ロッテが1分けを挟んだ連敗を6で止めた。1回に井口が先制ソロ。6回は代打ブラゼルの適時打で加点。1点差で迎えた9回は井口の2ランで突き放した。グライシンガーは7回無失点で2勝目。日本ハムは打線が攻めきれなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 4 |
北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
ロッテに8試合ぶりの勝利をもたらしたのは、やはり井口資仁内野手(38)だった。まずは1回2死。高め143キロの直球をたたくと、打球は大きな弧を描いて左翼席へ吸い込まれた。「高すぎて自分でもどこを飛んでるか分からなかった」という16号ソロで先制パンチを決めた。
さらに1点差に詰め寄られた9回1死三塁では、フォークをすくい上げて左翼席最前部へ。「最後の最後にハムにダメージを与えられたかな」という2ランで3打点目を挙げ、連敗を6でストップさせ7月初勝利に貢献した。伊東監督は「こういう時はベテランの力が必要になる。心強い、頼りになる男」と感謝した。
同時に大記録のカウントダウンも始まった。この日の2安打で、日米通算2000安打まで残り10本。連敗中でもプレーで引っ張り続けた。10日こそ無安打に終わったが、7月に入って8戦13安打とハイペースで安打を量産。移動日だった前夜は札幌市内で内野手の決起集会を行い、脱連敗へ「きっかけをみんなでつくっていこう」と若い面々を鼓舞した。
残り100本からスタートしたシーズンだったが、早くも90本をクリア。オールスター前の2000本到達も射程圏内にとらえた。過去の達成者の中には、達成が近くなるとペースが落ちた選手も多い。だが井口は、重圧すらはねのける。「今は楽しみですね。1打席でも多く打席に立ちたい。残り5か4くらいになったら、ドキドキするんじゃないですか」。もっとも元気な1軍最年長。まだまだ夏バテとは無縁そうだ。
ベテランがチームをトンネルの出口へと導いた。ロッテが井口の効果的な2本のアーチで1分けを挟んだ連敗を6で止めた。7月初白星の中心に38歳がいた。
「チームが勝たないと。しっかり打って勝ててよかった」。1回2死無走者ではフルカウントから吉川の7球目を捉え、打球は大きな弧を描いて左翼席へ先制の16号ソロ。9回は一死三塁で増井の変化球をうまく拾い上げて左越え2ラン。「最後の最後でダメージを与えられた」と手応えを口にした。
これで日米通算2000安打まで残り10本、日本通算1500安打もあと4本に迫った。黒星の続いたチームとは裏腹に7月に入り8試合で13安打と量産。ようやく白星に結びつき、大台へのカウントダウンが順調に進む中で「楽しみですね。残り5本、4本になったらドキドキするのかな」とおどけた。
首位・楽天とのゲーム差も2とし、伊東監督は「井口さまさま。本当に心強い。頼りになる」と絶賛した。好調をキープする3番打者は自身の記録へ前進するとともにチームの窮地を救った。
ロッテの井口資仁内野手(38)が12日、日本ハム戦で今季2度目の1試合2本塁打を放ち、チームの連敗を6で止めた。初回に先制の左越え16号ソロを放つと、9回にも左越え17号2ランでトドメを刺した。2安打3打点。日米通算2000安打まで残り10本とし、偉業達成へのカウントダウンが始まる。大黒柱の活躍で、チームは首位・楽天に2ゲーム差に詰め寄った。
1点差に迫られた直後の9回1死三塁。重苦しい雰囲気を3番の井口が吹き飛ばした。左翼席に放り込む17号2ランだ。
「最後の最後でダメージを与えられてよかった」。今季2度目となる1試合2本塁打。日米通算2000安打まで残り10本とし、チームに7月初勝利をもたらした。
鮮やかな先制パンチだった。初回2死走者なしで吉川の143キロ直球をフルスイングで左翼席へ。「勢いをつけるためにも先制できたのは大きい」。16号ソロで流れを引き寄せ、極めつきは9回。増井が投じた低めのフォークは見逃せばボールだった。「外野(への犠牲)フライでいい状況だったので、すくい上げる意識だった」。最低限の仕事をするはずが、最高の一振りだ。
2日の楽天戦(Kスタ宮城)から1分けを挟んで6連敗。首位からも陥落した。昨季は前半戦を首位で折り返しながら、後半に急失速して5位。誰もが嫌な予感を感じ取っていた。9、10日のオリックス2連戦(QVCマリン)は、いずれも3点のリードを守りきれずに1敗1分け。前夜、札幌市内の和食店に内野手全員が集まって、決起集会を開いた。「もう1回頑張ろう。1人1人がきっかけをつくっていこう」。38歳で野手最年長の井口は、後輩たちに語りかけた。
井口自身はここ数年、夏場以降に打率が下降する傾向が続いていた。しかし、今年は違う。4月13日時点で.231だったが、守備位置を二塁から一塁にコンバートされてから調子は右肩上がり。大迫トレーニングコーチは「守備の負担がない分、1年前よりは動きに切れがある」という。
もう1つの要因は高いモチベーションだ。「2000本という目標があるからね。1本でも多く打ちたいので、今は楽しいよ」。7月は31打数13安打10打点(.419)。8試合のうち5試合でマルチ安打をマークし、カウントダウンを一気に加速させている。
「とにかく勝ててよかった。ここから連勝していかないと」。個人の目標が視界に入っていても、あくまでもチームの勝利のために戦う。それが、井口という男だ。
ロッテ先発のグライシンガーが7回を5安打無失点と好投し、今季2勝目を挙げた。
「今日は絶対に負けられない試合だったので、この勝利は大きいよ」。今季は右肩痛、背中の張り、右中指のマメと相次いで故障に見舞われた。「今まで試合途中にアクシデントばかりだったけど、今回は全く問題がなかった。今季1番の投球だったね。この状態を保っていきたいよ」と上機嫌だった。
ぐんぐんと伸びた打球が、左翼席最前列に飛び込んだ。8回に1点差に迫られた9回。1死三塁から井口が、この日2本目となる17号2ランを放った。「とにかく、今日はチームが勝てたことが大きい」。初回にも先制のソロ本塁打。1分けを挟み6連敗中だったチームに白星をもたらした。
去年の失敗は繰り返さない。12年シーズンは前半戦を首位ターンしながら、後半戦は9連敗を喫するなど、終わってみれば5位に沈んだ。移動日の11日には、内野陣で札幌市内の和食屋で決起集会を行った。「全員でもう1回頑張ろう」と結束を深め臨んだ一戦で、ベテラン自らが仕事を果たした。井口は「連敗を早く止めたかったし、これからは連勝していかないとね」と言葉に力を込めた。
これで7月に入って初勝利となった。伊東監督は「井口様様。心強いし、頼りになる」と満足顔。これで、日米通算2000安打まで残り10本と迫った。井口は「今は楽しみの方が大きい。残り4、5本になったら、ドキドキするんじゃないですか」頼もしい男が試合を決めた。
ロッテのグライシンガーは7回無失点の好投で2勝目をつかんだ。直球が走った上に丁寧にコースを突いて5安打無四球の力投。「ことし1番の投球」と自賛した。
背中をつるアクシデントに見舞われたり、指にまめができたりと不本意な内容が続いていた。「この状態を保って、しっかりとした投球をやっていきたい」と今後を見据える。伊東監督は「自分のペースで投げられていたし、切れもあった」と評価した。
ロッテが「ベテラン力」で連敗地獄から脱出した。
1回に3番井口資仁内野手(38)の16号ソロで先制。6回には代打クレイグ・ブラゼル内野手(33)の右前適時打で貴重な2点目を挙げると、1点差に詰め寄られた9回に再び井口が17号2ランでダメ押しした。
この日は5番DHのサブロー(37)も2安打1得点。先発のセス・グライシンガー投手(37)は7回無失点と安定感抜群の投球を見せた。
7月は1分け挟んで6連敗だったが、8試合目でようやく不名誉な記録がストップ。伊東勤監督(50)は「今日はベテラン連中がよく頑張った。井口、サブローにセス、ブラゼル。こういう時こそベテランの力が必要なんですね」と、7月初勝利に胸をなで下ろした。
ロッテの先発セス・グライシンガー投手(37)が今季最長の7回を投げ、無失点で2勝目を挙げた。
被安打5、4回以外毎回の6奪三振。全ての球種を丁寧に低めに集め、長打を許さなかった。三塁を踏ませない、危なげない投球でチームの連敗をストップ。「絶対負けられない試合だったから、いいピッチングができて嬉しい。去年も後半に失速したのを経験してるから、同じことを繰り返す訳にはいかないからね」と会心の107球を振り返った。
1回に先制ソロを放っていたロッテ井口資仁内野手(38)が、最後にダメ押し2ランを放った。
1点差に詰め寄られた9回1死三塁で低め136キロのフォークを打ち上げた。打球はぎりぎり左翼席最前部へ到達。いっきに3点差とし、「最後の最後にハムにダメージを与えられたかな。外野フライOKの場面だったから、すくい上げる意識だった。まさか入るとは」と自身も驚きの17号で、チームに7月初勝利をもたらした。
ロッテの新戦力、クレイグ・ブラゼル内野手(33)が貴重な2点目を追加した。
1点リードの6回1死二、三塁、相手投手は右腕の鍵谷という場面で代打で登場。左打ちのブラゼルに対し、日本ハムが左腕の石井にチェンジしてきたが、難なく127キロのスライダーを右前に運んだ。
伊東監督は試合前に「右投手の時に打ってくれたらそれでいい」と話していた。ブラゼルは「監督が自分を信頼してくれ、そのまま打席に行かせてくれた。期待に応えることができて良かったよ。自分がチームに合流してからまだ勝ちがない。チームの勝利のために来たのだから、貢献できる一打が打てて良かった」と話した。
ロッテ井口資仁(38)が先制16号ソロを放った。1回2死、フルカウントから143キロの直球を左翼席に運んだ。
日米通算2000安打まで残り11本、日本通算1500安打まで残り5本に迫った。「高めだったけどうまく叩くことができたね。チームは連敗中だけど、決してベンチは雰囲気は悪くないよ。勢いをつけるためにも初回に先制できたのは大きい。ここ2試合は先制できているが逃げ切れていないから、しっかり守り、1点でも多く追加点を取って、みんなで勝利をものにしたいね。前半戦残り6試合をいい形で戦いたい」とコメントした。
ロッテは12日、日米通算2000安打を目前に控えた井口資仁内野手(38)の関連イベントを発表した。