ロッテがサヨナラ勝ちで3年ぶりのシーズン勝ち越しを決めた。0−0の延長10回無死満塁から福浦の左犠飛で接戦を制した。5番手の南が3勝目。日本ハムは多田野が7回1安打無失点と好投したが、打線が援護できなかった。
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北海道日本ハム | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 1x |
延長10回無死満塁。福浦の打球は左翼定位置より浅めに上がる。それでも三走・荻野貴が果敢に本塁を狙った。判定はセーフ。サヨナラ勝ちだ。
「勝つことができてよかった。三走が(俊足の荻野)貴司だったので犠牲フライでもいいと、楽に打席に入れた」。
お立ち台でその名のとおり“福笑い”した。楽天にリーグ優勝をさらわれ狙うは2位。クライマックスシリーズ(CS)・ファーストステージの本拠地開催権を是が非でも手にするつもりだ。
仲間のためにも打ちたかった。苦楽をともにした小野と薮田が次々に現役引退を表明。特に小野は、順位が確定すれば6日のオリックス戦(QVCマリン)での引退登板が計画されている。それだけに「早く(順位を)決めたいし、自分もかみしめてやっていきたい」と仲間を思いやった。
37歳のサヨナラ打で試合のなかった3位ソフトバンクとの差は1.5。4位西武とは3.5に広げた。1日は、9月29日に敵地でサヨナラ負けを喫した西武と本拠地で再戦する。福浦は「全員野球で勝ちたい。CSを本拠地でやりたい」とファンに誓った。
南の好投がサヨナラ勝ちを呼び込んだ。延長10回2死一、二塁から5番手で登板。アブレイユに四球を与え満塁のピンチを背負ったが、小谷野を空振り三振に仕留めた。3勝目を手にした右腕は「(小谷野には)自信のある直球を投げた。気持ちで負けてはダメだと思った。お立ち台は最高です!」と声を弾ませた。
ロッテは0−0の延長10回無死満塁から、福浦が左犠飛を放ち、今季8度目のサヨナラ勝ちを収めた。
CS進出へ一歩前進した。「何とか犠飛になった。勝つことができて良かった」と安ど感をにじませた。この日の試合前には、引退会見を行った薮田が、チーム全員の前で挨拶。福浦は「自分はまだユニホームを着られる喜びをかみしめながらやっていきたい」と感慨深げに話した。20年目のベテランをスタメン起用したことが奏功した伊東監督は「数少ない経験者の1人。自分の姿を出してくれている」と絶賛した。これで3位ソフトバンクとのゲーム差は1.5、4位西武とは3.5に広げた。
ロッテの薮田がQVCマリンで引退会見を開いた。今季は右肩痛に悩まされ、1軍登板はなく「痛みが我慢できなかった。最後の最後まで考えて9月に入って引退を決断した」と説明した。
かつて小林雅、藤田との勝利の方程式は「YFK」と呼ばれ、05年と10年の2度の日本一に貢献。日米で18年間のプロ生活を「悔いはない。幸せな野球人生だった」と振り返った。今後は「チャンスがあれば、自分の持っている全てを伝えていければ」と指導者への夢を口にした。
苦しみながらつかんだ白星に、選手全員が一塁ベース付近で喜びを爆発させた。延長10回無死満塁から福浦の左犠飛で勝負を決め、CS進出へ一歩前進した。37歳のベテランは「『何とか犠牲フライでも』という気持ちで楽に打席に立てた。今日勝つことができてよかった」と笑みを浮かべた。
6回まで打線は多田野に無安打。7回にサブローがようやく初安打を放ったが、続く根元、金沢が連続で犠打に失敗した。9回も2死満塁としながら鈴木が二ゴロに倒れるなど、あと1本が出なかった。伊東監督は「選手たちは勝手に追い込まれて重圧を感じている。打線が線ではなく点になっている。今までやってきたことをこれから出せるかが大事」と気を引き締め直した。
この日試合のなかった3位ソフトバンクとのゲーム差は1.5、4位西武とは3.5に広げた。2位死守なら、CS第1Sで地元で戦える。1日は、本拠地で西武と直接対決する。指揮官は「昨日(29日)サヨナラ負けでやられているし、明日は負けられない。総力戦でやっていく」と言葉に力を込めた。
「勝って良し、としなければならないんでしょうけど…」。今季8度目のサヨナラ勝ちにもロッテ・伊東監督の表情は晴れなかった。
Bクラスが決まっている日本ハム相手に苦戦し、6回まで無安打。7回も初安打が飛び出したもののバント失敗で少ない好機を生かせず、延長戦までもつれる展開に。「余計な重圧がかかっている。普段通りの野球ができていない。ちょっとちぐはぐ」と指揮官。前日29日の西武戦でのサヨナラ負けといい、クライマックスシリーズ進出がかかる試合で、選手が力を出し切れていないことに、心配の種は尽きないようだ。
3位ソフトバンクとのゲーム差は1.5、4位西武とは3.5に広げた。月が替わって10月最初の試合は再度西武戦。重苦しい雰囲気を払拭できるか。残り6試合。気の抜けない試合が続く。
左膝を痛めていたロッテの井口が「3番・指名打者」で4試合ぶりに先発出場した。1回は一邪飛に倒れたが4回にはじっくりボールを見極めて四球を選んだ。
29日の試合では8回に代打で三振に終わったものの、3戦ぶりの出場を果たし「準備はいつでもしている」と話していた。頼もしいベテランがようやく先発メンバーに戻ってきた。
ロッテの唐川は7回無失点ながら打線の援護がなく、2年ぶりの2桁勝利はお預けとなった。4回以外は全て走者を背負うも要所で踏ん張り得点を許さなかった。「何とか悪いなりに粘ることができて良かった」とコメントした。
9月10日に9勝目を挙げた後、不甲斐ない投球で2連敗と苦しんでいた。シーズンも終盤を迎え、チームはクライマックスシリーズ進出を懸けて戦っている。白星こそ逃したが右のエースがようやく復調を感じさせる投球を見せた。
ロッテがサヨナラで延長戦を制した。殊勲はベテランの福浦和也内野手(37)だ。無死満塁から左翼へ犠牲フライを打ち上げた。一塁ベース付近で、飛び出してきたナインからモミクチャにされた。それでも興奮はしていない。
打席でも落ち着いていた。「三塁ランナーが貴司(荻野)だったから、犠牲(フライ)でいいかなと。反対方向も意識していた。基本ですから」と冷静に殊勲打を振り返った。
今季は代打が中心で出番は少ない。それでも9月下旬からスタメン出場も増えてきた。大舞台を知る数少ないベテランの1人だ。今後ますます重圧のかかる試合が続く。「期待に応えないといけないね」と力強く答えた。
人気女性お笑いコンビ「たんぽぽ」の川村エミコ(32)が始球式に登場し、観衆の顔を引きつらせた。
ケーブルテレビ番組「ウォーキング・デッド」のPRの一環で、白装束の幽霊姿でマウンドへ。ワンバウンド投球後、ゾンビに囲まれ球場は騒然となった。川村は「公園で夜な夜な、1人でボールを投げて拾いに行って練習しました」と、孤独な特訓の成果を披露した。
今季限りでの現役引退を発表したロッテ薮田安彦投手(40)が、試合前に記者会見を行った。
1番の思い出には05年の日本一を挙げた。「プロに入って初めての優勝。最高の1日だった」と振り返った。藤田、小林雅と勝利の方程式「YFK」を組み貢献した。
引退を決意したのは9月に入ってから。昨年中から痛めていた右肩痛が治らず限界を感じた。「我慢できない状態だった。最後の最後まで自分の体と相談して決めた。悔いはない。幸せな野球人生を送れたと思います」。
今季は1軍での登板機会はなく、最後は伊東監督、コーチ、選手、スタッフに挨拶をして回った。
日本野球機構(NPB)は30日、都内で12球団の代表者による臨時機構理事会を開き、統一球を公表せずに飛びやすく変更していた問題の最終調査報告を行った第三者委員会に対して追加調査を要請する方針を明かした。27日に提出された最終報告に事実誤認の点があるとし、全文公表を先送りとすることも決めた。
問題となっているのは、下田邦夫事務局長が統一球の変更を指示したきっかけを「球団関係者の“飛ぶボール”を求める声」に応えるためとした箇所で、第三者委員会のヒアリングを受けていない複数の球団幹部が、積極的に関与していたと解釈されかねない内容になっているという。27日に公表された報告書の概要では「特にセ・リーグではこの傾向が強く」と明記してあった。パ・リーグの村山良雄理事長(オリックス球団本部長)は「内容的にもう少し正確に確認したいという点が何点かあった。ヒアリングを広げてもらって正確な事実をお願いしたい」と説明。第三者委員会は10月2日の臨時オーナー会議に出席し、質疑応答に応じる予定となっている。
日本野球機構(NPB)は30日、臨時機構理事会を開き、統一球隠蔽問題を調査する第三者委員会がまとめた最終報告書について、対応を協議した。12球団は、報告書に疑問点があるとし、2日の臨時オーナー会議で第三者委のメンバーに説明を求めることを決めた。
調査結果に“物言い”がついた。27日に提出された報告書は、一連の問題の責任は加藤コミッショナーにあると結論づける内容。80ページ以上にも及ぶ分量があったため、各球団は、持ち帰って精読した。その上で、パの村山理事長(オリックス球団本部長)は「内容的に、もう少し正確に確認したい点が何点かあった」と明かした。
報告書には、12球団の「飛ぶボール」を求める声が問題の一因だったとの記述もあった。疑問点の詳細こそ明かされなかったが、「(第三者委の)ヒアリングを受けているところと、いないところがあった」(西武・飯田球団専務)と、調査の過程も問題視した。オーナー会議で疑問が解消されない場合、村山理事長は「時間の関係でできなかった人にも、ヒアリングを広げていただきたい」と、追加調査を要請する構え。 第三者委との契約は9月で終わるが、追加調査が行われれば、報告書が修正される可能性もある。
加藤コミッショナーが統一球の仕様変更の事実を知っているいないに関わらず、混乱を招いた責任は免れないと厳しく指摘。その上で、NPB・下田事務局長が極秘での変更に踏み切った理由として、12球団の「飛ぶボール」を求める声、特にセでこの傾向が強かったことが一因との見解を示した。また、実行委員会がボール変更を事務局に「丸投げ」していたことも問題とし、今後は意思決定をしやすくすべきとの提言もあった。
日本野球機構(NPB)は30日、12球団の代表者による理事会を開いてプロ野球の統一球を公表せずに飛びやすく変更していた問題を調査した第三者委員会の最終報告に対する対応を協議し、10月2日の臨時オーナー会議で同委に疑問点の説明を求めることを決めた。
9月27日に提出された同委の最終報告書は80ページ以上に及んだ。パ・リーグ理事長を務めるオリックスの村山良雄球団本部長は「内容的にもう少し正確に確認したいという点が何点かあった。改善する上で正確な内容が分からないと取り組めないので」と説明。疑問点の詳細は明らかにしなかったが「一部球団のヒアリングが時間の関係でできなかった。ヒアリングを広げてもらって正確な事実をお願いしたい」と追加調査を求める可能性も示唆した。