ロッテが2連勝。3回に里崎が放った3号ソロの1点を守り抜いた。古谷は走者を出しながらも粘り、6回を無失点で8勝目。7回からは3投手の継投で逃げ切った。ソフトバンクは7回1失点のオセゲラを打線が援護できず、3連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 1 |
頼れる男だ。0−0の3回1死。ロッテ・里崎が唯一の得点を叩き出す千金の3号ソロを放った。シーズン途中に加入し3戦3勝の左腕オセゲラとの初対決。1ボール1ストライクから、2球目と同じカーブを完璧に捉え、左翼席上段に運んだ。
「球種も予備知識がない。タイミングだけ合わせようと考えていたら、ドンピシャで合った」。6、7回にも安打し、オセゲラには3打数3安打。守備でも4投手を好リードして1−0完封を演出し、2位を争うソフトバンクとの「CS前哨戦」に連勝し2ゲーム差に広げた。
今季は右ふくらはぎ痛などで出遅れ開幕2軍。7月にも肋骨骨折で離脱するなど43試合出場にとどまっているが、里崎の経験は強み。「最近は打撃も守備も迷惑をかけていた。嫌なイメージでCSに突入したくなかった」。15年目のベテランが十分すぎる存在感を示した。
左肩痛で2軍調整中のロッテ・成瀬が、イースタン・リーグの日本ハム戦(ロッテ浦和)で約3ヶ月ぶりに実戦復帰した。
先発で3回1安打無失点の内容に「思ったより感覚は悪くなかった」。6月26日に出場選手登録を外れた左腕は、今月に入って痛みが再発し、一時は今季絶望とみられていた。次回は28日の同巨人戦(ジャイアンツ)に先発予定。今季中の1軍合流の可能性も出てきたエース左腕は「CSに間に合えば」と意欲的だった。
古谷が6回無失点の好投をみせ、自身7連勝で8勝目(1敗)を挙げた。再三のピンチも「いつもはピンチで、頭に血が上って興奮するが、今日は落ち着いて投げられた」と2併殺などで脱出。伊東監督は「強力打線を0点に抑えたのは、今まで成績を残しているのがフロックではない証し。長打の打てる右打者を抑えているのは、状態が上がってきたからだと思う」と評価した。
ロッテの成瀬が22日、イースタン・リーグの日本ハム戦(ロッテ浦和)で3回1安打無失点と好投した。8月30日に同・ヤクルト戦に登板も、直後に左肩痛を訴えていた。斉藤投手コーチは「次は中5日(28日の同・巨人戦)で投げて、1軍で試合があれば上がってくる。CS(の登板)は分からない。そんなに甘くない」と厳しかった。
ロッテは3回に里崎が3号ソロ本塁打を放って均衡を破ると、古谷ら4投手のリレーでソフトバンク打線を完封。1−0の試合をものにして2連勝を飾ったが、伊東監督は「僕らも疲れています。明日はもう少し楽に見られる展開をつくって欲しい」と苦笑いで振り返った。
2位を激しく争うソフトバンクとの直接対決。里崎は「大事な時期に1点をもぎ取れて良かった」と殊勲の一発を振り返った。「何も考えずにタイミングを合わせることを考えていた。タイミングが合ったので後は振るだけだった」という左翼席上段へ飛び込む特大の一発で、先発・古谷を援護。その古谷は再三得点圏に走者を出しながらも6回を無失点でしのぎ、「里崎さんのリードに助けられた。勝ち星は野手のお陰でついているだけ」と謙虚な言葉を口にした。
「晋吾さんのために」。ロッテナインの気持ちは1つだった。前日、先制打を放ったサブローは「早く順位を決めて(小野)晋吾さんの花道をつくってあげたい」と今季限りでの引退を表明した右腕への思いを口にしていたが、里崎もこの日のお立ち台で「晋吾さんにはお世話になった。引退試合をいい形で迎えられるように頑張りたい」と決意表明。10月6日の本拠地最終戦で最後の“サンデー晋吾”を実現させるべく、それまでに順位とCS進出を確定させるという誓いを新たにしていた。
ロッテの古谷が6回を6安打2四球ながら無失点に封じ、8勝目。再三の走者を背負った左腕だが、ここ1番で粘り強く投げた。「ピンチが多かったので、本当にしんどかったけど、里崎さんのリードに助けてもらった」と控えめだった。
7月17日から、これで自身7連勝だが「みんなに助けてもらっている。やれることを、しっかり最低限できているから」と表情は引き締まったままだった。
ロッテが接戦を制し、2位を争うソフトバンクの連勝してゲーム差を2に広げた。3回に里崎智也捕手(37)が3号3号決勝ソロを放った。
投げては先発古谷拓哉投手(32)は6回6安打無失点、7奪三振の力投で自身の連勝を7に伸ばし、8勝目を挙げた。7回からは内、ロサ、益田の継投で無失点リレーを決めた。
伊東勤監督(51)は「1−0の試合は本当にしんどい。疲れてます」とグッタリだったが、勝って心地よい疲労感となった。
ロッテ里崎智也捕手(37)が3号特大ソロを放った。
3回1死走者なしで、ソフトバンク先発オセゲラの変化球を、左翼席上段まで運んだ。
こぶしを握ってホームに生還した里崎は「カーブです。果てしなく飛んでいってくれたね。完璧です。初回にチャンスをつくって先制できず、相手投手が立ち直りかけていたので、一振り先制できてよかった」とコメントした。