オリックスが逆転勝ちした。0−1の7回、伊藤の3号ソロと安達の適時二塁打で1点を勝ち越した。さらに暴投で安達が二塁から一気に生還して3−1とした。金子は7回7安打1失点で14勝目を挙げた。ロッテは継投が裏目に出た。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
命運はエースに託された。ロッテがオリックスに逆転負け。西武が勝ったことで、CS第1ステージの開催地争いに単純明快な構図ができた。8日の最終戦、西武ドームでのガチンコ対決に勝った方が2位だ。先発は成瀬善久投手(27)。3ヶ月以上のブランクがあるため、2番手登板プランもあったが、伊東勤監督(51)は「中で投げる投手じゃない」と先発起用を明言した。
成瀬は今季、左肩痛を発症して6月28日のソフトバンク戦を最後に戦線離脱。“昇格テスト”となった9月28日のイースタン・巨人戦では5回を投げきるのがやっとだった。昨年まで4年連続2ケタ勝利の経験をもってしても、不安は拭い切れない。でもだからこそ、これまで以上のがむしゃら感がある。「イニングは考えない。よーいドンで、全力で自分のいいところを出すだけ。たとえ3回で降りても構わない」。プライドだってかなぐり捨てる覚悟だ。
つかまる前に、早め早めの継投策が大前提。中継ぎも総力戦の黄金リレーで備える。3日に5回99球を投げた西野は、中4日で3月の1軍デビュー戦以来となるブルペン待機が決定。「この時期に必要とされているのは大きい。できることをやりたい」と闘志を燃やす。7日に先発する松永も、本来は中継ぎ要員。球数が少なく済めば、連投の可能性も秘める。
今季3勝8敗の鬼門、西武ドーム決戦は意地でも避けたいところ。この日ホーム最終戦を終えた指揮官は、ファンの前で高らかに言った。「CS、そして日本シリーズをここで戦えるよう、全力を尽くします」。2位の座は、絶対に譲らない。
今季限りで現役を引退するロッテ薮田安彦投手(40)、小野晋吾投手(38)の引退セレモニーが試合後に行われた。
小野は同期入団の福浦と、薮田はサブローと1打席真剣勝負を行い、それぞれ直球で空振り三振を奪った。
小野は141キロをマークして観衆を沸かせ、「この(QVC)マリンのマウンドに今年はずっと立てなくて、正直悔しい。20年間、マリーンズファンの前でプレーできたことは自分の誇りです。本当にありがとうございました」と挨拶。時折、感極まって声を詰まらせながらスピーチした。
薮田の直球は103キロ。「すみません、肩が痛くて、あれが限界でした」と笑いながら、「肩がとんでもいいと思って投げた。3球投げられて最高でした」と最後の勇姿を見せた。
2人はマウンド横でチームメートに胴上げされ、最後はグラウンドを1周しながら集まったファンに別れを告げた。
本拠地でのクライマックスシリーズ(CS)開催を信じ、今季2度目の満員札止めとなったQVCマリンの観客席は、7回に静まりかえった。
ロッテは6回まで3安打無失点と好投した唐川に代わって登板した2番手のレデズマが、先頭の伊藤に同点ソロを被弾。安達に勝ち越し適時打を許したところで中継ぎエースの内を投入したが、暴投で二塁から生還を許して3点目を失った。
継投失敗で逆転負け。伊東監督は「(唐川は)よく投げたが、無駄な球が多い。ピンチの連続で走者を背負った投球が多かった。1点を守ることは難しい」と説明した。7日のオリックス戦(京セラドーム)も敗れると、勝率.5248で3位転落(西武は同.5251)。今季3勝8敗と分の悪い西武ドームでの大一番は、引き分けも許されなくなる。
最終戦は現在9勝の西野らをブルペンで待機させ、総力戦で挑む。指揮官は「あと2つ。なんとか2位を死守してファーストステージを迎えたい。最終目標は日本一です」と本拠地のファンに誓った。
試合後、今季限りで現役引退する薮田と小野のセレモニーが行われた。ナインが守備につき、薮田はサブローから108キロの直球で、小野は福浦から141キロの直球でそれぞれ空振り三振を奪った。薮田は「中継ぎ、抑えでやってこれたのも、ボビー・バレンタインに出会い、力を引き出してくれたから」と元監督に感謝。小野は「今季、1軍の戦力としてできなくて悔しいが、後悔なくやりきることができた」と言葉を詰まらせた。
ロッテは6日、今季の主催72試合の観客動員数が126万439人だったと発表した。前年比101.7%だった。
ロッテ2位死守への大一番は成瀬に託す。8日の西武戦(西武ドーム)は、6月28日以来の1軍復帰マウンド。成瀬は6日、「迷惑をかけなければいいと思う」と正直な心境を吐露。ブルペンで62球を投げたものの「自分でもさほど良くないと自覚しているので、不安はある」と最後まで景気のいい言葉は出てこなかった。
土俵際に追い込まれた。ロッテは本拠地最終戦でオリックスに逆転負けし、CSファーストステージを本拠地で開催できる2位確保に黄信号がともった。
序盤は、今季5戦して3敗だった「天敵」金子を攻め立てた。初回無死満塁で4番・今江の右犠飛で1点を先制。先発・唐川も6回3安打無失点と力投した。「点を取ったところまでは良かった。唐川もゲームをつくってくれた」と伊東監督。だが、受け継いだ救援陣が誤算だった。2番手・レデズマが伊藤の左越えソロと安達の適時二塁打で2失点。3番手・内も暴投で1点を失い、攻撃陣も終盤は沈黙した。残り2試合。7連勝の西武には、0.5差まで肉薄された。
7日のオリックス戦の勝敗にかかわらず、直接対決となる8日の西武戦で勝った方が2位を確定させる。古巣との最終決戦に向け、指揮官は「よーいドンでいいところ(投手)をどんどん出していく。3イニングでもいい。いい形で次の投手につなぎたい」と総力戦を宣言した。6月末から左肩痛で2軍調整を続けてきたエース・成瀬を先発で起用。今季9勝を挙げている西野をブルペン待機させ、7日に先発する松永も球数次第ではベンチ入りさせる。
試合後の本拠地最終戦でのスピーチ。伊東監督は「2位を死守する。ファーストステージをこのマリンで迎えたい。ここから本当の戦いが始まる」と力強く言い切った。12日の舞台は、所沢ではなく幕張。それだけしか考えていない。
試合後にロッテの薮田と小野の引退セレモニーが行われた。
薮田はサブローと、小野は福浦と1打席の真剣勝負を行い、2人とも3球三振で締めて有終の美を飾った。「最高のチームメートと日本一のファンに支えていただいたことは一生忘れません」と薮田。最後に141キロのシュートを投じた小野は「最後まで後悔なくやりきれた。20年間、マリーンズでプレーできたことは自分の中で誇りです」と声をつまらせた。最後は声援に包まれながら2人はグラウンドを一周。プロ野球人生にピリオドを打った。
2位を争う熾烈な戦いは、「10・8」に持ち込まれた。1点リードの7回に2番手のレデズマが3点を献上し、ロッテは逆転負け。この日勝った3位・西武にゲーム差を0.5差に迫られた。7日にオリックス戦(京セラD)があるが、そこでは何も決まらない。全ては、最終戦となる8日の西武戦(西武D)だ。
試合後、本拠地最終戦のセレモニーで、伊東監督は「全力を注いで何とか2位を死守して、マリンでCSをしたい」と今季2番目の動員となった2万9033人のファンの前で宣言した。
何としても本拠地でやりたい理由がある。敵地・西武Dでは今季3勝8敗と大きく負け越すなど相性が悪い。さらに、第1SをQVCで開催できれば、最低でも2試合分の広告や入場料など2億円弱の収入が見込まれる。CS期間中の12日からは3連休のため試合開始予定も13時。熱いファンの声援も大きな後押しになることは確実だ。
決戦となる8日の直接対決には、左肩痛などで6月29日から2軍で調整していた成瀬が復帰後初先発する。左腕は「任されたところでしっかりやるだけ。何イニングとかは考えずに、1イニングずつしっかり投げたい」と意気込んだ。
最終戦は先発で今季9勝を挙げている西野をブルペン待機させるなど総力戦で臨む。2位死守に向けて、とにかく勝つだけだ。
今季限りで現役を引退するロッテ・薮田安彦投手(40)、小野晋吾投手(38)の引退セレモニーが試合後に行われた。マウンド上で「小野VS福浦」「薮田VSサブロー」の1打席勝負が行われ、両投手ともに空振り三振を奪った。
セレモニーの挨拶で、薮田は「ロッテに入って16年間、色々なことを経験させてもらった。自分をここまで成長させてもらって、2度の日本一の喜びを味わえたことが最高の思い出です。本当にありがとうございました」と肩を震わせた。
小野も「20年間マリーンズでプレーできたことが、自分にとっての誇りです。悔いなく、最後までやりきることができました」と目を潤ませた。
最後には選手達から5度胴上げされ、無数の白い紙テープが投げ込まれた場内を1周した。
今季限りで現役を退くロッテの小野と薮田の引退セレモニーが試合後に行われた。小野は福浦と、薮田はサブローと1打席勝負を行い、それぞれ三振を奪って有終の美を飾った。
小野は同期入団の福浦との対決だった。背番号29は「最後に今までの思いを球に込められたと思う」とすがすがしい表情だった。薮田は右肩痛のために本来の球威には程遠かったが「精一杯でした。3球投げられたから最高です」と表情が緩んだ。
今季限りで現役を引退するロッテ薮田安彦投手(40)と小野晋吾投手(38)の引退セレモニーが、試合後に行われた。
小野の故郷、静岡県長泉町からは、バス3台約200人が駆けつけた。父の小野繁美さん(62)は三塁内野スタンドから、セレモニーを見守った。
「3歳から私が鍛えてきました。1月1日から365日。星一徹ですよ。良くやってくれました。35年間、ここまで楽しませてもらいました。本当に、ありがとうと言いたい」と感無量の表情だった。
3回以外毎回走者を背負いながら、粘りの投球で6回までを3安打無失点に抑えた。球数は107球に達し、この回限りの降板となったが、1点リードで出番を終えた。
しかし、2番手のウィル・レデズマ投手(32)が逆転を許したため、唐川の勝利投手の権利が消滅。自身2年ぶりとなる2ケタ勝利には届かなかった。
唐川は「本当は7回まで投げなくてはいけないのですが…。調子は良かった方ですが、球数が多くなってしまった。今日でシーズンでの登板は最後になると思います。今シーズンは1年通して投げられたのは良かったですが、自分が思い描いていたものとはほど遠い内容なので、いいところは伸ばし、反省しなくてはいけないところはしっかり直していきたい。自分はクライマックスシリーズで投げたことがないので、そこで今までの思いをぶつけて投げたいです」と話した。
逆転負けを喫して2位確定を逃したロッテの伊東監督は試合後、本拠地最終戦セレモニーで挨拶に立ち、残り2試合の必勝を改めてファンに誓った。
マイクの前で、まずは「第一目標のリーグ優勝は達成できなかったが、選手はよく頑張ってくれた」とナインの奮闘をねぎらうと「残り2試合に全力を注いで、何とか2位を死守して、ここでCS初戦を迎えたい」と語りかけた。
ロッテの伊東監督は6日、左肩痛からの復帰を目指す成瀬をレギュラーシーズン最終戦となる8日の西武戦に先発させる予定を明らかにした。6月28日以来の1軍登板となるが「次に備えて登板させないと」とクライマックスシリーズでの起用も示唆した。
成瀬はこの日、ブルペンで62球を投げた。「1イニング、1イニングをしっかり投げたい」と控えめに意気込んだ。
ロッテは試合の観衆が2万9033人となり、6月1日以来、今季2度目の満員札止めになったと発表した。
ロッテは、この日引退セレモニーを行う小野晋吾投手(38)の好物をのせたデザート、「“サンデー晋吾”サンデー」(630円)が、開場後30分で限定100個を売り上げたと発表した。
また、小野のTシャツ(2900円)300枚とマフラータオル(1800円)400枚、同じくこの日引退セレモニーを行う薮田安彦投手(40)のTシャツ(3000円)300枚も、試合開始5分後に完売した。
プロ野球の統一球問題の責任を取り、日本シリーズ開幕前日までに退任することを表明している日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナーは、体調不良を理由に球場を訪れず、表彰式のプレゼンターは井原敦事務局次長が務めた。
加藤コミッショナーは9月19日の辞任表明後もセ、パ両リーグの優勝時の表彰式でプレゼンターを務め、この日も出席予定だった。NPB関係者は「ここのところ体調が優れないということで、宮崎に来られなかった」と説明した。