オリックスが競り勝った。4−4の6回にモヤの2本目のソロで勝ち越し、8回に紅林の犠飛で加点した。宮城は5回4失点。比嘉が2年ぶりの白星を挙げた。村西がプロ初セーブ。ロッテは犠打失敗など8回の拙攻が響いた。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 |
オリックス | 0 | 1 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | x | 6 |
ロッテは3本塁打に敗れた。
先発二木康太投手がモヤとT−岡田に本塁打を浴び、4回4失点で降板。2番手鈴木もモヤに1発を打たれた。今季オリックス戦の37失点のうち、約6割の22失点が被本塁打によるもの。井口監督は「(二木は)めちゃめちゃ球威のある投手じゃないですから、コントロールミスが命取りになる」と苦言。これで5試合、白星から遠ざかっている。
ロッテ佐々木朗希投手(19)が1軍の試合前練習に参加した。16日に1軍デビュー後、17日に登録抹消。
1軍の大阪遠征に同行し、18日は約30メートルのキャッチボールなどで調整した。井口監督は「しっかりリカバリーしながら、次回に向けてしっかり調整を、というところです」と話した。最短で27日に再登録が可能になる。
ロッテ岩下大輝投手(24)が19日のオリックス戦(京セラドーム大阪)に先発する。
4月7日のオリックス戦(ZOZOマリン)では6回途中2失点で勝利投手となったが「(太田に)本塁打を打たれたので」と記憶は色濃く残る。
「結構1発が怖い打者が多いですし、足を使える打者にも注意しないといけないので。打線をを線にしないように、切るところをしっかり切れるように」と気持ちを引き締めていた。
DeNAは18日、6月4〜6日の交流戦ロッテ戦(横浜)の試合前、両軍OBによる1打席勝負を行うと発表した。
4日が鈴木尚典氏(現BCリーグ・神奈川監督)と藤田宗一氏による同学年対決。
5日が森本稀哲氏(日刊スポーツ評論家)と小林宏之氏によるセ、パ両リーグを股に掛けた選手対決。
6日が久保康友氏と里崎智也氏(日刊スポーツ評論家)による元チームメート対決。
出場予定者のコメントは以下の通り。
ロッテ柿沼友哉捕手(28)が18日、NPBの「感染拡大防止特例2021」により出場選手登録を抹消された。
球団は、同選手に近い関係者が5月17日に新型コロナウイルス陽性判定となったことを受け、同選手が保健所から自宅隔離の指示を受けたための措置と18日、発表した。本人は平熱で体調に異常はなく、17日にPCR検査を受けて陰性と診断されている。
代替指名選手として宗接唯人捕手(26)が出場選手登録された。
ロッテは18日、田中靖洋投手(33)が千葉市内での診断の結果、左内腹斜筋損傷で復帰まで6〜8週間の見込みと診断されたことを発表した。
田中は今季ここまで16試合にリリーフ登板し、1勝4ホールド、防御率0.73。救援陣に左腕や変則タイプがそろわない状況の中、打者の手元で動く球を駆使しながら大事な局面に登場する場面も多かった。
井口資仁監督(46)はオリックス戦(京セラドーム大阪)の試合前に報道陣に対応し「今年色々ないいポイントで投げてくれましたので」と早期復帰を願いながら「(佐々木)千隼や鈴木がうまく補ってくれれば」と期待していた。
ロッテは18日、地域振興活動の一環として「ALL for CHIBA」イベントを実施すると発表した。
6月13日の巨人戦、同22〜24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で実施し、当日はCHIBAユニホームを着用する。同ユニホームは千葉移転20周年を記念して着用開始となり、今年で10年目を迎える。
CHIBAユニホームの右袖には試合ごとに「スポーツを通じた地域振興・地域貢献に関するフレンドシップシティ・プログラム協定」を締結している市名と県名入りのロゴが掲出される。6月13日は千葉県、同22日は浦安市、同23日は柏市、同24日は習志野市のロゴが掲出される。
CHIBAユニホームは5月21日から23日の楽天戦(ZOZOマリン)でも選手たちが着用する。
ロッテ佐々木朗希投手(19)が16日、西武戦(ZOZOマリン)で1軍初登板した。球場には今季最多となる1万2918人が訪れ、デビューを見届けた。
来場者を対象に、ツイッターでアンケートをお願いした。設問は「佐々木朗希投手の投球を球場で見るのは初めてですか?」。689人にご回答をいただき(ご協力に感謝します!)、「初めて」の回答は66パーセントとなる458人だった。
実戦デビューとなった3月12日のオープン戦中日戦でも、同様のアンケートを行った。516人のご回答で「初めて」は89%となる459人に及んだ。
高校時代は163キロで話題になっても、ほとんどが岩手県内での試合で、実際に投球を見たことがあるファンの数は限られた。プロでの実戦登板が始まり、9割のファンが見たことのなかった朗希は、3分の2のファンが見たことのなかった朗希、に変わった。
ツイッターにお寄せいただいた観戦の感想もほんの一部、紹介したい。
「試合前調整でグラウンドに姿を現した瞬間のスタンドの雰囲気が独特ですごかったです」。
「投げた後、捕手のミットに球が届く3分の1手前から加速するように見え、同じ球速でもとても速く見えました」。
「キャッチボールでお姿拝見の時点で涙が出そうになりました」。
「両ベンチと観客をマウンド上で引きつけ、1つに束ねる力を感じました」。
「試合開始前から今まで感じたことのない独特な雰囲気で、鳥肌が立ちました」。
「テレビではズドン!というイメージでしたが、実際に投球を見て丁寧にスッ!というイメージに変わりました」。
「とうとう、本当にとうとう見られました。何日も前から楽しみでした。緊張感と高揚感。こんな気分にさせてくれた投手は久しぶりです」。
球速だけではない何かがある。“目撃者”は投げる度にどんどん増えていく。
ロッテは井口監督の勝負手がミスで不発に終わった。1点を追う8回無死一塁だった。藤岡を代打に起用。だが、バントは捕邪飛となり失敗した。すかさず代走に送った和田が盗塁して1死二塁に。これも次打者の遊ゴロに飛び出して三塁でアウトになり、好機は消えた。
9回の追い上げも1点届かずに敗れ、監督は「バントミスと走塁ミスですか。ああいうことをやっていたら、やっぱり追い越せない」と険しい表情だった。
プロ野球ロッテは18日、柿沼友哉捕手が、近い関係者の新型コロナウイルス感染により保健所から自宅隔離の指示を受けたため、「感染拡大防止特例2021」の対象選手として出場選手登録を外れたと発表した。感染者はチーム関係者ではないという。柿沼の体調に異常はなく、17日にPCR検査を受けて陰性と判定された。
ロッテは18日、田中が16日に千葉市内の病院で、左内腹斜筋損傷で復帰まで6〜8週間の見込みと診断されたと発表した。17日に出場選手登録を外れていた。今季は16試合に登板して1勝0敗、防御率0.73の好成績を残している。
ロッテは18日、ZOZOマリンスタジアムで行う6月13日の巨人戦と6月22日から24日のソフトバンク3連戦で、地域振興活動の一環として「ALL for CHIBA」イベントを開催し、CHIBAユニホームを着用すると発表した。
CHIBAユニホームは千葉移転20周年を記念して2012年から着用を開始し、今年で10年目となる。デザインは昨年にリニューアル。千葉県マスコットキャラクター「チーバくん」の赤と、移転当時のチームカラーであるサンライズピンクを掛け合わせた「サンライズレッド」を基調としている。
ユニホーム右袖には、試合ごとに「スポーツを通じた地域振興・地域貢献に関するフレンドシップシティ・プログラム協定」を締結している市名と県名のロゴを掲出。6月13日は千葉県、22日は浦安市、23日は柏市、24日は習志野市のロゴを掲出する。
ロッテは9回に1点差に詰め寄り、なお2死二、三塁の好機を迎えたが、最後は代打・井上が中飛に倒れた。
井口監督は「いいところまで行ったけど…」と振り返った。
1点差の8回には左腕・能見に代打で藤岡、角中、鳥谷と3連続で左打者を起用。指揮官は「能見は左対左の方がいい」と相性を重視したが、バント&走塁ミスに加え、元虎戦士対決となった鳥谷も空振り三振に倒れるなど、結果に結びつかなかった。
ロッテは18日、柿沼友哉捕手(28)をNPBの「感染拡大防止特例2021」に基づいて出場選手登録から抹消した。
柿沼の近い関係者が17日に新型コロナウイルス陽性判定となったことを受け、保健所から自宅隔離の指示を受けた。
柿沼自身の体調に異常はなく、17日のPCR検査でも陰性と判定されている。代わって宗接唯人捕手(26)が登録された。
ロッテは9回に1点差と詰め寄り、なおも2死二、三塁と迫ったが、最後は代打・井上が中飛に倒れ、接戦を落とした。
井口監督は「いいところまで行きましたけどね」と振り返った。先発・二木が2発を浴びるなど、4回4失点だったことが誤算。指揮官は「丁寧に投げていたけれど、めちゃくちゃ球威がある投手ではない。コントロールミスが命取りになる」と勝敗のポイントを指摘していた。
ロッテ・二木康太投手が今季自己最短となる4回4失点で早々とKOされた。
初回こそ打者3人で斬って、上々の立ち上がりを見せたが、2点を先制してもらった直後の2回にモヤのソロを浴びると、3回には宗に同点二塁打を許した。
ここから粘りたかったが、4回にもT−岡田の2ランで勝ち越しを許すと、ベンチはこの回限りで今季の開幕投手を託した右腕を諦めた。
二木は「先に2点を取ってもらったのに、3イニング連続で失点してしまっては…。ホームランは防げるようにやっていかないといけない。申し訳ないです」と反省しきりだった。
ロッテ・佐々木朗希投手が18日、オリックス戦が行われる京セラドームで調整を行った。約30メートルのキャッチボールなどで汗を流した。
16日の西武戦でプロ初登板を果たし、5回4失点で勝ち負けは付かなかった。前日に出場選手登録から抹消されているが、今後は1軍に同行しながら調整していく方針。井口監督は「しっかりとリカバリーしながら次回に向けて欲しい」と話した。
ロッテは18日、田中靖洋投手(33)が左内腹斜筋損傷と診断されていたことを発表した。15日の西武戦で登板したが、1/3回で交代。井口監督は「最後の2球目でやったらいい」と説明した。
田中は翌16日に千葉市内の病院で精密検査を受けており、復帰まで6〜8週間の見込みとなっている。今季はここまで16試合に登板し、防御率0.73と好投を続けていた。17日に出場選手登録から抹消されていた。
ロッテは18日、柿沼友哉捕手をNPBの「感染拡大防止特例2021」に基づいて出場選手登録から抹消したことを発表した。代わって宗接唯人捕手が昇格した。
柿沼の近い関係者が17日に新型コロナウイルス陽性判定となったことを受け、柿沼は保健所から自宅隔離の指示を受けた。
柿沼自身の体調に異常はなく、17日のPCR検査でも陰性と判定されている。なお、近い関係者はチーム関係者ではない。
ロッテは18日、柿沼友哉捕手(28)が保健所から自宅隔離の指示を受けたことを発表した。17日に柿沼の近い関係者が新型コロナウイルス陽性判定となったことを受け、濃厚接触者に認定。この日、日本野球機構(NPB)の「感染拡大防止特例2021」に基づき出場選手登録を抹消された。
柿沼は平熱で体調に異常はなく、17日のPCR検査では陰性が確認されている。ここまで22試合に出場し打率1割5分4厘。4月28日に正捕手の田村が左太もも裏の肉離れで離脱してからは先発マスクも多く、投手陣をリード。9日には今季1号を放つなど、存在感を見せていた。
ロッテが主砲の一発で同点に追いついた。2点ビハインドの無死一塁、ロッテのマーティン外野手が宮城の直球を完璧に捉え、5階右翼席へと運ぶ同点の13号2ラン。「打ったのはストレートだよ。しっかり自分のスイングで捉えることができた。すぐに追いつくことができて良かった」と振り返った。
チームは2−2で迎えた4回裏に先発の二木がT−岡田に右翼席への2ランを浴び勝ち越されていたが、これで13本目とリーグトップの本塁打数を独走するマーティンの2試合連続本塁打ですぐに試合を振り出しへ戻した。
ロッテは18日、本拠地で行われる6月13日巨人戦と6月22日〜24日のソフトバンク戦で、地域振興活動の一環として「ALL for CHIBA」イベントを開催し、CHIBAユニホームを着用することを発表した。
同ユニホームは千葉移転20周年を記念して2012年から開始したもので今年で10年目。千葉県マスコットキャラクター「チーバくん」の赤と、移転当時のチームカラーであるサンライズピンクを掛け合わせた「サンライズレッド」を基調としたユニホームとなっている。
右袖には試合毎に「スポーツを通じた地域振興・地域貢献に関するフレンドシップシティ・プログラム協定」を締結している市名と県名入りのロゴを掲出し、6月13日は千葉県、22日は浦安市、23日は柏市、24日は習志野市のロゴを掲出する。また21〜23日の楽天戦(ZOZOマリン)でもCHIBAユニホームを着用することとなっている。
ロッテは18日、田中靖洋投手が千葉市内の病院で診断の結果、16日に「左内腹斜筋損傷」と診断されたことを発表した。復帰まで6〜8週間の見込み。
前回登板の15日・西武戦(ZOZO)で左脇腹を痛めたと見られ、井口監督は「ここ何試合かは無理ということで、(17日に)抹消しました」と説明。田中はこれまで救援として16試合に登板し1勝0敗、4ホールド、防御率0.73をマークしチームを支えてきた。
ロッテは18日、柿沼友哉捕手が保健所から自宅隔離の指示を受けたことを発表した。
17日に柿沼の近い関係者が新型コロナウイルスに感染したことが判明。濃厚接触者として特定され、日本野球機構(NPB)の「感染拡大防止特例2021」に基づき、この日出場選手登録を抹消された。なお柿沼は平熱で体調に異常はなく、17日のPCR検査では陰性が出ている。代替選手には宗接が登録された。
ロッテは9回、1点差に迫り2死二、三塁も最後は代打・井上が中飛に倒れ万事休す。オリックス打線に3被弾を食らい、11日のソフトバンク戦での勝利を最後に5戦勝ち星なし。引き分けを挟み2連敗となった。井口監督は「いいところまでいきましたけどね」と天を仰いだ。
惜敗のように見えるが負けに不思議の負けなしだ。打線は4勝無敗、難攻不落の左腕・宮城から4得点を奪ったが、先発・二木が期待に応えられず2被弾に沈んだ。4回を4失点で降板。井口監督は「甘い球を2発ですか。むちゃくちゃ切れのあるピッチャーじゃないんだから、コントロールミスをすると命取りになる」。開幕投手にまで指名しただけに厳しく言った。
3本塁打を浴び、オリックス戦は全44被弾中15被弾と最も本塁打を浴びている。「もう少しミーティングして、失投のないようにやっていきたい」と指揮官は対策を急務とした。首位楽天とは2ゲーム差。交流戦前の残り4試合。ここが踏ん張りどころだ。
ロッテは9回に1点を返したが、あと一歩及ばず惜敗した。
この回、先頭の荻野が中前打で出塁。1死後、中村奨の左前打などで2死一、二塁とし、レアードの遊ゴロが失策を誘い1点差。さらに2死二、三塁の場面で、代打井上の一打はいい当たりだったが中飛となり、ゲームセット。
井口監督は「いいところまでいきましたけどね」と残念そうに振り返った。好投手・宮城から5回までに4点を奪い、攻略したが、先発二木が4回5安打4失点。「丁寧にはいきましたけど、甘い球を打たれてもったいないですね」と奮起を促した。チームは貯金1。首位楽天と2ゲーム差となった。
オリックス・吉田正尚外野手が5回、1死走者なしの場面で打席を迎え、ロッテ2番手・鈴木の前に空振り3球三振を喫した。
吉田正の三振は4月20日の西武戦の第3打席以来、28日ぶり、95打席ぶりで今季5個目。滅多に見られないシーンだった。
ロッテの佐々木朗希投手(19)が、オリックス戦の大阪遠征に帯同。投手練習に参加した。17日に出場選手登録を抹消されたが、今後も1軍に帯同しながら調整していく予定。この日はキャッチボールと外野を黙々と走り込んで調整した。
プロ初先発と16日の西武戦では5回を6安打4失点。最速は154キロをマーク。試合後、井口監督は次回の登板について「状態をみてですね」と話しており、今後の佐々木朗のコンディションを探りながら、登板日を決定していくことになりそうだ。
ロッテは18日、田中靖洋投手が左内腹斜筋損傷で復帰まで6〜8週間の見込みと診断されたと発表した。
田中は16日に、千葉市内で診断を受けた。17日に出場選手登録を抹消されていた。
ロッテは18日、柿沼友哉捕手を新型コロナウイルス関連の「感染拡大防止特例2021」に基づいて、出場選手登録を抹消した。
チーム関係者とは別の、近い関係者が新型コロナウイルスの陽性判定となったことを受けて、同選手が保健所から自宅隔離の指示を受けたという。柿沼は平熱で体調に異常はなく、17日に受けたPCR検査でも陰性と判定されている。
ロッテは18日、ZOZOマリンスタジアムで行われる6月13日の巨人戦と、6月22日〜24日のソフトバンク戦で地域振興活動の一環として「ALL for CHIBA」イベントを開催し、CHIBAユニホームを着用すると発表した。
CHIBAユニホームは千葉移転20周年を記念して2012年から着用を開始したユニホームであり、今年が10年目。ユニホームのデザインは昨年リニューアルされており、千葉県マスコットキャラクター「チーバくん」の赤と移転当時のチームカラーであるサンライズピンクを掛け合わせた「サンライズレッド」を基調としている。なお、ユニホームの右袖には試合ごとに「スポーツを通じた地域振興・地域貢献に関するフレンドシップシティ・プログラム協定」を締結している市名と県名入りのロゴを掲出している。
6月13日は千葉県、22日は浦安市、23日は柏市、24日は習志野市のロゴを掲出する。
以下は6月のCHIBAユニホーム着用試合。
なお5月は5月21日〜23日の楽天戦(ZOZOマリンスタジアム)にてCHIBAユニホームを着用する。
ドラフトでの5球団競合を経てプロ入りした大器が、相次ぐ故障を乗り越え、ついに開花の時を迎えつつある。ロッテの佐々木千隼投手が、開幕からリリーフとして好投を続けている。ビハインドの場面できっちりと抑えて逆転への流れを呼び込むケースも多く、中継ぎ投手という役割ながら、5月5日の時点で既に3勝を記録している。
4月25日のソフトバンク戦では9回表に3点差に迫られ、なお1死1、2塁というピンチでマウンドに。本塁打を打たれたら、一気に同点という状況で、佐々木千は真砂勇介を一飛、今宮健太を見逃し三振に打ち取る完璧なリリーフを見せて試合を締めくくり、見事にプロ初セーブを記録した。
プロ入りからの4年間は故障もあって苦しいシーズンが続いていたが、今季は投球内容や指標の面でも進化が見られる。今回は、佐々木千のこれまでの経歴、そして、先発時代と現在のピッチングスタイルがどう変化しているのかという点を、各種の指標から紹介していきたい。(※成績は5月5日現在)
佐々木千隼 年度別成績 | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 登板 | 勝 | 敗 | H | S | 投球回 | 三振 | 安打 | 本塁打 | 四球 | 自責点 | 防御率 |
2017 | 15 | 4 | 7 | 0 | 0 | 85.1 | 59 | 75 | 9 | 48 | 40 | 4.22 |
2018 | 1軍登板なし | |||||||||||
2019 | 7 | 2 | 1 | 0 | 0 | 32 | 22 | 26 | 2 | 12 | 9 | 2.53 |
2020 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4.1 | 5 | 7 | 1 | 2 | 4 | 8.31 |
2021 | 7 | 3 | 0 | 1 | 1 | 10.2 | 7 | 7 | 0 | 2 | 2 | 1.69 |
通算 | 34 | 9 | 8 | 1 | 1 | 132.1 | 93 | 115 | 12 | 64 | 55 | 3.74 |
佐々木千隼はいわゆる「外れ1位」として史上最多となる5球団での競合を経て、桜美林大から2016年のドラフト1位でロッテに入団。1年目は序盤からローテ入りを果たし、4月6日にはプロ初先発初勝利を記録したが、5月の月間防御率6.65、6月の月間防御率7.08、7月の月間防御率5.06とその後は崩れ、2軍での再調整を余儀なくされた。
2軍での調整を経て9月に再昇格して以降は、4試合で防御率1.04と抜群の投球を披露し、翌年以降の活躍に期待を持たせた。しかし、プロ2年目の2018年は故障の影響により、1度も1軍で登板することはできず。故障の癒えた2019年は7月以降に6試合に先発登板し、防御率2.70と好投。リリーフとして登板した1試合でも2イニングを無失点に抑え、故障からの復調を印象付けた。
だが、2020年は再び故障に苦しみ、1軍では防御率8点台と打ち込まれた。2軍でも8試合で防御率4.15と安定感を欠いた。巻き返しを期した2021年は中継ぎとして開幕1軍入りを果たし、4月1日に3回1失点、4月8日に3回無失点と、ロングリリーフとして安定した投球を披露。その後は1イニングを任される役割にシフトし、4月25日にプロ初セーブを挙げた。
ここからは、各種の指標をもとに、今シーズンの佐々木千のピッチングはどこが変化しているのかを見ていきたい。
佐々木千隼 年度別各種指標 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 登板 | 投球回 | 防御率 | 奪三振率 | 与四球率 | 被本塁打率 |
2017 | 15 | 85.1 | 4.22 | 6.22 | 5.06 | 0.949 |
2018 | 1軍登板なし | |||||
2019 | 7 | 32 | 2.53 | 6.19 | 3.38 | 0.563 |
2020 | 5 | 4.1 | 8.31 | 10.39 | 4.16 | 2.079 |
2021 | 7 | 10.2 | 1.69 | 5.91 | 1.69 | 0.000 |
通算 | 34 | 132.1 | 3.74 | 6.33 | 4.35 | 0.816 |
通算奪三振率は6.33と高い数字ではなく、プロ入り後は打たせて取るタイプのピッチングを主体としている。今季の奪三振率はキャリアで最も低い数字となっており、投球内容の変化こそあれど、ピッチングスタイル自体は大きく変化していないことがうかがえる。
一方で、与四球率と被本塁打率の面ではかなりの変化が見られる。この2つの指標はキャリアを通じてやや悪い傾向にあり、双方の数字に改善が見られた2019年は投球自体も安定していた。四球と被本塁打の割合は、佐々木千の投球内容そのものに影響を及ぼす要素で、打たせて取る投球をスタイルとする以上は、無条件で走者を溜める四球と、走者を全て返される被本塁打が、いずれも失点数に直結するのは自然なことだ。
2021年は10.2回を投げた時点で四球がわずかに2つ、与四球率1.69と改善を見せている。同様の傾向は被本塁打率の面でも見られ、今季は1本も本塁打を許していない。自身のピッチングスタイルに即した投球内容の進化が、今季の佐々木千の安定感を支える理由の1つとなっているのは間違いないだろう。
故障を経てのフォーム変更と速球の威力向上が奏功し、より打者にとって打ちづらい投手へと進化。それに加えて、与四球と被本塁打の確率も大きく減少し、昨季までの失点パターンにつながる要素も少なくなりつつある。今季の佐々木千が安定感のある投球を続けていることには、それ相応の理由が存在している。
新境地を開拓した右腕はこのままリリーフ陣の一角として好投を続け、チームにさらなる勝ち星を呼び込んでいくことができるか。プロ入りから5年。紆余曲折を経てついに覚醒の時を迎えつつある佐々木千隼のブルペンにおける重要性が、今後さらに増してくる可能性は十二分にありそうだ。