わたしはかもめ2015年鴎の便り(5月)

便

5月19日

埼玉西武3−2千葉ロッテ(西武プリンス)

西武が連敗を3で止めて再び首位に立った。0−0の5回に栗山が先制打を放つなど先行しながら2度追い付かれた。それでも7回に浅村の適時二塁打で3−2とした。3番手の武隈が3勝目。ロッテは涌井が粘れず3連敗を喫した。

123456789R
千葉ロッテ0000011002
埼玉西武00001110x3

◇6戦連続複数安打

当たりが止まらない。千葉ロッテの清田が1回に右前打、7回に適時二塁打を放ち、6試合連続の複数安打をマークした。外角の直球を右中間に運び、スタートを切っていた荻野を生還させた。

「小さくなって当てにいくより、振っていくことが持ち味」と、力を込める市柏高出身の29歳。昨季わずか24試合の出場にとどまった鬱憤を晴らすかのように、快音を響かせている。

◇浮上へ、続く厳しい戦い

2010年以来となる自身4連勝を狙った涌井に黒星がついた。千葉ロッテは今季2度連敗を止めているエースが登板したが、この日は止められなかった。13日のソフトバンク戦で今季初の3連勝とした直後に3連敗。浮上へ、厳しい戦いが続いている。

ここまでリーグ2位タイの5勝を挙げていた背番号16。好調を維持している要因の1つが持ち味である伸びがあり、力のある直球が戻ってきたこと。「押せるかがバロメーター」と話すボールについて、この日も落合投手コーチは「きている」とみていた。

ただ高く、中盤につかまった。点の取られ方が悪かった。味方が追い付いてくれた直後に勝ち越しを許してしまった。6回は歩かせる必要がないのに中村に四球、7回は秋山に左中間二塁打。いずれも先頭打者の出塁をきっかけに失点を招いてしまった。

「うちでエースと言われるピッチャー。よく頑張ってくれた」。7回途中3失点。伊東監督はそうねぎらった上で「ブルペン陣も疲れがきている。踏ん張って欲しかったが」。

むしろ、監督が苦悩を浮かべたのは状態が上がらない7番デスパイネ。2度の好機で凡退し「下位で楽に打たせているが、好きなようにやられている。打線を考えます」。スタメン落ちもにおわせた。

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ロッテ涌井4敗目…「直球が高めに」[デイリー]

リーグトップタイの6勝目を狙ったロッテ・涌井だが、7回に勝ち越しを許し4敗目。2度の同点をフイにし「最初から直球が高めに浮いていた」と唇をかんだ。

伊東監督は、追加点の好機であと1本が出なかった打線を嘆き「なかなか主砲が起きてくれない。外す?それしかない」とデスパイネのスタメン落ちを示唆した。

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ロッテ3連敗、伊東監督、主砲不振に「外すしか」[ニッカン]

ロッテは3連敗となり、伊東勤監督(52)はアルフレド・デスパイネ外野手(28)の不振を嘆いた。

2回は無死一、二塁で三振。8回は1死一、二塁から遊ゴロ併殺に倒れ、ことごとくチャンスをつぶした。

「主砲がね。なかなか起きてくれない。下位の方で楽にと思っているんだが、内容が変わっていない。スイングできていないし、好きなようにやられている。期待している分、ベンチは沈むんだよね。(外す)それしかないでしょう。打線は考えます」とスタメン落ちを示唆した。

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ロッテ・清田、6戦連続マルチも3連敗に「チームが負けたら悔しい」[サンスポ]

1番・清田が2安打し、6試合連続でマルチ(複数)安打を記録した。1回先頭で右前打すると、7回は右中間へ一時は同点となる適時二塁打を放った。しかし、1点を追う9回は右飛で最後の打者となり「タイミングが取れなかった。ほんの少しだけ狂った」。3連敗に「自分が打っても打たなくても、チームが負けたら悔しい」と肩を落とした。

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ロッテ、涌井で連敗ストップならず、「踏ん張っていたけど」と伊東監督[サンスポ]

ロッテのエース涌井はチームの連敗ストップを託されたが、粘り切れずに7回途中3失点で4敗目を喫した。序盤から140キロ台後半をマークした速球は走っていた。「高めに浮いていた。最初から高かったので、打たれるかなと思っていた」と反省した。

6回で100球を超えたが、2−2の7回にもマウンドに上がった。伊東監督はリードしていれば継投も考えていたと言い「あの回を何とか、という気持ちで送り出した。何とか踏ん張っていたけど」と悔しそうだった。

伊東監督
「1本出れば、という試合が続いている。下位で楽に、と思っているけど打撃の内容が変わっていない。」(不振のデスパイネに)
清田
「2打席目に三振したけど、うまく切り替えられている。いつもならずるずるいくところ。」(6戦連続の複数安打)
クルーズ
「ホームでタッチプレーになるかと思った。一瞬の差だけど、悪い判断だった。」(6回に適時二塁打を放つも、三塁を狙って走塁死)

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デスパ悪いね…ロッテ今季最多の借金5、伊東監督は我慢限界[スポニチ]

ロッテの主砲・デスパイネがチャンスをことごとくつぶして3連敗。2回無死一、二塁の先制機で空振り三振。1点を追う8回1死一、二塁は遊ゴロ併殺に打ち取られた。4打席とも走者がいる状況で1四球を選んだだけ。

チームは11安打でわずか2得点。借金が今季最多の5となった伊東監督は「眠れる主砲が起きない。もう外すしかない」と我慢の限界という様子だった。

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伊東監督、デスパのスタメン落ち示唆「スイングができていない」[報知]

ロッテの伊東勤監督(52)が19日、デスパイネのスタメン落ちを示唆した。

キューバの大砲は西武戦(西武プリ)の8回1死一、二塁で初球を遊ゴロ併殺打とするなど、3打数無安打。得点圏に走者を置いて2度凡退するなど好機を生かせなかった。

チームは3連敗で今季最多タイの借金5となった。指揮官はデスパイネについて「なかなか起きてくれない主砲が一本打ってくれたら、という試合が続いている。(スタメン落ち?)それしかないでしょう。下位で楽に打たせようと思っていたが、考えすぎて自分のスイングができていない」と話した。

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独立Lと学生の交流を緩和へ[デイリー]

日本学生野球協会は19日の理事会で、四国アイランドリーグplusとルートインBCリーグが合同で設立した日本独立リーグ野球機構と覚書を交わし「学生野球資格を持たない者との交流に関する規則」の一部改正を決めた。今後は日本野球機構(NPB)所属の球団、選手に限られた交流が緩和され、独立リーグ機構の球団、選手にも認められる。

これで12月1日から翌年1月31日まで母校施設での練習などが可能となる。

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[千葉魂]涼しい顔で温かい気配り、チームの中心に涌井[千葉日報]

なにげない、ちょっとした気遣いが嬉しかった。心に響いた。木村優太投手がプロ初勝利を挙げた4月8日のオリックス戦(京セラドーム)を振り返った。

「あれって思いましたよ。みんな、何しているんだろうって」。

5回を投げて被安打4、1失点。プロ7年目でようやくつかんだ待望の初勝利を振り返るヒーローインタビューを終えると三塁側ベンチに戻り、仲間達とハイタッチをした。よく見ると、そこにこの日、登板予定のない先発投手達もいた。通常、遠征先では、その日に投げない先発投手はベンチ入りメンバーから外れていることから練習を終えると、宿舎に戻り、その後の調整を行ったりする。だが、この日は涌井秀章を中心に先発投手達が試合終了までロッカーで待ってくれていた。

「何でいるんだよ?」。木村が笑いながら問いかけると1歳年下の涌井も笑った。「だって、木村さんの初勝利だから。勝利の握手をしないと。一緒に喜びを分かち合いたかった」。ちょっとぶっきら棒に、照れくさそうに。そう言ってくれた。それがなんとも嬉しかった。

「みんな、待ってくれていて。勝つかどうかも分からないのに…。待ってくれて、握手をしてくれた。それだけのことだけど、本当に嬉しかった。みんなの手が温かくて、仲間っていいなあと思いました」。

相手の心に残るような心配り、気遣いができる人。それが涌井なのだ。マウンドで投げるポーカーフェースからは想像ができないが、随所にそのような場面と出くわすことがある。黒沢翔太、田中英祐。今季、1軍でプロ初先発をした投手には緊張をほぐすように言葉をかける姿をよく見かけた。「家族も見に来るよね?」。プロ初先発する選手の両親が良い席で観戦できるようにと自身が購入しているQVCマリンフィールドの年間指定席をプレゼントした。さりげないその心配りが、若い選手達はなんとも嬉しいのだ。

「こちらからも色々と質問をさせてもらいました。気にかけていただいた。ピッチングも、振る舞いもいつかは、ああいう風になりたいと思う」。

現在、2軍で必死にもがいている田中は背番号「16」から、受け取ったアドバイスの数々を胸に刻んでいる。2試合を投げて防御率13.50。プロの厳しさを味わって、2軍に降格をした。ショックと悔しさに打ちのめされていた時、1通のメールが届いた。涌井からだった。「今は全てが勉強。色々な人の話を聞き、アドバイスをもらって、頑張って」。先輩の言葉がスッと胸に入ってきた。すると不思議とショックよりも、色々なものを吸収して成長しようという前向きな気持ちが芽生えた。

「涌井さんからは『ウエートも大事だ』というような話もいただいています。おっしゃるように毎日、勉強をして、1軍でチームに貢献できるようになりたい」。

ロッテ浦和球場で再会をした田中はすでに精力的な様を取り戻し、一歩一歩、前に進んでいた。先発登板後も小谷正勝投手コーチと試合の反省会を行っていた。何が悪いか、どう悪いか。今はチェックし、修正し、試す。そんな作業を繰り返している。あの夜、先輩からもらったメッセージを忘れずに、勉強の日々を過ごしている。

涌井のマウンドさばきはいつでも堂々としている。ピンチにも涼しい顔をしている。だからバックを守る選手も安心できる。チームが窮地の時、いつもこの男が流れを変えてくれる。時には後輩にサラッと喝を入れる。涌井の開幕勝利から始まった2015年シーズン。マリーンズの中心にはいつも背番号「16」がいる。その安心感は計り知れない。シーズンはまだ始まったばかり。ここから多くの感動と、一方で困難も待ち構えている。それらを乗り越えることで、またたくさんのドラマが生まれる。それが何かは分からない。ただ、その中心には涌井がいる。それは間違いない。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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