プロ初勝利を目指すロッテ佐々木朗希投手(19)が、27日のセパ交流戦・阪神戦(甲子園)に先発することが24日、内定した。井口資仁監督(46)が「甲子園で投げる予定にしています」と公表した。
プロ2年目の今季、16日の西武戦(ZOZOマリン)で先発し、5回4失点で1軍デビューした。井口監督は次回登板について「ある程度の想定はしています。順調にいけば月内でしょうね」と話すにとどめてきたが、回復具合に問題はなく、描いていたプラン通りに中10日での甲子園デビューが正式に固まった。指揮官は100球前後を想定していることも明かした。
快速球が全国から注目された岩手・大船渡高時代は、3年夏の岩手大会決勝で敗れ「あと1勝」で甲子園に届かなかった。優勝した花巻東ナインの歓喜の瞬間を、ベンチ後列で目を赤くしながら見つめた。故障防止のため、指導者が佐々木朗の登板回避を決断。賛否両論で大きな波紋を呼んだ。あれから約1年10ヶ月。高校時代に「何が何でも行きたいです。この仲間と行きたいです」と願い続けたあこがれの黒土を、プロ野球の1軍投手として踏みしめる。
交流戦がコロナ禍で特別ルールを強いられる。6月17日までに全日程が消化していない場合、同日終了時点の勝率1位を優勝とすることがNPBの実行委員会で承認された。15試合以上を消化、かつ勝率5割以上が条件。ただし15試合に満たない球団でも未消化試合を負け数として加算した勝率が1位なら優勝となる。
例えば14戦全勝で17日を終えた場合、未消化分の4試合を負けとして数え、14勝4敗。条件をクリアしている他球団の勝率を上回れば1位となる。1球団も条件を満たす球団がない場合は全球団が未消化数を負け数と計算し、その勝率によって優勝球団を決定する。 過去15回で日程を消化できなかったことはなく、今年も予備日が14日から4日間、確保されている。ただ例年、梅雨の時季に行われることに加えて、コロナ禍と、日程消化への不安材料が増した。
今月に入り、大量の感染者が出た日本ハムが4試合、広島も現在まで3試合連続で延期に追い込まれた。交流戦優勝は交流戦中に決定する必要があり、今後、他球団に感染拡大が起きた時には予備日までに日程が消化できずに、従来の規定では優勝が決まらないことも想定された。
今回の広島のケースとは別に、以前から12球団内で話し合われていたという。セ・リーグの杵渕統括は「(天候不良などで)これまでの15年間の中でもどこかで、起こり得ることであったかとも思います」と話した。2位以下は17日終了時点の勝率によって決定。期間内に消化できなかった試合は交流戦後のシーズン内に組み込まれるが、交流戦の順位には反映されない。
交流戦初出場となるロッテ安田尚憲内野手(22)が、阪神西勇打ちを誓った。
開幕記者会見に注目選手としてオンライン出演。「初めて1軍に出た時に西さんと対戦した。その時よりも成長した姿を見せられるように」と意気込んだ。
1年目の18年8月10日、1軍初出場時の相手が当時オリックスの西で2打数無安打に封じられた。25日阪神戦で対戦が実現。今や4番にまで成長した若武者が、虎エース攻略でチームを勢いづける。
交流戦の過去15年の最高勝率チームを見ると、交流戦前にリーグ1位だったのは05年ロッテ、16年ソフトバンクの2チームだけ。Bクラスは半分以上の8度もあり、18年には最下位だったヤクルトが1位に。18試合しかない交流戦では、現在下位のチームも十分に優勝の可能性はある。
そこで大事になるのが、いかに失点を抑えるか。過去の最高勝率チームで、期間中に最多得点だったのが5チームに対し、最少失点は8チーム。多く点をとるよりも、失点しないことの方が優勝への近道と言えそうだ。セ・リーグのチームで唯一複数回優勝している巨人も、12、14年は最少失点。パの打線を抑えたことが優勝につながった。
交流戦ではDHなどの打撃面がフォーカスされがちだが、失点しないことも重要になる。さらに今年は延長がなく、ロースコアの展開が増えそうなだけに、特に投手力が大事になるかもしれない。
ロッテは、「ロッテキシリトールスペシャルデー」として開催する29日広島戦(ZOZOマリン)の試合前打撃練習で「ロッテキシリトールコラボキャップ」を着用する。白い歯をイメージしたホワイトを基調として、キャップ正面のイニシャルマークにロッテ「キシリトールガム ライムミント」のパッケージカラーであるライトグリーンを採用。背面にはロッテ「キシリトール」のロゴを掲出したデザインとなる。
当日は来場者全員にロッテ「キシリトールガム」が入場ゲートでプレゼントされるほか、選手が練習で使用したキャップを抽選で20人に直筆サインを入れてプレゼントする(抽選は入場ゲートで配布されるチラシに記載の抽選番号を使用、5回裏終了後にビジョンで当選番号を発表、サインは1個につき1選手で、選手の選択不可)。
今企画について佐々木朗希投手は「とても面白い試みだなあと思いました。ホワイトがすごく涼しそうですし、ライトグリーンもいい感じです。当日が楽しみです」とコメントを寄せた。
日本野球機構(NPB)は24日、臨時12球団代表者会議を行い、コロナ禍での2年ぶりとなる交流戦について開催方針を話し合った。
優勝決定方法について、仮に6月17日までの日程の中で全日程を消化できない場合、特別ルールを実行委員会で検討。優勝球団の決定は勝率で決める。もし、6月17日までに全日程消化できない場合、6月17日終了時点の勝率1位が優勝。15試合以上消化、勝率5割以上が条件などとした。
また、コロナ感染者が続出している広島の試合を予定通り行うかどうか、25日午前中の代表者会議で話し合う。
ロッテ鳥谷敬内野手(39)が24日、25日からの交流戦・阪神戦(甲子園)について、球団を通じてコメントした。
19年オフに阪神を退団し、ロッテに移籍して今季が2年目。昨季は交流戦がなかったため、甲子園でのプレーは久しぶりになる。「楽しみです。ビジターとして甲子園に行くのは初めて」とし「球場の三塁側ベンチとかもそうですし、練習を行う時間帯もそうですし、今まで経験をしたことがないので、そういった違いを感じたり知れたりということを、とても楽しみにしています」と重ねた。
途中出場が中心ながら、今季はここまで21試合に出場。阪神ファンにも元気な姿を見せる。「ファンの方には、甲子園での試合の中で、自分が違うユニホームを着てプレーしているところを見てもらえたらと思いますし、自分らしいプレーをお見せすることができればと思います」と意気込みを示した。
日本生命セ・パ交流戦は、明日25日に開幕する。リーグが異なる球団、選手の対戦が注目されるのはもちろん、ペナントレースの行方も左右する重要な期間となる。2005年(平17)に誕生した交流戦は一昨年までに15回を数えた。昨年はコロナ禍で中止になっただけに、2年ぶりの開催を心待ちするファンは多い。
90年代からパ球団が希望し、セ側が反対する構図が続いた。巨人戦の放映権料を巡る綱引きだった。04年に近鉄とオリックスが球団統合する「球界再編騒動」を契機に、各球団の経営問題が表面化。1リーグ制移行へのもくろみや、選手会による球界初のストライキも起きる大混乱の中で、両リーグが歩み寄って実現した。
初年度の05年から2年間は、各カードが3連戦のホーム&ビジターで6試合という計36試合制。だが、07年からはポストシーズンゲーム(現クライマックスシリーズ)の導入に際して再検討し、2連戦のホーム&ビジターという24試合制に。15年からは各カード3連戦の18試合制になった。
通算成績はパの1098勝966敗60分け。優勝はソフトバンクが8回と断トツ。巨人とロッテが2回、日本ハム、オリックス、ヤクルトが1回。最高勝率もソフトバンクの6割2分9厘が最高で、日本ハム、ロッテ、巨人、西武、オリックスと続くなど、パが優位にある。
最多本塁打は西武中村の77本で205打点もトップ。最多安打はロッテ鳥谷の331本で、現役では他に西武栗山が297本で5位タイ。最多勝利は杉内(巨人など)の26勝で、2位からはソフトバンク和田の25勝、ヤクルト石川と楽天涌井の24勝と現役が続く。石川の投球404回は最多。
19年の観客動員数は合計335万9846人、平均3万1110人。前年18年より3.1%増えて過去最多を更新していた。セ主催は10.2%増、パ主催は5%減だった。17年は平均2万9557人、16年は同2万9447人、15年は同2万7870人と増え続けている。
日本生命セ・パ交流戦は、明日25日に開幕する。リーグが異なる球団、選手の対戦が注目されるのはもちろん、ペナントレースの行方も左右する重要な期間となる。2005年(平17)に誕生した交流戦は一昨年までに15回を数えた。昨年はコロナ禍で中止になっただけに、2年ぶりの開催を心待ちするファンは多い。野球取材歴約30年のベテラン、小島信行記者(52)が見どころを紹介する。
交流戦成績 | ||
---|---|---|
年度 | 1位 | セ−パ |
2005 | ロッテ | 104(7)105 |
2006 | ロッテ | 107(1)108 |
2007 | 日本ハム | 66(4)74 |
2008 | ソフトバンク | 71(0)73 |
2009 | ソフトバンク | 70(7)67 |
2010 | オリックス | 59(4)81 |
2011 | ソフトバンク | 57(9)78 |
2012 | 巨人 | 66(11)67 |
2013 | ソフトバンク | 57(9)78 |
2014 | 巨人 | 70(3)71 |
2015 | ソフトバンク | 44(3)61 |
2016 | ソフトバンク | 47(1)60 |
2017 | ソフトバンク | 51(1)56 |
2018 | ヤクルト | 48(1)59 |
2019 | ソフトバンク | 46(4)58 |
2020 | 中止 |
リーグ優勝チームの交流戦順位 | ||
---|---|---|
年度 | セ優勝(交流戦) | パ優勝(交流戦) |
2005 | 阪神(3) | ロッテ(1) |
2006 | 中日(4) | 日本ハム(7) |
2007 | 巨人(2) | 日本ハム(1) |
2008 | 巨人(4) | 西武(11) |
2009 | 巨人(5) | 日本ハム(6) |
2010 | 中日(9) | ソフトバンク(3) |
2011 | 中日(4) | ソフトバンク(1) |
2012 | 巨人(1) | 日本ハム(2) |
2013 | 巨人(3) | 楽天(2) |
2014 | 巨人(1) | ソフトバンク(2) |
2015 | ヤクルト(8) | ソフトバンク(1) |
2016 | 広島(3) | 日本ハム(5) |
2017 | 広島(3) | ソフトバンク(1) |
2018 | 広島(10) | 西武(6) |
2019 | 巨人(3) | 西武(5) |
2020 | 中止 |
「交流戦がペナントを左右する」と言われる説を実証するデータがある。リーグ1位だったチームが交流戦で順位を下げた場合、そこから逆転優勝した例はない。また、交流戦で順位を下げながら優勝したのは06年の日本ハムだけ。この時も3位から4位に下がったに過ぎない。つまり、セ、パともに、交流戦で順位が下がると、ペナント制覇が厳しくなると言っていい。
リーグ毎にみると「強すぎるパ」と「弱すぎるセ」がよく分かる。ここもペナントの行方を大きく左右する要因と言える。
過去15回の交流戦は、パが1098勝、セが966勝、引き分けが60。パが132勝ち越している。平均すれば1年で9勝しか差がないので「思ったよりセは善戦しているじゃないか」と感じる人がいるかもしれない。だが、実際の実力差はもっと開いている。
各チーム36試合制だった05、06年はともにパが1つ勝ち越しただけ。しかし、18試合制になった15年以降は年平均で11.6勝の差がついている。試合数を合わせれば23.2勝差と、格差は大幅に広がっている。この間、セが勝ち越したのは70勝67敗7分けの09年だけと、悲惨な状況にある。
この格差がどうペナントに影響してくるか?パは交流戦で大きく勝ち越しても油断は禁物。セは交流戦で勝ち越せば大きく優勝に近づくと言っていい。
パでは、過去6チームが交流戦で勝ち越したにもかかわらずリーグ最下位に沈んだ。交流戦で借金をしたチームが優勝したのは2チームで、06年の日本ハムが借金2の7位、08年の西武が借金4の11位から巻き返している。08年ソフトバンクは交流戦で優勝しながらリーグ戦は最下位。19年オリックスも交流戦2位ながら最下位に沈んでいる。そして特にパが圧倒し始めた10年以降、交流戦で負け越してリーグ優勝したチームはない。つまり交流戦で勝ってもリーグ戦で有利とは言えないが、もちろん負けすぎれば逆転は不可能になっている。
一方、セは勝ち越したチームが優位に立つ。交流戦で負け越さなかったチームは、1度も最下位に沈んでいない。それどころか10年中日、15年ヤクルト、18年広島と、3チームが交流戦で負け越しながらリーグ優勝を果たしている。セの各球団とも交流戦に苦しんでいるため、たとえ負け越してもリーグ優勝のチャンスがあることを証明している。パが圧倒し始めた10年以降、この傾向が顕著と言っていいだろう。
さて、昨年は新型コロナウイルスの余波で交流戦が実施されなかった。2年ぶりの交流戦は注目点も多い。まず開幕から好スタートを切って2位につける楽天は交流戦の戦いが大きなカギを握ってくるだろう。僅差で首位に立つソフトバンクは、交流戦通算214勝126敗14分け、勝率6割2分9厘と12球団で最高を誇る。交流戦で順位を下げると、先述したデータではリーグ優勝が厳しくなってしまう。
これはセも同じで、1位阪神を追いかける2位巨人はリーグで唯一、交流戦の通算勝率が5割を超えている(5割2分5厘)。阪神は08年に最大13ゲーム差をつけながら、巨人にセ・リーグ記録となる大逆転優勝をされている。開幕からいい戦いをしているだけに、交流戦でさらに首位を固めておきたいところだ。
普段のペナントでは見られない選手の対決が、交流戦の最大の魅力である。これらに加え、ペナントレースの行方を見据えながら見ていくと、楽しみは増すのではないか。楽しみの多い、注目の交流戦がいよいよ始まる。
2年ぶりの開催となるプロ野球の「日本生命セ・パ交流戦」は25日に開幕する。敵地・甲子園球場でセ・リーグ首位の阪神と戦うロッテは、27日の第3戦に佐々木朗希投手(19)を先発起用することが24日、分かった。岩手・大船渡高時代に届かなかった甲子園で、プロ初勝利を狙う。
2年ぶりに実施される交流戦に“令和の怪物”が登場する。プロ初登板から中10日。佐々木朗が甲子園のマウンドに立つ。
「甲子園で先発を考えています。前回、本人なりにも手応えをつかんだと思います。甲子園で投げるということで、色々な思いはあると思います」。
井口監督が最速163キロ右腕の先発起用を明言した。首位・阪神と戦う交流戦最初のカードの3試合目、27日にプロ2度目の先発登板を果たす。佐々木朗にとって恩返しの舞台が用意された。
岩手・大船渡高3年時に挑んだ2019年夏の岩手大会決勝。前日の準決勝で129球を投げた疲労などを考慮した国保陽平監督(34)の方針で登板せず、花巻東高に敗退。自身初の甲子園大会出場はかなわなかった。それでも監督の配慮について、当時の佐々木朗は「すごくありがたいこと。その分、自分も将来、活躍したい。日本を背負っていける投手になりたい」と誓っていた。
プロ初登板となった16日の西武戦は、5回6安打4失点で勝敗は付かなかった。それでも最速154キロをマークするなど、4回までに投じた直球は全て150キロ台を計測。一方、5つの二盗を許すなど課題も出た。
登板翌日に出場選手登録を外れた後は1軍に同行しながら調整した。クイックモーションなど、セットポジション時の投球を修正。プロ初勝利に向けた準備を整えた。
阪神のドラフト1位・佐藤輝(近大)との“令和の怪物”対決にも注目。井口監督は「データを収集しながら戦略を立てていきたい」と1年早くプロ入りした佐々木朗を後押しする構えだ。
前回は85球をめどに107球を投げた。27日は100球前後を予定。快速球を惜しげもなく繰り出し、念願の初白星をつかみ取る。
2019年夏に臨んだ岩手大会は状態を見ながらの登板が続いた。4回戦(対盛岡四)で延長12回、194球を投げて2失点完投。翌日の準々決勝は登板せず、中2日で臨んだ準決勝(対一関工)は129球を投じて2安打完封。翌日の決勝(対花巻東)は先発を回避し、打者としても出場せずに敗れ、高校生活で甲子園大会に出場することはできなかった。国保監督は当時、「3年間で1番壊れる可能性があると思った」と故障を防ぐための判断だと説明した。
鳥が甲子園に帰ってくる!ロッテ・鳥谷敬内野手(39)が24日、25日からの「日本生命セ・パ交流戦」の開幕カードで対決する古巣・阪神への思いを熱く語った。2019年9月30日の中日戦以来となる甲子園凱旋。ロッテに移籍して2年目に突入し、パ・リーグで頑張っている姿を虎党にみせることを誓った。
右翼から左翼へ吹く浜風、土のニオイ、そして日本一、いや世界一の天然芝。自分を勇気づけてくれた虎党の熱い声援…。鳥谷は阪神で過ごした16年の歳月を思い出していた。
「ビジターとして甲子園に行くのは初めてのことなので。楽しみです!」。
昨季はコロナ禍の影響で開幕が6月にずれこみ、交流戦は中止。甲子園でプレーすることはできなかった。待ちに待った甲子園凱旋だ。
「(ホームと違って)球場の三塁側ベンチや練習を行う時間帯もそう(遅い)ですし。今まで経験をしたことがない、違いを感じたり、知れるということも、とても楽しみにしています」。
19年限りで阪神を退団。ロッテ移籍2年目の今季は、遊撃手として5年ぶりに開幕スタメン出場を果たすと、4月3日の日本ハム戦(札幌ドーム)では史上44人目の1000得点を達成した。ここまで21試合(スタメンは8試合)に出場し、打率.241。出番が限られている中、守備や走塁、若手に積極的にアドバイスするなど、数字に表れない貢献ポイントも評価されている。
コロナ禍による入場制限で、かつての満員のスタンドではない。トランペットなどの鳴り物やファンの熱い声援はないが、来月26日に40歳を迎える鳥谷には19年9月30日の中日戦以来の舞台で、まだまだ頑張っている姿を虎党に見せたい。
「ファンの方には甲子園での試合の中で、自分が違うユニホームを着てプレーしているところを見てもらえたらと思いますし、自分らしいプレーをお見せすることができればと思います」。
25日から3日間。首位を突っ走る虎戦士から主役の座を奪い、甲子園を“鳥谷劇場”にしてみせる。
ロッテ・二木康太投手(25)が24日、交流戦初戦の25日の阪神戦(甲子園)先発に向け「やっぱりすごく打つというイメージがあって、若い人もいますし、ホームランもある打線なので気をつけてというか、大量得点を与えないようにやっていかないといけない」と話し、セ・リーグトップの打率.259を誇る猛虎打線を強く警戒した。
8年目の今季は自身初の開幕投手を務め、交流戦も初戦のマウンドに立つ。開幕から7試合に先発し、2勝2敗で防御率3.29。自身初の2桁勝利を目指している。
甲子園では打席に立つため、週末の楽天3連戦(ZOZOマリン)の試合前に投手陣でバント練習。「まずはピッチングですけど、9人目の野手としても打席に立つわけなので、何か仕事みたいなものはできたらいいと思います」と丁寧に打球を転がしていた。
プロ野球の12球団代表者会議が24日、オンラインで開かれ、選手、コーチらに計12人の新型コロナウイルス感染者が出ている広島の今後の試合挙行について協議。まだ保健所からチーム活動についての指示が出ていないため、25日午前に臨時の実行委員会を開き、再度協議することになった。
25日には2季ぶりとなる「日本生命セ・パ交流戦」が開幕し、広島は最初のカードで西武との3連戦(マツダ)が予定されている。延期になった場合、予備日を含めた6月17日までに全日程を消化できない可能性が出てくるため、12球団代表者会議では特別ルールとして、交流戦の優勝チーム決定方法を変更した。
予備日を含めた6月17日までに全日程を消化できなかった場合、同日時点での勝率1位の球団を優勝とする。ただし、15試合以上を消化かつ勝率5割以上が条件となる。消化が15試合に満たない球団でも未消化試合を負け数として加算し、その勝率が1位球団を上回る場合は、その球団を優勝とする。条件を満たす球団が1球団もない場合は全球団が未消化試合を負け数として加算し、その勝率によって優勝を決定する。2位以下の順位は消化した試合の勝率で決まる。
2球団が最高勝率で並んだ場合は
などによって決定(3球団以上が並んだ場合は(2)を除いて同様)。その他の試合に関する取り決めや、表彰に関する事項は一昨年と同じで以下の通り。
リーグ戦は当初の143試合消化を目指し、交流戦で未消化となった試合は後半戦の日程に組み込まれる。
ロッテの鳥谷が25日から甲子園球場で行われる阪神戦で古巣と初対戦する。ロッテに加入した昨季は新型コロナウイルスの感染拡大により交流戦が中止となっていただけに「楽しみ。ファンには甲子園で自分が違うユニホームを着てプレーしているところを見てもらえたら」と意気込んだ。
阪神では16年間で通算2085安打をマークし、プロ野球歴代2位の1939試合連続出場を果たした。ビジターとして初めて臨む甲子園球場に「三塁側ベンチや練習を行う時間帯もそうだし、違いを感じたり、知れることをとても楽しみにしている」と期待した。
ロッテは24日、ロッテキシリトールスペシャルデーとして開催される5月29日広島戦(14時、ZOZOマリン)におけるロッテ試合前打撃練習の時間帯で「ロッテキシリトールコラボキャップ」を着用すると発表した。
同キャップはホワイトの歯をイメージした白を基調として、キャップ正面のイニシャルマークにロッテ「キシリトールガム ライムミント」のパッケージカラーであるライトグリーンを採用。背面にロッテ「キシリトール」のロゴを掲出したデザインとなっている。
29日はロッテキシリトールスペシャルデーのイベントとして、来場者全員にロッテ「キシリトールガム」が入場ゲートでプレゼントされる。
他には、試合前打撃練習で実使用されたロッテキシリトールコラボキャップを抽選で20人に直筆サインを入れてプレゼント(抽選は入場ゲートで配布されるチラシに記載の抽選番号を使用、5回裏終了後にビジョンで当選番号を発表、サインは1個につき1選手、選手の選択不可)。
佐々木朗希投手(19)は「とても面白い試みだなあと思いました。ホワイトがすごく涼しそうですし、ライトグリーンもいい感じです。当日が楽しみです」とコメントした。
プロ野球とJリーグが連携して設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」が24日、オンラインで開かれ、感染力の強い変異株の流行を踏まえ対策強化を検討した。プロ野球の斉藤惇コミッショナーは記者会見で「変異株によってステージが変わってきた」と危機感を口にした。
プロ野球では4月末以降、日本ハムと広島で10人以上の集団感染が相次いだ。Jリーグでも4月にJ3福島で6選手が感染し、クラスター(感染者集団)と認定された。
感染症の専門家チームの座長を務める東北医科薬科大の賀来満夫特任教授は「変異株が極めて増加し、今までの対応では不十分である可能性が出てきた。個人個人の感染防御を高めていかないといけない」と訴えた。
2年ぶりの交流戦開催。セ・リーグは2010年から10シーズン連続で負け越し中で、勝ち越したのは09年の1度だけ。12年ぶり2度目となる勝ち越しのチャンスはどこにあるのか。直前の戦いから探ってみた。
勝利数パ1098勝、セ966勝。勝ち越しはパ14度、セ1度。交流戦はパ優勢といわれて久しいが、今季はいつもと違う展開になるかもしれない。
交流戦本塁打数でセはパに18年(93−118)、19年(94−108)と2年連続で10本以上の差をつけられた。交流戦前の本塁打もパより少なかったが、今季はセ222本、パ225本でほぼ互角。1試合平均はセ1.68本、パ1.61本とセが優勢。長打率もセ.379、パ.371、打率もセ.248、パ.242でセが打ち勝つ可能性は十分にある。
セの本塁打王争いは21歳の村上(ヤ)が13本でトップ、24歳の岡本和(巨)が12本で続く。若い力が引っ張る中で存在感を見せているのがルーキーの佐藤輝(神)と牧(D)だ。佐藤輝はすでに10本塁打。7本が初対決の投手からで、うち4本は初打席で記録した。オープン戦では石川(ソ)、高橋(西)らパのエース級からも打っている。牧もチームトップの8本塁打で6本が初対決の投手から。初顔合わせのパ投手からアーチを量産することができるか。
なお、交流戦の新人最多本塁打は10年長野(巨=現広島)の4本。打撃部門の新人タイトルホルダーは19年首位打者の中川(オ)だけで初の本塁打王誕生の期待が高まる。
投手陣にも売り出し中のルーキーがいる。パにはリーグ最多6勝の早川(楽)がいるが、セも負けていない。広島の守護神・栗林は開幕から17試合連続無失点、奪三振率も14.77と群を抜く。中継ぎの大道、森浦も10試合以上登板している。阪神には3勝の伊藤将がいる。リーグ全体の防御率はセが3.52でパの3.68を上回っている。投打で若手が台頭している今季のセ・リーグ。「突ッパ」の鍵はヤングヒーロー達が握っていそうだ。
パはベテラン勢に注目したい。8年ぶりに日本球界に復帰した田中将(楽)は交流戦通算21勝を挙げ、12年6月6日の阪神戦から5連勝中。あと1完封すればダルビッシュ(日=現パドレス)、則本昂(楽)に並ぶ交流戦最多タイの5完封となる。和田(ソ)、涌井(楽)は歴代最多勝利の更新が狙える。1位は杉内俊哉(巨)の26勝、和田は2位の25勝で涌井は3位の24勝と迫っている。
打者では2000安打にあと50本と迫っている栗山(西)が交流戦5人目となる300安打にあと3本。達成すればパでは今江年晶(楽)以来2人目だ。松田(ソ)は交流戦通算46本塁打で史上4人目の50本塁打にあと4本だ。区切りの記録が懸かるスター達が実績通りの活躍を見せればパは11シーズン連続の勝ち越しに近づくことになる。
12球団代表者会議では交流戦について話し合われ、コロナ下で全日程を消化できない事態に備えて特別ルールで開催することを決めた。
最終予備日の6月17日までに終わらなかった場合、17日終了時点での勝率第1位を優勝とする。この場合の優勝は
が条件。ただ15試合に満たなくても未消化分を負け数として加算し、その勝率が1位球団を上回る場合は優勝とする。(1)、(2)の条件を全球団が満たせない場合は全球団が未消化分を負け数として加算し、その勝率で優勝を決める。2位以下は消化試合に関係なく17日時点の勝率で決定する。
「日本生命セ・パ交流戦」は、25日に開幕する。昨季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、2年ぶりの開催。ロッテの高卒2年目右腕・佐々木朗希投手(19)は27日の阪神戦(甲子園)に先発し、プロ初勝利を狙う。大船渡3年時の夏に岩手大会決勝で登板を回避。出場できなかった甲子園のマウンドに初めて立ち、ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)と激突する。
細心の注意を払いながら、佐々木朗のコンディションを見守ってきた井口監督が「GOサイン」を出した。デビュー戦から中10日となる27日の阪神戦。念願だった聖地である。
「一応、甲子園で先発させることを考えています。甲子園で投げるという思いは、色々とあるんじゃないかな」。最速163キロを誇る「令和の怪物」が大船渡時代に出場できなかった夢舞台。3年夏は岩手大会決勝まで進みながら故障防止を理由に登板回避した。佐々木朗は「甲子園は素晴らしい場所だけど、目指して頑張る過程に意義がある」と話したことがある。高校生活を「99点」と自己採点した上で「残りの1点はやっぱり最後に(甲子園に)行けなかったこと」とも言った。プロに入ってから体づくりに専念し、迎えた2年目。甲子園は努力の成果を示すのに最適な場所ともいえる。
初登板した16日の西武戦では5回4失点。勝利投手の権利を得ながら引き分けに終わったが、プロ入り最多の107球を投げ、直球は平均で151キロを計測。井口監督も「本人なりにも手応えをつかんだと思う」と言う。
首脳陣は疲労を取ることを優先させつつ、交流戦でDH制のない敵地で先発させることを視野に入れ、佐々木朗にバント練習をさせて準備を進めてきた。指揮官は「100球ちょっと投げられることも分かった。次もそのあたりがメド」と5回以上を期待している。
セ・リーグ首位を走る阪神打線にも怪物がいる。指揮官が「いい打撃をしている」と警戒する主砲の佐藤輝だ。新人ながら既に10本塁打をマークしており、佐々木朗との「怪物対決」は注目を集める。19歳がこの勝負を制することができれば、プロ初勝利も近づいてくる。
「日本生命セ・パ交流戦」は、25日に開幕する。昨季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止、2年ぶりの開催となる。
ロッテ移籍2年目で古巣・阪神との初対戦を迎える鳥谷は「ビジターとして甲子園に行くのは初めて。三塁側ベンチも練習を行う時間帯も今まで経験したことがない。違いを感じたり知れることを楽しみにしています」と声を弾ませた。
18年目の今季は開幕を先発で起用されるなど元気いっぱい。今月は途中出場が多くなっているが「(阪神)ファンには自分が違うユニホームを着てプレーしているところを見てもらえたら」と語った。
25日から2年ぶりに開催される2021年度「日本生命セ・パ交流戦」の開幕記者会見がオンライン上で行われ、オンラインでの選手トークショーに登場したロッテ・安田が中日・根尾との再会を心待ちにした。
昨季は交流戦が中止となったため、自身にとっては初のセ・リーグとの真剣勝負。「明日、初めての交流戦で甲子園でプレーできる。物凄く楽しみ」と、聖地での阪神戦に思いを馳せた。
履正社では高2夏、高3春の甲子園に出場。高校時代には大阪桐蔭・根尾らとしのぎを削った。「高校時代からよく戦ってきた。(根尾は)高校時代から凄かったし、テレビで見ていても高校時代と変わらずフルスイング、全力プレーをしている。また会うのが楽しみです」と笑顔で話した。
ロッテは6月1〜3日に敵地で中日戦が控えている。
ロッテ・鳥谷敬内野手が25日からの阪神3連戦で、移籍2年目で初めてかつての本拠地・甲子園に帰る。
古巣・阪神との初対戦を前に、「ビジターとして甲子園に行くのは初めて。三塁側ベンチも練習を行う時間帯も今まで経験したことがない。違いを感じたり知れることを楽しみにしています」と声を弾ませた。
18年目の今季は開幕を先発で起用されるなど元気いっぱい。今月は途中出場が多くなっているが「(阪神)ファンには自分が違うユニホームを着てプレーしているところを見てもらえたら」と意気込んでいる。
プロ野球は24日、12球団代表者会議を開催し「日本生命セ・パ交流戦」の開催要項の一部変更を発表した。
勝率1位の球団を優勝とする規定だが、来月17日の予備日までに全日程が消化していない場合、この時点での勝率1位球団を優勝とする。15試合以上消化、かつ勝率5割以上が条件となる。
ただし15試合消化していない球団でも、未消化試合も負け数として加算し、その勝率が1位球団を上回る場合は優勝とする。条件を満たす球団がない場合は全球団が未消化分を負け数とし、その勝率によって決める。
2位以下の順位も17日時点の勝率で決める。交流戦予備期間以降に組み込まれる試合の勝敗数は交流戦の順位決定には算入しない。
代表者会議では新型コロナウイルス感染拡大により、各球団で延期が相次ぐ事態を踏まえて、今後の日程について議論された。NPBの井原事務局長は「今季の日程について早め早めに対策、対応を検討をしなければいけないということでご意見を各球団からいただきました」と説明。143試合開催を前提とし、空き日の利用や、CS、日本シリーズなどポストシーズンの日程変更なども今後、検討対象になるとみられる。
佐々木朗希投手(19)が27日の阪神戦(甲子園)で先発することが分かった。井口監督が「一応(27日の)甲子園で先発を考えてます」と明言。大船渡高3年の夏は岩手大会決勝で登板せず敗れ、届かなかった聖地の初マウンドで初勝利を目指す。球数は100球が目安。デビュー戦となった16日の西武戦(ZOZO)では5回4失点(自責2)で最多の107球を投げ、指揮官は「本人も手応えはつかんだと思うし、この10日間で課題もクリアできている」と話した。
ロッテの二木康太投手が25日の阪神戦(甲子園)で先発する。
甲子園のマウンドは19年のオールスター以来。鹿児島情報高3年時には県大会準決勝で楠南に破れ甲子園出場とはならなかったが「甲子園で投げると高校時代のこと思い出すし、同級生から羨ましいと連絡来たりもするので特別な思いは多少ありますね」。
交流戦の初戦はセ・リーグで首位を走る阪神。「やっぱりすごく打つというイメージがあって、若い人もいますし、ホームランもある打線なのでしっかりと気を付けて。大量得点を与えないようにやっていかないと」。今季開幕投手も務めた背番号18が、交流戦初戦を白星で飾りチームを勢いづける。
ロッテは24日、「ロッテキシリトールスペシャルデー」として開催される29日の広島戦(ZOZOマリン)の試合前練習に「ロッテキシリトールコラボキャップ」を着用することを発表した。
このコラボキャップは白い歯をイメージしたホワイトを基調とし正面のイニシャルマークに「キシリトールガム ライムミント」のパッケージカラーであるライトグリーンを採用。背面にロッテ「キシリトール」のロゴを掲出したデザインになっている。当日は「ロッテキシリトールスペシャルデー」のイベントとして、来場者全員にロッテ「キシリトールガム」が入場ゲートでプレゼントされるほか、試合前練習で実際に使用されたコラボキャップが抽選で20人に直筆サイン入りでプレゼントされる。
実際に着用した佐々木朗希投手は「とても面白い試みだなあと思いました。ホワイトがすごく涼しそうですし、ライトグリーンもいい感じです。当日が楽しみです」とコメントした。
ロッテの佐々木朗希投手(19)が27日の阪神戦(甲子園)で2度目の先発に臨むことが24日、決まった。井口監督が明言した。最速163キロ右腕は人生初の聖地でプロ初勝利を目指すことになった。
大船渡高3年夏は岩手大会決勝で登板を回避して敗戦。高校時代は実現できなかった甲子園での登板が、ツキもあって実現する。プロ初登板初先発した16日の西武戦後、17日に出場選手登録を抹消。最短で27日に1軍登録が可能となっていた。
一方でチームは同日・阪神戦のローテが空いていた。井口監督は「ほかのローテ投手との兼ね合いもあってこのようになりました」。佐々木朗は初登板後も順調に回復し、中10日での先発が可能となったため、甲子園での先発が巡ってきた。
指揮官は「甲子園で投げられる思いは色々あると思う。体調も戻っているので、しっかりとやってほしい」と快投を期待。さらに初勝利へ抑えなくてはいけない打者として佐藤輝の名を挙げた。「いい打撃をしているなというのは感じます。データを収集しながら、戦略をしっかり立てていきたい」と阪神打線のキーマンとなるドラ1封じを命じた。
プロ初の交流戦。新たな令和の名勝負へ、朗希が快速球でスーパールーキーを封じてプロ初星を聖地で決める。
ロッテ・鳥谷が24日、阪神時代の19年9月30日・中日戦以来となる甲子園でのプレーを心待ちにした。
移籍後初めての“凱旋”を前に「三塁側ベンチとか、今まで経験をしたことがないので、違いを感じたり知れたりということを、とても楽しみにしています」。阪神ファンも注目する一戦については「自分らしいプレーをお見せできれば」と話した。
日本野球機構(NPB)は24日、新型コロナウイルスの影響を考慮して、25日に開幕の「日本生命セ・パ交流戦」の開催要項を一部変更すると発表。感染拡大などで全日程が消化できなかった場合、6月17日終了時で基準を満たした勝率1位の球団を交流戦優勝とするなど、今季限定の特別ルールとなった。
新型コロナ禍で昨季は中止となり、2年ぶりの開催となる交流戦。だが変異株の感染拡大が危惧される中、NPBと12球団が一部の概要変更を決断した。
交流戦の日程は、雨天中止分の振り替えを想定して6月14日から同17日まで4日間の予備日を設定。だが、日本ハムや広島に大量の陽性判定者が出て中止試合が増えている現状で、交流戦期間中に全日程が消化できるかは不透明な情勢だ。
そこで今季は6月17日までに全日程が消化されなかった場合、15試合以上を消化して勝率5割以上のチームの中で、最高勝率のチームを交流戦優勝とする特別ルールを決めた。
ただし、試合消化が15試合未満のチームでも、残り試合を負け数に加えた上で勝率が1位の場合には優勝となる。また2位以下の順位は試合数に関係なく、6月17日終了時点の勝率で決定される。
NPB・井原事務局長は「大前提は143試合(を行う方針)ということ」と、交流戦期間内に未消化だった試合は、リーグ戦再開後に組まれる予定だ。
さらに交流戦以外でも中止増加による日程変更案も「感染状況が全国的に非常に厳しくなっている。早めの対策、対応を検討しなければいけない」と議論を開始した。ファンにプロ野球を届け続ける−。そのために、今後もコロナ禍に対応した形を模索していく。
日本野球機構(NPB)とJリーグによる「新型コロナウイルス対策連絡会議」が24日、オンライン形式で開催。日本ハム、広島で多数の陽性判定者が出たことを受け、変異株の流行などを踏まえたガイドライン見直しの意見も出された。
会議では状況が変化している情報を共有。専門家チームの東北医科薬科大の賀来満夫教授は「今までのガイドラインでは不十分ではないのかというのを前提に、検証したい」と説明した。
ロッテ・清田育宏外野手が24日に球団から契約解除をされたことを受け、フジテレビ系「バイキングMORE」で特集。臨床心理士で明星大学准教授・藤井靖氏が出演し、その行動に関しての心理を解説した。
清田は昨年9月末、遠征先の札幌で、コロナ禍で禁止されていた部外者と会食。球団に虚偽の説明をした上に、不倫密会を週刊誌に報じられ、今年1月15日付で無期限謹慎処分を下されていた。今月1日に処分を解除されたが、実戦復帰直後に再び女性と不倫デートしていたことが21日の週刊誌で報じられ、「度重なる不適切な行動およびチームに対する背信行為」で23日に契約を解除された。
藤井氏は不倫を繰り返す人の心理について、「何を目的で不倫しているか。だいたいは性的な関係が伴う。性的な欲求が強く、女性が好きで、と。ただ実際はそれだけでなくて、複数の女性と関係を持っている自分というのがアイデンティだったりとか、関係を深めていくプロセスみたいなものに、依存性が高いというのが通常ですね」と解説した。
また、清田が週刊誌の直撃の際に「もう終わりですよ」などと困惑していたことが紹介され、藤井氏は「自分でも分かっている。(どこかで)見つかってしまうというのは」と指摘。それでも不倫や虚偽を繰り返すのは「自分1人ではどうにでもできない何かがある。気持ちの面で躁的になっていて、それをやらないと落ち着けない、繰り返してしまう背景があると思う」とし、続けて「ご本人が望めばそれを治す、治療というのもあります。自分は治療が必要ないとほとんどがそういう人。周りの方が連れてきて根気強く本人が直したいと思えば直ります」とした。
プロ野球の「日本生命セ・パ交流戦」は25日に開幕する。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2005年の導入以降初の中止となっており、2年ぶりの開催となる。勝率1位の球団を優勝とし、賞金3千万円が贈られる。
チーム内の感染拡大で試合が延期となる事例が相次いでいることを考慮し、規定を一部変更。予備日としている6月17日までに全日程が終わらない場合は、その時点での勝率で順位を決める。
優勝は15試合以上を消化して勝率5割以上が条件で、不足分を負けとして計算しても勝率が上回れば14試合以下でも優勝となる。
ロッテは24日、ロッテキシリトールスペシャルデーとして開催される29日の広島戦(ZOZOマリンスタジアム、14時試合開始)の試合前打撃練習の時間帯に「ロッテキシリトールコラボキャップ」を着用すると発表した。
ロッテキシリトールコラボキャップは白い歯をイメージしたホワイトを基調として、キャップ正面のイニシャルマークにロッテ「キシリトールガム ライムミント」のパッケージカラーであるライトグリーンを採用し、背面にロッテ「キシリトール」のロゴを掲出したデザインとなっている。
当日は来場者全員にロッテ「キシリトールガム」が入場ゲートでプレゼントされるほか、試合前打撃練習で実使用されたキャップが抽選で20名に直筆サインを入れてプレゼントされる(抽選は入場ゲートで配布されるチラシに記載の抽選番号を使用、5回裏終了後にビジョンで当選番号を発表、サインは1個につき1選手、選手の選択不可)。
佐々木朗希選手は球団を通じ「とても面白い試みだなあと思いました。ホワイトがすごく涼しそうですし、ライトグリーンもいい感じです。当日が楽しみです」とコメントした。
誰にだって忘れられないゲームがある。美馬学投手にとってのそれはイーグルス時代の2013年11月3日、仙台でのジャイアンツとの日本シリーズ第7戦だろう。6回を投げて1安打無失点。ベンチに戻ると故星野仙一監督が美馬の元に寄ってきた。スッと右手を差し出された。「ありがとう!」。力強く握手を交わすと鳥肌が立つのを感じた。勝負に徹し勝負に燃え、誰よりも勝負に厳しい男。ゆえに闘将と呼ばれた星野監督。燃える男から、これほど温かい言葉を掛けてもらうのは初めての経験だった。
「9回1失点で完投勝利した時でも『今日は完封しないとダメな試合なんだ!』と怒られたことがありました。ベンチに戻って監督の方から寄ってきていただいて『ありがとう』と言われた時は震えました。力がイッキに抜けた感じ。忘れられないですね」。
美馬は当時を懐かしそうに振り返る。あれから月日は流れた。勝負の厳しさを教えてくれた闘将は18年1月4日に死去した。70歳だった。そして美馬は19年オフにFAでイーグルスからマリーンズに移籍した。11月3日、美馬が日本シリーズ第7戦で勝利投手となった試合で最終回のマウンドに上がったのが田中将大投手。仙台で初の胴上げ投手となると、翌年からニューヨーク・ヤンキースに移籍。そして今年から古巣イーグルスに復帰した。
そんな美馬と田中は5月22日。ZOZOマリンスタジアムで投げ合うことになった。お互い7回を投げて1失点で両者に勝ち負けはつかず。相手より先にマウンドを降りるものかという気迫が伝わる見事なマウンドさばきだった。2人がボールに魂を込め、少しも隙を見せるまいと丁寧に投げ込む姿はまさに闘将が選手に伝え続けてきた勝負への、そして一球に懸ける想い。熱き気持ちが脈々と伝わっている証だった。
「負けたくないという想いはもちろんありましたね。ボクが一応、年上なので先にマウンドを降りないようにしたいと思っていました。決着はつけたかったのですが、チームが勝ったから良かったです」と美馬。
試合は美馬が降板後の8回に2点を勝ち越し勝利。勝ち投手にこそなれなかったものの、美馬は手をたたき喜んだ。イーグルス時代には同じ先発投手として遠征時には一緒に移動するなど2歳年下の田中と一緒に過ごす時間が多かった。日本復帰後もグラウンドに現れると、向こうから寄ってきて頭を下げ挨拶に来る。
「律儀な男ですよ。あれだけ実績があってスーパースターで超一流なのに昔からその姿勢は変わらない。今度投げ合うときは勝ちたいですね」。
野球ファンが注目する元チームメート対決を終えた美馬は次、相まみえるその日に想いを馳せた。マリーンズの背番号「15」とイーグルスの背番号「18」。これからもたくさんの好勝負を演じてくれるはずだ。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)
「毎日必死でやっていますし、僕が被った試合は何かしら貢献したい。1試合でもチームに、勝ち星をつけられるようなキャッチャーに成長していきたいと思います」。
ロッテの11年目の捕手・江村直也は、このチャンスを活かそうと毎日を必死に過ごしている。
正捕手の田村龍弘が『左大腿二頭筋肉離れ』で離脱し、柿沼友哉も新型コロナウイルスの陽性判定を受け登録抹消中と、開幕から1軍でマスクを被ってきた2人の離脱はチームにとって痛い。ただ選手個人に目を向ければ、1軍で居場所を掴むチャンスでもある。
「自分のチャンスはもちろんそうなんですけど、まずはチームの勝利を最優先に考えている。自分がマスクを被った試合というのは、1試合でも多く勝てるようにというのをすごく意識してやっています」。
とにかく江村は、“チームを勝利”に導くこと、“チームの勝利”に貢献することを第一に考えている。
2月の春季キャンプから江村は、ファームで過ごしてきた。
「いつ呼ばれてきてもいいように準備はしてきたつもり。1軍でやることを目指してずっとやってきましたし、そこを意識しながら、2軍で取り組んでいました」。
“準備”のなかで特に力を入れてきたのが守備練習。
「ブロッキング、スローイング練習だったりというのは、特にこだわってやってきました」。
ファームでは、開幕してから大卒2年目の佐藤都志也が優先的に先発起用され、なかなか江村に出番が巡ってこなかった。4月23日に佐藤が1軍昇格を果たすまでの19試合を見ても、佐藤が14試合にスタメン出場しているのに対し、江村は4試合のスタメン出場だった。(植田将太のスタメン出場1試合)
「僕に関しては、(プロ入りしてから)チャンスをもらってきた人間。2軍は若い子の方が、出る試合数は多くなってくる。その分1試合の大切さは感じています」。
「たとえば試合に出られなかったら、守備練習を多く入れたりとか、出てなかったら出てないでやることはいっぱいあると思うので、2軍のときは金沢コーチとかと一緒に練習していましたね」。
いつ1軍に呼ばれてもいいように、出場試合数が少ない中でも、自分のできる準備をしっかりと取り組んできた。
4月28日に田村が『左大腿二頭筋肉離れ』により1軍登録を抹消されると、同日に江村が今季初昇格を果たした。
江村は昨季9月14日のオリックス戦で完封勝利に導いた二木康太が先発のときに、スタメンマスクを被る。
スタメンで出場するときには「トータル的に考えたら、後ろのことも考えないといけないですし、終盤に向けての攻め方も考えないといけない。二木の状態もありますし、バッターを見ながら。スタメンで出るときは、1試合トータルで考えますね」と教えてくれた。
二木が先発以外では、試合終盤の守備固めで登場するケースが多い。
途中から出場するときには「ミーティングでは“こういう攻め方だった”けど、“実際はどうかな”とか、“真っ直ぐ振り遅れたり”、“こういう攻め方をしたから次はこういう攻め方をしようかな”と自分で考えながら、試合を見るようにしていますね」と実際に自分がマスクを被っていることを想定し、ベンチで戦況を見つめる。
江村の出番は、主に“勝ち試合”の“抑え捕手”のような役割だ。勝利に導いて当たり前というような、プレッシャーがある中で、試合終盤にマスクをかぶる。
「プレッシャーはありますね。その分、期待されて試合に出させてもらっているので、やるしかないですね」。最後の1つのアウトを取るため、頭をフルに使う。
江村は昇格してから守備面だけでなく、打撃面においても、5月1日の楽天戦で空振り三振に倒れてしまったが、田中将大からファウルで粘れば、5月18日のオリックス戦でもボール球に手を出さずしっかりと四球を選ぶなど、“必死”さが伝わってくる。
「正直、バッティングはよくないので、ちょっとでもいやらしいバッターというのを意識しています」。
この必死さというのは、ここ数年練習を見ていても強く伝わってくる。2019年の11月にロッテ浦和球場で行われた秋季練習では、鴨川秋季キャンプに参加していた選手達に負けじと、野球がうまくなるため1分1秒を無駄にすることなく汗を流した。全体練習が終わったあとも、室内練習場でマシンを相手に黙々とキャッチングや、バッティングマシンを相手に打ち込みに励む姿が印象的だった。
江村自身も「もう11年目ですからね。若くないので、ここ何年か危機感というのは正直ありますね」と話し、「家族もいますし、僕だけの人生ではないので、そういう面では必死さというか、焦りはありますよね」と率直な想いを明かした。
主力選手の離脱で巡ってきたチャンス。何としても1軍で貢献しよう、活躍しようとするその必死さこそが、江村直也の強みだ。積み重ねてきた取り組みは嘘をつかないということを証明するためにも、チームの勝利という結果で示したい。