今季初登板のロッテの古谷が7年ぶりの先発で初完封。9回2死で無安打無得点試合は逃したが、1安打10奪三振で2年ぶり勝利。打線は1回に根元が先頭打者本塁打。5回は井口の3点二塁打などで6点。オリックスは松葉が3敗目。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
惜しかった!無名な男の大記録まであと1歩だった! ロッテ古谷拓哉投手(31)が、オリックス8回戦(京セラドーム大阪)で9回2死までノーヒットノーランという好投を演じた。坂口に三塁打を浴びて記録達成はならなかったが、プロ入り8年目で先発としての初勝利を初完封で飾った。交流戦後、1勝3敗と苦しんでいたチームにとっても大きな勝利。8年ぶりのパ・リーグ制覇に向け、勢いづく快投だった。
プロ8年目、遅咲きの左腕はヒーローインタビューで脱力した。「期待させてすみませんでした!!次また頑張ります」。9回2死フルカウントからの7球目。古谷が投じた118キロのスライダーは、鋭く伸びて右中間に落ちた。プロ初の先発勝利がノーヒットノーラン! という快挙をあと1人で逃し、もう笑うしかなかった。
“がっかり”は2回目だ。8回2死まで完全試合ペース。2ストライクに追い込んでからの四球に「もったいない」と肩を落とした。とはいえ、2連敗で首位陥落の暗雲が漂い始めていたチームに、1安打完封はまさに救世主だった。
昨年までは中継ぎで4勝。入団1年目の06年は先発で、当時ファームでは古谷と成瀬、両左腕が好調だった。どちらかが昇格できる、そのチャンスをものにしたのは成瀬だった。あれから7年。ライバルはエースとして確固たる地位を築き、ほんの少しだった差は瞬く間に広がっていった。
転機は昨秋、斉藤投手コーチの一言だった。「先発、やってみないか」。スライダー、カーブ、カットボール、チェンジアップ。多彩な球種と制球が見初められた。配置転換にともないフォームも修正した。力感をなくし、力任せに頭を振り乱して投げるフォームから、下半身主導に移行。次第に、頭ではなく腕が振れるようになった。
だが改造計画も開幕に間に合わず、左腕ローテ枠争いに敗れた。2軍スタートにもめげない。「結果を出せば上がれる。プロは勝ちしか評価されないですから」。先発のリズムにも慣れた5月30日。イースタンのDeNA戦でノーヒットノーランを達成した。
テンポよく投げ込む直球は140キロにも満たない。それでも打者は振り遅れる。抜群のキレで、積み上げた三振は10個に上った。
プロ初登板だった06年8月以来、2492日ぶりとなる1軍先発マウンドで、見事な変貌を遂げた古谷。5回終了のキャッチボール時、スタンドのファンから「このままノーヒットノーランやって!」と期待され、かすかに偉業がちらついた。それでも「ヒットを打たれるのはしようがない。だから損した気分にはならないですよ」と繰り返し、純粋に勝利を喜んだ。「まあ、でも…。せっかくだから、やりたかったですけどね」。十分すぎる快投も、やっぱり最後は苦笑いだった。
謎の31歳の快投劇だ!ロッテの8年目左腕・古谷拓哉投手(31)が26日、オリックス8回戦(京セラドーム)であと1人で無安打無得点試合を逃した。9回2死から安打を許したものの、7年ぶり2度目の先発で今季初勝利をプロ初完投初完封勝利で飾った。5月30日のイースタン・リーグ(対DeNA)で無安打無得点試合を達成した“ノーヒッター”は大記録こそ逃したが、チームは7−0で首位を堅持。2位楽天とのゲーム差を2に広げた。
「期待させてすみませんでした」。3年ぶりのヒーローインタビューで、古谷は律儀にロッテファンが陣取る左翼席に振り向き、頭を下げた。
8回2死までパーフェクト。高橋に四球を与えるも、無安打無得点試合まで残るは1人。坂口をフルカウントと、あと1球まで追い込みながら、134球目のスライダーを右中間に運ばれた。続く代打・辻を遊ゴロに仕留め、笑顔もガッツポーズもなかったが、8年目のプロ初完封だ。
「2軍で投げていた通りに投げられた。(安打は)残念だなと思いました。安打を打たれるのはしようがない。たまたま(9回2死で)安打が出ただけなので、損した気分はないです」。
8年目の31歳は「投球フォームに限界を感じていた」と改造に着手。今まで力むように投げていたものを、ゆったりと無駄な力を入れないフォームに変更し、最速139キロながら、圧巻の投球をみせた。先発として期待されるも、オープン戦で結果を出せずに開幕2軍。5月30日のイースタン・リーグ、DeNA戦で無安打無得点試合を達成。6勝1敗、防御率はリーグトップの1.47と結果を残し、1軍にはい上がってきた。
あのときも同じだ。駒大岩見沢高から駒大に進学。だが、当初は自信が持てずに野球部入部を固辞していた。だが、2年時に一念発起。高校時代の監督を通じて野球部の門を叩いた。必死の練習で1年のブランクをはねのけた。遅咲きとされる所以でもある。
「勝ってよかった。それが1番嬉しい。最低限の目標はクリアできた」と古谷は安堵の表情。大記録は逃したが、記憶に残る快投だった。
女房役の里崎も、自身初の快挙を逃した。今季は故障で出遅れ、古谷とは2軍でバッテリーを組んでおり「ファームでよかったままの投球ができていた。勝負しにいった結果だから…。後悔はしてますけど」と苦笑い。4安打を放ち「(21日に)上がってきてから迷惑をかけっぱなしだったので。攻守ともに勝利に貢献できた」と満足げな表情を浮かべた。
ロッテ・古谷拓哉投手(31)が26日、オリックス戦で9回2死まで無安打無得点の快投。134球目で坂口智隆外野手(28)に三塁打を許したが、7年ぶりプロ2度目の先発は圧巻の1安打完封勝利だった。1度は硬式野球をやめるなど、挫折を重ねてきた男が、先発に転向した8年目の今季、5月30日のイースタン・リーグ、DeNA戦(平塚)でノーヒットノーランを達成。1軍でも、快挙まであと1球の記憶に残るマウンドとなった。
あと1球だった。9回2死走者なし。打席の坂口はフルカウント。ノーヒットノーランの快挙に向けて、古谷が投じた134球目。スライダーが甘く入った。打球は右中間を深々と破る三塁打。だが、表情1つ変えずに続く辻を遊ゴロに打ち取り、今季初登板は1安打でプロ初完封を記録した。
「期待させてすみませんでした。安打を打たれるのはしょうがない。次、また頑張ります」。
プロ8年目、31歳の左腕はヒーローインタビューで、周囲が拍子抜けするぐらいに飄々と話した。
今季は開幕から2軍で、この日が初登板。先発となると、06年8月30日の以来、2492日ぶりだった。それがまさかまさかの快投。アウトを積み重ね、8回2死から高橋信に四球を与えるまで完全投球。2軍ではゆったりと無駄な力を入れないフォームづくりに励み、この日も「脱力系」で最速も139キロ。それでもカーブ、スライダー、チェンジアップと全ての球種で丁寧にコーナーを突き、10奪三振、12の凡飛を連発させた。
三十路を過ぎた、遅れてやってきたシンデレラボーイ。誰もがロッテ・古谷の快投に驚いた。そして誰もが、自分のことのように喜んだ。
斉藤明雄氏(ロッテ投手コーチ)「短いイニングだと古谷は力んでしまう。先発して、長く投げた方が力が入らないと思ったんだ。球速はないけど、カットボールとか球種は多い。先発でもやれるな、とね」。
転機はプロ7年目を終えた昨年の秋季キャンプ。新任の斉藤コーチは、31歳の左腕に声を掛けた。「おまえ、先発やってみるか?」−。リーグ優勝した10年には、58試合の登板全てが中継ぎだった。適性と可能性。先発左腕が不足しているチーム事情もあった。そこから頭を動かさず、軸がぶれないよう下半身を使ったフォームに修正。賭けは、吉と出た。
太田誠氏(当時の駒大監督)「上からはもちろん、横からも投げさせたり…。彼の特徴を出させるようにね。古谷は、歯を食いしばってやっていた。朴訥で真面目な投手だった」。
駒大では通算20試合。手にした白星は1勝(7敗)だけに終わった。それでも野球を続けた。前だけを向いた。そしてプロの世界で7年ぶりの先発登板。恩師はテレビの前で観戦し、「良くやった」と祝福した。
神長英一氏(当時の日本通運監督、現法大監督)「社会人時代はエースではなかった。それでもチームに残ってもらいたかったが、彼の熱意に負けてプロに送り出した。その時の選択が間違いではなかったことを、証明してくれた」。
雑草だった。エリートとはほど遠い野球人生だった。古谷の入団2年目のオフ、07年12月に神長氏は札幌での教え子の結婚式に日帰りで出席。その時の、真っ白な光景が忘れられない。「雪の中、行きましたからね…」。雪が解ければ、そこには青々とした芽が生えている。31歳。コツコツと努力を重ねれば、いつか必ず、花は開く。
期待していただけに、怒りも、喜びも大きかった。ロッテ・古谷の1安打完封勝利に、伊東監督も「試合前のブルペンではめちゃくちゃ切れが良かった。春先とは別人のようだったよ」と興奮気味に話した。
決して制球力が良くはない左腕を「基本は(カウント)3−2ピッチャー」と評する。この日もフルカウントが7度。初回に先頭・坂口を3ボール2ストライクにした時は「ああ、またか…」と思ったという。そこからあれよあれよの快投。今春のキャンプでは木村、植松とともに左の先発候補として期待を寄せていた。しかしオープン戦で結果を残せず、「あいつはチャンスが欲しくないのか!」と怒りを見せたこともあった。それだけに指揮官にとっても嬉しい1勝だった。
ロッテ・古谷の母校・駒大岩見沢は春夏通算12度の甲子園出場を誇る強豪だが、近年は入学生の定員割れが続き、来年3月に閉校となる。文字通り「最後の夏」は、25日に空知支部1回戦で延長13回の末、滝川工に5−4で逆転サヨナラ勝ち。古谷も「結果はチェックしていた」という。
当時監督だった佐々木啓司部長(57)は教え子の快投に「2軍でノーヒットノーランをやったばかりだし、あと1球でも大したもの。努力が花開いた」と目を細め、28日の2回戦を前に「最高のエールをもらった。15人の選手も頑張ってくれるだろう」と話した。
7年ぶりに先発したロッテの8年目左腕・古谷が9回2死までオリックスをノーヒットに抑える快投。あとアウト1つから坂口に右中間三塁打を浴び、史上初の同一シーズンでの1、2軍ノーヒットノーランを逃した。それでも1安打1四球10奪三振でプロ初完封。2年ぶりの白星を挙げた。
悔しさと喜びが入り交じった古谷の表情が全てを物語っていた。ノーヒットノーラン達成まであと1球となった9回2死フルカウント。134球目のスライダーを坂口に右中間へ運ばれた。
「チームが勝ったのがよかったけど、せっかくなので達成したかった。期待させてすいませんでした」。続く代打・辻を遊ゴロに仕留め、1安打でプロ初完封勝利。今季初めて出場選手登録されたこの日、06年8月30日以来の先発マウンドに立ち、先発初勝利を挙げた。
序盤からボールに勢いがあった。最速139キロながらキレのある直球で押した。6回のイニング前にファンから「ノーヒットノーランをやって」と声をかけられ、初めて意識したという。8回2死から高橋信に四球を与えて完全投球が消え、9回の土壇場で三塁打を浴びた。大記録達成を逃したが、伊東監督は「自分のタイミングで投球していた」と褒めた。
社会人の日本通運時代の05年夏、都市対抗野球準々決勝の三菱ふそう川崎戦での好投が、ロッテ球団関係者の目に留まった。プロ入りに際して、当時の神長監督(現・法大監督)から「迷うなら辞めなさい」と諭されても「やめません。何が何でも、死んでもプロでやってみせます」と即答。大学・社会人ドラフト5巡目でプロの世界に飛び込んだ。
ところがプロ7年間で4勝。伸び悩んでいると、昨秋に斉藤投手コーチから先発転向を勧められた。「先発をやりたいという思いもあった」。オープン戦で結果が出ず、2軍に落ちたが、5月30日にイースタン・リーグのDeNA戦でノーヒットノーランを達成。アピールが実り、手にしたチャンスをモノにした。
「ニュートンとか宇宙系の本が好き」と意外な趣味を持つ左腕の母校・駒大岩見沢高が来年3月で閉校となる。25日に北北海道大会・空知地区初戦で逆転サヨナラ勝利。「僕も頑張らないといけないと思っていた」。その翌日、自身も大きなプロ5勝目を挙げた。「プロは勝たないと意味がない。絶対に勝ちたかったのでよかった」。1、2軍同1年での快挙達成を逃したが、記憶に残る1勝をつかみ取った。
ロッテの古谷拓哉投手(31)が26日、京セラドームで行われたオリックス戦で9回2死まで無安打無得点に抑えていたものの、あと1人のところで大記録を逃した。
古谷は8回2死まで1人の走者も許さない完全投球を続けていたが、高橋を相手にフルカウントから直球が低めに外れ初の走者を許した。それでも続く山本を左飛に抑え、9回も三振、二飛で2死に。無安打無得点試合まであと1人としたが、坂口にフルカウントから低めの変化球を右中間へ運ばれ、三塁打を浴びた。
後続は断ち切り、古谷はプロ初登板の06年8月30日以来2492日ぶりの先発でプロ初完封。5月30日にイースタン・リーグのDeNA戦では無安打無得点試合を達成していた。
今季は6月12日に西武の菊池が中日戦で9回1死まで無安打投球を続けながらあと一歩でノーヒットノーランを逃していたほか、メジャーではレンジャーズ・ダルビッシュが4月2日のアストロズ戦で9回2死まで完全試合投球をしながら大記録に届かなかった。
ロッテの根元が1回、松葉の初球を先頭打者本塁打とした。「初球から直球が来たら積極的にいこうと思っていた。いい打撃ができた」と狙い通りの5号にしてやったりだった。今季は主に1番として全試合に出場。先頭打者本塁打もこれで2本目と攻撃を引っ張っている。
ロッテの8年目左腕・古谷がノーヒットノーランを逃した。味方打線が7点を奪うなど大量援護を受けた左腕は、9回2死までノーヒッターを展開したが、坂口に右中間三塁打を浴び快挙達成はならず。それでも後続を打ち取り一昨年4月29日・ソフトバンク戦以来となる白星&今季初勝利をプロ初完封で飾った。
1回を三者凡退に抑え好スタートを切った古谷が一気に波に乗った。5回に井口の左翼線適時二塁打など6点の援護を受けても、気を緩ませずパーフェクト投球を展開。8回2死から高橋信に四球を与え完全試合は逃したが無安打無得点は継続。9回には2死から坂口に右中間三塁打を許し、ノーヒッターもならず。それでも後続を打ち取り、完封で今季初勝利をあげた。
古谷は先月30日のイースタンDeNA戦(平塚)でもノーヒットノーランを達成している左腕は、ヒーローインタビューで「(記録は)特に変わらず、いつも通り投げた」と笑顔。「(9回は)ちょっと頑張ろうと思ってました。ヒットはしようがない。チームに勝ちがつけばいいと思って投げた。首位キープが1番嬉しいです」と振り返った。
ロッテ古谷拓哉投手(31)があとアウト1つでノーヒットノーランを逃すもプロ初完封勝利を飾った。
オリックス打線を8回2死までパーフェクト、9回2死からオリックス坂口智隆外野手に三塁打を許し快挙を逃した。古谷は5月30日イースタン・リーグDeNA戦でノーヒットノーランを達成していた。
ロッテ古谷拓哉投手(31)があとアウト1つでノーヒットノーランを逃した。
オリックス打線を8回2死までパーフェクト、9回2死からオリックス坂口智隆外野手に三塁打を許し快挙を逃した。古谷は5月30日イースタン・リーグDeNA戦でノーヒットノーランを達成していた。
試合後のヒーローインタビューで古谷は「(9回2死の場面は)ちょっと頑張ろうと思った。あ〜。しょうがないですね。ヒットはヒット。勝てて良かった」と淡々と振り返った。最後はファンに対して「期待させてすいませんでした。次は頑張ります」と挨拶した。
ロッテ根元俊一内野手(29)が先頭打者アーチで先制した。1回、初球135キロの直球を右中間スタンドぎりぎりに放り込んだ。
15日の中日戦以来の今季5号本塁打で「初球からストレートが来たら積極的にいこうと思っていました。しっかりとらえることができました。まず先制できたので、これでチームに勢いがつけばいいですね。前回のホームランは人生初の初回先頭打者初球ホームランでしたが、今日は2度目ですね(笑)。いいバッティングができました」と喜んだ。
ロッテの早坂が26日、右足首の捻挫で出場選手登録から外れた。25日の試合前の守備練習で痛めた。トレーナーによると、実戦復帰まで3週間の見込み。
ペナントレースも中盤に突入したが、「飛び仕様」に変わっていた統一球が、試合にも影響を与えはじめているように感じられる。詳しいデータはいずれまとまった形で出てくると思うが、打高投低傾向はますます明確なものとなり、勝負どころでのホームランも増えてきている。また、投手も長打を警戒するあまり、四球でピンチを招くケースが多くなっているように思う。
開幕から「ボールが飛ぶ」という感触は選手それぞれにあったのだが、まだ半信半疑な部分もあったはずだ。それが、NPBの釈明により、本当に変わっていたことが明らかになったことで、選手の心理はガラリと違ってきたように見受けられる。「飛ぶかもしれない」という段階と、「今年は飛ぶんだ」と確証した上でのプレーは、心理的に大きな違いを生む。
昨年までは「強く振らないと飛ばない」というボールで、打者泣かせだった。ところが今では「シンでとらえたら飛ぶ」という状況。多少詰まっても行く、となると、特に打者の気持ちは楽になってくる。プレッシャーから解放されることほど、選手にとってありがたい話はないのだ。
こうなると、戦い方にも変化は出てくる。各球団も昨年まで飛ばないボールに苦しめられただけに、今年の序盤も「確実に走者を進めていく」という作戦が、各球団にもあったのだが、これからは積極的に振り、大量得点を狙う野球が、プラスに作用するかもしれない。早めに切り替えた方がペナントレースでも有利になると思う。
そういう意味で、注目しているのがパの首位を走るロッテが獲得した前阪神のブラゼルだ。統一球導入以前の2010年には阪神で47本塁打を放った長距離砲だが、導入後は11年16本塁打、12年12本塁打と苦しんだ。統一球のままならリストアップされることもなかったブラゼルだが、ボールが飛ぶのなら、日本のストライクゾーンや配球に対する経験も生きてくる。米独立リーグでどんなプレーをしていたのかは分からないが、ロッテは面白い補強をしたと考えている。「飛ぶボール」効果を、ブラゼルがどういう形で見せてくれるか。打棒爆発の予感もする。(前WBC日本代表コーチ)