わたしはかもめ2015年鴎の便り(5月)

便

5月26日

広島7−4千葉ロッテ(尾道)

広島の前田が7回1失点で4勝目を挙げた。低めの制球が良く毎回の8奪三振。打線は3回にエルドレッドの二塁打で1点先制、4回と5回に1点ずつ。1点差に追い上げられた直後の8回は丸が満塁本塁打。ロッテは涌井が5敗目。

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ロッテ伊東監督、涌井は「慎重になりすぎてた」[ニッカン]

ロッテは交流戦初戦を落とし、2連敗を喫した。

先発の涌井が6回9安打3失点で5敗目。4四球1死球も与え、全体的にリズムが悪かった。

打線は6回以降、追い上げたが、8回に3番手の松永が2死球と自らの失策で無死満塁を招き降板。代わった金森が丸に満塁本塁打を打たれ、試合を決められた。

伊東勤監督(52)は、涌井について「いつもと違った。慎重になりすぎていた。もっと、どんどん攻めていけば。用心して自分の投球ができなかった」と評した。

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ロッテ・クルーズ「試合はまだまだ」反撃の適時打[ニッカン]

ロッテのルイス・クルーズ内野手(31)が適時三塁打を放った。

0−3の6回2死二塁で、広島前田の直球を振り抜いた。右中間を破る適時三塁打で1点を返し「しっかり速いボールを上からたたくことができたね。この1点で相手投手のリズムが変わってくれたらいいね。試合はまだまだ。次の打席へ準備しておくよ」と話した。

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ロッテ石川が一般女性と結婚「家族のために結果を」[ニッカン]

ロッテは26日、石川歩投手(27)が結婚したことを発表した。

25日に一般女性(東京都在住の元会社員で、富山県出身。年齢は非公表)との婚姻届を提出した。石川は球団を通じ「昨日、2人で無事に入籍を済ませました。これからはより責任、自覚を持って行動をしていきたい。今まで以上に野球に集中できる環境になるので、家族のためにもしっかり結果を出せるように頑張ります」とコメントした。

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DeNA筒香、ロッテ鈴木が「ビックリマン」に変身[ニッカン]

DeNAは26日、ロッテと「ビックリマン」のコラボグッズを限定販売すると発表した。

「湾岸シリーズ」として開催される29日からの交流戦ロッテ3連戦の初日に発売が開始される。3月のオープン戦期間中に発売された第1弾に続き、今回の第2弾は筒香とロッテ鈴木の両キャプテンがビックリマンのヒーローに姿を変えて登場。Tシャツやステッカーシールなどのグッズが販売される。

筒香は「ビックリマンになれるなんて夢のようです!とてもレアなグッズなので、このグッズを持ってファンの皆様が応援してくれたら嬉しいです。湾岸対決については、やはり同じ関東球団という意味で負けられない戦いだと思います。神奈川のプライドを持って戦いたいです。交流戦も今のチームの勢いをそのままに、何も変えることなくベストを尽くして臨めばおのずと結果は着いてくると思います。結果を意識して、チーム一丸となって交流戦での優勝も目指していきます!」と球団を通してコメントした。

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ロッテ交流戦挑発ポスターグッズ29日販売[ニッカン]

ロッテは26日、交流戦挑発ポスターグッズを29日から販売することを発表した。

この日から、QVCマリンや千葉県内の施設で、交流戦の対戦カード別ポスターを貼り出している。今年のポスターは、プロレスがテーマ。グッズも、プロレスをフィーチャーしたものとなっている。

価格はいずれも税込み。各セ・リーグ球団の挑発文言、マスクのデザインなどがプリントされたグッズとなっている。

マリーンズストアのプラザ店、ホームプレート店、海浜幕張店、およびオフィシャルオンラインショップで販売する。

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ロッテ・涌井、3失点5敗目…1回先頭に死球を与えるなど5四死球[サンスポ]

先発の涌井は6回9安打3失点で5敗目(5勝)を喫した。1回先頭に死球を与えるなど5四死球(4四球、1死球)と制球が乱れ「リズムに乗れなくて、(1度も)3者凡退で終われなかったのが敗因です」と反省。伊東監督はエースで落としたチームの連敗に「普段やっていることができない。細かいミスが多くて最低な試合だった」と嘆いた。

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「いつもなら決まる外角低めの直球が、抜けたり引っかけたりしていた。」(涌井について)

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ロッテ・石川、一般女性と結婚「家族のためにも頑張ります」[サンスポ]

ロッテは26日、石川歩投手(27)が25日に一般女性(年齢非公表)と結婚したと発表した。

お相手は同郷の富山県出身で、東京都在住の元会社員。昨季の新人王は球団を通じて、「これからはより責任、自覚を持って行動をしていきたい。今まで以上に野球に集中できる環境になるので、家族のためにもしっかり結果を出せるように頑張ります」とコメントし、飛躍を誓った。

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ロッテ・涌井、リズム悪く5敗目「チームを乗せられなかった」[サンスポ]

ロッテの涌井は6回3失点で5敗目を喫した。5四死球を与え「チームをリズムに乗せられなかった」とテンポの悪い投球を反省した。

前田との投げ合いで、3〜5回と1点ずつを失った。立ち上がりから走者を背負う展開に、伊東監督は「いつもと違って慎重になりすぎていた」と言い、涌井は「3人で終われなかったのが敗因」と敗戦の責任を背負い込んだ。

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ロッテ、8回に痛い4失点…伊東監督「最低の試合」[サンスポ]

ロッテは1点差に追い上げた直後の8回、一気に突き放された。失策も絡んで満塁とされ、丸に一発を浴びた。伊東監督は「最低の試合」と厳しかった。

8回は松永が2死球と自身のバント処理のミスもあって、無死満塁とされた。代わった金森が1死後にグランドスラムを許した。

伊東監督は指名打者制のない難しさも口にした。0−2の5回1死三塁で8、9番が凡退し、無得点。「追い上げることができれば状況が変わった」と嘆いた。

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ロッテ“五右衛門”石川が結婚!「より責任、自覚を持って行動していきたい」[サンスポ]

ロッテが26日、石川歩投手(27)が一般女性と結婚したことを発表した。

石川は25日に婚姻届を提出。お相手は東京都在住の元会社員で富山県出身で、石川とは同郷になる。「昨日、2人で無事に入籍を済ませました。これからはより責任、自覚を持って行動をしていきたい。今まで以上に野球に集中できる環境になるので、家族のためにもしっかり結果を出せるように頑張ります」とコメントした。

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伊東監督「最低の試合」…涌井、不慣れなマウンドに足すくわれた[スポニチ]

不慣れなマウンドに投手陣が足をすくわれた。ロッテ先発の涌井は初回先頭の田中に死球を与えるなど2回までに4四死球を与え、「攻撃のリズムをつくることができなかった」と6回9安打3失点で5敗目を喫した投球内容を反省した。

中継ぎ陣も、1点差の8回から3番手で登板した松永が2死球と悪送球で満塁とし、4番手の金森が丸に満塁本塁打を浴びてダメ押しされた。地方球場での交流戦初戦。伊東監督は「最低の試合だった。涌井は慎重になり過ぎていた」と厳しい表情だった。

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昨季パ新人王のロッテ石川、結婚を発表「家族のためにも結果を」[スポニチ]

ロッテは26日、昨季パ・リーグ新人王の石川歩投手(26)が結婚したことを正式発表した。お相手はプロ入り前から交際を続けてきた1歳年下の一般女性で、25日に都内の区役所に婚姻届を提出した。

石川は球団を通じて「昨日、2人で無事に入籍を済ませました。これからはより責任、自覚を持って行動をしていきたい。今まで以上に野球に集中できる環境になるので、家族の為にもしっかり結果を出せるように頑張ります」とコメントした。

パートナーは地元・富山県出身で、出会いは高校時代。その後、交際に発展して、プロ2年目でついにゴールインした。遠距離恋愛だったが、すでに都内で新婚生活をスタートさせている。

13年ドラフト1位でロッテ入りし、ルーキーイヤーはチーム最多の10勝を挙げて新人王に輝いた。プロポーズは昨季終了直後の昨年10月で「結婚してください」とシンプルに思いを伝えたという。石川は2年目の今季もローテーションの柱としてフル回転。既に4勝を挙げている。

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ロッテ、“湾岸対決”で「ビックリマン」グッズ限定発売[スポニチ]

ロッテは26日、DeNAと「ビックリマン」のコラボレーショングッズを、限定販売することを発表した。交流戦期間中の5月29日の“湾岸対決”初日に発売する。

3月のオープン戦期間中に第1弾として「ビックリマンステッカーシール」を発売。今回は第2弾として、両チームの選手が登場。それぞれキャプテンとしてチームを引っ張る鈴木大地選手(ロッテ)と筒香嘉智選手(DeNA)がビックリマンのヒーローに姿を変えて、交流戦での“湾岸対決”を盛り上げる。

鈴木は「ビックリマンのキャラクターにしていただき、大変光栄です。特徴的で、とても似ていると思います。週末にQVCで行われる横浜DeNA戦ではぜひこのグッズを手に入れていただきたく思います。私も交流戦でこのシールのように存在感を出していきたいと思っています」とPR。

グッズはQVCマリーンフィールド内の各ショップなどで販売される 。

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ロッテ、交流戦恒例「挑発ポスター」グッズを29日から発売[スポニチ]

ロッテは26日、交流戦恒例の「挑発ポスター」グッズを5月29日より発売することを発表した。

今回のテーマとなっている「プロレス」をフィーチャーしたマスクタオルマフラー、マスキングテープ、ハメパチキーホルダー、Tシャツなどで、セ・リーグ各球団の挑発文言、マスクのデザインなどがプリントされたグッズとなっている。

マリーンズストアのプラザ店、オフィシャルオンラインショップなどで販売される。

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ロッテ涌井フラフラ6回3失点で5敗目[デイリー]

6イニングで131球を費やしてしまったところに、エースの苦しみが表れていた。6回3失点、5四死球。本来のキレとテンポを欠いたロッテ・涌井は、今季5敗目を喫した。

「守備からリズムをつくっていかなきゃいけないのに、3人で終われなかった。これが敗因」。3者凡退で仕留めたイニングはなし。前田との投げ合いだけに、野手のリズムを崩さないことを心掛けていた涌井は自らを責めた。

地方球場特有のマウンドの違いには「普通でした」と話したが、涌井らしさは陰を潜めた。女房役の田村は「いつもは右打者のアウトコース低めに決まっていたのが、引っかかったり抜けたりした」と振り返った。

エースの降板後も、8回に中継ぎが2死球と失策を足場に、丸に満塁被弾。チームにとって手痛い黒星となった。

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ロッテの石川投手が結婚[デイリー]

ロッテは26日、石川歩投手(27)が25日に富山県出身の女性と結婚したと発表した。昨季の新人王の石川は球団を通じ「より責任、自覚を持って行動していきたい」とコメントした。

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石川、一般女性と結婚を正式発表「家族のためにもしっかり結果を」[報知]

ロッテは26日、石川歩投手(27)が結婚したと正式発表した。

お相手は石川と同郷の富山県出身の一般女性(本名、年齢非公表)で、25日に都内の区役所に婚姻届を提出した。

昨季は新人王、今季も先発の柱としてチームを引っ張る石川は「昨日、2人で無事に入籍をすませました。これからはより責任、自覚を持って行動していきたい。今まで以上に野球に集中できる環境になるので、家族のためにもしっかり結果を出せるように頑張ります」と球団を通じてコメントした。

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「交流戦挑発ポスターグッズ」29日から発売[報知]

ロッテは26日、交流戦挑発ポスターグッズを29日から発売すると発表した。マリーンズストアのプラザ店などで販売される。

ロッテが交流戦恒例としている交流戦挑発ポスターは7回目で、今年はプロレスをテーマに作成。巨人に対して「炸裂! 打線がGメGメソバット」など、痛快な技名を各球団のレスラーに浴びせている。今回のグッズもプロレスをフィーチャーしたものになっている。

販売されるのは以下のグッズ。マスクタオルマフラー全7種(税込1600円、セ・リーグ各球団バージョンと総合バージョン)、マスキングテープ全8種(税込500円、各球団文言バージョンと技バージョン、マスクデザインバージョン)、ハメパチキーホルダー全6種(税込300円、セ・リーグ各球団バージョン)、Tシャツ2種(税込3000円)。

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里崎満弾、打線爆発、岡田美技3連発…ロッテ交流戦三大名場面[スポニチ]

26日からはいよいよ、セ・パ交流戦がスタート。2005年から始まり、今年で11年目を迎える交流戦は、昨季までの24試合から、今季は18試合と、6試合少なくなる。そして、交流戦期間で勝利数が多いリーグに、今秋のドラフト会議でのウエーバー優先権が与えられたり、賞金をわけあったり、セ・リーグvsパ・リーグというリーグ間での対決が色濃くなった。

2005年、2010年と日本一に輝き、今年も“ゴールデンイヤー”として期待されていたロッテだが、ここまでは波に乗れていない。しかし、2005、2006年と連覇するなど、交流戦の相性はよく、これまで、ファンの心を熱くするような試合、プレーをみせている印象が強い。交流戦開幕に先立ち、そのロッテの交流戦名場面を振り返ってみよう。

◇里崎、雨の神宮で2年連続の逆転満塁弾

昨季、ファンから惜しまれつつ引退した里崎智也。ポストシーズンで何度も見せた勝負強さは、交流戦でも際立っていた。2006年6月18日、雨が降る神宮球場で行われたヤクルト戦。3−5と2点リードされていた5回表2死満塁で、打席には里崎。藤井秀悟の投じた高めのストレートを振り抜き、打球はそのままライナーとなってレフトスタンドに吸い込まれていった。この一発で逆転したロッテはそのままリードを守り、8−7で勝利した。

そして、2007年6月24日。前年同様に雨が降り続く神宮球場でのヤクルト戦。スコアは1−3で迎えた8回表、またも2死満塁の場面で、里崎に打席が回る。シコースキーがフルカウントから投じた低めのストレートをすくい上げると、打球は高々と上がりロッテファンの待つレフトスタンドへ。2年連続となる逆転満塁ホームランでチームを勝利へと導いた。里崎は翌2008年も、神宮球場で行われたヤクルト戦で逆転2ランを放つ活躍を見せている。ちなみに、神宮球場はこの日も雨が降っていた。

◇1イニング21得点のプロ野球新記録

2005年の日本一で浸透した、ハマれば止まらないロッテの「マリンガン打線」。その究極的な破壊力を見せたのが2009年6月11日、千葉マリンスタジアム(現QVCマリンフィールド)で行われた広島戦の6回裏だ。まずは、福浦和也がヒットで出塁すると、1死後に井口資仁のセンター前ヒット、続く橋本将がライト前へのタイムリーヒットを放ち、まず1点。そこから、ヒットと四死球の連続で、次々と得点を重ねていく。

結果、この回の攻撃は打線が二回り(大松尚逸がNPB史上初となる1イニング3打席に立つ)する打者20人、12安打、4四死球で、1イニング15点のNPB記録を更新した。ほかにも10打数連続安打、14者連続得点など、記録ずくめの攻撃となった。試合は23−2でロッテが圧勝。さらにロッテは2010年5月22日のヤクルト戦でも20得点を奪っている。

◇岡田、巨人戦でファインプレー3連発

現在、ロッテの選手会長を務める岡田幸文。外野守備の名手としてプロ野球ファンに広く知られているが、そのきっかけとなったのは2011年の交流戦だった。

6月15日、東京ドームで行われた巨人戦に1番・中堅手でスタメン出場した岡田に次々と打球が飛んでくる。2回裏、阿部慎之助の放った右中間フェンスを直撃するような打球を、俊足を飛ばして追いつき、ジャンピングキャッチ!フェンスに激突しながらも決してボールは離さなかった。5回裏には坂本勇人が放った左中間への打球をグラブの先で捕球するランニングキャッチ!!さらに8回裏、さすがにこれは抜けるだろう、という小笠原道大の右中間への打球に対して、岡田はセンターの定位置から猛然とダッシュし、見事なダイビングキャッチを魅せた。この立て続けのファインプレーにロッテファンのみならず、ライトスタンドの巨人ファンも拍手で称えた。

前年の日本シリーズ第7戦で、日本一を決める決勝打を放って知名度が上がった岡田。今度は、自身の得意分野である華麗な守備を、注目が集まる巨人戦で披露したことによって、「岡田の外野守備はスゴい!」というイメージを多くの野球ファンに焼き付けた。この年の岡田は、シーズン全試合出場を果たし、パ・リーグ記録にあと2に迫る351刺殺を記録し、ゴールデングラブ賞を受賞した。

試合数が減ったことで、違うリーグの選手との対戦に、より意気込む選手が増えるかもしれない。普段、交わることのない対戦による化学反応で、どんなサプライズ、ビッグプレーが起こるか楽しみだ。希少価値が高くなった交流戦を、ロッテファンはもちろん、それぞれの球団のファンも見逃してはならない。

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[千葉魂]手紙に込めた感謝の思い、脇本、祖父母のために恩返し[千葉日報]

気が付けば、便箋4枚にもおよぶ手紙になっていた。脇本直人外野手は手紙を書いた。寮の自室で2時間ぐらい、一心不乱に書き続けた。それはここまで育ててくれた祖父母への感謝の手紙だった。

「ちゃんと手紙を書いたのは久しぶり。高校時代のチームメートみんなで話をして、いつもサポートしてくれた家族にそれぞれが手紙を書いて渡そうという話になったんです。苦戦しました。でも、自分の思っている事をただ、そのまま、書こう。そう思いました」。

悪戦苦闘しながらも、自らの思いの全てを素直に書いた。そして3月に行われた卒業式前日。野球部の送別会に出席した祖父母に直接、手渡した。そこには気持ちのこもった太い文字で、感謝の気持ちがビッシリとつづられていた。手紙を書いたのは2度目。中学校の卒業式の際も同じように書いて手渡した。18年間、ずっと育ててくれてありがとう。最後は力強い字で「ありがとう」で締められていた。

「高校まで卒業できたのも、プロに行けたのも2人のおかげ。この世界で恩返しをしたい気持ちが強いんです。メールとかではなくて、手紙で、自分の字で感謝の気持ちを伝えた方が相手に伝わるのではないかと思いました」。

脇本がまだ記憶にも残っていないほどの小さい時に両親が離婚。祖父・桂太郎さんと祖母・淑子さんが孫6人を親代わりとなって育ててくれた。経済的にも決して余裕のある環境ではなかった。だが、高校まで好きな野球を続けさせてくれた。その愛情は脇本には痛いほど伝わっていた。

ドラフトでマリーンズに指名され、スカウトが学校に挨拶に訪れた時。脇本は祖父母と一緒に現れた。車椅子の祖母を気遣うように、段差のある玄関から上がる際はずっと祖母の手をしっかりと、握りしめていた。取材に訪れた報道陣に「契約金をもらったら、どうするか?」と問われると、「祖父母のために車を買ってあげたいです。今、あるじゃないですか。小回りが利いて、運転が簡単な車。それを買ってあげたいです」と目を輝かせながら答えた。そして約束通り、プロ入り後、赤色のビッツをプレゼントした。その車で群馬からロッテ浦和球場に3回ほど、孫のユニホーム姿を見に来てくれた。その時も時間を見つけて、祖母の車椅子を押しにいく脇本の姿があった。

脇本は祖父母を「パパ」、「ママ」と呼んでいる。育ててくれた2人を両親のように思っている感謝の思いが、そうさせている。そして今も家族でいる時は、そう呼んでいる。だから手紙の冒頭は「パパ、ママへ」で始めた。2人への定期的な電話は今も欠かさない。

そんなパパとママへ、1日でも早く恩返しをしたい気持ちは強い。しかし、今、2軍でプロの壁にぶち当たっている。そのレベルの差に愕然とさせられる。失敗し、ミスをし、怒られる事も多い。その度にへこむ。落ち込む。自信をなくす。それでも、色々な思いが若者を奮い立たせる。夜遅く、寮のウェート場で真っ暗の中、バットを振る日課は今も続けている。

「この世界は想像以上に厳しい。でも、それは言ってはいけない事。頑張ります。ボクはやらないといけないから…」。

試合後、つらい日々に少しうつむき加減に脇本は両手を握りしめながらあらためて強い決意を口にした。手紙に込めた感謝の思い。ここまで優しく見守り続けてくれた祖父母に恩返しをするためにはこんなところで弱音を吐く訳にはいかない。歯を食いしばって、一歩でも前に進むしかない。そんな決意が感じられた。

もし、自分を見失いそうになった時は、思い出せばいい。あの日、文章を書くのが苦手なのに、便箋とペンを買いに行き、机に向かって書き続けた思いの数々を。パパとママが入団会見で見せた嬉しそうで、優しい笑顔を。背番号「62」は走る。色々な人の思いを胸に、ガムシャラに生きる。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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