ロッテが競り勝った。2−2の6回にウィリー・モー・ペーニャの犠飛で勝ち越し、8回にはペーニャのソロで加点。西野勇士が6回2失点で4月13日以来の2勝目を挙げ、内竜也が16セーブ目。楽天は相手を上回る9安打を放ちながら好機を生かせなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 4 |
東北楽天 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 |
6回5安打2失点で4月13日以来の2勝目を挙げたロッテ西野についての伊東勤監督のコメント。
「序盤はバタバタしたが、回を重ねるごとに腕が振れて良い球を投げられた」。
ロッテが今季初めて月間勝ち越しを果たした。
約5ヶ月ぶりに先発した西野が6回5安打2失点で2勝目。打線は、3回に大嶺翔が同点2ラン。6回にはペーニャが勝ち越し犠飛を放った。ペーニャは8回にはソロを放ち、貴重な追加点を挙げた。
これで、9月は12勝10敗で終えた。開幕から大きく沈んだが、シーズン終盤でようやく白星が先行した。伊東勤監督(55)は「西野は久々にしては、試合をつくれた。4番(ペーニャ)がきっちり仕事をした」と、投打の殊勲者をねぎらった。月間勝ち越しについては「開幕から、こういう試合が出来てればね。勝ち越したの?本当?残り秒読みになったけど、最後まで(相手チームを)苦しめられるようにしたい」と残り5試合に向け、気を引き締めていた。
ロッテ西野勇士投手(26)が4月13日以来の2勝目を挙げた。
抑えから先発に戻った今季は開幕ローテに入ったが、昨季後半に患った右肘痛が再発。
5月2日を最後に、2軍調整が続いていた。一時は投球を控え、手術も検討したほどだった。最終的には手術するには至らず、肘周りのトレーニングや投球フォームの見直しを重ね、シーズン最終盤に1軍マウンドを手に入れた。
「ファームでは投げる感じは戻っていたけど、1番良い頃と比べたら、まだまだ。不安は少しあった」という。初回、先頭岡島に打たれた左前打から1点を失った。2回には味方の守りの乱れもあり、2失点目。だが、「集中力を切らさず、どんな状況でもコースに投げきることを意識」して、3回からは追加点を与えなかった。打線の援護もあり、6回5安打2失点で勝利した。
「本当に、良かったです。何よりも、肘のことを意識せずに投げられるようになったのは大きい。来年まで時間がある。レベルアップしたい。チームに迷惑をかけたので、その分、しっかり投げたい」と、気持ちを新たにしていた。
ロッテ大嶺翔太投手(26)が同点の5号2ランを放った。0−2の3回無死一塁で、楽天塩見の内角134キロを左越えに放り込んだ。
ロッテ先発は、約5ヶ月ぶりに1軍復帰した西野。
大嶺翔は「過去の対戦からインコースは攻められていたので頭にありました。うまく反応することが出来ました。西野さんが久しぶりの先発。ファームでは、色々バッティングのことなどの話をしたりしていたので援護出来て良かったです」と話した。
ロッテ酒居知史投手(24)が30日、先発する10月1日の楽天戦(Koboパーク宮城)に向け、同球場で練習した。
20日以来の登板となるが、「前回もそうだったので」と、登板間隔が空いたことは気にしなかった。「何かを変えることなく、今やれることを、どれだけ継続できるか。全ての面で物足りなさがあるので」と意気込んだ。
ロッテの西野が4月13日以来の2勝目を手にした。右肘の不安などで5月2日以来の登板。直球や落ちる球を丁寧に低めに集めて6回を2失点で乗り切り「最後の好機で自分の投球を見せることができた」と喜びをかみしめた。
2軍では1ヶ月半、投げられない時期を経験した。その間に投球フォームの改良や地道な肘の周辺のトレーニングに励んで復帰し「来年までまだ時間がある。今年、迷惑をかけた分まで投げられるようにしたい」と来季の完全復活を誓った。
ロッテの大嶺翔が8月31日以来となる5号2ランを放った。0−2の3回、塩見の内角速球を、うまく肘をたたんで左翼席へ運び「過去の対戦から内角は頭にあった。うまく反応することができた」とうなずいた。
勢いに乗り、5回2死でも緩い変化球を鋭いスイングで右中間へはじき返し、今季2本目の三塁打とした。
右肘痛から約5ヶ月ぶりに先発したロッテの西野が6回2失点。4月13日以来、170日ぶりの2勝目に「本当によかった。肘の状態がよくなくて苦しかったが、最後のチャンスで自分の投球ができた」と安堵した。
2回までに50球を要して2失点も、尻上がりに調子を上げた。先発に再転向したプロ9年目は悔しい1年となったが「今年はチームに迷惑を掛けたので、その分しっかりやれれば」と力強く来季を見据えた。
ロッテ・西野勇士投手(26)が6回5安打2失点の好投で4月13日のオリックス戦(京セラD)以来170日ぶりとなる今季2勝目(3敗)をマークした。
1軍での登板自体が5月2日の日本ハム戦(札幌D)以来151日ぶり。初回、2回と2イニング連続で失点したが、味方打線が3回に大嶺翔の2ランで同点。6回にペーニャの犠飛で勝ち越し点をもらうと、その裏を無失点で抑えて白星を手にした。
寒空の仙台で「本当によかったです。最後にチャンスをもらって自分のピッチングを見せることができた」と安堵の笑みをこぼした右腕。「初回、2回と球数が増えて大丈夫かなという部分があった」と振り返るように、初回は2死二塁からウィーラーに中前適時打を浴びて先制を許した。さらに2回にも1失点で、この回までに50球を要した。それでも丁寧に低めを突き、尻上がりに調子を上げた。
右肘を痛め、5月の降格後は約1ヶ月半のノースロー。手術も検討し、複数の医療機関を回った時期を「苦しかった」と振り返るが、最後の最後にようやく帰ってきた。先発に再転向したプロ9年目は順風ではなかったが「“西野がいるぞ”ということをアピールできたかなと僕は思うので、それはよかった。来年までまだまだ時間はあるのでレベルアップしていきたい」としっかり前を見据えていた。
ヒーローインタビューでは「ファンへ一言を」と水を向けられると「お久しぶりです」と語りかけ「本当に迷惑かけてしまったので来年活躍できるように頑張りたいと思います」と再度誓いを立てた。
「西野はちゃんといるぞ!」。
5月2日の日本ハム戦で3回2/3を5失点KO。翌日に2軍行きを命じられたロッテの右腕が復活を宣言した。
「最後のチャンスだった。自分の投球を心掛けた。集中力を切らさずにコースに投げ切ることを意識した」。
今季、抑えから4年ぶりに先発に再転向したが、悩まされ続けてきた右肘痛が限界となっていた。5ヶ月の間、2軍では肘回りの靱帯を支える筋肉の強化に努めた。
序盤の試運転を乗り越えて、6回を被安打5で2失点。4月13日以来の2勝目を手にした。「肘を意識せずに投げたのが大きい。チームに迷惑をかけた。来年、その分しっかりと投げねば」。西野が存在を高らかにアピールした。
帰りのバスに乗り込むロッテ・大嶺翔の足取りは軽やかだった。
4打数3安打。本塁打、三塁打、そして単打。延長戦にもつれ込んだら、サイクルの可能性もあったが、大嶺翔は、「全然考えなかった」と笑った。
2点を追った3回無死一塁。カウント0−1から塩見の内角球をたたいた。打球は左翼席で弾んだ。同点の5号2ランだ。
8月31日のオリックス戦以来の一発に、「ストレートだった。過去の対戦から内角を攻められていたので頭にあった。うまく反応できた」と振り返った。
14年の8月にプロ初安打を本塁打で飾ったが、マウンドに立っていたのはその塩見だった。
「狙ってはいなかった。つなぐ気持ちだった。(塩見とは)昨年対戦した時にもインコースを攻められていた。そういうイメージだった」。
今年でプロ8年目。出場試合数は14年「16」、15年「41」、16年「38」、そして今季はこの日で「86」。大きく伸ばし続けている。
原動力は「1球、1球を大切にする。守備の方にも」と話すように、決して手を抜かない姿勢だ。
26歳。ウカウカできない。1軍への強い気持ちが拍車をかける。
伊東監督は、「交流戦まではよかったんだが…。精神的に弱いところがある。今、いい経験をしているのだから、(来年は)1年間やって欲しいと思う」とゲキを飛ばした。
残り5試合。大嶺翔、最後の最後まで1球、1球を大事にする。