぐの切れが1番よかった」という順調な滑り出しを見せたが、中盤につかまった。5回に同点とされると、6回は先頭の3番糸井に右前打、4番李大浩に右越え2ラン、5番バルディリスに左越え二塁打とクリーンアップに3連打を浴びた。
14日のDeNA戦で右手中指の爪を割り、翌日に登録抹消されてからの復帰戦だった。「爪の不安はなかった。糸井さんを出したのが悪かった。先頭だったし、次が4番だったし。走者がいなければ李大浩を歩かせることもできた」と反省の言葉を並べた。
ロッテ荻野貴司外野手(27)が先制打を放った。4回1死二、三塁で、バットの先にあてた外角138キロのフォークを二塁への内野安打とした。
「打った瞬間はヤバイと思いましたが、気持ちで一塁まで全力で走りました。当たりは良くなかったけど、先制点につながるヒットが打てて良かったです」とコメント。直後には二盗も成功させるなど俊足を見せつけたが、試合は逆転負けとなった。
日本野球機構(NPB)は25日、統一球を飛びやすく変更しながら公表していなかった問題を検証する第三者機関「統一球問題における有識者による第三者調査・検証委員会」のメンバーに、元最高裁判事の那須弘平氏(71)ら3人の弁護士が決まったと発表した。
メンバーは委員長の那須氏のほか、佐々木善三氏(60)、米正剛氏(58)。特別アドバイザーとして巨人などで活躍した桑田真澄氏(45)が就任した。
28日にも第1回会合を開く予定で、今後は関係者へのヒアリングや資料の分析に取り組み、事実関係の把握、問題が生じた背景や原因を探って提言を行う。7月10日のオーナー会議で調査の中間報告を行い、7月末をめどに最終報告する方針。
桑田氏は投手出身で、米国でもプレー経験があることからアドバイザーに起用された。今年から東大の特別コーチを務める桑田氏は指導を終えた後に会見し「野球界は、ファンをがっかりさせたことを反省しなければならない。現場の声を反映させる役目ができれば」と語った。
人選は12球団から一任されたセ理事長の広島・鈴木清明球団本部長とパ理事長のオリックス・村山良雄球団本部長が顧問弁護士を交えて行った。村山本部長は「ガバナンス(統治)やコンプライアンス(法令順守)の面で実績のある方に委員になっていただいた」と説明した。
日本野球機構(NPB)は25日、統一球を無断変更した問題を検証する第三者機関「統一球問題における有識者による第三者調査・検証委員会」の設置を発表。特別アドバイザーに元巨人、パイレーツ投手の桑田真澄氏(45)が就任した。委員には元最高裁判事の那須弘平氏(71)、佐々木善三氏(60)、米正剛氏(58)の3人の弁護士が決まった。桑田氏は都内で会見を開き、加藤良三コミッショナー(71)への直接聴取も希望した。
桑田氏は本気だった。「コミッショナーにも詳しく真意を聞きたい」ときっぱり言った。委員の弁護士3人はボールの専門的な知識が乏しいことから、NPBは「ボールに関してのアドバイザー」と役割を説明したが、桑田氏は自ら調査に乗り出すことを希望した。
今回の問題については「ファンをがっかりさせたことを、野球界は反省しなければならない」と訴えた。その上で「コミッショナーの責任を問われているが、それだけ実権を握ってやっている組織なのか」と指摘。NPBの体質に原因があるとした。
一方、統一球自体については「我々の時代はボールは何種類もあり、投げにくかった。同じ条件になったことは素晴らしい」と評価。反発係数の変更も「個人的にはそれで練習法を変えることはないと思う」と、影響は少ないと主張した。
会見場には練習着で現れた。この日は午前8時から東京都文京区のグラウンドで特別コーチを務める東大野球部を指導していた。NPBが午前11時30分に特別アドバイザー就任を公表すると、自ら会見を開くことを申し出たという。
人選を担当したセ・リーグの鈴木清明理事長(広島球団本部長)とパ・リーグの村山良雄理事長(オリックス球団本部長)からオファーを受け、快諾。現役時の実績に加え、引退後は早大大学院で学び、スポーツ界の体罰問題にも意見を表明するなど、見識の広さが抜擢の理由となった。
「2歳から野球をやってきて、死ぬまで野球に携わっていく人間。球界のピンチをチャンスに変えたい」。委員会は28日にも第1回会合を開き、7月10日の12球団オーナー会議までに中間報告を行い、7月末をめどに最終報告を行う。桑田氏の「登板」で、どこまでNPBの体質にメスを入れられるか。その手腕が注目される。
桑田氏が第三者機関の特別アドバイザーに就任したことに、労組・日本プロ野球選手会の嶋会長(楽天)は「年齢的にも桑田さんは若いし、選手の気持ちも分かっている人。いいんじゃないでしょうか」と期待を寄せた。
嶋会長は、今回の「統一球問題」が明らかになった11日の事務折衝で、選手会側を代表して質問した立場。「みんなが求めているのは、プロ野球をより良くしたいということ。選手会としても何でもするし、協力したい」と力説した。
委員の人選について、都内のNPB事務局で会見したパの村山理事長は「最高裁判事の経験がある」と那須氏の委員長就任の経緯を解説。
佐々木氏については「検事正の経験からきちっと調査していただける方」、米氏は「企業問題に詳しく、ガバナンス、コンプライアンスの関係に実績がある」と説明した。桑田氏も含めた4人のメンバーに対し、関係者へのヒアリングや資料の分析を通し、事実の確認と問題が生じた背景の究明を期待した。