わたしはかもめ2013年鴎の便り(10月)

便

10月14日

CSファーストS

◇埼玉西武1−4千葉ロッテ(西武ドーム)

ロッテは5回に鈴木のソロで先制し、6回に井口のソロで加点した。2−1の8回は1死一、三塁から角中の三塁打で貴重な2点を追加した。唐川は丁寧な投球で6回途中まで1失点。以降は内、ロサ、益田の継投が決まった。西武は8安打を放ったが2併殺もあり、浅村の犠飛の1点だけ。牧田が2本塁打に沈み、救援陣も踏ん張れなかった。

123456789R
千葉ロッテ0000110204
埼玉西武0000010001
伊東監督
「どっちに転んでもおかしくない試合だった。重圧も感じていた。どうやって逃げ切るかを考えていた。選手達が普段通りにやってくれた。」

ページトップ

ロッテ伊東監督「最大補強は俺」古巣撃破[ニッカン]

「勝負師」マジックがピシャリとはまった。ペナントレース3位のロッテが西武との接戦を制し、3年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージへの進出を決めた。15点差で完封負けした第2戦から一転。先発の唐川侑己投手(24)から、抑えも務める内竜也投手(28)への大胆継投など伊東勤監督(51)の采配がさえ、負けたら終わりの決戦を制した。次は17日に敵地Kスタ宮城で楽天田中将大投手(24)に挑む。

覚めない興奮と余韻は、さながら日本一を取ったようだった。3位からのファイナルステージ進出。前日0−15と完敗した古巣との因縁対決に決着をつけ、ロッテ伊東監督は「あんま覚えてない、興奮して。まだ一山あるのに優勝したような気分」とまくしたてた。

強かった。唐川が6回無死一、三塁のピンチを招くと迷わず内を送り込んだ。シーズン中は8、9回の起用だったが「1番安定した投手。リードした場面ならすぐ代えるつもりだった」と異例の大胆采配だった。

1点差の8回には岡田を走らせ、西武涌井の動揺を誘って2点を追加した。前2試合は10点差以上の大勝と大敗。西武時代に選手、監督として9度の日本一を経験した指揮官をもってしても「どうなるか読めなかった」出たとこ勝負を、勢いに頼らず冷静に制した。

ナインは決戦でも普段通りに動けた。これぞ就任から1年掛けて浸透させた、勝負哲学のたまもの。開幕直前に「俺達は弱い」と雑草魂を植え付け、夏場には「高校野球を見習おう。束になって全力プレーだ」と激励。Aクラスを争った9月は「お前ら全員、男になれ!」と伊東節全開で闘争心をあおってきた。

唐川には交流戦明けに西武ドームで炎上した際、「勝つ気あんのか!」と雷を落とした。不在の成瀬に代わる柱になって欲しかったからだ。鳴り物入りで高卒プロ入りした唐川にとっては初の経験。以来、一皮むけた投球には闘志が宿り、最終戦先発をつかんだ。

ムチの後はアメだ。試合前に「笑顔でいこう」と若手の緊張を解いた。13日の練習では、天井に並ぶ西武の歴代優勝プレートを鈴木に見せ「優勝はいいぞ、日本一はいい。野球が最後までできる。日本シリーズは秋の匂いがするんだ」と「勝者」を意識付けた。その鈴木が先制弾。「自分も野球人生の勲章が欲しくなった。監督は選手を転がすのがうまい」と感謝した。

そして勝利に徹した采配。1点を争う試合では大胆な盗塁や初球エンドランを仕掛け、「開き直って初球から振れ」と指示した第1戦は大量点を生んだ。2位決定戦を控えた7日のオリックス戦は、失礼承知で負け展開で主力を休ませた。

そのシーズン最終戦こそ敗れたが、ファイナルの切符は譲らなかった。5位の昨季から大きな補強はない。伊東監督は当初「最大の補強は俺」と冗談めかして言ったことがあった。西武時代に流れていた「青い血」から「今日で黒い血に変わりました」とあらためてロッテ党を宣言。「疲れたよ。ちょっと休ませて」と楽天戦への意気込みは控えたが、「勝負師」伊東勤の勝利のメソッドが、次は仙台で花開く。

ページトップ

唐川CS初勝利「勝ちたい気持ち感じた」[ニッカン]

負けられない一戦の先発を任されたロッテ唐川侑己投手(24)が、6回途中1失点の好投でファイナルステージ進出に貢献した。投球前の異様な光景が、気持ちを奮い立たせた。里崎と投球練習をしているマウンドの後方に、野手7人が集まって気合を掛け合っていた。シーズン中ではしない円陣だ。「みんなの勝ちたい気持ちを感じることができた。その気持ちを感じながら投げることができた」と振り返った。

今季は初めて1年間ローテーションを守ったとはいえ、9勝11敗と2ケタ勝てずに負け越した。チームに借りを返す絶好のチャンスが巡ってきた。3年前のCSも登板機会はなく、今回も連勝ならチャンスを失う3戦目。「やっと順番が回ってきた。投げたい気持ちが強かったから、ピンチでも苦しいとは思わなかった。楽しく投げられた」。

3回は1死一、二塁で片岡を三ゴロ併殺。4回は1死一塁から暴投し自ら傷口を広げても笑顔さえ見せていた。この日よかったスライダーを軸に緩急を使って強打線を抑えた。2戦目に20安打を浴びてのマウンドにも「1戦目はうちも打っているし、あまり気にしなかった」とリラックス。大舞台での好投で借りを倍にして返した。

ページトップ

ロッテ長嶋2軍打撃コーチが中日入りへ[ニッカン]

ロッテ長嶋清幸2軍打撃コーチ(51)が今季限りで退団し、中日のコーチに就任することが濃厚となった。14日までに、ロッテに退団意思を伝えたことが判明した。長嶋コーチは04年から3年間、中日で打撃・外野守備走塁コーチを務め、当時の監督でGMで復帰した落合氏が手腕を高く評価。中日で現役の91〜92年も落合氏と一緒にプレーした間柄で、古巣への復帰が決定的となった。

ページトップ

西武涌井FA熟考、ロッテが獲得調査[ニッカン]

西武涌井秀章投手(27)、片岡治大内野手(30)が14日、今季初取得した国内FA権の行使について、慎重な姿勢を見せた。CSファーストステージでロッテに敗れ、今季の全日程が終了。この日、会談は行われなかったが、近日中に球団と話し合う。

ロッテ、DeNAなどが宣言した場合の獲得調査を進める涌井は「今は分からないです」と話すにとどめたが、権利の行使も含め、検討するとみられる。シーズン終盤の抑え転向で快進撃を支えたが、先発では結果を出せず「何もできずに終わった」と1年を振り返った。

故障に苦しんだ片岡は、シーズン終盤に勝負強さを見せた。FA権については「これからちゃんと考えます」と話した。鈴木球団本部長は「2人とも評価しているが、FAは選手の勝ちとった権利なので」と語り、本人の意思確認をし、尊重する考えも示した。

ページトップ

伊東ロッテ、憎き西武潰した!吠えた!古巣と永久決別宣言[サンスポ]

古巣撃破で下克上アゲイン−。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ最終戦(3試合制)でレギュラーシーズン3位のロッテが同2位の西武を4−1で破り、対戦成績2勝1敗でファイナルステージ進出を決めた。伊東勤監督(51)は、思い出深いかつての本拠地で古巣を制圧。“怨念”を見事に晴らした。17日からリーグ覇者の楽天と敵地・Kスタ宮城で日本シリーズ進出を懸けて戦う。

鬼門のはずの西武ドームに「伊東マリーンズ」のコールが轟きわたった。11−1、0−15と大味の試合だった第2戦までとは打って変わり、4−1の勝利。中盤に打線が奮起し、自慢のブルペン陣で逃げ切った。

勝利の瞬間、一塁側ベンチで伊東監督が両拳を握り締めて渾身のガッツポーズ。レギュラーシーズン3勝9敗と苦杯をなめたかつての本拠地で『仙台行き』のチケットをもぎ取った。

「久しぶりに興奮した。(得点の場面は)知らないうちにベンチの前に出ていました。勝ったから言えるが、昨日(第2戦)大敗して逆に集中できた」。

先発の唐川が5回まで無失点も、6回に無死一、三塁のピンチを招く。指揮官はすかさず中継ぎエースの内を投入。石橋をたたく慎重かつ大胆な継投策で古巣・西武打線を封じた。

6年をかけた雪辱劇だった。現役生活22年を過ごし、指揮官としても4年間、西武を率いた伊東監督。就任1年目の2004年に日本一を果たし、3年連続Aクラス入りしたものの、07年に25年ぶりのBクラス(5位)になり解任された。同年10月5日、監督として最後のソフトバンク戦では球団から労いの言葉もなく慰労の花束も用意されていなかった。あまりの悔しさに自ら花を買い、当時のソフトバンク・王監督に頼み込んで渡してもらうセレモニーを“自演”した。あの屈辱シーンは今も脳裏に焼き付いている。

今ステージ開幕前、伊東監督はこう漏らした。「(西武のチームカラーの)青い血が(ロッテの)黒い血に変わるかどうか」。そしてこの日の勝利後、ついにこう口にした。「始まる前に言ったけれど、今日で黒い血に変わりました」。それは西武との決別宣言だった。

リベンジの思いを胸に秘めた男がもう1人いた。先発の唐川だ。6回途中1失点でCS初登板初勝利を飾ったが、西武ドームには忘れられない記憶がある。後半戦2戦目の7月25日、5回途中7失点でKOされ、伊東監督に「勝つ気があるのか!!」と叱責された。

エースの成瀬が離脱し、柱として期待した唐川への愛のムチ。痛烈な一言がこの日の大一番に生きた。唐川は「あんなに怒られたのは、高校のとき以来。見返す気持ちは強くなった。今日はリラックスして投げられた」と右腕を振った。

帰りの駐車場。伊東監督は西武ファンの男性からサインを求められ「いつか西武に帰ってきてください」と声をかけられた。笑顔で受け流してもよかったが、それはできず、こう断言した。「残念ながら、絶対ないです。それだけは言っておきます」。

もう、西武への未練はこれっぽっちも残っていない。目指すは漆黒の血となって向かう日本一の座。いざ、下克上アゲイン。伊東監督率いるロッテが、15日に決戦の地、仙台に堂々と乗り込む。

ページトップ

ロッテ、CSファイナルシリーズでもマリンでPV[サンスポ]

ロッテは14日、17日からのCSファイナルシリーズでもQVCマリンでパブリックビューイングを開催する、と発表した。デーゲームは試合開始2時間前、ナイターは1時間前に開場する。

ページトップ

大地&井口アベック弾!ロッテ“マー君キラー”で下克上再び[サンスポ]

“ID砲”でマー君撃ちだ!ロッテの4−1の勝利に貢献したのは、鈴木大地内野手(24)と井口資仁内野手(38)だった。5回に大地が先制ソロ本塁打を放つと、6回には井口が2点目の2号ソロ本塁打。今季4度目の“IDアベックアーチ”が勢いをつけ、CSファイナルステージ(17日開幕、Kスタ宮城)で楽天の無敗エース・田中将大投手(24)に立ち向かう。

今度こそマー君に勝つ。井口&鈴木の“マー君撃ちコンビ”が、ファーストステージ突破に貢献する一発を放った。

5回先頭打者の鈴木大地が、牧田の106キロチェンジアップをジャストミート。先制弾はロッテファンで黒く染まった右翼席へ飛び込んだ。

「うまく体が反応してくれた。感触はよかったので、いったと思ったが、本塁打はできすぎです」と一塁ベースを回ると拳を握った。

西武ドームは4月25日に岡本篤からプロ初本塁打。その試合で二塁から遊撃にコンバートされ、内野の要に定着した思い出の地だ。東洋大時代から大舞台に強いプロ2年目が、プロでも大仕事をやってのけた。

大地に呼応したのは、井口だった。6回、先頭打者で牧田の初球126キロを捉えると、打球はグングン伸び、バックスクリーンへ。第1戦に続く2号ソロで、貴重な2点目をたたき出した。

「いいところで打てました。(伊東)監督に『楽しんでやれ』といわれて、いい雰囲気でできた」とホワイトソックス時代に世界一を知る男もまた、大舞台での強さをみせた。

頼もしい若手&ベテランの活躍。実は2人があのマー君を今季最も追いつめた“役者”なのだ。7月26日の楽天戦(Kスタ宮城)で田中から井口と鈴木がアベック弾を放っている。鈴木はレギュラーシーズンで5本塁打。CSを含め6本目の一発だが、井口とのアベック弾は実に4本目。相性は抜群だ。

井口は「もう1つデカイ山を乗り越えないと。マー君とやれることが楽しみ」とニヤリ。無敗のままでシーズンを終わらせるわけにはいかない。今度こそ分厚い田中の壁を打ち砕く。

◇データBOX

(1)
シーズン3位のロッテがファイナルステージに進出。これでファーストステージは4度(2005、07、10、13年)全て勝ち上がった。3回戦制のパ・リーグプレーオフ、CSで、3位球団の突破は、12年のソフトバンクに次いで6度目(セでは3度)で、10年から4年連続で勝ち抜けた。セ・パを含め3位球団がファイナルステージに進んだ過去7度のうち、日本シリーズに出場したのは、10年のロッテだけ。ロッテは2位だった05年も日本シリーズに進出。3度目の“下克上”を果たせるか。
(2)
井口のプレーオフ、CSでの1ステージ2本塁打以上は、ダイエー時代の04年第2ステージ(3本)以来9年ぶり2度目。2球団で1ステージ2本塁打は、小笠原道大(日本ハムでの04年第1ステージ、巨人での08年第2ステージ)、和田一浩(西武での04年第2ステージ、中日での09年第1ステージ)に次いで3人目。

ページトップ

ロッテ・角中、涌井撃ち「甘い失投だった」[サンスポ]

角中が涌井からトドメの2点適時三塁打を放った。8回、1死一、三塁の好機で、初球の146キロを右中間へ運び、三塁へ激走。「甘い失投だったので、一発で仕留められた。(初出場のCSは)もっと緊張するかと思ったけれど、全然そんなことなかった」と声を弾ませた。7日に腰痛から復帰したばかりだが、3戦連続安打で、存在感を見せつけた。

ページトップ

西武・涌井、ロッテ最有力!FA行使なら急浮上[サンスポ]

ロッテが、今年6月に国内フリーエージェント(FA)権を取得した西武・涌井秀章投手(27)の獲得に乗り出すことが14日、分かった。

涌井は横浜高から2005年ドラフト1巡目で西武に入団。150キロを超える直球と多彩な変化球を武器に06年から5年連続で2桁勝利を挙げるなど先発で活躍した。だが、今季は45試合で5勝7敗7セーブ、防御率3.90と調子が上がらず、中継ぎや抑えを担った。

昨オフの契約更改では球団の提示した2年契約を辞退し、単年で契約。阪神やDeNAなども調査を進めていた。だが、西武の今シーズンが終了したこの日、ロッテが急浮上。西武入団時から慕う伊東監督が指揮を執り、プロ9年間を過ごした同じパ・リーグでプレーできることも強みだ。千葉県松戸市出身でもあり、FA宣言した場合の最有力候補であることは間違いない。

涌井に近い関係者は「彼は自分のやりやすい環境を求めている。金銭面は関係ない」と明かす。小野が引退し、渡辺も来季は37歳と先発陣が手薄。心機一転、再起をかけるにはロッテは最高の環境になるはずだ。

涌井はこの日、4番手で登板し、1死もとれずに1失点KO。試合後、権利行使について「負けてすぐそんなことを言っている場合じゃない」と明言を避けた。球界を代表する本格右腕がどんな結論を出すのか、注目が集まる。

ページトップ

中日、DeNA波留C招聘、ロッテ長嶋2軍Cも[サンスポ]

中日が、打撃部門のコーチとしてDeNA・波留敏夫打撃コーチ(43)、守備部門としてロッテ・長嶋清幸2軍打撃コーチ(51)を招へいすることが14日、分かった。

波留コーチは今季、DeNAをリーグ最多630得点と、破壊力抜群の攻撃陣に作り上げた。1998年には谷繁新監督とともに、横浜(現DeNA)を日本一に導いた。また、長嶋コーチは2004〜06年に落合政権のもとで、1軍打撃・外野守備走塁コーチを務めた。

ページトップ

伊東監督、古巣への思い断ち切る1勝「今日で黒い血に変わった」[スポニチ]

下克上アゲインへ、第1関門を突破した。ロッテは14日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(3試合制)第3戦で、西武を4−1で撃破。2勝1敗として、3年ぶりのファイナルステージ進出を決めた。鈴木大地内野手(24)が5回に先制ソロを放つと、井口資仁内野手(38)も6回に2号ソロ。短期決戦を知り尽くした伊東勤監督(51)の采配もさえた。3年ぶりの日本シリーズ進出を懸け、17日からはリーグ優勝の楽天と対戦する。

古巣・西武を撃破してのファーストS突破。伊東監督は、我を忘れるほど興奮していた。

「優勝したみたいな気持ち。(鈴木、井口の本塁打が出ると)知らないうちにベンチ前に出ていた。これまで“青い血から黒い血に変わるんだ”と言ってきたが、今日で黒い血に変わった」。

現役時代は捕手として西武の黄金時代を支え、日本一に8度も輝いた。監督としても04年に日本一へと導いた。ドジャースのかつての名将トミー・ラソーダ監督は「俺の体にはドジャーブルーの血が流れている」と言った。伊東監督はこの勝利で、古巣への特別な思いを完全に断ち切った。

ベンチではどこで勝負手を打つかを考えた。2点リードの6回、先発・唐川が突如崩れた。片岡の左中間二塁打と栗山の左前打で無死一、三塁のピンチを迎えると、取っておきのジョーカーを切った。「一番抑えられるのは内だと思った」。今季の唐川は168回を投げ85失点だが、イニング別では3巡目に当たる6回に最多の22失点を喫している。ここが分岐点と判断して内を投入した。

開幕当初は右足故障などで2軍生活も、7月下旬に1軍昇格してからは防御率1.05。シーズン終盤には守護神も務めた男は、「ピンチになったら行くと言われていた」と異なる持ち場でも力を発揮した。140キロ台中盤の直球で浅村を右犠飛。続く秋山を二ゴロ併殺に仕留めて最少失点でしのいだ。「普段ならばやらない一手。ちょっと早かったね」と伊東監督。前日は20安打を浴びて15失点したが、接戦となったこの日は、短期決戦ならではの采配が的中した。

8回1死一塁では岡田に二盗のサインを送った。「(4番手)涌井のクイックは甘い」と捕手・炭谷の二塁悪送球を誘い、今江の四球を挟んで角中の右中間三塁打を呼び込んだ。かつての愛弟子の弱点を突く巧妙なタクトも見せた。

試合後の選手サロンでは、伊東監督が「1日でも長く野球をやろう」と声を張り上げ、ナインから拍手がわき起こった。就任1年目でチームをまとめ上げた伊東監督に、黒いユニホーム姿はよく似合う。

トミー・ラソーダ氏の名言
76年からドジャースの監督を務めたラソーダ氏は、監督としての手腕が認められるにつれ、他球団への移籍話が噂されたが「I Bleed Dodger Blue」(俺の体にはドジャーブルーの血が流れている)と噂を一蹴。この名言通り、熱血的な指導でドジャース一筋、21シーズンにわたって指揮を執り、リーグ優勝4度、2度のワールドシリーズ制覇に導いた。

ページトップ

大地、値千金の先制弾「仙台で“下克上・シーズン2”をやりますよ」[スポニチ]

無意識にバットが出た。0−0の5回。牧田の投じた1ボールからの2球目のチェンジアップに、ロッテ・鈴木の体が反応した。「今日はヒーローになりますよ」と宣言通りの先制ソロは、ロッテファンで埋まった右翼席に吸い込まれた。

「井口さんに、短期決戦はどんどん振っていけと言われた。何としても塁に出たい気持ちが本塁打になった」。

その井口も続いた。6回先頭で、牧田の初球をバックスクリーンに運ぶ2号ソロ。「(鈴木)大地の一発でベンチの雰囲気が変わった。いい流れで打席に入ることができた」。伊東監督はCS前からファーストストライクから積極的に振っていく重要性を説いていたが、見事に実践した。

鈴木は今季6本目の本塁打だが、何と4本が井口とのアベック弾だ。うち1度は、井口が日米通算2000安打を達成した7月26日楽天戦(Kスタ宮城)で、そろって田中を攻略した。9回に逆転サヨナラ負けしたが、24勝0敗で終えた球界No.1右腕を今季最も追い詰めた試合だった。

今季、井口は守備の負担を減らすため、4月途中に二塁から一塁にコンバートされた。現在は遊撃手に回ったが、その時に二塁の守備位置を受け継いだのが鈴木だ。38歳の井口は「俺の横で試合を見ろ」と、ベンチでは常に24歳の鈴木を隣に座らせている。

鈴木は井口の肉体に驚く。「ロッカーで見るとアザだらけ。そんな状態でもシーズンを通して結果を出している。自分も強い選手になりたい」。今季は井口より2個多い12死球(リーグ3位タイ)。痛みで腕が動かないこともあったが、師匠に近づきたいという思いがチームで唯一の全試合出場を支え、大舞台での活躍につながった。

ファイナルSの相手は楽天。井口が「マー君との対戦は楽しみ」と言えば、鈴木は「仙台で“下克上・シーズン2”をやりますよ」とノリノリだ。10年にも同じく3位から日本一に輝いたナインの合言葉は「下克上アゲイン」。田中にアベック弾を浴びせた師弟コンビが、その言葉を現実のものにする。

鈴木&井口のマー君討ちアベック弾
7月26日の楽天戦(Kスタ宮城)でマーク。開幕から負けなし13連勝中の楽天先発・田中から、2回に鈴木のソロで先制すると、同点の6回に井口が勝ち越しソロを放ち、日米通算2000安打を記録。9回表の時点で2―1とリードし田中の連勝が止まるかと思われたが、守護神・益田が打たれて逆転サヨナラ負け。完投した田中は連勝を14に伸ばした。
今季レギュラーシーズンは14の6
鈴木(ロ)が5回に牧田(西)からV打となる先制本塁打。今季レギュラーシーズンでは牧田に対し14打数6安打(打率.429)と打ち込んでおり、短期決戦でも相性の良さを発揮した。ロッテは第1戦で井口が1回に決勝の先制本塁打。3回戦制のプレーオフ第1S、CSファーストSで2勝とも本塁打がV打となったのは、04年西武が第1戦佐藤勝ち越しソロ、第3戦和田サヨナラソロ、12年中日が第1戦和田先制2ラン、第3戦ブランコ逆転満塁と記録したのに次いで3度目だ。

ページトップ

ロッテ、牧田攻略法を徹底、速いテンポを初球直前のタイムで崩す[スポニチ]

西武先発・牧田を揺さぶったチーム一丸の「タイム作戦」−。今季2敗(1勝)を喫し、防御率1.50と抑え込まれていた苦手サブマリン。ロッテ打線は、サブロー内野手(37)の号令で驚くべき作戦に出た。投球の前にタイムをかけ、相手のリズムを崩す。前夜の選手ミーティングで決まった奇策。ナインが自主的に、束になって立ち向かうことで勝利への流れを呼び込んだ。

0―15の大敗を喫した前夜。サブローは、立川市内のホテルの自室に主将の岡田、根元らを呼び集めた。選手だけのミーティング。「もう勝つか負けるかしかない。それに、やるのは俺達だ!」。牧田特有の速いテンポを封じるには何をすべきか。出した答えが「タイム」だった。

初回。牧田がプレーボール直後の第1球を投げようとした時、1番・根元はいきなりタイムを取った。さらに2番・岡田、3番・井口も。2回も先頭のサブローが、牧田が投げようとした瞬間にサッと右手を上げた。「選手同士で話してね。徹底してやろう、と。1番嫌がることだから」。2回まで打者8人のうち6人がタイムをかけ、5人は初球の前に球審に向かって手を上げた。そのしつこさに2回終了後、西武・渡辺監督が審判に確認を取ったほどだ。

走者がいない場面で、牧田が捕手からの送球を受け取って投げるまで、この日は6.5秒前後。同様にテンポがいいとされるロッテ先発・唐川の7.5秒前後より1秒も速い。実はサブロー自身、8日の最終戦(西武ドーム)で牧田に対してタイムを取り、直後の初球を本塁打していた。しかしチームは2−10で大敗。3位に転落した。その悔しさを晴らすべく、同様の策をさらに徹底し、そして全員で行った。

「今まで僕達は束になってやってきた。それがいい結果につながった」と岡田。プレーを止めるのは必ずしも褒められた作戦とはいえないが、正攻法だけでは勝てないのが短期決戦。5、6回と2本塁打で牧田を降板に追い込み、サブローは「結果的にはリズムを崩せたと思う」と言った。一丸。下克上には、その2文字が欠かせない。

立花打撃コーチ
「球場に着いたら、サブローが『(タイム作戦を)やりますよ』と提案してくれた。(牧田には)ずっとやられっぱなしだったし、ベテランがそう言ってくれて助かった。」

ページトップ

唐川、大役果たした「緊張感を逆に楽しんで」好投[スポニチ]

CS初先発のロッテ・唐川が5回0/3を5安打1失点に抑え、大役を果たした。

スライダーを軸にチェンジアップと直球を効果的に織り交ぜ、得点圏に走者を背負っても「緊張感を逆に楽しんで、開き直って投げることができた」と粘りの投球。6回無死一、三塁のピンチを招いたところで2番手・内にマウンドを譲ったが、勝利を引き寄せた右腕は「初球の入りを大事にした。次も厳しい試合になると思うけど良い部分を継続したい」と笑みを浮かべた。

ページトップ

今江、誕生日長男に最高の贈り物「これ何か分かる?」[スポニチ]

ロッテ・今江が愛息に最高のプレゼントを贈った。この日は長男・陸斗君の8歳の誕生日。1安打1四球1得点で、ファーストS突破に貢献した4番は「勝てたのが最高のプレゼントになった」と喜んだ。

試合後は、球場で観戦していた幸子夫人、陸斗君と駐車場で合流。「これ何か分かる?お誕生日おめでとう」と、この日のウイニングボールを手渡し、家族らで食事に出掛けて勝利&バースデーを祝った。

ページトップ

腰痛の角中、ダメ押し三塁打、痛み止め服用「期待に応えたい」[スポニチ]

満身創いの体でダメ押しの一打を放った。1点リードの8回一、三塁。ロッテの角中は、涌井の初球ど真ん中の146キロ直球を叩いた。「初球からいってやろうと思っていた。失投を一発で仕留められた」。打球が前進守備の右中間を破ると、腰の痛みも忘れて三塁まで激走。勝負を決める2点打で西武の息の根を止めた。

9月25日の日本ハム戦(札幌ドーム)で腰痛を悪化させて負傷交代。ベンチで涙を流すほどの激痛で、同27日には出場選手登録を抹消された。CSに合わせて復帰したが「そんなことも言っていられないので」。レギュラーシーズンでの西武戦の打率は.346。CSでも10打数3安打2打点と相性の良さを発揮した。

第3打席の4球目に顔付近への球を倒れながらよけた。一瞬腰を押さえ、ヒヤリとしたが気力でグラウンドに立ち続けた。痛み止めを服用しなければプレーはできない状態だが「使ってもらっているので、期待に応えたい」。昨季の首位打者はファイナルSでも頼りになるに違いない。

ページトップ

益田、CS初登板締めた「プロに入って1番しびれた」[スポニチ]

CS初登板となったロッテ・益田が9回を締めた。

2死から坂田に中前打を許したが、最後は代打・金子を内角低めの141キロ直球で見逃し三振で斬り捨てた。今季は33セーブでタイトルを獲得した右腕は、「プロに入って1番しびれた」と興奮気味。その一方で「ただ、良かったのは最後の1球だけ。(ファイナルSでは)最後のボールを投げられるようにして楽天に勝ちたい」と次を見据えた。

ページトップ

好リードの里崎、次は楽天「マー君に勝ったら勢いに乗るよ」[スポニチ]

ロッテの里崎が好リードで勝利に貢献した。

先発・唐川には「力があった」というスライダー主体の配球を要求。「スライダーが良かった分、他の球も使いやすかった。インコースの押し引きがうまくいけた。安心感があった」と振り返った。6回無死一、三塁から2番手でマウンドに上がった内は直球を軸にリードし、西武打線を1点に封じた。楽天とのファイナルSに向けて「マー君(田中)に勝ったら、勢いに乗るよ」と田中撃破を誓った。

ページトップ

成瀬、マー君と先発激突も…ファーストSは登板なし[スポニチ]

楽天とのファイナルS初戦で、ロッテのエース・成瀬が先発し、田中と投げ合う可能性が出てきた。

レギュラーシーズン最終戦となった8日の西武戦(西武ドーム)で先発するも、3回4失点で降板。ファーストSでは登板機会がなかったが、「自分は(CSファーストSは)投げてないから何とも言えない。失うものは何もない」と次のステージに向け、闘志を燃やした。

ページトップ

ロッテファン歓喜!本拠QVCマリンでのPVに4008人[スポニチ]

ロッテの本拠地・QVCマリンではパブリックビューイングが行われ、4008人が歓喜に酔いしれた。

大型ビジョンで中継映像が流れ、ファイナルS進出が決まった瞬間には内野スタンドに駆けつけたファンが総立ちになって歓声を上げた。総数は3試合で計1万3131人。第2戦には今季限りで引退した小野がサプライズゲストで飛び入り参加するなど、西武ドームさながらの盛り上がりだった。

ページトップ

楽天&巨人&広島スコアラーが熱視線「集中力が凄い」[スポニチ]

バックネット裏からは、ファイナルSで対戦する楽天のほか、日本シリーズで対戦する可能性のある巨人、広島のスコアラーが目を光らせた。

巨人の森中聖雄・戦略室スコアラーはロッテの戦いぶりについて「大味な試合を2つやった後で接戦もできる。交流戦のイメージとは違い、1球の大事さが求められる中で集中力が凄い」と分析。広島の奥昌男・球団部情報課主任は「打ち出したら止まらない打線。打線を乗せないようにしないと」と警戒を強めた。

ページトップ

鈴木&井口、突破弾!サブロー「仙台に行こう」で一丸下克上[報知]

シーズン3位のロッテが2勝1敗で同2位の西武を下し、最終ステージ(S)に進出した。伏兵・鈴木と井口のソロアーチでサブマリンの牧田を攻略。伊東監督の積極的な継投も決まり、3位から日本一になった2010年以来の第1S突破を決めた。17日から楽天と最終S(Kスタ)を戦うが、「下克上アゲイン」を合言葉に、伊東ロッテがパ・リーグ覇者に挑む。

黒く染まる右翼席から大歓声を浴び、帽子を掲げ喜びをかみしめた。3勝9敗と鬼門だった西武Dを突破し、伊東監督は「点が入った時は久しぶりに興奮して、知らない間にベンチを出ていた」。今CS初戦の前、両チームのチームカラーを用いた独特の表現で「青い血から黒い血に変わるかどうか」と口にしていたが、「今日で黒い血に変わった」と、高ぶる気持ちを抑えられなかった。

若手とベテランの融合が勝利を呼び込んだ。5回、先頭の鈴木が右翼席へ一撃を放ち、均衡を破った。「初戦にベテランの大きすぎる背中を見せてもらって、若い自分は思いきりやるだけだった」。若手の勢いに引っ張られたのは、38歳の井口だった。6回にバックスクリーンへ豪快な2号ソロ。「(鈴木)大地の一発でベンチの雰囲気も変わって、いい流れで打席に入れた」と、チーム力に確かな手応えを感じていた。

精神的支柱も、勝利への陰の立役者となった。屈辱的な大敗を喫した前夜(13日)。宿舎に戻ったサブローが、岡田、根元、唐川らを自分の部屋に呼んだ。「食うか食われるか。とにかく、やれることをやって仙台に行こう」。2度の日本一を知るベテランの言葉に、自然と闘志が沸き立った。

初回の守備に就く際には、サブローの発案でナイン全員がマウンドの後ろで円陣を組み結束を高めた。攻撃では、テンポのいい投球が持ち味の牧田に対し、自分の間合いで打席に入ることを徹底。投球直前にタイムを取ることでサブマリンのリズムを崩し、2本のソロへつなげ、決戦を制した。

次の舞台は今季2勝10敗のKスタだ。試合後、選手を集めて伊東監督は言った。「次も思い切って今日みたいな戦いをやろう」。勢いに乗った伊東ロッテが、最高の状態で杜の都へ乗り込む。

ページトップ

攻め継投ズバリ!6回から内!しかも2イニング[報知]

シーズン3位のロッテが2勝1敗で同2位の西武を下し、最終ステージ(S)に進出した。伏兵・鈴木と井口のソロアーチでサブマリンの牧田を攻略。伊東監督の積極的な継投も決まり、3位から日本一になった2010年以来の第1S突破を決めた。17日から楽天と最終S(Kスタ)を戦うが、「下克上アゲイン」を合言葉に、伊東ロッテがパ・リーグ覇者に挑む。

攻めの継投で白星をたぐり寄せた。2点リードの6回、唐川が連打で無死一、三塁とされると、伊東監督は迷わずに内を投入した。「ピンチになったら即、代えようと思っていた」。内は浅村の犠飛で1点を献上したが、続く秋山を二ゴロ併殺に。傾きかけた流れを一気に引き戻した。

オキテ破りの起用だった。セットアッパーの内を6回から投入するのが異例なら、右肘、右足首など相次ぐ故障に悩まされる“ガラスの右腕”を2イニング投げさせたのも異例だ。だが、負けたら終わり。先のことを考える余裕はなかった。試合後、指揮官は「ちょっと早かったけど、あそこは内で行こうと思っていた。もう1イニング行ってくれて助かった」と頭を下げた。

“Vカット”で白星をもぎ取った。CS第1S開幕を控えた10日、全体練習を終えたQVCのロッカールームから歓声と笑い声が上がった。今江らが内の後頭部をバリカンでV字形にカットしていたのだ。「気に入ってます。プロは目立ってナンボなんで」と内。強気の投球と奇抜過ぎる髪形で、まばゆい輝きを放った。

ページトップ

涌井、ロッテ!国内FA権行使し移籍へ[報知]

西武・涌井秀章投手(27)が、今オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使する意思を固めたことが14日、明らかになった。西武は過去にFA宣言後の残留を認めておらず、権利を行使すれば、他球団への移籍が確実視される。出身地の千葉に本拠地を置き、かつての恩師・伊東勤監督(51)が率いるロッテが、本格的な調査を開始。この日、クライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(S)を戦ったライバル球団が、移籍先の最有力に浮上した。

レオの大黒柱が、FA権行使を決断した。涌井は、6月14日に出場選手登録日数が8年に到達し、国内球団への移籍が可能となるFA権を取得。昨オフの契約更改では、球団から「2年5億円以上」の複数年契約を提示されたが、これを拒否。単年契約を結んでおり、権利行使に支障はない。

西武は過去にFA宣言後の残留を認めていない。和田(中日)、細川(ソフトバンク)ら、権利を行使した選手はすべて他球団へ移籍。涌井のFA宣言は移籍が前提になる。

移籍先の最有力候補が、ライバル球団のロッテだ。今季は3位でシーズンを終えたものの、2ケタ勝利投手が不在と先発投手の駒不足は深刻。07年、09年に最多勝を挙げた涌井の存在は、今オフ最大の補強ポイントに合致する。

涌井は今季、リリーフで防御率1.40と抜群の安定感を発揮する一方、先発では3勝5敗、防御率5.70。先発としては不本意な成績に終わったが、ロッテの球団関係者は「先発として再生できる」と、09年に沢村賞を獲得した右腕を、スターターとして高く評価している。

さらに、涌井にとって伊東監督は西武時代の恩師。1年目から積極的に起用され、3年目の07年には17勝で最多勝を獲得した。本拠地の千葉・松戸市出身でもあり、地元密着の球団方針にも合致する。FA権を行使した場合、ロッテは即獲得交渉へと名乗りを上げる構えだ。

チームは14日のCS第1S第3戦でロッテ(西武D)に1−4で敗れ、今季の全日程が終了した。試合後、涌井件は「今、聞くことじゃないでしょ。負けてすぐ、そんなこと言っているアレじゃないし」と慎重に言葉を選んだ。実績十分の右腕がFA宣言すれば、ロッテ以外の球団が獲得に乗り出す可能性もゼロではない。今後の動きから目が離せなくなったが、ロッテが最有力なのは言うまでもない。

フリーエージェント(FA)
「国内」と「海外」がある。セ、パ各リーグの選手権試合期間中に145日以上出場選手登録されたシーズンを1シーズンとして計算。合計8シーズンに達すれば「国内FA」の資格を取得(07年以降のドラフトで入団した大学生・社会人選手は7シーズンで資格を取得)。合計9シーズンに達すれば「海外FA」の資格を取得できる。出場選手登録日数が145日に満たないシーズンは、出場選手登録日数をすべて合算し、145日に達したものを1シーズンとする。一度、FA権を行使し、その後球団と契約した選手は、出場選手登録が4シーズンに達したときに「海外FA」の資格を取得する。
涌井秀章(わくい・ひであき)
1986年6月21日、千葉・松戸市生まれ。27歳。横浜高2年時には1学年上の成瀬(現ロッテ)の2番手として03年センバツ準V。04年夏の甲子園8強、国体V。同年ドラフト1巡目で西武入団。今季はシーズン終盤で抑えに転向。終盤10試合連続登板、6日連続セーブをマークして、逆転2位の立役者となった。185センチ、85キロ。右投右打。独身。年俸2億2000万円。

ページトップ

先制弾の鈴木、ベテラン活躍に刺激…「全力プレーするしかない」[スポニチ]

5回に先制ソロ本塁打を放ち、チームに勢いをつけた24歳の鈴木。「1戦目にベテランの方々の大きな背中を見せてもらったので、若い自分は全力でプレーするしかないと思っていて、それがたまたま本塁打になってくれた」と38歳の井口と37歳のサブローが本塁打を放つなどベテラン陣がチームを引っ張ったCS第1戦を引き合いに出して喜びを口にした。

第1戦がロッテの大勝、第2戦が西武の大勝と一方的な試合を2戦終えて迎えた第3戦。ロッテ・唐川、西武・牧田の両先発投手が無失点投球を続ける中で、「侑己(唐川)が頑張って投げていたので、何とか塁に出てチャンスを作りたいと思って打席に入った」という。そして、1ボールからの2球目を右翼スタンドへ。「本当は三遊間にゴロというイメージだったが、ライトに飛んでくれた。ロッテファンを見てガッツポーズが出た」と苦笑いまじりに振り返った。

ロッテは3年前の2010年にパ・リーグ3位から日本一に上りつめた。今回はその再現に期待がかかる。24歳の若武者は「この勢いのまま宮城でも勝ちたい。“2013年の下克上”をと自分の中では思っているので、ファンの皆さまと一緒に勝ち上がりたいです」と“下克上アゲイン”を宣言した。

ページトップ

古巣撃破で疲労困憊、伊東監督苦笑い「少し休ませてください」[スポニチ]

古巣・西武を下してのファイナルステージ進出に、ロッテの伊東監督は「西武は勢いのあるチームでプレッシャーはあったが、今日は笑ってやろうと言っていた」と振り返った。

1、2戦目から一転、息詰まる試合展開に疲労困憊の様子で、ファイナルステージについて聞かれると「少し休ませてください」と苦笑いだった。

ページトップ

ロッテ、短期決戦に強さ発揮[サンスポ]

ロッテは2004〜06年に実施したプレーオフも含め、短期決戦で強さを発揮している。4度出場しているが、第1ステージと呼ばれていた05年と07年、ファーストステージに名称が変わった10年と今回の全てで最初のステージを突破した。05年と10年は、そのまま勝ち上がり、日本シリーズを制している。

ページトップ

ロッテ・井口、貴重な一発「いいところで出たね」[サンスポ]

ロッテの井口が第1戦に続き、貴重な一発を放った。1−0の6回、牧田の初球を中越えに運んだ。リードを広げる効果抜群の打撃に「いいところで出たね」と手応えを口にした。

初戦の1回に先制アーチをかけるなどファーストステージの3試合で9打数3安打4打点。ファイナルステージ進出の原動力となったベテランは、チームに第2戦の大敗を引きずる雰囲気はなかったという。「楽しめてできた」と充実感たっぷりの様子だった。

斉藤投手コーチ
「唐川にいけるところまでいってもらって、何かあったら内と考えていた。」(継投に)
里崎
「唐川はスライダーが良くて安心感があった。内は球に勢いがあった。」(投手陣に)

ページトップ

ロッテ・唐川「ほっとした」粘りの投球で充実の表情[サンスポ]

ロッテは前日に15失点した投手陣が踏ん張り、勝利を引き寄せた。

CS初先発の唐川はスライダーが鋭く、打者に的を絞らせなかった。走者を出しながらも粘りの投球を見せた右腕は「何とかゲームをつくることができてほっとした」と充実した表情だった。

2−0の6回無死一、三塁から登板した2番手の内も好投。浅村に犠飛を許したものの、続く秋山を力のある直球で二ゴロ併殺に仕留め、流れを渡さなかった。2回無失点の好救援に「最低限の仕事はできた」と胸を張った。

ページトップ

ロッテ“下克上”再現だ!接戦制しCSファイナル進出[サンスポ]

2010年の“下克上”日本一の再現だ。パ・リーグ3位のロッテが同2位・西武を下し、17日から始まる楽天とのCSファイナルステージ進出を決めた。

ロッテは井口、鈴木の本塁打などでリードを奪うと、先発の唐川が6回途中1失点と好投。後を受けた中継ぎ陣も西武の反撃を断ち、逃げ切った。前日15得点した西武は浅村の犠飛で1点をあげたのみで拙攻に泣き、CSファーストステージで敗退した。

西武は牧田、ロッテは唐川が先発した。

ロッテは3回、1死から根元の左前打と岡田の投前犠打で2死二塁としたが、井口が遊ゴロに倒れて得点ならず。

西武はその裏、鬼崎の中前打とヘルマンの四球で1死一、二塁としたが、片岡が三ゴロ併殺に倒れ得点はならず。

ロッテは5回、鈴木が右越えにソロを放ち、1点を先制した。

ロッテは6回、井口がバックスクリーン左に飛び込むソロを放ち2−0とした。西武の牧田は悔し涙を浮かべながらここで降板。西武の2番手は高橋。

西武はその裏、片岡の左中間二塁打と栗山の左前打で無死二、三塁。ここでロッテは2番手・内をマウンドへ。続く浅村は右犠飛を放ち西武が1点を返した。

ロッテは8回、岡田が死球で出塁。1死後、西武は抑えの涌井をマウンドに送った。続く今江の打席で岡田が二盗を試みると西武の捕手・炭谷が悪送球し三進。今江が四球を選び1死一、三塁とすると続く角中が右中間適時三塁打を放ち、2点を追加した。

ロッテは9回、守護神・益田が登板。西武の攻撃を無失点に抑え、試合を締めくくった。

鈴木
「(先発の)唐川が一生懸命投げていたので、何とか1点入れてあげたかった。本塁打の打席は何とか甘い球を打ちにいこうと思っていた。三遊間を抜こうと思っていたが、打球が上がっていきました。打球がロッテファンのいるところに飛んでいってくれたのでよかったと思う。頼りになる先輩方の背中を見させている。仙台に行ってもこの勢いで勝ちたい。」

ページトップ

内が好救援6回ピンチしのいだ[ニッカン]

ロッテ内竜也投手(28)が好救援でピンチをしのいだ。2点リードの6回無死一、三塁、先発唐川に代わって登板。4番浅村には犠飛を許したが、5番秋山を併殺に仕留め、リードを守った。

「(ピンチは)毎度毎度のことなので、抑えてやる、打たれたくない、としか思わなかった。(故障のためシーズンの)半分しか出ていないので、仙台で頑張りたい」と話した。

ページトップ

唐川「やっと順番回ってきた」[ニッカン]

ロッテ唐川侑己投手(24)がファイナルステージ進出に貢献する好投を見せた。

6回途中1失点でCS初勝利を挙げた。3年前のCSは登板機会なし。今回も連勝なら登板機会がなくなる3戦目の先発を言い渡されていた。「やっと順番が回ってきた。投げたい気持ちが強かった。最初から開き直っていたので、ピンチでも楽しく投げられた」と振り返った。

1、3、4回と得点圏に走者を背負いながらも、マウンド上では笑顔さえ見せていた。「自分よりチームが勝てたことが嬉しい」と、笑顔で話した。

ページトップ

角中「失投を一発で」涌井撃ち[ニッカン]

ロッテ角中勝也外野手(26)が8回1死一、三塁から、2点適時打を放った。

西武4番手涌井の初球直球を引っ張り、右中間を破る三塁打だ。「失投を一発で仕留めることができました」と話した。

CSは初体験だったが「もっと緊張するかと思ってました」と、さらり。昨年の首位打者は、さすがの落ち着きぶりだった。

ページトップ

益田CS初セーブ「しびれた」[ニッカン]

今季のセーブ王、ロッテ益田直也投手(23)が、9回を無失点に抑えて、CS初セーブをマークした。

最後は2死一塁、金子をカウント1ボール2ストライクからの内角直球で見逃し三振。

「今年1番しびれました。1安打打たれましたし、良かったのは最後の直球だけです。最後のボールを、いつでも投げられるようにしたい。CSで楽天に勝てるよう、頑張ります」と話した。

ページトップ

唐川6回途中1失点「ギリギリ」[ニッカン]

ロッテ先発の唐川侑己投手(24)は5回0/3を投げ1失点。6回は片岡と栗山に連続長単打を許し無死一、三塁のピンチを招いたところで2番手の内にマウンドを譲った。

「こういう負けたら終わりという状況での試合でしたが、この緊張感を逆に楽しんで投げることができました。短いイニングでしたが、周りの人にも助けられて、ギリギリではありますが、何とかゲームは作ることができてホッとしています」と、マウンドを降りた後にコメントした。

ページトップ

井口が2点目のソロ放つ[ニッカン]

ロッテ井口資仁内野手(38)が、6回にチーム2点目となる本塁打を、バックスクリーン右に放った。5回は先頭打者の鈴木が先制ソロ。6回も先頭で、井口が決めた。「打ったのはストレート。(鈴木)大地の一発でベンチの雰囲気もかわり、(唐川)侑己が次の回をしっかり3人で流れを完全に持って来てくれた。自分もいい流れで打席に入ることが出来た。バッティングがどうこうではなく、チームが勝つか負けるか。勝つために束になって戦うだけ」とコメントした。

ページトップ

鈴木先制弾「入って良かった」[ニッカン]

ロッテ鈴木大地内野手(24)が5回、右翼席へ先制の1号ソロを放った。右腕を突き上げて一塁を回り、飛びはねるようにベースを1周した。

「変化球にうまく体が反応してくれました。入るか微妙でしたが、入ってくれて良かったです。こういう舞台で試合ができる喜びをかみしめてグランドに立っています。初戦は先輩方が頑張ってくれたので、次は若い選手がチームを引っ張ってチームを勝利に導けたらと思っています」。

ページトップ