わたしはかもめ2015年鴎の便り(2月)

便

2月3日

京大田中2度目ブルペン力まず50点→60点[ニッカン]

力まなかった。ロッテのドラフト2位、田中英祐投手(22=京大)が3日、今キャンプ2度目のブルペンに入った。前回1日は力み過ぎて投げ終わりに頭がぶれて、帽子が7度落ちた。この日はバランス良く投げることを意識。直球のみ81球を投げ、帽子は1度も落ちなかった。自己採点は前回より10点増え60点。着実に、前進した。

工夫は、最初から明らかだった。田中は初めて組む田村を相手に立ち投げから始めたが、まずは「(今年)初めて」のセットポジションを選んだ。10球後に、いつものノーワインドアップで6球。ここで田村に座ってもらったが、再びセットで4球。その後ノーワインドアップに戻し61球。全て直球で計81球投じた。

「今日はバランス良く、力を抜いて投げました」と意図を明かした。セットから投げ始めたのは、力まずにバランス良く投げる意識を確認するため。かいはあった。前回あった抜け球はわずかで、全体的に低めに集まった。帽子は1度も落ちなかった。前回登板後、55〜56センチから53〜54センチにサイズを縮めたとはいえ、投げ終わりに軸がぶれて頭が大きく回る場面も減った。

静から動へのメリハリは0コンマ何秒の差に表れた。「リリースで力を入れるのが1番大事」と意識。左足を上げ、捕手方向に踏み出して着地するまでの時間を計測すると、多くが2秒以上、長い時は2秒6もあった。前回は1秒7〜2秒1が大半。投げ急がず、股関節に乗せた体重を前に移動させた。「やりたい投球ができた。自分が見えていたかなと思う」と納得。前回の計51球より30球増えても「今日の方が楽」。力みが消えた成果だ。

伊東監督は「前より安定感があった。自分で考えながらやっている。修正が利くのかな。実戦タイプ」と評価を上げた。「これを続けていきたい」と言った田中の自己採点は、前回の50点から増えて60点。ルーキーが反省点を自ら顧みた。その結果のプラス10点だった。

ページトップ

ロッテ・李大恩、初ブルペン30球で自信満々「できあがっている」[サンスポ]

新外国人の李大恩(イ・デウン)が初めてブルペンに入り、捕手を立たせて30球を投げた。「体調はいい。捕手は座らせなかったけれど、もう肩はできあがっている」と自信満々。伊東監督は「きれいな回転の直球ではなく、ツーシーム系のように動く。日本の打者には打ちづらいと思う」と先発候補右腕に期待を寄せた。

ページトップ

ロッテD2・田中、ブルペン80球、飛ぶ帽子小さくして「60点」[サンスポ]

ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=が3日、沖縄・石垣島キャンプでブルペンに入り、80球を投げた。

「60点です。(体の)バランスもよく、力を抜いて投げられた。低めの球も伸びて強かった」。

初日の初マウンドは頭の軸がブレて、帽子を7度飛ばすなど自己評価は50点。この日は帽子のサイズを(55−56センチ)→(53−54センチ)に一回り小さくして臨んだ。京大生だけに頭は使いよう!?帽子は1度も飛ばず、フォームも安定した。

練習後と夕食後に1日2度、約30分間ずつ交代浴をするなど疲労回復を重視。4日は初の連投も視野に入れる。

伊東監督は「首の振りが小さくなった。前回よりはるかにいい球の確率が高かった」と納得。頭を切り替えて、どんどんと前に進む。

ページトップ

京大くん、もう帽子“落ちない”、頭ブレ修正でバランスも◎[スポニチ]

ロッテのドラフト2位・田中(京大)が早速、悪癖を克服した。昔から投球時に帽子を飛ばす癖があり、キャンプ初日は45球のうち7球で帽子が飛び、頭のブレを首脳陣から指摘された。この日は60球投げて帽子は一度も落ちず「前回に比べて落ち着いてブルペンに入れた。丁寧に投げてバランスがだいぶ良くなった。これを続けていければ」と振り返った。

帽子のサイズも「55〜56」から「54〜55」にワンサイズダウン。「ちょっときつかった」こともあったが、まずはフォームを安定させるために、あえて変化球を投げなかった。前回「50点」だった自己採点も「60点」にアップ。頭脳派右腕の修正力に、投球を見守った伊東監督も「頭の振れ幅が少なくなって、いい球を投げる確率が高くなった」と評価していた。

ページトップ

韓流新助っ投が初ブルペン、イ・デウン「状態はいい」30球[スポニチ]

ロッテに新加入したイケメン韓国人右腕イ・デウンが初めてブルペン入りした。立ち投げで直球のみ30球。1メートル88の長身から力のある球を投げ込み「状態はいい。捕手は座らせていないが、ほぼ出来上がっている」と手応えを口にした。

最速154キロの直球は打者の手元でツーシーム気味に動くくせ球で、伊東監督は「回転がきれいじゃない強い球は打ちづらい」と先発の柱として期待した。

ページトップ

ロッテ田中、秀才ぶりで帽子飛ばさず[デイリー]

ロッテ・ドラフト2位の田中英祐投手(22)=京大=が3日、キャンプ2度目のブルペン入り。初日は緊張と力みから不満足な内容だったが、この日は高い修正能力を発揮する優等生ぶりを見せた。

ほろ苦い初日の投球から一転、力みの抜けた球が、ミットに吸い込まれた。「前回は緊張しすぎた。バランスよく、力を抜いて投げることを意識しました」。あえてオール直球で、原点の外角低めにこだわった。前回はフォームの乱れから帽子が7度も飛んだがこの日はゼロ。「今日みたいな投球を続けたい」と笑顔を取り戻した。

実は帽子を1サイズ小さいものに替えていたが、伊東監督は「首の振りも前回より小さくなっていた。球自体も今日の方がいい球がいっていた」とうなずき、「自分で考えながらやっている。順応性を持ち合わせていて修正が利くタイプの投手」と頭脳派右腕の才能を絶賛した。

視察に訪れた楽天・関口スコアラーは「低めに球を集める力を持っている。想像以上に能力のある投手」と評した。2度目のブルペンで取り戻した信頼と輝き。2回連続で赤点は取らない秀才の一端だ。

ページトップ

ロッテD2田中は反省点活かす!伊東監督、修正能力褒める[サンスポ]

ドラフト2位ルーキー田中(京大)がブルペンで2度目の投球を行った。力みが目立ち、帽子が飛ぶ場面もあった前回の反省から、この日は「バランス良く、力を抜いてというのを意識した」という。抜けるような球も少なく「ある程度、外の低めにいっていた」と納得顔だった。

投球を受けた捕手の田村は「低めに強い球が来ていた。受けていて手も痛かった」と驚きを口にした。見守った伊東監督も「前回より、いい球がいっている度合いがはるかに高かった」と修正能力を褒めた。

ページトップ

ロッテ、精力的に盗塁練習、加藤「30盗塁は達成しないと」[サンスポ]

昨季はチーム盗塁数がリーグ最少タイの64にとどまったことから、野手陣が精力的に盗塁のスタート練習に取り組んだ。「スタートで決まるぞ」と声を掛けながら指導した清水外野守備走塁コーチは「打って勝てるチームじゃない。こういうこともやっていかないと」と説明した。

快足が持ち味ながら、昨季98試合で5盗塁だった加藤は「1年間出続けたら、30盗塁は達成しないといけない。常に次の塁を狙わないと」と意欲をにじませた。

ページトップ

ロッテ・田中、バランス修正で帽子安定[デイリー]

ロッテ・ドラフト2位の田中英祐投手=京大=が、キャンプ2度目のブルペンで頭脳派右腕らしい修正能力を発揮した。

キャンプ初日のブルペンでは投球フォームを乱し、帽子が7度も飛ぶシーンがあったが、この日はゼロ。実は帽子を1サイズ小さいものに替えていた裏側もあったが、原点に戻って直球オンリーで外角低めだけを狙い続けた。

「前回は緊張しすぎた。今日はバランスよく投げられた。力を抜いて投げることを意識しました。今日みたいな投球を続けたい」と笑顔を取り戻した。

伊東監督も「首の振りも前回より小さくなっていた。順応性を持ち合わせていて、修正が利くタイプの投手」と評価した。

2回続けて赤点を取らないのが京大生。技術プラス頭脳。両方を組み合わせて、合格点を勝ち取った。

ページトップ

ロッテ1位中村「楽しかった」豆まき[ニッカン]

ロッテのドラフト1位、中村奨吾内野手(22=早大)が3日、節分の豆まきを行った。赤鬼の仮面をかぶった報道陣に、同2位の田中英祐投手(22=京大)とともに豆をぶつけた。「楽しかったです」と笑顔。鬼役を慮ってか、豆は軽く投げていた。

ページトップ

ロッテ新加入イ・デウン初日本Cは充実[ニッカン]

ロッテ新加入のイ・デウン投手(25=カブス傘下マイナー)が3日、今年初めてブルペン投球を行った。立ち投げで30球を投げ、「良い感じです」。

初の日本キャンプにも「ロッテは雰囲気が良いと思う。(食事も)全部、美味しいです」と、充実した毎日を送っている。

ページトップ

伊東監督、開幕投手「誰にでもチャンス」[ニッカン]

ロッテ伊東勤監督(52)の沖縄・石垣島キャンプ3日目の総括は次の通り。

今キャンプ2度目のブルペン入りをした田中について。「(前回は落ちた)帽子が1回も落ちなかったね。サイズダウンしたのと、バランスを考えて投げたと(本人が)言っていた。安定して良いボールがいっていた。今日の方が良かったね」。

初めてブルペンに入ったイ・デウンについて。「立ち投げだったけど、期待できそうな球を投げていたね。アメリカでやって来ている。きれいなストレートではなくて、ツーシームかな。直球を動かしている。その中で、力のある直球もあった。たまに、外にカット気味の球も。初めての割には、まずまず。期待できると思う」。

同じくブルペン入りした石川について。「順調にいっていた。貫禄があるね(笑い)。(本人に)『ベテランみたいやな』と言ったよ。体もでかくなった。開幕投手の候補の1人として、順調にやってもらいたい」。

開幕投手争いについて。「先発に入っている人は、そういう意識を持って欲しい。誰にでもチャンスはある。誰とは決めていないし、最後まで分からない」。

走塁練習について。「盗塁が少ないし、得点も多くない。走れる人が多いのに、意外と走る人が少ない。意識して、誰でも走れる攻撃スタイルをつくりたい」。

ページトップ

ロッテ田中2度目ブルペン力みなし65球[ニッカン]

ロッテのドラフト2位、田中英祐投手(22=京大)が3日、今キャンプ2度目のブルペンに入った。

立ち投げの後、田村に座ってもらい、直球のみ65球を投げた。「低めに球が伸びて、強くいけたのは良かったと思います。力を入れることなく、腕も振れました」と自己評価。力みが出た前回1日の投球と比べ、全体的にバランス良く投げていた。

ページトップ

ロッテ田中が意識する投手[ニッカン]

◇野球の国から取材メモ:THE NEWCOMER大学編

ロッテ田中は昨年春、神宮球場のバックネット裏にいた。京大野球部の仲間たちと、試合を観戦していた。東大野球部の知り合いを通じて手配してもらったチケットは早慶戦のもの。マウンドには有原が立っていた。6回に逆転2ランを浴びる、有原にとっては悔しい試合だったが、テンポ良く投げる有原の姿が、田中にとっては印象深かった。

その後、昨年6月の大学日本代表選考合宿で3日間ほど生活を共にした。近くで見る有原の球は、やはり迫力があったという。この取材の時も有原のことを聞くと絶賛だった。「普通に、ケガさえなければできるんじゃないかなと思います。全体的な完成度が高い。何でも放れて、真っ直ぐにあれだけ力があれば、(プロでも)ある程度勝てるんじゃないかなって個人的には思ってます」。成功を疑わなかった。

田中はライバルというものを意識したことがないという。これまでの野球人生でも「コイツには負けたくない」というような相手はつくらなかったそうだ。だから、有原についても「誰かをライバルには見立てないのでライバルではないけど、投げるところは見てみたい。あんまり投げ合う相手のことは意識しないんですが、いい投手と投げ合うとテンポがいいので投げやすいというのはあります」。早慶戦で投げていた有原を思い起こしていたのかもしれない。

ライバル関係のアングルは否定されたが、同期の2人が投げ合う姿を野球ファンなら期待するだろう。全く違う野球環境で育った対照的な2人の関係は興味深い。これまで交わらなかった2人の野球人生は、ここから大きな絡みを持って進むことになるかもしれない。

ページトップ

ドラ2田中、2度目のブルペンで手応え「いい感覚」[報知]

ロッテのドラフト2位ルーキー・田中英祐投手(22)=京大=が3日、石垣島キャンプで2度目のブルペン入りを果たした。

必要以上に力んでしまった1度目のブルペンを反省し、外角を狙って真っ直ぐのみを65球。「いい感覚だった。自分のことを冷静に見ながら投球できたので、よかった」と手応えをつかんだ様子だった。

節分のこの日はドラフト1位の中村=早大=と、恵方巻きに見せかけたロールケーキを食べ、「できるだけ1軍で長く、故障しないように」と願いを込めた。

ページトップ

伊東監督、2年目石川に期待「開幕候補の1人」[報知]

ロッテの伊東勤監督(52)が3日、石垣島キャンプでブルペン入りした2年目の石川歩投手(26)に期待した。

昨季チーム唯一の10勝を挙げ、新人王となった石川。ブルペンで49球を投じた右腕の貫禄に、伊東監督は「ベテランみたいだな」と声をかけた。「1年やった自信があるんでしょう。下半身がどっしりした感じがする。開幕候補の1人として、順調にやっていってもらいたい」と期待した。

石川が捕手を座らせたのは今季初めて。「いい感じには来てます。いいオフを過ごしてこれたので」と話した。オフには反復練習で投球フォームを磨き上げ、体重も約7キロ増。「いいバランスで投げられると思った」と手応えも感じていた。

ページトップ

イ・デウン、初のブルペン入り、伊東監督「期待できる」[報知]

ロッテのイ・デウン投手(25)=カブス傘下3A=が3日、石垣島キャンプで初めてブルペン入りした。

捕手を立たせて30球。「私は元々、ボールがちょっと曲がる」と、クセはあるが力強い直球のみを投げ込んだ。マイナー通算40勝の右腕は「(米国より)日本のマウンドの方が柔らかく感じます。でも、そんなに気にする部分ではない」と話した。

これまで本格的な投球はまだ見ていなかったため、「謎の韓国人」と表現した伊東監督も「ボールは期待できる球を投げてましたね。150キロは出るでしょう。(先発として)頭に入れてる投手」と期待した。

ページトップ

統一球、月1回納品前に品質検査、反発係数基準を「目標値」に[スポニチ]

日本野球機構(NPB)は3日、統一球に関する規則でセ、パ両リーグのアグリーメント(申し合わせ事項)を1日付で一部改正したと発表した。

改正点は、第2条(統一試合球の基準)と第3条(統一試合球の規格検査)。第2条で反発係数の基準を「0.4034〜0.4234」に収めるとしていたのを「0.4134」を目標値とすると改め、第3条で納品後の抜き打ちだった規格検査を月1回納品前に行うとした。

基準値については、選手会からも反発係数の許容幅が狭く「違反」が生じやすいことが混乱を招くと指摘。上下限の規定を撤廃し、目標値とするよう求めていた。

規定はなくなるが、今後も従来の範囲内のボールを使用する。また、規格検査は基準値を上回るボールが開幕直後に発覚した昨年4月以降は納品前に実施しており、NPB・井原敦事務局長は「納品前に行うことで基準を外れたボールが入って来ないようにし、品質確保、安定供給できる」と説明した。

ページトップ

NPBが規定を改正、反発係数基準値の上下限を撤廃[サンスポ]

日本野球機構(NPB)は3日、統一球の規格や検査方法に関するセ、パ両リーグのアグリーメント(申し合わせ事項)を1日付で改正したと発表した。「0.4034〜0.4234」としていた反発係数の基準を「0.4134を目標値とする」と改め、上下限への言及を撤廃した。

反発係数の許容幅が狭く「違反」が生じやすいことが混乱を招く一因として、日本プロ野球選手会が上下限の規定をなくすよう要望していた。上下限の規定はなくなるが、今後も従来の範囲に収まる球を使用する。

また、各球場で保管する球を抜き打ちで抽出して行っていた検査を、納入前に行う方式に変更した。昨季、開幕直後に基準外の球が見つかったことを受けて納入前検査を実施している。

ページトップ

ルーキー達が、節分に願いを込めて豆まきを実施![千葉日報]

千葉ロッテマリーンズのドラフト1位ルーキーの中村奨吾内野手(早稲田大)とドラフト2位の田中英祐投手(京都大学)が3日、石垣島春季キャンプの練習後、室内練習場横の公園スペースにて報道陣が用意した恵方巻きを真似た恵方ロールを口にした。また、「福は内」、「鬼は外!」と鬼のお面を被った報道陣に向けて豆まきを行った。

中村は「このように大々的に豆まきをするのは初めて。とにかく1年間、怪我なく無事にプレーをすることと1軍で活躍することを祈りながら、豆をまきました」と答えた。また、この日、石垣島キャンプでは2度目のブルペンに入った田中も「実家が兵庫なので、恵方巻きを食べる習慣は子供の時からありました。でも、恵方ロールは初めてです。自分も怪我なく1年間、投げる事。そして1軍にいることを願っています」とコメントした。

石垣島春季キャンプ第1クールは明日4日で終了。初めてのプロ生活に疲れはある2人だが、与えられたメニューをしっかりとこなし、1軍生き残りをかけてアピールを繰り返している。

ページトップ

[千葉魂]今年こそ、鈴木、主将の決意、反省点生かしチーム牽引[千葉日報]

1月31日。石垣島の選手宿舎で行われていた1、2軍の全体ミーティングが終わろうとしていた。「そして最後に」。伊東勤監督は、一呼吸を置くと続けた。「今季もチームリーダー、キャプテンは鈴木大地にやってもらう」。その時、鈴木大地内野手の顔が引き締まった。強い決意がみなぎった。指揮官から初めて直に2年連続のキャプテンに正式に指名された瞬間だった。

「選手、スタッフ、フロントの方、みんなが集まる1年の最初のミーティングの締めに伝えていただいた。それは身が引き締まるものがありました。不安はまったくありません。やってやるぞという思い。去年の反省をしっかりと生かしてやっていきたい」。

昨年11月末に木更津市内で行われた球団納会。鈴木は、指揮官と言葉を交わした。「どんな1年だったか?」。その問いに率直な思いで答えた。「キャプテンとしてなにも出来ませんでした。引き受けた時から、厳しいことはあると思っていました。でも、想像以上にキツかったです」。沈黙が少しあった後、鈴木は頭を下げた。「もし可能なら、来年もキャプテンをやらせて欲しいと思っています」。その決意、強い思いに指揮官も2年連続でのキャプテン指名は決めていた。ただ、あえてこの段階での明確な回答は行わなかった。「そうか」。一言だけいうと、肩をポンとたたいて、その場を終えた。

それから2ヶ月。地獄のキャンプを宣言している伊東監督は全員を集めたミーティングの場で、誰がリーダーとしてこのチームを引っ張るかを高らかに宣言した。屈辱の4位からの巻き返しを狙うマリーンズのキーマンに、昨年に続いて鈴木を指名した。強い期待と信頼を込めて送り出した。背番号「7」もまた指揮官の粋な演出が嬉しかった。

「人にキャプテンの座を譲りたくはなかったし、譲るつもりもなかった。今日、みんなの前で指名していただいてまた、やるぞという闘志が湧いてきました。昨年の反省点を生かして、いい時も悪い時もあるだろうけど、チームを引っ張っていきたい」。

思い返せば、昨年は色々な人に支えられて役割を全うした。時にはベテランの福浦がマウンドで投手に声を掛ける大事さを教えてくれた。連敗でチームが落ち込んだ時、サブローが目で合図を送ってくれた。「今こそ、キャプテンがげきを飛ばす時じゃないか」と。そして選手だけのミーティングを開き、みんなで意見を出し合った。前年のキャプテン・岡田も自分の経験をもとに色々なアドバイスをしてくれた。それらの教えを今年は自分のものに変えて的確に声を掛け、みんなで話し合いの場をつくるつもりだ。

「明日からキャンプが始まる。どのように臨めばいいかのイメージは出来ている。このチームの持ち味は1つになった時の結束の強さ。若手からベテランまでいろいろな選手がいる中で、それを引き出したい。今年は本当に楽しみ。監督がおっしゃるように熱く、勇ましく、そして泥くさい気持ちをもってやっていく。いつでもその精神は忘れない」。

キャンプ開始前夜。鈴木は1人、部屋でバットを握っていた。そしてあえてチームスローガンがプリントされたポスターを目に見えるところに貼った。それを眺めながら目標としている未来像を思い描いてみた。それはやはり優勝をした瞬間だった。マウンドに選手が集まる。鈴木も定位置から駆け寄る。歓喜の胴上げ。若い自分に期待し、信頼してくれた伊東監督を輪の中心で胴上げする。それこそが今年の大目標だ。大学では何度も味わったあの優勝のうれしさ、尊さ。全ての苦しさが報われる時。鈴木大地がチームを引っ張る。2015年、新生マリーンズがスタートした。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

ページトップ