楽天の田中が開幕18連勝を飾り、チームの連敗を5で止めた。再三走者を背負いながらも7回無失点だった。打線は5回に島内の犠飛で先取点を挙げ、6回にはマギー、枡田の適時打で3点を加えた。ロッテは西野が中盤に崩れた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 1 | 0 | x | 5 |
マー君の壁は高かった。ロッテは1回、不安定な楽天田中の立ち上がりを攻め、二塁打と四死球でいきなり2死満塁の先制機をつくった。しかし続くサブローが、フルカウントから「ボールかと思った」という高めのスプリットを見逃し三振。さらに1点を追う6回2死二、三塁だ。一打逆転のチャンスでは、代打福浦が156キロの剛速球に空振り三振に倒れた。
勝負どころで力負けした。伊東勤監督(50)は「ピンチは8割方スプリット。難しいけど、低めを見極められるかどうか」と高めの目付けを徹底した。だが福浦も、156キロの前に低めボールゾーンのスプリットに手を出して空振りしていた。追い込まれて最後は直球勝負と予想し、バットにかすめたが、球威の方が上回った。
分かっていても手を出してしまう。1回も、6回も、1球で流れが変わった。凡退直後の6回裏はさらに3点を失った。福浦は「あの場面で代打に出してもらったのに、力で抑え込まれたことが本当に悔しい」と唇をかんだ。
6カード連続で勝ち越し、満を持して乗り込んだ敵地。試合前には伊東監督が選手を集め「エースをたたく。今日は勝たないといけない」とハッパを掛けた。だが前日18得点の打線は、一転して0点に沈黙。2打席連続で三振したサブローは「すごかった。いい投手だよ」と田中を称賛した。
これで今季Kスタ宮城は6連敗(1勝8敗)。この3連戦での首位奪還はなくなった。「明日気合を入れていきます」と伊東監督。連勝でカード勝ち越しへと切り替えた。
首位攻防3連戦の初戦、18点打線がマー君に返り討ちにされた。前日22日に18安打18得点と大爆発した打線が、今季5度目の零封負け。Kスタ6連敗で、楽天とのゲーム差は3.5に開いた。
伊東監督は「壁が高かった。初回が全て」と第一声。1回2死満塁で、サブローはフルカウントからの高めのフォークをストライクと判定され、見逃し三振。その後は要所で落ちる球で翻弄された。
サブローは「いい投手ですよ。すごかった」と脱帽するも、1回の打席には「ボールですよ」と納得の行かないようす。押し出し四球で先制なら、後の流れも変わっていた可能性もあるだけに、まさに勝負の分かれ目だった。
伊東監督は「投球パターンは分かっているんだけど…。いい投手は徹底しないと打てない。1度たたかないとね」とクライマックスシリーズも見据え、次回のマー君撃ちを誓った。
難攻不落の絶対エースに挑んだが、チームは今季5度目の零敗。ロッテ・伊東監督は「やはり壁が厚かった」と唇をかんだ。
前回零敗だった7月2日の楽天戦(Kスタ宮城)も田中だった。初回2死満塁など好機を築いたが、チャンスであと1本が出なかった。6回2死二、三塁で代打・福浦が空振り三振に倒れた場面について、堀打撃コーチは「ああいう状況になると(田中は)ギアが上がる。どのチームもあそこまではいくけれど…」。指揮官も「ピンチになれば8割方がスプリット。難しいけど、低めの見極め。徹底しないと点が取れない」と攻略の難しさを口にした。首位攻防戦は黒星スタート。ゲーム差は3.5に開いた。
対策は実らなかった。投球パターンは分析通りだったが、田中撃破の野望は果たせなかった。今季、マー君に3戦3敗となったロッテの伊東監督は「壁は厚かった。ピンチになれば8割方スプリットと分かっているんだけど…」と言葉を絞り出した。
初回1死一、三塁で今江、2死満塁でサブローがスプリットで三振に倒れ、最大の好機を逃した。6回2死二、三塁、高めの156キロで空振り三振に倒れた福浦は「(力で)抑え込まれて本当に悔しい」と唇をかんだ。完封負けは田中に8回無失点に封じられた7月2日(Kスタ)以来。低めのスプリットを見極め、高めを狙う作戦では得点できなかった。
天王山初戦に敗れ、首位の楽天とは3.5ゲーム差に広がった。「打席の立つ位置を前にするとか、考えないと」。指揮官はシーズン終盤の再戦に向け、早くも思案を巡らせていた。
ロッテの西野は右肩痛から復帰し、9日以来の登板だったが6回途中4失点だった。育成出身の右腕は初めて田中と投げ合い「(田中の連勝を)止めたかったけれど、まだまだ力不足です」と潔く言った。
フォークボール、スライダーを低めに落とし、4回までは無安打投球。ただ、5回に犠飛で先取点を献上すると6回は1死後に銀次から3連打を浴びて降板。銀次には2ストライクと有利なカウントから中前に運ばれ「抑えないといけないと、力んでしまった」と反省した。
前日に西武から18点を挙げたロッテ打線が、楽天田中の前に沈黙した。
不安定な田中の立ち上がりを攻め、1回に2死満塁の先制機をつくったが、DHサブロー外野手(37)が高めの142キロのスプリットを見逃して三振に倒れた。
さらには1点を追う6回2死二、三塁。一打逆転のチャンスで、代打福浦和也内野手(37)が156キロの速球を空振り三振した。
直球勝負を予想して振りにいった福浦は「ファウルしたんだけど、やられました。あの場面で抑え込まれて本当に悔しい」と力負けを悔やんだ。
復帰戦で楽天田中と投げ合ったロッテ西野勇士投手(22)は、10勝目をつかめなかった。
4回まで無安打無失点と田中以上に安定した立ち上がりを見せたが、5回に犠飛で先取点を献上。6回につかまった。1死後、銀次の中前打から3連打されて降板。5回1/3を5安打4失点だった。
初めて中4日で登板した9日の日本ハム戦後に右肩痛を訴え、出場選手登録を抹消されていた。
「久しぶりの登板でしたが、調子も良く、しっかり自分のボールは投げられていたと思います。5回まではしっかりコントロールできていたところが、6回にカウント0−2と追い込んでからヒットを打たれ、ああいう形になってしまった。もったいない1球になってしまった。肩も問題なく投げられました」と話した。