ロッテは1−1の4回に井上の二塁打で1点を勝ち越すと、6回にも井上の二塁打などで3点を加えた。新人の佐々木が6四球と苦しみながらも5回3安打1失点でプロ初登板勝利を挙げた。日本ハムは拙攻が響き、1得点に終わった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
北海道日本ハム | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
千葉ロッテ | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | x | 5 |
広角に打ち分けて、4打点をたたき出した。千葉ロッテの井上が2回に先制の左前打、4回は勝ち越しの右越え二塁打、6回には再び左へ2点二塁打を放った。3打席連続で適時打を記録し「過去にないです」と口元を緩めた。
第1打席は1ボールから、その後はいずれも初球を仕留めた。「前の打者とかを見ていて、最初にストライクの印象を受けた」と、積極的に振っていく姿勢を貫いた。開幕から「7番・一塁」で先発し続け、安打も連日重ねる。「投手にしっかりタイミングを合わせて、入りを意識している」と話す。
2014年に球団64年ぶりとなる新人での開幕4番を務めた。いきなり注目を浴びた経験がある。佐々木を援護し「勝たせてあげたい思いが強かった」と喜んだ。
千葉ロッテのドラフト5位新人、有吉(九州三菱自動車)が6回から2番手で登板し、1回を1安打無失点。リードは1点だったが「6回からいくと言われていたので、気持ちの面で準備しやすかった」。強風にも「影響はなかった」と振り返り、直球で押して勝利へのバトンをしっかりつないだ。
英二投手コーチは「投げたがりで、中継ぎ向き」と大網白里市出身の右腕を評する。3試合目の登板で、初ホールドがついた。キャンプから1軍にいるのはルーキーだと佐々木と自身だけで「同じ日にそういう結果になって嬉しい」。
プロ野球人生を白星でスタートさせた。ロッテのドラフト1位、佐々木千隼投手(22)が日本ハム3回戦(ZOZOマリン)でプロ初登板初先発。毎回の6四球と苦しみながらも、走者を背負ってから踏ん張った。秒速10メートル以上の強い風も利用しながら5回3安打1失点で堂々の勝利投手になった。昨秋ドラフトで、外れ1位では史上最多5球団が競合。注目ルーキーが最初のマウンドで結果を出した。
最後のヤマは自力で乗り越えた。1点リードの5回。佐々木は無死二塁から「1点もやれない」と、西川、大谷を空振り三振。2死一、二塁となり、中田を迎えた。「打席に立つだけですごいオーラがあった」が引かない。2球で追い込み、3球目のスライダーを振らせた。空振り三振を3つそろえ、力強く拳を握った。
本拠地は過酷だった。最大で秒速13メートルの強風は「予定していた以上」。バランスを崩しかけ、序盤は直球が入らない。助け舟は女房役がくれた。田村の助言で、4回からは走者がいなくてもセットで投げた。「(風で)変化球がよく曲がる。田村が有効な球を選んでくれた」。ストライクが入るカーブ、スライダーの割合を増やし、整えた。
悩んで、悩んで、ここまで来た。キャンプ初日は衝撃だった。ブルペンに1歩踏み入れた途端、一斉に視線を感じた。だが、直球がシュートする。「せっかく1位で取ってくれたのに。申し訳なかった」。涌井、石川らそうそうたるメンバーにも「やっていけるのかな」。実戦は抑えても内容が悪い。「思うような球がいかない」と焦った。
考えるしかなかった。宿舎で1人、シャドーをした。ベッドに就いても、思いを巡らした。和らげてくれたのは、周りの人達だ。コーチはもちろん、先輩も気遣ってくれた。オープン戦最後の3月26日。練習中に田中靖に声をかけられた。「1年目のこの時期に悩めるのは幸せだぞ。その悩みがなくなったら、成長したってことなんだから」。試合後、先輩は2軍行きを告げられた。託された言葉に、少し心が軽くなった。
口癖は「僕は下手くそ」。本心だ。「だから練習するしかないんです」。この日も6四球と安定感を欠いたが、打線の援護、バックの守りで切り抜けた。
佐々木 1つ勝つのは大変なことだと感じました。これから、もっともっと成長していければいい。
両親に贈る記念球をしまい、真っ直ぐ前を向いて言った。
ロッテのドラフト1位、佐々木千隼投手(22)が日本ハム3回戦(ZOZOマリン)でプロ初登板初先発。毎回の6四球と苦しみながらも、走者を背負ってから踏ん張った。秒速10メートル以上の強い風も利用しながら5回3安打1失点で堂々の勝利投手になった。昨秋ドラフトで、外れ1位では史上最多5球団が競合。注目ルーキーが最初のマウンドで結果を出した。
昨年12月のロッテ新入団選手発表会で、佐々木が「新人王」に加え「広瀬すずさんと共演」と目標を語った。「名前と同じ『ちはやふる』に出られているので、縁があるなと思って」。競技カルタを題材にした映画「ちはやふる」では主人公の綾瀬千早を演じ、ロッテ本社のCMに出演中。本社担当者は「新人王なら、広瀬すずさんとのコラボを前向きに考えます」と話していた。
ロッテのドラフト1位、佐々木がプロ初登板初先発。5回3安打1失点で堂々の勝利投手になった。伊東勤監督のコメント。
「制球が思うようにいかなかったが、しのいだ。それが持っている力」。
井上が3打席連続タイムリーで4打点。
「1年、続けて欲しいね」。
ロッテ田村龍弘捕手(22)が好リードで、プロ初登板初先発のルーキー佐々木を助けた。
佐々木が強風で直球の制球に苦しむと見るや、スライダー、カーブを増やし、カウントをととのえさせた。「直球は引っかけていた。スライダー、カーブを使ってみたら、1番ストライクが入ったので、それを中心にした」と冷静に判断した。
佐々木については「走者を出してから三振が取れる。良い投手の特長だと思います」と、たたえた。
プロ初登板初先発したロッテ佐々木千隼投手(22)が、5回3安打1失点でプロ初勝利を挙げた。
秒速10メートル以上の強い風が吹く中、6四球と制球に苦しんだ。それでも、要所を抑え、3回に西川に打たれた適時打による1失点に抑えた。降板直後は「正直、マウンドに上がるまで緊張していました。プロとしての第1歩でしたが、内容が全然ですね。良くなかったです。ストレートが思うように投げられず、四球も多かった。球数も多く、ボール自体も自分のボールが投げられなかった。反省、課題が多いマウンドでした」と話した。 お立ち台には、適時打3本で4打点の井上と上がった。「良い内容とは言えない投球でしたが、先輩方が打ってくれて、勝ち投手にしてくれて嬉しいです。最初はすごい風だったけど、(捕手の)田村が利用してくれて助かりました。本当に頼もしいです」と感謝した。
同学年の大谷には初回に1四球を与えたが、その後の2打席は中飛、空振り三振と抑えた。「すごい打者と対戦して、1点もやれないところで三振が取れて良かったです」と喜んだ。
最後にファンへのメッセージを求められると、マイクを手に「こんばんは。初めまして。佐々木千隼です。今日は寒い中、応援ありがとうございました。また次も応援お願いします」と呼び掛け、温かい拍手に包まれた。
ロッテがカードを勝ち越した。
プロ初登板初先発のドラフト1位佐々木が、5回3安打1失点で勝利投手。6回からは、4投手の継投で逃げ切った。
打線は、井上が適時打3本で4打点と打ちまくった。開幕からの4連敗中は全体的につながらなかったが、この日は今季初の2ケタ10安打を重ねた。
伊東勤監督(54)は「チームが連敗して、昨日の勝ちで止まって、今日連勝できたのは大きい。新人(佐々木)が苦労しながら試合をつくってくれた。ルーキーのためにと、野手も必死にやっていた」とチーム一丸の勝利を喜んでいた。
プロ初登板初先発したロッテのドラフト1位、佐々木千隼投手(22)が、5回3安打1失点でプロ初勝利を挙げた。日本ハム斎藤佑樹に投げ勝った。
秒速10メートル以上の強い風が吹く中、6四球と制球に苦しんだ。それでも、要所を抑え、3回に西川に打たれた適時打による1失点に抑えた。
2−1と1点リードを保ち、5回で降板。「正直、マウンドに上がるまで緊張していました。プロとしての第1歩でしたが、内容が全然ですね。良くなかったです。ストレートが思うように投げられず、四球も多かった。球数も多く、ボール自体も自分のボールが投げられなかった。反省、課題が多いマウンドでした」と話した。
ロッテ井上晴哉内野手(27)が先制打を放った。
2回2死二塁で、日本ハム斎藤のツーシームを左前に運び、二塁走者をかえした。
「全体的に低めのボールが多いので、少し高めに目付けしていました。今日は千隼(佐々木)が初登板なので、何とか勝たせてあげたい」と、先発したルーキーを援護した。
ロッテ井上晴哉内野手(27)が先制打に続き、勝ち越し打を放った。
2回に先制打を打ったが、3回に同点に追い付かれた。すると、今度は4回1死一塁で、斎藤から右中間に適時二塁打を放った。
カットボールを捉え「前の打席と一緒で高めに目付けして打ちました。球に逆らわずにうまくはじき返すことが出来ました。強引に行くと引っかけますからね。いい感じで打つ事が出来ました。もう1本、いいところで打ちたいですね。頑張ります」と話した。
ロッテ井上晴哉内野手(27)が、この試合3本目の適時打を放った。
2回の先制左前打、4回の勝ち越し左中間二塁打に続き、2−1の6回無死満塁で2点適時二塁打を放った。
公文の初球を捉え「この打席も同じで高めに意識して、外野フライでもいい気持ちでいました。今日は本当にその意識がいい結果につながっています。チャンスを作ってくれているの前のバッターに感謝です。ごっちゃんです」と話した。
ロッテは6日、売り子アイドルグループ「マリーンズ カンパイガールズ」のミニライブと無料ハイタッチ会を9日の楽天戦(ZOZOマリン)終了後、球場外周ボールパークステージで開催すると発表した。
ハイタッチは事前に参加券300枚をボールパークステージ横の専用ブースで、午後0時から同30分までの時間に配布する。
カンパイガールズのリーダー今井さやかは「新メンバーで迎える初ライブ、とても楽しみです。1人でも多くの方に見に来ていただけると嬉しいです。それでは今日も気合を入れて、ウ〜グビグビ、マリーンズ カンパイガールズです!」と呼び掛けた。
ロッテは6日、日本ハム3回戦(ZOZOマリン)に5−1で勝ち、2連勝となった。先発したドラフト1位・佐々木千隼投手(22)=桜美林大=は強風の中、毎回の6四球と制球に苦しみながらも、「2番・DH」で出場した日本ハム・大谷翔平投手(22)からピンチで三振を奪うなど5回を3安打1失点にまとめた。プロ初登板を白星で飾り、12球団新人で最も早い先発勝利、“ドラ1”の勝利をつかんだ。
熱烈なロッテファンから送られた「千隼!千隼!」の大声援。本拠地でお立ち台に上がった佐々木の表情が緩んだ。
「すごく、気持ちのいい景色です。いい投球内容ではなかったですが、先輩達が打ってくれて勝ち投手にしてくれて、本当に嬉しい」。
秒速13メートルの強風が吹き付けた中でのプロ初登板。フォームのバランスを微妙に崩し、変化球の曲がりを制御できず苦しんだ。毎回の6四球。しかし、走者を背負ってから粘りの投球を続け、三回の1失点にしのいだ。
「(捕手の)田村が風を利用したリードをして、助けてくれた。頼もしい捕手です」。
同学年の田村との共同作業で、15のアウトを積み重ねた。試合途中からカーブを有効に使い、4回からセットポジションでの投球に切り替えたが、いずれも田村のアドバイスによるものだ。
ハイライトは5回1死二塁、大谷を迎えた場面だった。同学年とはいえ、実績では雲の上の存在の強打者を、シンカーで空振り三振に仕留めた。直前のサイン交換で首を2度振ったが「わざと首を振らせた」と田村。大谷の思考に迷いを生じさせた上で、決め球で仕留めた右腕は「最後はそういう(シンカーで仕留める)気持ちがあった」と振り返った。
野球界では無名ともいえる都日野高、桜美林大で実力を蓄え、昨秋のドラフト会議では、外れ1位とはいえ5球団が競合した右腕。試合終了が51分遅く、新人の勝利“一番乗り”は高梨(楽天D9位)に譲ったが、伊東監督は「ピンチで開き直って投げられる。上出来です」とたたえた。
佐々木をプロ初白星に導いた立役者の1人が4年目の井上だ。2回の先制の左前適時打を皮切りに、4回に勝ち越しの右越え適時二塁打、7回には左翼線2点二塁打と、4打数3安打4打点の活躍だ。開幕から6試合連続安打の27歳は「(3安打とも)ファーストストライクをしっかりとらえられた。佐々木に、いいスタートをきらせてあげたかった」とうなずいた。
ロッテの井上が3安打4打点で佐々木のプロ初勝利を援護した。「出だしが大事。自分は悪かったので。いいスタートを切らしてあげたい」と新人の心境を思いやり、奮起した。
2回に左前打で先制点を挙げた。1−1に追い付かれて迎えた4回に適時二塁打を放つと6回には左翼線への2点二塁打で試合を決定づけた。自ら「野球人生でなかったと思う」と言う3打席連続での適時打でチームに勝利を呼び込んだ。
ロッテのドラフト1位・佐々木千隼投手(22)=桜美林大=が先発し、6四死球と制球に苦しみながらも5回を3安打1失点にまとめプロ初登板を白星で飾った。
佐々木は1回、先頭の西川を空振り三振に仕留めプロ初奪三振。続く2番・大谷に四球を与えたが、3番・近藤を二ゴロ併殺打に抑え、上々の立ち上がり。2回は連続四球で無死一、二塁のピンチを作ったが、後続を断った。3回に西川に適時打を浴びプロ初失点。それでも続く大谷、近藤を抑えて、最少失点で切り抜けた。4回は走者を2人出したが、無失点に抑えた。
2回以降は毎回のように走者を出したが、要所を締めた。5回には2死一、二塁の場面で迎えたのは主砲・中田。2球で簡単に追い込むと、日本が誇る長距離砲に物怖じせず3球勝負で空振り三振。佐々木はポンとグラブを叩き、喜んだ。結局、5回を97球、3安打6四死球5奪三振1失点で2番手・有吉にマウンドを譲った。
好投を続ける佐々木に応えるべく打線は“アジャ”井上が2回に先制適時打。1−1の4回には右中間を破る勝ち越し二塁打で新人右腕を援護。「今日は千隼(佐々木)が初登板なので、何とか勝たせてあげたい」と意気込んだ井上は6回にも、2点二塁打を放つ猛打賞で4打点と大活躍だった。
佐々木は初のお立ち台で「凄い気持ちいい景色です。前日から緊張してあまり眠れませんでした。本当に、いい内容とはいえないピッチングでしたが、先輩方が助けてくれて勝ち投手になれました。嬉しいです」と緊張気味に話した。打のヒーロー・井上は「本当に、本当に初勝利をあげたくて。それだけでした」と喜びに浸った。
ロッテは6日、売り子アイドルグループ「マリーンズカンパイガールズ」のミニライブ&無料ハイタッチ会を9日の楽天戦(午後1時開始)終了後、ZOZOマリンスタジアム外周のボールパークステージで開催すると発表した。ハイタッチについては、参加券300枚を正午〜午後0時30分に、ボールパークステージ横(専用ブース)で配布する。
カンパイガールズリーダーの今井さやかは「新メンバーで迎える初ライブ、とても楽しみです。一人でも多くの方に見に来ていただけると嬉しいです」とコメントした。
4日の本拠地開幕戦で女優・土屋太鳳が始球式を行った。見事なノーバウンド投球を見せた後、キャッチボール相手を務めたロッテ・佐々木に「素晴らしい船出となりますよう応援しています。踏ん張ってください!」というメッセージを送った。
翌5日の練習中。佐々木は英二投手コーチや涌井らにこう言われた。「普通、エールは“頑張ってください”なのに“踏ん張ってください”だったな。おまえが走者を出すピッチングをすること、分かっているのかな」。確かにオープン戦では再三走者を背負いながら粘り強い投球。先輩達からのいじりに苦笑いを浮かべるしかなかった。そして、この日も毎回走者を許しながら5回1失点。人気女優の予言通り?に「踏ん張って」手にしたプロ初勝利だった。
ロッテのドラフト1位・佐々木千隼投手(22=桜美林大)が6日、日本ハム戦でプロ初登板初先発し、5回3安打1失点でプロ初勝利を挙げた。楽天の同9位・高梨雄平投手(24=JX−ENEOS)と並び12球団の新人一番乗りとなる白星。1点リードの5回に大谷と中田から空振り三振を奪ってピンチを切り抜け、斎藤との投げ合いにも勝った。昨秋ドラフトで外れ1位として史上最多の5球団が競合した実力を発揮した。
2−1で迎えた5回1死二塁。佐々木の視線の先には、プロ入り初めて2番でスタメン出場した二刀流の大谷がいた。
「1点もやれない場面。直前に1点取ってもらって何とか守りたかった」。フルカウントからの6球目。2度首を振り、マウンドを外した。最後に選んだのは宝刀シンカー。同学年のスラッガーから空振り三振を奪うと、グラブを叩いた。
続く近藤を四球で歩かせた。4番・中田との勝負。スライダーで空振り三振を奪うと、今度は大きく吠えた。5回まで97球。毎回の6四球とピンチを招きながら耐えに耐えた。斎藤に投げ勝ち、プロ初登板初先発でつかんだ初勝利。「嬉しい気持ちはある」と安どの笑みをこぼした。
ZOZOマリン名物の強風は、初回の投球練習中には帽子が吹き飛ぶほどで、普段の倍近い風速11〜13メートル。投球時のバランスが崩れることから、女房役の田村のアドバイスで4回以降はセットポジションから投じた。直球は引っかけ気味でも、シンカーは鋭く落ちた。スライダーは球速を落として曲がりを大きくするなど工夫した。
外れながら5球団が競合したドラフト1位だが、華々しい道を歩んできた訳ではない。佐々木は壁にぶつかる度に努力で乗り越え、成長を遂げてきた。都日野2年時に都選抜メンバー入りすると、チームメートに鈴木(広島)がいた。「衝撃を受けた。全てが凄かった」。意識が変わった。3年時にエースとして8強に導く旋風を巻き起こした。それでも希望していた大学のセレクションに落選。野球をやめることまで考えながら、当時首都大学リーグ2部だった桜美林大に進んだ。雨の日は自由練習だったが、欠かさず姿を見せた。1年後に1部昇格すると、4年時には初のリーグ優勝に導いた。
プロに入っても苦しんだ。2月のキャンプではフォームが安定せず球が荒れた。「ヘタクソなんで、練習しないとダメなんです」とこぼし、全体練習後の誰もいないブルペンで150球以上投げ込んだこともあった。英二投手コーチは佐々木を「まだ6割くらい。完成していない」と評する。
登板間隔が空くため、7日に出場選手登録を外れるが、即戦力の実力を発揮。初めて上がった本拠地のお立ち台で誓った。「日本一のファンの皆さんと、日本一のチームで、日本一を目指してやっていきます」。プロのスタートを切った背番号11に、大歓声が降り注がれた。
「アジャ」ことロッテ・井上が、「人生初」の3打席連続適時打で佐々木を援護した。
2回2死二塁で先制の左前打を放つと、4回には右中間に決勝適時二塁打。さらに6回無死満塁でも左越えの2点打を運んだ。4打点の大暴れに「千隼を勝たせたい思いが強かった。それだけです」と笑顔。自身が新人だった14年は開幕から11打席安打が出ず苦戦。「最初の出だしは大事。(佐々木が)四球で崩れないのは“持ってるな、凄いな”と思った」と称えた。
ロッテの伊東監督は初勝利を挙げたドラフト1位ルーキーの佐々木に対し、「よく粘り強く投げていた」と及第点を与えた。
佐々木はプロ初登板初先発の緊張とスタジアム特有の強風の中、昨年の日本一チームを相手に5回で6四球を与えながらも3安打1失点。降板後には監督自らセットポジションと牽制球についてのアドバイスを送ったそうで「打線もつながりがあったし、非常に投打がかみ合った」と開幕4連敗後の2連勝を喜んだ。
ロッテの「7番・一塁」で先発した井上が右に左に打ち分けて3本のタイムリーを放ち、チームの5得点中4打点をマーク。プロ初登板初先発したドラフト1位ルーキー佐々木にプロ初勝利をプレゼントした。
2回、2死二塁で入った第1打席で日本ハムの先発・斎藤から左前打を放ち先制点を挙げると、1−1で迎えた4回の第2打席では1死一塁の場面で再び斎藤から右翼フェンス下部を直撃する二塁打を放って勝ち越し点。6回の第3打席では無死満塁で2番手左腕・公文から左翼線二塁打を放って2人の走者を迎え入れる3安打4打点の大活躍だった。
「もう…(佐々木に)初勝利をあげたいなと思って。何とかして勝ちたいって思いで打席に立ちました」と井上。勝ち越し打となった4回の二塁打については「何とか気持ちでもっていった」、満塁のチャンスから決定的な2打点となった6回の二塁打については「満塁はちょっと緊張しましたけど、そこも気持ち。何とか初勝利をあげたいっていう気持ちだけでした」と振り返り、5歳下のルーキー佐々木について問われると「本当に…ほんっとうに初勝利をあげたくて。もうそれだけです。もう…もう…可愛いっす」とメロメロ状態で?胸をなでおろしていた。
ロッテのドラフト1位ルーキー、佐々木千隼(ちはや)投手(22=桜美林大)が6日、ZOZOマリンスタジアムで行われた日本ハム3回戦でプロ初登板初先発。日本を代表する強打者の大谷、中田から空振り三振を奪うなど、マリン特有の強風に見舞われて6四球と制球に苦しみながらも5回3安打1失点と合格点の投球を披露し、プロ初勝利をマークした。
今季初登板となった日本ハムの斎藤佑樹投手(28)との投げ合いでも注目を集めた1戦。佐々木は初回、1死から大谷を四球で歩かせたが、続く近藤を併殺打に斬って3人で初回を切り抜けると、2回にも連続四球を与えて無死一、二塁をピンチを迎えながら無失点。その裏に味方打線が1点を先制し、直後の3回に四球と自らの暴投で1死二塁としてから西川に左前適時打を浴びて同点に追いつかれたが、結局、失点はこれだけ。5回で97球を投げ3安打1失点、5三振を奪い、6四球の投球内容で初登板初勝利をマークした。
試合後、3本の適時打を放って4打点をマークした井上とともに初のお立ち台に上がった佐々木は「すごい…気持ちいい景色です」と夢見心地。「前日からすごい緊張してあんまり寝れなかったです」と初登板を振り返り、5回3安打1失点ながら6四球を与えたことで「いい内容とは言えないような投球でしたけど、先輩方が打ってくれて勝ち投手にしてくれたので本当にすごく嬉しいです」と日焼けした顔をほころばせた。
2−1と1点リードで迎えた5回には無死二塁のピンチを招いた。だが、西川を低めのスライダー、大谷を外角のシンカーで2者連続空振り三振。近藤を歩かせ、一、二塁となった後には主砲の中田もスライダー空振り三振に仕留めて無失点で切り抜けると、この回限りでマウンドを降りた。
降板後はベンチで伊東監督からアドバイスを受けるシーンもあったが、内容について聞かれると、視線を迷わせ「なんて言われたっけ…」と小さな声でつぶやくなど初々しさ全開。同学年のスーパースター、大谷から三振を奪ったシーンを「すごい打者と対戦できて…。1点もやれないところだったので三振が取れて良かった」と振り返り、中田を3球三振に仕留めてガッツポーズも見せた5回の場面については「はい、良かったです」と短く振り返った。
ロッテが日本ハムに快勝し、開幕5戦目での今季初勝利から2連勝を飾った。ドラフト1位ルーキーの佐々木が大谷、中田から空振り三振を取るなど5回3安打1失点と好投し、プロ初勝利。ロッテ新人の初登板初勝利は昨年5月21日のオリックス戦で勝利した関谷以来。
ロッテは2回、2死二塁から井上の左前打で先制。1−1で迎えた4回には1死一塁から井上が今度は右翼フェンス下部を直撃する二塁打を放って2−1と勝ち越すと、6回には無死満塁からまたも井上が左翼線二塁打を放って2者が生還。さらに大嶺翔の中犠飛でもう1点を加え、中盤で5−1と4点のリードを奪った。
日本ハムは1点を先制された直後の3回、1死二塁から西川の左前打で1度は同点。今季初登板初先発となった斎藤は6回途中6安打3失点と及第点の結果を残したが、6回無死一塁で斎藤をリリーフした2番手・公文が3連打と犠飛で3人の走者の本塁生還を許し、試合の流れを決定づけた。
ロッテの売り子アイドル「マリーンズカンパイガールズ」が、9日楽天戦の試合終了後、ZOZOマリンスタジアム外周ボールパークステージでミニライブ&無料ハイタッチ会を開催することが決まった。
ハイタッチは事前に参加券300枚をボールパークステージ横(専用ブース)にて12時から12時30分までの時間に配布する。
カンパイガールズリーダー今井さやかは「新メンバーで迎える初ライブ、とても楽しみです。1人でも多くの方に見に来ていただけると嬉しいです。それでは今日も気合を入れて、ウ〜グビグビ、マリーンズ カンパイガールズです!」とアピールした。
ロッテのドラフト1位・佐々木が、プロ初登板初勝利を飾った。
日焼けした顔に笑顔がはじけた。毎回の6四球を与えながら、日本一打線を5回1失点。プロ初登板勝利を手にした佐々木に祝福の嵐が待っていた。「満足できるピッチングではなかったんですけど、勝ち投手にしてくれてすごく嬉しいです」。風速10メートル以上。初回の投球練習第1投で帽子が脱げるほどの強風にも負けず、順風満帆のスタートを切った。
ピンチでこそ、千隼の真骨頂だ。1点を勝ち越した直後の5回1死二塁、同じ22歳の大谷が打席に入った。「何でも1番の選手になりたい」。入団会見で対戦を熱望し、4日のフリー打撃を目を輝かせて見つめるほどこの日を待っていた。「意識する余裕はなかった」。フルカウントから首を振ってシンカーで空振り三振。近藤を歩かせたが、中田からはスライダーで3球三振を奪い、珍しくガッツポーズを繰り出した。
苦しんだ。キャンプから何度も自信を失った。オープン戦で防御率0.59も「自分は投球内容も求められている」。理想が高いあまり、相手ではなく自分と戦い、試行錯誤を繰り返して、知らず知らず目標も口にできなくなった。最終的に首脳陣が開幕ローテ入りを決めたのは「将来を背負う投手。まだ6割ぐらいで、完成していないのが魅力」。たぐいまれなるポテンシャル。前夜から激しい緊張に襲われ、普段から少ない口数がさらに減っても、負けん気は失わなかった。
投げ合った相手は斎藤。思えば、都日野高3年夏の西東京大会で14四死球を与えながら、延長13回、221球の熱投で金星を挙げた相手が早実だった。今後はローテの都合で7日に出場選手登録を外れ、次回は20日のソフトバンク戦(ZOZO)の見通し。「日本一のファンの皆さんと日本一のチームで日本一を目指したい」。ウィニングボールは両親へ。もがきながらも、千隼が未知の世界へ力強く羽ばたいた。
ロッテのドラフト1位・佐々木が、プロ初登板初勝利を飾った。日本ハム打線に6四球を与えながら、5回1失点。母校・都日野高の先輩、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建(44)も観戦に訪れ、喜びを語った。
しびれました。後輩の佐々木君の初勝利、最高です。いずれタイミングが合った時に見に来ようかなって思ってたんですけど、斎藤佑樹選手と投げ合うって聞いて、なおかつデーゲーム。慌てて来ました。偶然にもこの日、母校が春季大会で勝ったら夏のシードを取れる試合(紅葉川戦)があって、八王子市民球場からはしごしました。本当に貴重な1日になりましたね。
佐々木君のピッチング。らしいっちゃ、らしいです。見てる側は我慢。高校時代からこういうピッチャーなんです。最初は4番で外野を守ってたんですけど、マウンドに上がったのを初めて見た時はみんなびっくり。え、ピッチャーできんの?って。案の定、球は速いけど、コントロールが悪くて、この日に近いんです。あの時まさかこんな事になるとは思わなかったです。
本音はどっちも頑張れ、でした。日本ハムは5番の横尾選手も三高(日大三)時代に40〜50試合見た世代なんです。大谷選手とも連絡取ったり、横浜高校の近藤選手、西川選手(智弁和歌山高)とか思い入れのある選手だらけで難しいところでしたけど、やっぱりロッテを応援しました。
普段もおとなしくて、いい子。今後は勝ち星よりも、1年間ローテーションにいてくれるのが1番ですね。守り抜いたら時計を贈る約束をしていますけど、それで上出来だと思います。ロッテのエースはもちろん、いずれは次世代の代表に選ばれてばりばり投げるような、この黄金世代を代表するピッチャーになって欲しいです。
ロッテのドラフト1位、佐々木千隼投手(22)が、プロ初登板。最大風速13メートルの強風の中、5回まで6四球を与えながら、3安打、1失点。勝利投手の権利を持って降板した。
この日は日本ハムとの対戦。同級生の大谷が2番に座り、斎藤との先発対決になった。1点リードの3回に西川の適時打で1点を失ったが、5回は無死二塁のピンチで西川、大谷から連続空振り三振を奪うと、近藤を歩かせ、中田からも空振り三振。97球でマウンドを降りた。「プロとしての第一歩でしたが、内容が全然ですね。良くなかったです。球数も多く、ボール自体も自分のボールが投げられなかった。反省、課題が多いマウンドでした」と反省しきりだった。
「ヨッシャーッ」。ロッテのドラフト1位・佐々木(桜美林大)が思わず右手を握り締めた。5回2死一、二塁。中田を0−2と追い込み、3球勝負の外角スライダーで空を切らせた。
「前の回に点を取ってもらい、1点もやれない場面でした。それを守りたかった」。
プロ初登板初先発で本拠地・ZOZOマリンの手荒い歓迎を受けた。風速13メートル前後の強風。「予想以上だった。初めての経験で強く感じた」と制球に苦しんだ。5回を被安打3ながら、与四球は毎回の6。だが、3回に西川の適時打で1点を失っただけで、大きく崩れなかった。
同級生の大谷には初回に四球を与えたが、同点の3回1死二塁で中飛。1点リードの5回1死二塁でも空振り三振に仕留めるなど、仕事をさせなかった。
「(プロ初勝利は)嬉しいけど満足のいく投球ではなかった。これからも練習しなくては」。
だが、試合途中に風の影響でカーブやシンカーがより大きく変化すると気づき、変化球の多投に切り替えた。この頭脳派投球を伊東監督は「上出来だった。崩れないのは持っている力、粘りでしょう」と称賛した。
12球団新人初勝利の一番乗りはタッチの差で楽天・高梨に譲ったが、踏み出した記念の第一歩が勇ましい。将来のエース候補が、初勝利の記念球を大事そうにポケットにしまった。
ロッテのドラフト1位、佐々木千隼投手がプロ初登板初先発し、5回1失点で勝ち投手の権利を持ってマウンドを2番手の有吉へと譲った。
佐々木は13メートルの強風が吹き荒れる中、制球に苦しみ、与えた四球は6つを数えた。毎回走者を出しながらも失点は3回1死から、四球の走者を暴投で二塁に進め、西川に左前適時打を許した1点になんとかとどめた。97球を投げ、奪った三振は5だった。
プロ初登板に佐々木は「正直、マウンドに上がるまで緊張していました。プロとしての第一歩でしたが、内容が全然ですね。良くなかったです。ストレートが思うように投げれず、四球も多かった。球数も多く、ボール自体も自分のボールが投げられなかった。反省、課題が多いマウンドでした…」と振り返った。
試合はロッテ打線が6回に3点を加え、その差を4点に広げた。
佐々木の後を受けた投手陣も日本ハム打線を無失点に抑えた。
開幕から「7番・一塁」でスタメン出場を続けている井上が打撃も好調だ。
2回、安打と盗塁の鈴木を二塁に置いた2死から左翼へ先制のタイムリー。6試合連続安打で、プロ初先発の新人・佐々木を盛り立てた。「打ったのはツーシームです。全体的に低めのボールが多いので、少し高めに目を付けていた」と話し、さらにこう続けた。
「今日は(佐々木)千隼が初登板なので何とか勝たせてやりたい」。
同点に追いつかれた4回1死一塁から、今度は右越えの勝ち越しタイムリー。「追いつかれたけど、取り返せるようにみんなでつないでいきたい」の言葉を実践した。三塁を欲張ってアウトになったが、左へ右へと打ち分けてロッテの“アジャ”は元気だ。
完全に乗った井上は6回無死満塁でも、左へ2点二塁打と3打席連続適時打をマークし、「打ったのは分かりません。この打席も同じで高めに意識して、外野フライでもいい気持ちでいました。今日は本当にその意識がいい結果につながっています。チャンスを作ってくれている前のバッターに感謝です。ごっちゃんです」とコメントした。
ロッテは6日、球界初の売り子アイドルグループ「マリーンズ カンパイガールズ」のミニライブ&無料ハイタッチ会を4月9日の楽天戦終了後、ZOZOマリンスタジアム外周ボールパークステージで開催すると発表した。
リーダーの今井さやかは「新メンバーで迎える初ライブ、とても楽しみです。1人でも多くの方に見に来ていただけると嬉しいです」と大張り切りだった。そして、「それでは今日も気合を入れて、ウ〜グビグビ、マリーンズ、カンパイガールズです!」と気合いを入れていた。
プロ野球5日のパ・リーグ全3試合が平日デーゲームで行われた。対戦カードは、ロッテ−日本ハム戦(ZOZOマリンスタジアム)、楽天−ソフトバンク戦(Kobo宮城)、西武−オリックス戦(メットライフドーム)。春休み期間中の子供達にも来場しやすい時間帯で、学生らをターゲットにした狙いが感じられる。
5日の3試合それぞれの入場者数は、ロッテ−日本ハム戦が2万5094人、楽天−ソフトバンク戦が2万6298人、西武−オリックス戦が1万5436人。3試合合計は6万6828人だった。中でもロッテは、この日の試合を「春休み子ども祭り」と題して公式HPなどで来場を呼びかけた。
ちなみに、昨年の4月5日も平日の火曜日で、パ全3試合がナイターだった。入場者数はソフトバンク−ロッテ戦(ヤフオクドーム)が3万5165人、オリックス−楽天戦(京セラドーム)が1万8398人、西武−日本ハム戦(西武プリンス)が1万3913人。合計は6万7476人で今回と比べて、そこまでの開きは見られない。
ただ、昨年はヤフオクドームでの観客動員数の占める割合が大きく、他2試合は2万人に届かず。一方、今年は3試合の内、2試合で2万5000人以上を記録している。
特にロッテは昨年3月29(火)、30日(水)の楽天戦でも平日デーゲームを実施。共にQVCマリンでの試合で入場者数は29日が1万9248人、30日が1万6589人だった。今回で2年連続での取り組みとなり、中学生以下には「マリーンズキャップ」を配布することも告知。同球場への昨季1試合平均入場者数が2万0881人だったことから、今回は平均以上の観客数を集めたことになる。
会社員にとって野球観戦しにくい時間である一方、入場者数は健闘したとの見方も。平日デーゲームの試みが、野球ファン拡大に大きな効果をもたらすかもしれない。
「本当に嬉しい」。普段は表情を崩すことの少ないルーキーが、お立ち台で笑みをこぼした。千葉ロッテのドラフト1位新人・佐々木(桜美林大)がプロ初登板し、5回を3安打1失点。初めての白星をマークし「先輩方が打ってくれて勝ち投手にしてくれた」と初々しくチームメートへ感謝の言葉を述べた。
「今まで経験したことがない」という風速10メートルを超える強風の中でのマウンド。直球でストライクが思うように入らず、毎回の6四球と制球には苦戦した。だが、同い年の捕手田村からアドバイスを受け、風で曲がりが大きくなった変化球、特にカーブを決め球に最少失点に抑えた。最後のイニングとなった5回2死一、二塁で迎えた4番中田との対戦では、外へのスライダーで三球三振。激しくほえながらベンチへ向かった。
本人は「四球を出して自分で自分を苦しめた」と反省したが、伊東監督は「ピンチになっても開き直って投げられる。上出来」と粘りを評価。女房役の田村も「良い投手だからこそ、四球を出した後でも三振を取れる」とたたえる。
「今まで先発投手に勝ちがつかなかったが、良い形で勝てた」と指揮官。期待の新人がプロ初勝利を記録しての連勝に、チームの士気も当然上がる。背番号11は「1つ勝つことの大変さが分かった。これからは直球を改善したい」とさらなる躍進へ力を込めた。