ロッテの西野が8勝目を挙げた。苦しい投球が続いたが、6回途中を3失点でしのいだ。打線は6回2死満塁から暴投に失策が絡んで3点を勝ち越し、9回は今江の左前打などで2点を加えた。日本ハムは守備が乱れて3連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 7 |
北海道日本ハム | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
楽天・則本が8勝目を挙げてから約4時間後−。ロッテ・西野も8勝で追いついた。3点のリードをもらった直後の6回を投げきれず、笑顔にも悔しさをにじませた。
「本当にホッとしています。調子がよくて何とかいけると思ったのですが、点を取ってもらってから、しっかり抑えないといけないですね」。
球宴前最後の登板で、6月23日の日本ハム戦(QVCマリン)以来の白星。パの育成ドラフト出身投手のシーズン8勝は、昨年のソフトバンク・山田と並んで最多だ。
新人王を争う則本は、デーゲームで8勝目を挙げていた。「知らなかったです。(則本に)意識はない」とサラリ。それでも「勝負は後半戦だと思う」と目を光らせた。2位ロッテは2ゲーム差で楽天を追う。苦しい夏場に、経験が浅い2人の新人王候補がどれだけ粘って白星を積み上げられるか。タイトルだけでなく、優勝の行方も左右する。
その前に、西野には初の球宴も待っている。伊東監督は「色んな先輩と話をして、違うものを見つけて帰ってきて欲しい」と期待。夢舞台での経験を糧に、さらに飛躍する意欲だ。
ロッテの西野が、20日ぶりの白星を手にした。5回2/3を4安打3失点。新人王を争う楽天・則本とそろって8勝目を挙げて「何とかという内容だった。勝てて良かった」と控えめに喜んだ。
4回までに中田のソロなどで2点を失ったが、崩れることはなかった。カーブでタイミングを外し、持ち味の内角を突く強気の投球も見せた。前回登板の6日西武戦(西武ドーム)は自己ワーストの5失点。6回に稲葉に四球を与えて満塁で降板したのは反省点だが、復調への兆しも感じ取れた。伊東監督は「勝ちがついて気分が変わってくれたら」と期待した。
昨年11月に育成選手から支配下選手契約を結んだ5年目右腕が前半戦でチーム勝ち頭。不調のエース成瀬が2軍調整中の現状では西野が先発陣の軸となっている。成長著しい22歳は球宴にも選ばれ「本当に一流選手が集まる場所。思い切ってやる。楽しんでこようと思う」と表情を緩めた。
ロッテのドラフト3位新人、捕手の田村が初めて出場選手登録をされた。正捕手の里崎が故障で離脱しており、青森・光星学院高(現八戸学院光星高)出身の19歳にも1軍出場のチャンスはある。「1日でも長く1軍に帯同していたい」と試合前に意気込んだがこの日は出番が回ってこなかった。
ロッテの今江が2安打2打点と活躍した。3回に1−1とした直後の2死二塁から中前適時打を放ち、9回は左前適時打で追加点をもたらした。4番打者は「最低限の仕事はできた」と振り返った。
1分けを挟んだ連敗を12日にようやく6で止めた。連敗中はわずか2打点と中軸の仕事ができなかったが「昨日(12日)の勝ちで吹っ切れた」と今後への自信も取り戻した様子だった。
ロッテの今江が3回に適時打を放った。井口の遊ゴロで1点を挙げて1−1とした直後の2死二塁。木佐貫から中前に運び、さらに1点を奪った。「追い付いた後で早いうちに逆転したい思いがあった」と話した。
安打はコンスタントに出ているが、打点は7月に入ってこれで3打点目。4番打者は「最近チャンスで打ててなかったので、チャンスで1本出て良かったです」と安堵感をにじませた。
ロッテ今江敏晃内野手(29)が一時勝ち越しの適時打を放った。
同点に追いついた3回、なおも2死二塁で、低め139キロのツーシームを中前に落とした。4回に再び同点とされたが、「追いついた後で早いうちに逆転したい思いがあった。最近チャンスで打ててなかったので、チャンスで1本出て良かったです」と話した。
ロッテが暴投で走者を一掃する珍しい場面があった。
同点の6回2死満塁、打席の鈴木大地内野手(23)が2球連続でストライクを見逃した後だった。日本ハム木佐貫のフォークがワンバウンドする暴投となり、2者がホームイン。さらに捕手鶴岡の悪送球で、一塁走者の角中勝也外野手(26)までが生還した。
相手のミスに乗じ、この回一気に3点を勝ち越した。
ロッテの先発、西野勇士投手(22)は5回2/3を4安打3失点だった。
1点リードの4回に4番中田に同点ソロを許したが、5回までは3安打2失点と安定した内容だった。だが味方が3点を勝ち越した直後の6回、2死からクリーンアップに右前打と連続四球を出し、満塁でマウンドを降りた。
リードした展開での降板。それでも「今日は調子自体は良かったのですが、6回ですね。点を取ってもらった後の先頭を四球。2死を取ってから2つの四球を出し満塁のピンチをつくってしまった。1イニングに3つの四球を出してしまい、いい流れを止めてしまった。点を取ってもらった後をしっかり抑えて、先発として最低もう1イニング投げないといけないですね」と反省していた。