ロッテは9回2死二、三塁から角中の2点中前打で追い付き、引き分けに持ち込んだ。直後の守りでは益田が無得点に抑えた。8安打の中日は好機を生かし切れず、2点止まり。抑えの又吉が3安打を浴び、逃げ切れなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 |
中日 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 |
ロッテが執念でドローに持ち込んだ。
0−2の9回2死二、三塁。5番角中勝也外野手(34)が殊勲の同点適時打をセンターに転がした。バットマンは「うぬぼれてました」と第一声。「敬遠気味でくさいところを攻めて四球だろうなと思ってたんですけど、2球で追い込まれたんで」と冷や汗の3球目に失投が来た。「いつも通り、自分の打撃です」と振り返った。
中日柳に1安打完封された翌日、今度は小笠原に4回まで無安打。5回に角中が初安打を放った。これも2ストライクから。対戦の少ない投手が続く交流戦。「知らない投手だからこそ初球からがんがんいく人もいるんですけど、自分は追い込まれてもいいやと」。日々フォームを微調整しながら、打席ではタイミングを見定め、内側から鋭くバットを振り抜く。
角中の安打で、二塁から中村奨が同点のホームを狙った。ヘッドスライディングもアウト。ただ、井口監督からのリクエストでコリジョンルールが適用され、同点が認められた。「よく奨吾も走ってくれたし、リプレーで審判もしっかりとってくれたなと」。この1点を、つかみ取る。スローガン通りの全員野球で、負けを消した。
ロッテ先発の岩下大輝投手(24)が6回2失点でしのぎ、最終回の同点劇を呼び込んだ。
1回、3回、4回、6回と4イニングで先頭打者に長打を許す展開だったが、何とか2失点で粘った。「走者を出しながらで、良い内容とは言えないですが、試合自体は作れたと思います」。タイミングや角度を一定にせず、決して多くはない球種にバリエーションをつけ、度重なるピンチをしのいでいった。
6回は無死一、三塁から自身の好判断で併殺を奪い、2死一、三塁までこぎつけたものの、代打福留に2−2から適時打を浴びた。「最後に打たれてしまったことが本当に悔しいです」と振り返ったものの、ビッグイニングを作らせなかったのは最終的に大きかった。
井口監督も「要所要所でしっかりと抑えてくれました。前回も最少失点で抑えて、なかなか打線が今、前半で投手陣をカバーできていないので」とマウンドでの粘りを評価していた。
ロッテ本前郁也投手(23)が3日の中日戦(バンテリンドーム)に先発する。
3月に支配下選手契約を結んだ2年目左腕は、4月1日の楽天戦(ZOZOマリン)に先発し、5回4失点でプロ初登板初勝利を飾った。同8日には5回5失点で初黒星。その後、2軍再調整となっていた。
約2ヶ月ぶりの先発となる本前は「結構2軍で時間をもらって、ちゃんと準備はしてきたつもりなので、しっかり自分の投球ができるようにしていきたいです」と意気込んでいた。
ロッテ柿沼友哉捕手(28)が2日、出場選手登録された。
柿沼は5月17日、家族が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことで、同18日にNPBの「感染拡大防止特例2021」に基づき出場選手登録を抹消されていた。17日のPCR検査では陰性だったが、その後19日に再度検査を受け、陽性と判定されていた。療養を終え、1日の試合前練習にも参加していた。
柿沼は今季、22試合に出場(うちスタメンは10試合)。5月9日のオリックス戦(ZOZOマリン)では約2年ぶりの本塁打も放ち、田村が故障離脱する中で存在感をみせていた。
コリジョン(衝突)ルールが適用され、ロッテが2試合連続の零敗目前で引き分けに持ち込んだ。
「(中日捕手・木下拓の)膝が完全に着いていたし、(中村)奨吾もケガなく済みましたけど危ないプレー。審判も、しっかり取ってくれた」。
井口監督が振り返った場面は0−2の9回2死二、三塁。角中の中前打で三塁走者に続き、二塁走者の中村奨も本塁へヘッドスライディング。球審の手が上がり、ゲームセットかと思われた。
ここで指揮官がリクエスト。リプレー検証の末、木下拓が本塁ベースをブロックする形で走路を故意に妨害したとしてルールが適用され、同点となる得点が認められた。
タイミングは完全にアウトだっただけに、野球IQ≠フ高さで定評のある中村奨が、あえて回り込まずに頭から突っ込んで誘発した頭脳プレーとも推測される。 前日1日の試合は、9回2死からのリクエストで判定が覆らず終わったが、この日はリクエストに成功。井口監督は「最低でも引き分けられたのは大きい」と息をついた。
ロッテ・角中勝也外野手(34)が0−2の9回2死二、三塁から同点の中前適時打を放った。
「うぬぼれていました。『敬遠気味に四球で歩かされるんだろうな』と思ってたら、2球で追い込まれた。(又吉は)映像では大きなスライダーを中心に真っすぐ、シンカー系というイメージだったんですけど、実際には(打席に立つと)違った。(最後に)甘い球を仕留められたというだけです」。
この日は5回にチーム初安打となる左前打もフルカウントから打ったものだった。 2018年の交流戦でも打率.412で首位打者に輝いた15年目のベテランは「自分は初球からガンガンいくタイプでもないので。1球見れば、タイミングは合わせられる。(セ・リーグの普段)知らない投手だからこそ、初球からいくという人もいるけど、自分は別に『追い込まれてもいいや』と思っているので」と貫録をみせた。
ロッテ・本前郁也投手(23)が3日の中日戦(バンテリン)に先発する。
同投手は北翔大から2020年育成D1位で入団。同年の支配下D1位が佐々木朗希だった。今季は3月14日に支配下選手登録され、4月1日の楽天戦(ZOZOマリン)でプロ初登板初先発。5回4失点ながら勝利投手となり、育成出身選手のプロ初登板初先発初勝利はプロ野球史上2人目の快挙となった。同時に開幕から6試合目にしてチームに今季初勝利をもたらした。4月8日のオリックス戦(同)で5回5失点で敗戦投手となり、翌9日に出場選手登録を外れていた。
56日ぶりの1軍登板を前に、本前は「2軍の方で結構時間をもらったので、準備はできた。中日打線は空振りの少ないバッターが多い印象だが、しっかり自分のピッチングができるようにしたい」と意気込んだ。
新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で陽性と判定されていたロッテの柿沼友哉捕手が2日、バンテリンドームナゴヤでの中日戦で出場選手登録された。家族が感染したため、5月17日から自宅隔離となり、18日に登録を外れていた。19日に陽性判定を受けた。
ロッテは敗色濃厚で迎えた0−2の9回に粘って引き分けに持ち込んだ。2死二、三塁から角中の中前打で三塁走者の和田が生還。20イニングぶりの得点を挙げると二塁走者の中村奨もヘッドスライディングで生還を狙った。
クロスプレーでアウト判定も井口監督がリプレー検証を求め、協議の末に審判団は捕手・木下拓のブロックを危険なプレーと認めコリジョンルールを適用。得点が認められた。2試合連続の零敗を免れた井口監督は「(中村)奨吾もよく走ったし、審判もよく取ってくれた」と目を細めた。
ロッテ・角中が9回2死二、三塁から起死回生の2点中前打を放った。
一塁が空いていたことから敬遠気味の四球だろうと「うぬぼれていた」と自分をいましめた打席だ。又吉にカットボール2球で追い込まれ、「やべえ、と思いました」と素直に明かした。
だが、ここから2度の首位打者経験のあるバットマンの真骨頂。「いつも通り、自分の打撃で」と集中し、3球目の148キロ直球を中前に弾き返した。これが、コリジョンルールの適用もあって同点打となった。これがチームにとって5月30日・広島戦6回以来、20イニングぶりの得点だった。
打線は5回1死まで相手先発の小笠原の前に無安打に抑えられたが、初安打を放ったのも角中だった。「(チームが無安打とか)何も考えてない。そういうことより、自分の打撃をどうしようとか、打席に立ったらまずそこだと思うので」。頼れるバットは健在だ。
ロッテ・中村奨のヘッドスライディングで土壇場に同点に追いついた。
敗色濃厚な0−2の9回2死二、三塁。角中の中前打で三塁走者の和田が生還。さらに二塁から中村奨が快足を飛ばしてホームを狙った。微妙なクロスプレーで、判定はアウト。このプレーに井口監督が「危ないプレー」と、リプレー検証を求め、審判団の協議の末、木下拓が走路をブロックしたとしてコリジョンルールが適用され、中村奨の得点が認められた。
2試合連続の零敗危機から土壇場で引き分け。井口監督は「執念を見せてくれた。(中村)奨吾もよく走ったし、審判もよく取ってくれた」と納得の表情だった。
ロッテ・中村奨の果敢なヘッドスライディングが「コリジョン」を誘い、同点に追いついた。
0−2の9回2死二、三塁。角中の中前打で三塁走者の和田が生還。さらに二塁から中村奨が快足を飛ばしてホームを狙った。微妙なタイミングでクロスプレーとなり、審判の判定はアウト。中日ナインは勝利に喜びかけたが、井口監督がコリジョンではないかと訴え、審判団の協議の末、木下拓が走路をブロックしたとしてコリジョン・ルールが適用され、得点が認められた。
試合はそのまま2−2で引き分けた。ロッテが執念で引き分けに持ち込んだ。2点を追う9回2死二、三塁。角中がカウント0―2から直球を中前へ打ち返し1点を返すと、二塁走者・中村奨も一気に本塁へ激走。ヘッドスライディングで突っ込み、一時はアウトの判定となったが井口監督がリクエスト。コリジョンルールが適用され土壇場で追い付いた。指揮官は「球がそれたとはいえ、危ないプレーだなと。奨吾も走ってくれたし、リプレーして審判もよく取ってくれた」と振り返った。
前夜は中日先発・柳に完封され1安打。この日も先発・小笠原らに8回まで3安打と抑えられたが、最終回に20イニングぶりの得点を挙げた。「何とかつないで執念を見せてくれた」と井口監督。首位ソフトバンク、楽天との1.5ゲーム差をキープした。
ロッテの柿沼友哉捕手が2日、出場選手登録され1軍復帰した。
柿沼は5月17日に家族が新型コロナウイルスに感染。濃厚接触者として保健所から自宅隔離の指示を受け「特例2021」で抹消されていたが、柿沼も18日夜に発熱。19日に陽性判定となっていた。
約2週間の療養を終え、1日から行われている中日との交流戦前練習に合流。この日1軍登録され、代わりに登録されていた宗接が抹消された。
ロッテが土壇場で同点に追い付いた。2点を追う9回2死二、三塁で角中が起死回生の2点適時打を中前に放った。「2球で追い込まれていたので…」と、ここで闘志に火が付き、又吉の148キロ直球を捉えた。
三走が生還、二走・中村奨も本塁へ頭から突入。アウトのジャッジだったが、井口監督がリプレー検証のリクエストをし、コリジョンルールが適用されて得点が認められた。
井口監督は「(中村)奨吾もケガなく済んだけど、(相手のブロックは)ちょっと危ないプレー」と指摘。
チームは2試合連続零封負けを免れ引き分けに持ち込んだ。20イニングぶりの得点に「ドラゴンズは投手陣がいい。最低でも引き分けにできたのは大きい」と笑顔を見せた。