ロッテが3年ぶりに楽天戦に勝ち越した。1回に清田の適時打で先制し、2回に中村奨の二塁打などで3点、6回に平沢のスクイズで1点を加えた。小島は5回3失点で2勝目。益田が23セーブ目。楽天は則本昂が2回4失点と崩れた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 |
東北楽天 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 |
ロッテは楽天則本昂を打ち崩した。初回は主に直球打ちで4安打を集め先制。
2回にはカーブ、スライダー、フォークの変化球3連打などで4点を先行した。前週の対戦では7回途中まで3安打に封じられたがリベンジ。対策としてマーティンを加入後初めてスタメンから外し、中村奨を1ヶ月ぶりの3番に置くなど右打者を7人並べて臨んだ。6回には平沢が、井口監督就任2年目で初のスクイズに成功。指揮官は「残り30試合を切ってから、そういう作戦もあるよと。クリーンアップのバントもある」と1点へのこだわりを見せた。終わってみれば先発全員11安打の快打だった
ロッテのドラフト3位左腕・小島(おじま)和哉投手(23)=早大=が、プロ7度目の先発で5回6安打3失点。粘りの投球で2勝目を手にした。
「勝ち負けより何とか試合をつくれたので、最低限としてはよかった」。
楽天・則本昂と2週連続の投げ合い。前回に続いてブラッシュに特大2ランを浴びたが、踏ん張った。5回1死一、二塁のピンチは速球で島内、浅村を2者連続の見逃し三振に斬った。3日の仙台での登板も6回無失点。そのときと同じく、移動日に同僚と食べた牛タンが力になった。
接戦をものにし、3位・楽天に再び1ゲーム差に迫った。「次は打線が打てないときに、チームを勝たせられる投球をしたい」と小島。頼もしいルーキーが、シーズン終盤の大きな戦力となる。
ロッテは則本昂から4点を奪って2回で降板に追い込んだ。前回21日の対戦では7回途中まで1失点と好投され勝利を許したが、敵地で雪辱した。
5番打者で先発した清田が1回に先制打を放ち、2回には3番に上げた中村奨の適時二塁打などで3点を加えた。左打者のマーティンや角中を外し右打者を並べる起用が当たり、井口監督は「しっかり狙い球を絞っていけた。左はカットボールで攻められるので、右の方が相性がいい」と納得の表情だった。
ロッテの清田育宏外野手(33)が28日、楽天23回戦(楽天生命パーク)に「5番・左翼」で出場。5−3の6回に、左翼フェンス際の飛球をスーパーキャッチで、チームを救った。
2点リードの6回、先頭のブラッシュの中前への飛球を深めに守っていた荻野が捕球できず二塁打。右犠飛と遊ゴロで2死三塁となり、7番・渡辺が放った飛球は左翼ファウルグラウンドのフェンス際へ飛んだ。
懸命に追いかけた清田は、最後はジャンプ一番、フェンスにぶつかりながら右腕を伸ばし好捕。球場からどよめきと拍手が起こった。
この日は3試合ぶりのスタメン出場。1回2死一、二塁での第1打席では、則本昂の変化球を捉え先制の中前適時打を放った。「いい投手なので先に点を取りたいと思っていた。先制できてよかった」と10年目のチーム最年長外野手が攻守でハッスルした。
ロッテの清田が3試合ぶりに先発出場し、0−0の1回に適時打を放った。2死一、二塁で則本昂の落ちる球を捉えて中前へ運び、「いい投手なので先に点を取りたいと思っていた」と振り返った。
活気づいた打線は2回に中村奨の適時二塁打などで3点を加えた。則本昂に8安打を浴びせ、2回で降板に追い込んだ。
大事なのは相手に悟られないことだ。1点差の6回1死二、三塁、ロッテは貴重な1点を平沢のスクイズで挙げた。その裏には三塁走者・岡が見せた「名演」が隠れていた。
「絶対に(投手に)外されないタイミングを狙っていました」。
楽天・宋家豪(ソンチャーホウ)は右投手。三塁走者は丸見えだ。通常、スクイズは投球動作と同時に走る。だが、岡は投手が左足を下げ、本塁へ正対し、視線を切る瞬間を待った。スタートは遅れるが、今季盗塁成功率10割(11企画11盗塁)のスピードで補える確信もあった。「人生初スクイズ成功だったけど、走者が岡さんだし、安心感があった」と平沢も感謝した。
就任2年目でスクイズは初成功だった井口監督は「しっかり決めてくれた」と納得顔。楽天戦は16年以来3年ぶりの勝ち越し。3位とのゲーム差も再び、1と接近した。
ロッテ先発の小島は5回99球を投げて、6安打3失点で今季2勝目をマーク。しかし序盤に4点リードも1点差での降板に「序盤に点を取ってもらったのに、長いイニングを投げられなかったので、今は悔しい気持ちの方が強いです」と悔しそうに話した。
それでも、5回1死一、三塁のピンチを2者連続三振で切り抜けた場面については「自信のある真っ直ぐで打たれたらしょうがないと思って、開き直って投げました」と振り返り、「自分もこの勢いに乗って次も勝ちたいと思うので、応援よろしくお願いします」と力を込めていた。
ロッテのドラフト3位・小島和哉投手(23)が5回6安打3失点(自責2)で2勝目を挙げた。
4−1の4回無死一塁でブラッシュに2ランを被弾。5回にも1死一、二塁のピンチを招いたが、「開き直って真っすぐでいくしかないと思った。しっかり腕が振れました」と最後は島内、浅村を直球で連続見逃し三振に斬って取り、意地を見せた。
「勝ち負けよりも試合を何とかつくれた。それは最低限よかった。ブラッシュには前回も(一発を)打たれているので反省を生かせなかったのが悔しい」と悔しさをにじませた。
「あまり納得はいってないですけど、チームが勝てたのでよかった。次は打線が打てない時に自分が抑えてチームを勝たせる投球ができたら」とルーキー左腕。ローテ投手としての自覚が垣間見えた。
ロッテが接戦をものにし、3位楽天との差を再び「1」とした。井口資仁監督(44)は「(則本昂に)前回3安打でやられていた。みんなしっかりと狙い球を絞っていけた。大河もスクイズをよく決めてくれた」と振り返った。
先発のドラフト3位・小島が5回6安打3失点(自責2)の粘投。打線は初回に相手エース・則本昂から清田の先制打を放つと、2回にも4本の長短打で3点を奪った。
小島は4−1の4回無死一塁でブラッシュに2ランを被弾。5回にも1死一、二塁のピンチを招いたが、島内、浅村を連続三振に斬って取った。
何としても追加点を取りたい打線は6回1死二、三塁のチャンスをつくると、平沢がスクイズを決めた。チームは昨季もスクイズがゼロ。井口政権初の試みで貴重な5点目を奪って突き放した。「残り30試合を切ってからエンドラン、スクイズはあると伝えてあった。選手達で何とかして欲しかったので前半戦は使わなかったけど、ここにきたらこういう作戦もある。こういう(競った)試合だと、なかなか点取れる投手が少ないので、どうやって1点をもぎ取るかというところだった」と説明した。
真っ向勝負で活路を見いだした。5回1死一、二塁。ロッテ・小島は「開き直っていくしかない」と腹をくくった。島内を外角、そして浅村を内角の真っ直ぐで、連続の見逃し三振に切った。5回6安打3失点で2勝目だ。
21日の楽天戦で則本昂と投げ合った。結果はブラッシュに一発を浴びるなど7回2失点で敗戦投手になった。この夜は逆の立場になったが、こう語気を強めた。
「前回の反省材料を生かせなかった。そこは悔しい」。4回にそのブラッシュに浴びた2ランを振り返って唇をかんだ。
井口監督は「次につながる」と及第点を与えた。小島本人も「チームが打てない時、自分が抑えて勝ちたい」と次回に目を向けた。