ロッテが競り負けた。0−0の6回、松永から代わった藤岡が1死一塁から竹原に決勝の適時二塁打を浴びた。藤岡は10敗目。打線は9回1死三塁も逸し、3安打で零敗。オリックスは前田が6回2安打で3勝目。平野佳は31セーブ目。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | x | 1 |
ロッテが完封負けで3位に後退した。勝ちか引き分けなら、8日の最終戦で西武に引き分けても2位と優位に立てた。CS第1ステージの地元開催へ後がなくなったが、伊東勤監督(51)は「これで明日勝つしかない。いいじゃない、はっきりしてて」と明るかった。
初めから照準は“決戦”に合わせていた。井口、今江の3、4番コンビが負傷以外では今季初めて、そろってスタメンを外れた。「明日の方が重要」(伊東監督)とベテラン組を休ませる目的だった。さらにこの日は、腰痛の角中と左膝靱帯(じんたい)を損傷していた里崎が最短10日で1軍復帰。“試運転”合格と見なすと、里崎も5回でベンチに下げた。
敗戦覚悟の布陣で野手陣の調整は万全だ。あとは102日ぶりの1軍戦となる先発成瀬に託すのみ。「CSにつながる試合をしたい。シーズン最初と最後は、ビシッとエースで締めましょう!」と指揮官。準備は終えた。あとはその時を待つだけだ。
直接対決で2位をつかむ。ロッテは7日、オリックス相手にわずか3安打に封じられ、0−1の零敗を喫した。この結果、試合のなかった西武が勝率の差で2位に浮上し、ロッテは9月18日以来の3位となった。両チームは8日の今季最終戦で激突。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージの本拠地開催を懸け、互いに総力戦で挑む。
勝って勢いをつけたかったが零敗。2連敗で3位に転落した伊東監督の表情は、むしろ吹っ切れたようにも見えた。
「いよいよ明日(8日)勝つしかなくなった。はっきりしていいじゃないか。勝てばいいんだからね」。
西武との「10・8」最終決戦。大一番を見据えたオーダーでこの日のオリックス戦に臨んだ。井口、今江、サブローの中軸3人を温存。一方で、ケガから復帰したばかりの角中と里崎を先発出場させて調整の場を与えた。マウンドに送り込んだ投手は先発・松永と藤岡の2人だけ。中継ぎ陣も休ませた。5回まで無失点の松永を、6回から藤岡に代えた継投が裏目に出た。藤岡がその回に竹原に決勝打を浴びたが、伊東監督は「予定通り。(松永は)次に投げるまで間隔がとれる」とCSを見据えた温存策だったことを明かした。チームは8日の朝に決戦の地・西武ドームへと移動するハードスケジュール。移動に伴う疲労も最大限考慮した。
もう勝つしかなくなった。オリックスに勝つか引き分けていれば、西武戦を引き分けても2位をキープできた。敗戦によって引き分けという選択肢は消滅したが、指揮官は「引き分けは最初から頭にない!」と強気に言い切った。
最終決戦の先発を託すのは、6月末から左肩痛で2軍調整を続けてきたエース左腕・成瀬だ。指揮官は「今の投手陣の中では1番経験もしているでしょう。開幕投手に締めくくってもらえばいい」とエースと心中する道を選んだ。さらに、今季9勝を挙げている西野をリリーフ要員としてブルペン待機させる方針で、まさに総力戦で勝利をつかみにいく。
西武ドームでは今季3勝8敗と分が悪い。それでも伊東監督は「苦手意識を払拭する。手応えのあるゲームになると思うよ」と決戦を前に不敵に笑った。
ロッテの松永が勝敗はつかなかったが、5回無失点と好投した。要所を締める投球で「先制点を与えたくない気持ちが力みにつながったが、3回から楽に投げられた」と満足げだった。
開幕からセットアッパーとしてフル回転。中盤以降はクローザーもこなし、先発投手の駒不足解消のために8月30日の日本ハム戦(QVCマリン)から先発に転向した。「1年目から中継ぎ、抑え、先発を経験できたのは本当に大きい。やっぱり俺はオールマイティーですね」と話した。
負けるが勝ち!?ロッテは7日、オリックス最終戦(京セラドーム)に0−1で敗れ、9月18日以来となる3位に転落した。クライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(12日開幕)の本拠地開催は2位が絶対条件。8日の2位西武との今季最終戦に勝つしかなくなったが、伊東勤監督(51)はベテラン野手や中継ぎ陣を休ませる大胆采配をみせ、最終決戦に備えた。
もう「10・8」しかみえない。伊東監督が大勝負に出た。
「俺の中には(8日の西武戦は)引き分けなんかない。今日よりも明日の方が重要性が高いのでベテランは休ませる」。
午後4時過ぎ。練習前のウオーミングアップでグラウンドに出ていた38歳井口と30歳今江を呼び、休養を告げた。
さらに5回無失点の先発・松永もCSを見据えて、86球で降板。2番手の藤岡も6回に失点したが、3イニングを任せた。こちらも中継ぎを温存する作戦だ。
結果は今季9度目の零封負け。だが、伊東監督に悲壮感はない。この日、勝っていれば最終決戦で引き分けでも2位が決まる。ただ、そんな心のスキを選手に与えないかのように言い切った。
「これでいよいよ勝つしかなくなった。(CSは)本拠地で迎えたいが、明日で終わりではない。次(CS)の方が大事だよ」。
西武ドームでは今季3勝8敗と相性は悪いが、のるかそるかの大一番にそんな数字を気にしても仕方ない。最下位予想だったロッテを、肝の据わった采配でここまで導いてきた伊東監督が最後の賭けに出た。
クライマックスシリーズの開催権が得られれば、「(収益は1試合)2億円ぐらい」(ロッテ・中村球団社長)。チケット代はもちろん、グッズや球場内の飲食代も球団の利益につながる。3戦なら約6億円が入る計算だ。逆に、敵地開催の場合は、宿泊費、交通費などもチーム持ちになる。順位確定は8日になるため、チケットを発売する期間は短いが、両軍ともCS中は満員御礼が予想される。それだけに西武の球団関係者は「まだ2位で通過したと決まった訳ではない」と“皮算用”は禁物とばかりに慎重だった。
今季9度目の零封負けにも、悲壮感はなかった。試合のなかった西武とゲーム差なしとなり、勝率の差で9月18日以来の3位に転落した。2位でのCS進出には、引き分けも許されない、より厳しい条件となったが、伊東監督は「いよいよ明日は勝つしかなくなった。はっきりしていていいんじゃないか」と前を向いた。
決戦へ向け、最後の準備は整った。今季124試合で3番に起用した井口と、96試合で4番に座った今江の主軸2人を、スタメンから外した。指揮官は「明日はどうしても勝たないといけない試合なので、ベテランを休ませる」と説明。ブラゼル、岡田もベンチスタートで、6日と同じメンバーは、根元、清田、鈴木の3人だけだった。
主力の温存に加え、2人のキーマンが復帰した。9月27日に左膝を痛め抹消されていた里崎が、完治即スタメンマスクをかぶり5回までプレー。同日に腰痛で戦線離脱した角中も「3番・左翼」で先発し、3打数無安打ながらフル出場を果たした。ベテラン捕手と昨季首位打者がともに実戦感覚を取り戻し、西武戦にはベストメンバーで臨む。
最後を託されたのは、左肩痛から復帰後初先発となるエース・成瀬だ。伊東監督が6日のブルペン投球を直接見て先発を決めたという。指揮官は「今の投手陣の中では成瀬が一番経験のある投手。投げる以上は試合をつくって欲しい。最初(開幕戦)と最後、エースに締めてもらいましょう」と期待を寄せた。西武Dでは今季3勝8敗と苦戦しているが「苦手意識を払拭しないといけない」と決意を込めた。
「10・8」決戦を知る人物がロッテには2人いる。1994年の中日−巨人最終決戦で「8番・捕手」だった中村武志バッテリーコーチ(46)と「1番・左翼」の清水雅治外野守備走塁コーチ(49)だ。
中村コーチは当時を「普通の状態ではない。ありえない一番だった」と振り返る。前回は負ければシーズン終了で、今回とは大きく異なるが「もし負けても次(CS)があるけれど、優勝決定戦ぐらいの気持ちで戦ってほしい。明日の結果がCSに影響してくると思う」と訴えた。
清水コーチは「現役ではないから。選手に頑張ってもらうだけ」と語り、三塁コーチャーとしてバックアップするつもりでいる。19年前の10・8は敵地に乗り込んだ巨人が勝利したが、今回は果たして…。
ロッテは松永昂大投手(25)、藤岡貴裕投手(24)の左腕リレーで最少失点に抑えたが、打線が完封負けした。
CSでも先発予定の松永は5回を4安打無失点。社会人時代から京セラドーム大阪は相性が悪かったと言うが、三塁を踏ませない力投を見せた。「全体的に良かったんじゃないですかね。決めに行ったスライダーが力みから抜けていたので、その辺をしっかり修正していきたい。正直、昨年は(大阪ガス野球部の不祥事で)練習ができていなかったので、1年間持たないと思っていました。1年間で中継ぎ、抑え、先発を経験させて頂いたのは今後の野球人生で大きなものにつながると思います。まだ続きますので、次のステージでもしっかり自分の投球ができるように頑張ります」とコメント。
藤岡は6回に連打で1点を失い10敗目がついたが、最後まで投げ抜いた。「打たれた球は高めにいってしまった。抑えないといけなかった。でも他の投手陣を休ませられたのは良かった。あとは明日(2、3位が決まる西武戦で)勝てれば」と話した。
ロッテが完封負けで3位に後退した。
井口資仁内野手(38)、今江敏晃内野手(30)らベテランを休ませた結果、打線が散発3安打に沈んだ。
9月以降はオリックスに1勝6敗と大きく負け越して今季の対戦を終えた。
8日の西武との最終戦に勝てば2位、負けか引き分けなら3位が決まる。
伊東勤監督(51)は「これでいよいよ、明日勝つしかなくなった。いいじゃないですか、はっきりしてて。手応えのある試合になると思う。明日はもちろんベストメンバーでいきます」と話した。
ロッテの松永が勝敗は付かなかったが、5回無失点と好投した。要所を締める投球で「先制点を与えたくない気持ちが力みにつながったが、3回から楽に投げられた」と満足げだった。
ドラフト1位の新人左腕はレギュラーシーズンでの登板はこの日が「最後だと思う」と言う。「次のステージでも自分の投球ができるように」とクライマックスシリーズでの奮闘を期した。
プロ野球パ・リーグは7日、2位ロッテがオリックス最終戦(京セラ)に0−1で敗れ、西武と入れ替わって3位に転落した。
8日の西武−ロッテ(西武ドーム)は両チームともに今年のレギュラーシーズン最終戦で、クライマックスシリーズのファーストステージ主催権がある2位を争う。73勝66敗4分けの西武は勝つか引き分けで2位が確定。74勝67敗2分けのロッテは勝利が必要となった。
NPBの井原敦事務局次長は7日、統一球問題を調査した第三者委員会の追加報告が来週になるとの見通しを明らかにした。
報告を受けた上で対応を協議する臨時理事会を17日にも開き、7日の理事会で話し合った関係者への処分案も最終決定するとみられる。12球団は統一球を飛びやすく変更しながら公表していなかった問題に関する第三者委の最終報告を9月27日に受けたが、疑問点などがあったため追加調査を求めていた。
プロ野球の新コミッショナーに元東京地検特捜部長の熊崎勝彦コミッショナー顧問(71)が有力候補に挙がっていることが7日、分かった。
辞任する加藤良三コミッショナー(72)の後任が今月25日までに決まらない場合は、オーナー会議議長であるオリックスの宮内義彦球団オーナー(78)がコミッショナー代行を務めるが、加藤氏が兼務している一般社団法人日本野球機構会長に熊崎氏の就任が決定的となった。
現在はコミッショナー候補を12球団が推薦している段階だが、オーナー会議ではセ・リーグ側から「球界に精通した人物が相応しい」と熊崎氏を推す声が上がっている。今後、セ側は機構会長に就任する予定の熊崎氏を軸に候補を一本化する方針でいる。一方、パ・リーグはビジネス面に明るく、若い実務家の擁立を目指しているが、球界には「コミッショナーは球界の紛争を裁定できる人物」という共通認識が強く、セ側との合意は難しい状況だ。
熊崎氏は最高検察庁公安部長、東京地方検察庁特別捜査部長(東京地検特捜部長)を経て、現在は日本野球機構(NPB)のコミッショナー顧問および年俸調停委員会委員長を務めている。
プロ野球の12球団代表者らによる実行委員会が7日、都内の日本野球機構(NPB)で開かれ、ポスティングシステム(入札制度)の見直しについて、大リーグ機構(MLB)の提案を基に12球団の意見をまとめた。
MLBにBに提出して交渉を進め、10月末までの成立を目指す。具体的な内容については明らかにされなかった。MLBの入札制度変更の要求に対し、NPBは入札を公開するなどの折衷案を提案して調整を重ねていた。NPBの井原敦事務局次長は「10月中にまとまらないと(今オフの運用は)厳しいが、まとめるように交渉する」と語った。
日本野球機構(NPB)の機構理事会および実行委員会が7日、都内で行われ、統一球問題に関する第三者委員会の追加調査を受け、17日に臨時機構理事会を開くことが決まった。第三者委は9月27日に報告書を提出したが、12球団の要望を受け、追加で関係者のヒアリングなどを行っている。NPBは追加報告を受けた上で、関係者の処分などを決める方針。内容によっては臨時オーナー会議の招集の可能性もある。
また、今オフから導入予定の新ポスティング(入札)制度について、MLBとの交渉の経過報告があった。詳細は明かされなかったが、MLBからの提案を元に、12球団が意見を出し合った。NPBの井原事務局次長は「(日米で)お互いにどう歩み寄ろうか、ということ。今月末をメドにやっている」と説明した。
プロ野球の12球団代表者らによる実行委員会が7日、東京都内の日本野球機構(NPB)で開かれ、ポスティングシステム(入札制度)の見直しについて、米大リーグ機構(MLB)の提案をもとに12球団の意見をまとめた。
MLBに提出して交渉を進め、10月末までの成立を目指す。具体的な内容については明らかにされなかった。
MLBの入札制度変更の要求に対し、NPBは入札を公開するなどの折衷案を提案して調整を重ねていた。
NPBの井原敦事務局次長は「10月中にまとまらないと(今オフの運用は)厳しいが、まとめるように交渉する」と語った。