ライバルチーム守護神に弟子入り!1年目のロッテ東妻勇輔投手が来年1月にグアムでソフトバンク森と自主トレをともにする。
主に中継ぎとして24試合に登板した右腕は「クローザーのメンタルとか、勉強になることが多いと思う」と精神面を学ぶ姿勢。「来年は50試合以上投げたいです」とフル回転を誓った。
ロッテは25日、楽天から国内FA権を行使した美馬学投手(33)を獲得したと発表した。出来高を含めた総額約5億円の3年契約。
千葉市内のホテルで支援団体「かもめ会」の集いに出席した井口監督は、開幕投手候補の1人として期待した。
巨人、ヤクルトとの争奪戦の末に経験豊富な右腕が戦力に加わる。井口監督は「若い先発陣が多いので、何とか引っ張っていって欲しい。開幕投手?いける1人ではあると思います」とエース級の活躍を願った。今季の美馬は8勝5敗、防御率4.01。ここ4年で3度、規定投球回に到達するなど抜群の安定感を誇っており、指揮官は「とにかく1年間、ローテーションをしっかり回って欲しいと思います」と来季もフル回転することを望んだ。美馬は12月3日に千葉市内で入団会見を行う。(金額は推定)
パシフィック野球連盟は25日、2019年度のベストナインを発表した。
ロッテは25日、楽天から国内FA権を行使した美馬学投手(33)の入団を発表した。
巨人、ヤクルトとの争奪戦の末に経験豊富な右腕を獲得した松本尚樹球団本部長は「本日、美馬選手から入団する旨のご連絡をいただきました。素晴らしい性格の選手で若い選手が多いマリーンズにあって手本となってもらい、引っ張ってくれることを期待しています。精神的にもタフな選手で特に大舞台、ここ一番という場面での投球は素晴らしいものがあると思っています。勝負強い投手がマリーンズに加わり、心強い限りです。1年目からZOZOマリンスタジアムの風を生かし、相手打者を翻弄してくれることを期待しています」とコメントした。
ロッテの応援組織「かもめ会」会員の集いが25日開かれ、井口監督と東妻、藤原、土居が出席。東妻は鳥越ヘッドコーチの仲介を受け、来年1月にソフトバンクの守護神・森のグアム合同自主トレに加わることを明かした。1年目から24試合に登板した右腕は「クローザーのメンタルなど勉強になることは多い。見て学んで、来年は50試合以上投げられるようにしたい」と成長を誓った。
セ、パ両リーグの今季のベストナインが25日に発表され、ロッテ・荻野が10年目で初めてベストナインに選出された。「ほぼ縁のない賞だと思い、意識したこともなかった。感慨深い」。1年目から度重なる故障に苦しんだが、今季は初めて規定打席に到達。自己最多125試合に出場し、リーグ3位の打率.315をマークした。「年間で試合に出ることができたのは、自信になった。支えてくれた家族に感謝の気持ちを伝えたい」と喜んだ。
ロッテの応援組織「かもめ会」会員の集いが25日、千葉市内のホテルで開かれ、井口資仁監督(44)と藤原恭大外野手(19)、東妻勇輔投手(23)、土居豪人投手(19)が出席した。
この日、楽天からロッテへFAでの移籍が正式に発表となった美馬学投手(33)について、井口監督は「若い投手陣が多いので、何とか引っ張っていって欲しい。彼みたいな投げっぷりのいい投手を、みんなで見習って欲しい」と歓迎。来季の開幕投手についても言及し「色々投げさせたい投手もいる。(美馬は)開幕いける1人ではある。とにかく1年間ローテを守って欲しい」と期待した。
日本野球機構(NPB)は25日、2019年のベストナインを発表。ロッテの荻野貴司外野手(34)が初受賞した。
「ほぼ縁のない賞だと思い、意識したこともありませんでした。プロ10年目で受賞できて、感慨深いものがあります。今年は規定打席に到達することができるなど、年間で試合に出ることができたのは自分にとって自信になりましたし、サポートしていただいた周りの皆さまのおかげです。そして長いシーズンを支えてくれた家族に感謝の気持ちを伝えたいです」。
荻野は10年目の今季、初めて規定打席に到達。自己最多125試合に出場し、リーグ3位の打率.315をマークした。入団時から高い運動能力を持ちながら度重なる故障に泣き、十分に力を発揮できずにいたが、今季は腰痛による離脱1回だけで、いずれもキャリアハイの160安打、10本塁打、46打点、28盗塁。不動のリードオフマンとして、西武・秋山と並ぶ12球団トップ5本の初回先頭打者本塁打を放った。
苦しんで10年、7月にはオールスターにも初出場。ゴールデングラブも初受賞した。今季獲得した国内フリーエージェント権は行使せず、残留を決めた。感謝の思いと強い決意を持って、荻野が来季もホームまで駆け抜ける。
ロッテは25日、楽天から国内フリーエージェント(FA)権を行使した美馬学投手(33)を獲得したと発表した。12月3日に千葉市内で入団記者会見を行う。
美馬は10月に第1子が生まれ、家族が住む関東の球団への移籍を優先した。今季、ロッテの先発投手陣は8勝が最多で強化が課題だった。松本尚樹球団本部長は「若手が多いマリーンズにあって見本となってもらい、引っ張ってくれることを期待している」と述べた。
茨城・藤代高から中大、東京ガスを経て2011年にドラフト2位で入団。13年には日本シリーズ最高殊勲選手(MVP)に輝き、楽天初の日本一に貢献した。今季はパ・リーグで6人しかいない規定投球回に到達し、8勝5敗、防御率4.01だった。通算成績は185試合に登板して51勝60敗、防御3.82。
千葉市内のホテルで開催された財界応援組織「かもめ会」の集いに、ロッテの藤原、東妻、土居のルーキー3選手も参加した。
今季24試合に登板し、3勝7ホールドをマークした東妻は球団の枠を超え、ソフトバンクの守護神・森に「弟子入り」する。年明けからグアムで合同トレを行い、「スタイルも似ている。気持ちの面など、メンタルも学んでいきたい」と来季は50試合以上の登板を目標に掲げた。
ロッテは25日、楽天から国内フリーエージェント(FA)宣言した美馬学投手(33)の入団が決まったと発表した。
松本尚樹球団本部長は「本日、美馬選手から入団する旨のご連絡をいただきました。素晴らしい性格の選手で若い選手が多いマリーンズにあって見本となってもらい、引っ張ってくれることを期待しています。精神的にもタフな選手で特に大舞台、ここ一番という場面での投球は素晴らしいものがあると思っています。勝負強い投手がマリーンズに加わり、心強い限りです。1年目からZOZOマリンスタジアムの風を生かし、相手打者を翻弄してくれることを期待しています」とコメントした。
ロッテは25日、楽天から国内FA権を行使した美馬学投手(33)の入団を正式発表した。3年総額5億円超の好条件と背番号15を用意して巨人、ヤクルト、宣言残留を認めていた楽天との争奪戦を制した。
この日、地元財界による支援団体「かもめ会」の集いに出席した井口監督は吉報を受け「若い投手陣が多いので引っ張っていって欲しい。投げっぷりのいい投手なので若い選手は見習って欲しい」と改めて“先生役”を期待した。3月20日の開幕はソフトバンク戦(ヤフオクD)で美馬は今季カード別最多の3勝、防御率は1.97とタカを“カモ”にした点を踏まえ「開幕にいける1人ではある」と、通算51勝右腕に大役を託す可能性を強調した。
ロッテ・佐々木千隼投手(25)が今年6月に結婚していたことが25日、分かった。お相手は知人の紹介で知り合った都内在住の一般女性(27)で、12月中に都内で挙式する。近日中に発表される予定だ。
佐々木は16年ドラフト1位で入団。17年4月6日の日本ハム戦(ZOZO)でプロ初登板初勝利を飾るなど1年目に4勝をマークしたが、期待された翌18年の7月に右肘の遊離体除去手術を受け2年目は1軍登板なしに終わった。長く、気がめいるような地道なリハビリ生活も姉さん女房の存在があったからこそ乗り越えられた。
「僕がケガをして、つらい時期も変わらずに笑顔にしてくれた。器のでかい人で、僕がネガティブなので後ろ向きな話をしてもカバーをしてくれる。『死ぬ訳じゃないんでしょう』みたいな感じで」。常に前向きに接してくれる優しい人柄にひかれて男のケジメをつけた。
愛妻の手料理は「何でも美味しいですけど、特にハンバーグ」がお気に入り。夫人はアスリートの体作りのために必要な栄養素などを独学で勉強し、バランスの良い食事を用意してくれているという。
今季は7月9日の日本ハム戦(ZOZO)で656日ぶりの復活勝利を挙げた。夫人の支えに感謝の思いがこみ上げた。「嫁のためにも来年はもっともっと頑張らなきゃいけない。来季は開幕ローテ入って年間通じて1軍で活躍したい」。生涯のパートナーを得た千隼が一家の大黒柱として全力で右腕を振る。
セ・パ両リーグの2019年度ベストナインが25日、発表され、プロ野球担当記者の投票によってセは9人、パは指名打者を含む10人が選ばれた。パを制した西武から12球団最多の5人が選出された。ロッテからは荻野貴司外野手(34)が10年目で初受賞した。
荻野は今季、不動のリードオフマンとして125試合に出場し、初の規定打席に到達。打率3割1分5厘、10本塁打、46打点、28盗塁をマークした。いずれの数字もキャリアハイだった。
荻野は「ほぼ縁のない賞だと思い、意識したこともありませんでしたので、プロ10年目で受賞できて感慨深いものがあります。今年は規定打席に到達することができるなど年間で試合に出ることができたのは自分にとって自信になりましたし、サポートしていただいた周りの皆様のおかげです。そして長いシーズンを支えてくれた家族に感謝の気持ちを伝えたいです」と感謝の思いを語った。
今季の両リーグベストナインは以下。
ロッテは25日、楽天から国内FA権を行使した美馬学投手(33)の入団を正式発表した。12月3日に入団会見を行う。
松本球団本部長は「本日、美馬選手から入団する旨のご連絡をいただきました。素晴らしい性格の選手で若い選手が多いマリーンズにあって見本となってもらい、引っ張ってくれることを期待しています。精神的にもタフな選手で特に大舞台、ここ一番という場面での投球は素晴らしいものがあると思っています。勝負強い投手がマリーンズに加わり、心強い限りです。1年目からZOZOマリンスタジアムの風を生かし、相手打者を翻弄してくれることを期待しています」と期待のコメントを寄せた。
ロッテは25日、楽天から国内FA権を行使した美馬学投手(33)の入団が決まったと発表した。3年契約で出来高を含めて総額5億円での獲得となった。
井口監督は“大駒”の加入に満面の笑みを浮かべた。「若い投手陣、先発が多いので引っ張ってもらいたい」と投手陣のリーダーに指名し、早くも開幕投手を匂わせた。
「開幕にいける1人ではあると思います」。
美馬は今季25試合に登板して8勝5敗、防御率4.01。開幕から先発ローテを守り、規定投球回にも達した。
美馬が今季お得意さまとしたのが、3勝1敗、防御率1.97のソフトバンク。来季、ロッテはソフトバンクの本拠地・福岡で開幕を迎える。デビュー戦は絶好の舞台設定となる。
ロッテは今季、ソフトバンクに17勝8敗と大きく勝ち越しており、美馬の加入が勢いを増しそうだ。「1年間、ローテを全うして欲しい」。指揮官の期待は膨らむばかりだ。
ロッテは25日、元楽天の美馬学投手(33)の入団が決まったと発表した。松本尚樹球団本部長も「素晴らしい性格の選手で若い選手が多いマリーンズにあって見本になってもらい、引っ張ってくれることを期待します」と喜びのコメントを発表した。12月3日に入団会見を行う予定。
美馬は家族が住む関東の球団の移籍を決断。松本本部長は「本日、美馬選手から入団する旨のご連絡をいただきました」と、この日連絡が来たといい「素晴らしい性格の選手で若い選手が多いマリーンズにあって見本になってもらい、引っ張ってくれることを期待します」と期待。「勝負強い投手がマリーンズに加わり、心強い限りです」ともコメントした。
美馬は茨城県出身。藤代高から中央大、東京ガスを経て11年にドラフト2位で楽天入団。13年には日本シリーズMVPにも輝いている。
ロッテは25日、楽天から国内フリーエージェント(FA)権を行使した美馬学投手(33)を獲得したと発表した。12月3日に千葉市内で入団記者会見を行う。
美馬は10月に第1子が生まれ、家族が住む関東の球団への移籍を優先した。今季、ロッテの先発投手陣は8勝が最多で強化が課題だった。松本尚樹球団本部長は「若手が多いマリーンズにあって見本となってもらい、引っ張ってくれることを期待している」と述べた。
茨城・藤代高から中大、東京ガスを経て2011年にドラフト2位で入団。13年には日本シリーズ最高殊勲選手(MVP)に輝き、楽天初の日本一に貢献した。
セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
選手名 | 球団 | 得票数 | 選手名 | 球団 | 得票数 | |
◎山口俊 | 巨 | 274 | 投手 | ◎千賀滉大 | ソ | 134 |
今永昇太 | デ | 10 | 有原航平 | 日 | 86 | |
大野雄大 | 中 | 10 | 山本由伸 | オ | 24 | |
大竹寛 | 巨 | 1 | ニール | 西 | 6 | |
ジョンソン | 神 | 1 | 平井克典 | 西 | 1 | |
ジョンソン | 広 | 1 | 高橋礼 | ソ | 1 | |
山岡泰輔 | オ | 1 | ||||
◎會澤翼 | 広 | 167 | 捕手 | ◎森友哉 | 西 | 251 |
梅野隆太郎 | 神 | 122 | 甲斐拓也 | ソ | 2 | |
小林誠司 | 巨 | 5 | ||||
中村悠平 | ヤ | 2 | ||||
炭谷銀仁 | 巨 | 1 | ||||
◎ビシエド | 中 | 179 | 一塁手 | ◎山川穂高 | 西 | 230 |
村上宗隆 | ヤ | 49 | 銀次 | 楽 | 18 | |
岡本和真 | 巨 | 48 | 内川聖一 | ソ | 4 | |
ロペス | デ | 21 | 鈴木大地 | ロ | 1 | |
◎山田哲人 | ヤ | 250 | 二塁手 | ◎浅村栄斗 | 楽 | 159 |
ソト | デ | 20 | 外崎修汰 | 西 | 93 | |
菊池涼介 | 広 | 17 | 鈴木大地 | ロ | 1 | |
阿部寿樹 | 中 | 9 | ||||
糸原健斗 | 神 | 1 | ||||
◎高橋周平 | 中 | 142 | 三塁手 | ◎中村剛也 | 西 | 240 |
岡本和真 | 巨 | 101 | 松田宣浩 | ソ | 8 | |
宮ア敏郎 | デ | 32 | レアード | ロ | 4 | |
村上宗隆 | ヤ | 12 | 近藤健介 | 日 | 1 | |
大山悠輔 | 神 | 8 | ||||
筒香嘉智 | デ | 2 | ||||
◎坂本勇人 | 巨 | 294 | 遊撃手 | ◎源田壮亮 | 西 | 186 |
京田陽太 | 中 | 2 | 茂木栄五郎 | 楽 | 61 | |
大和 | デ | 1 | 今宮健太 | ソ | 4 | |
中島卓也 | 日 | 2 | ||||
◎鈴木誠也 | 広 | 286 | 外野手 | ◎秋山翔吾 | 西 | 246 |
◎丸佳浩 | 巨 | 220 | ◎吉田正尚 | オ | 241 | |
◎ソト | デ | 172 | ◎荻野貴司 | ロ | 191 | |
大島洋平 | 中 | 126 | 近藤健介 | 日 | 19 | |
近本光司 | 神 | 26 | 大田泰示 | 日 | 15 | |
亀井善行 | 巨 | 21 | グラシアル | ソ | 13 | |
筒香嘉智 | デ | 19 | 金子侑司 | 西 | 11 | |
西川龍馬 | 広 | 10 | 西川遥輝 | 日 | 7 | |
青木宣親 | ヤ | 4 | 島内宏明 | 楽 | 6 | |
糸井嘉男 | 神 | 3 | ブラッシュ | 楽 | 6 | |
バレンティン | ヤ | 2 | 外崎修汰 | 西 | 1 | |
岡本和真 | 巨 | 1 | 柳田悠岐 | ソ | 1 | |
神里和毅 | デ | 1 | 鈴木大地 | ロ | 1 | |
ロメロ | オ | 1 | ||||
指名打者 | ◎デスパイネ | ソ | 140 | |||
ブラッシュ | 楽 | 69 | ||||
近藤健介 | 日 | 31 | ||||
吉田正尚 | オ | 5 | ||||
栗山巧 | 西 | 3 | ||||
グラシアル | ソ | 2 | ||||
銀次 | 楽 | 1 | ||||
鈴木大地 | ロ | 1 | ||||
レアード | ロ | 1 |
「球速を上げるためにはどうすればいいですか?」。成田翔投手はシンプルな問いを素直にぶつけた。それは宮崎で行われていたフェニックス・リーグ(教育リーグ)での出来事だった。吉井理人1軍投手コーチが視察に訪れ夕食後には宿舎で勉強会が開かれた。様々な議題で若手投手陣達に話を聞かせ議論を交わした中で、球速がなかなか伸びないという壁に当たっていた成田はこの機会を逃すまいと質問した。答えもまた分かりやすかった。
「少し腕を下げてみたらどうかな?」。
すぐさまチームスタッフのアナリストが用意していた映像を確認。真上から投げ下ろすようにしていたフォームからスリークオーター気味に斜めから投げることが提案された。一般的には横から投げるよりも上から投げる方が、球速が出るように思いがちだが、物理的に考えても必ずしもそうではない。その真理を話し合った。
吉井コーチが驚いたのはその後の成田の行動だった。勉強会を終えるとすぐに腕を下げてシャドーピッチングを開始。翌日、マウンドに上がった成田は器用に腕の角度を変えて打者を抑えていった。アナリストの報告で計測された球速は145キロ。連投となった翌日のゲームでもまた145キロが計測された。それまでは平均で140キロ前後だったことを考えると腕を下げる前から明らかに球速がアップした。効果てき面に誰もが驚いた。
「何かを変えないといけないと思っていたので、いいキッカケになりました」。
この世界で生きるための決断だった。プロ4年目の今季は1軍登板ナシ。年齢こそ上ではあるがルーキーの小島和哉投手、中村稔弥投手は1軍に昇格し、プロ初勝利を挙げた。寮でテレビ中継を見ているだけの自分と対比し、悔しさがこみ上げてきた。そんな状況の中、2軍で黙々と投げた。積み上げてきた登板数は51。1年間、投げ抜く体力ができたことはアピールすることができた。ただ、何か1つ足りない。1軍で結果を出すために足りないものを模索していた時に導き出されたのが球速であり球威の進化。もう1段階上がるだけで打者の反応もだいぶ変わってくると自己分析した。
「宮崎や鴨川秋季キャンプでのシート打撃では打者の反応を意識して見ました。タイミングを取りづらい感じになっているし、反応が少し遅れている。1番しっくりと来る腕の位置を探している状態ですが、いい感じで来ていると思います。肘の位置は違うんですけどファイターズの宮西さんは左打者を絶対抑えているイメージはある。ああいう投手になりたい」と成田。
今、目指すはファイターズ宮西尚生投手のような左のリリーフエースだ。そのためにまずは左殺しのスペシャリストを目指し、少しずつポジションを確立していくつもり。先発への未練がないと言えば嘘になるが、求めているのは1軍での登板機会。自分の生きる場所はどこでもいいと思っている。
オフはアメリカ・ワシントン州シアトルのトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」への派遣メンバーに選ばれ11月23日に出発した。多くの投手が球速を上げた実績のあるトレーニング施設で、球速アップ、球威などのレベルアップに取り組んでいる。
「今年、1軍で投げることができなかった悔しさを来年にぶつける。どんな形でもいいので1軍にいたい。1軍で投げたい」。
今季は3年ぶりに1軍登板「0」に終わったが2軍ではチーム最多登板で防御率2.82をマーク。新たな挑戦に踏み切った若者の目は何かを掴んだかのようにキラキラと輝いている。ちょっとしたキッカケで人生は大きく変わる。いや変えられる。2020年は腕を少し下げた背番号「41」に注目だ。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)