わたしはかもめ2021年鴎の便り(8月)

便

8月13日

千葉ロッテ3−6オリックス(ZOZOマリン)

オリックスの宮城が打たせて取って6回2失点にまとめ、両リーグトップの10勝目を挙げた。打線は1回に杉本の2ランで先制し、2回は宗の2点適時打で加点。5回にも吉田正の2ランで突き放した。ロッテは先発の二木が崩れた。

123456789R
オリックス2200200006
千葉ロッテ0001010013

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ロッテ井口監督バッサリ「ダメですね」二木康太試合開始6分後に被弾[ニッカン]

後半戦の初戦を託されたロッテ二木康太投手(26)が、期待を裏切った。

初回2死後に吉田正に二塁打を許し、暴投もあって2死三塁。今季ここまで3被弾しているオリックスの4番杉本に2−1とボール先行となった。4球目に選んだのは外角低めのスライダー。きっちりと捉えられた。低く伸びるバックスクリーン弾に、ぼう然とするしかなかった。

「打たれてはいけない打者に打たれてしまいました。チームに勢いをつける投球ができなくて申し訳ないです。それ以上は何もありません」。

VTRを見るようだ。3月26日、ソフトバンクとの開幕戦も初回、2番今宮に2ランを浴び、一気に流れを持っていかれた。二木自身はその後も流れをつかめず、前半戦は4勝4敗でリーグワーストの16被弾。もちろん、納得はしていない。

「開幕戦も、後半の開幕も任せてもらった投手がこんな成績じゃダメだと思うので、やらないといけないなという気持ちはすごく強いです」。

登板前日には強い決意を口にしたが、試合開始のわずか6分後に粉砕された。杉本にはその後の打席で連続三振を奪ったが、井口監督は「打った後だったんで、そこは関係ないと思いますし。どう抑えるかだと思うんで」と厳しい。2回までで5安打4失点。5安打はいずれも、1ストライクの後をしっかり振られた。

「変化球が浮いてというところが多い。もうずっと今年続いてるので。しかもそれが本塁打になるケースがほとんど。球威で押す投手じゃないですから、逆にしっかりと丁寧に低めに、というところじゃないですかね。単打に関しては全然いいと思うので、本塁打を打たれるのが1番いけないところだと思います」。

大きな期待で送り出しただけに、井口監督もいつも以上にばっさりと切る。

「失投は命取りになりますし、ああいうところをしっかり投げれないと週頭、カード頭に投げる投手としてはダメですね」。

首位オリックスと2.5ゲーム差で迎えた3連戦。大事な初戦を、力で押し切られた。

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ロッテ、オフィシャルキャップへのワッペン無料圧着サービス実施[ニッカン]

ロッテは13日、オフィシャルキャップサプライヤー「'47(フォーティーセブン)」のキャップへのワッペン無料圧着サービスを開始すると発表した。

マリーンズストアミュージアム店での同商品の購入者を対象に、夏の特別イベント「BLACK SUMMER WEEKEND」のワッペンを無料で圧着する。同企画が実施される8月13日からのオリックス3連戦(ZOZOマリン)で、それぞれ試合開始30分後まで実施する。

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ロッテ・二木、6失点でKO「打たれてはいけない打者に打たれた」[サンスポ]

ロッテの二木は要所で踏ん張れず、今季自己ワーストに並ぶ6失点で5敗目を喫した。1回に杉本に先制2ランを浴びて出ばなをくじかれた。味方が反撃し、1−4となった直後の5回にも吉田正に2ランを運ばれた。「打たれてはいけない打者に打たれた」と反省した。

今季は開幕投手を務めた。後半戦初戦の先発も託されたが、開幕戦に続いて期待に応えられず、敗戦投手になった。「チームに勢いをつける投球ができなくて申し訳ない」と悔やんだ。

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ロッテ・美馬が14日のオリックス戦に先発、2試合連続2桁失点から約2ヶ月ぶり[サンスポ]

14日のオリックス戦に先発するロッテ・美馬学投手(34)が調整し「前半戦の最後、ああいう形で終わってしまったので、しっかりいいスタートを切りたいです」と心機一転の白星を誓った。

6月5日のDeNA戦(横浜)、12日の巨人戦(ZOZOマリン)で先発し、まさかの2試合連続2桁失点で2連敗。翌13日に出場選手登録を抹消された。約2ヶ月ぶりの1軍公式戦登板になる。

抹消後、気持ちの整理をつけて「確認しながらフォームを取り戻すようなことから始めました」と打たれたときと、好調時の投げ方を映像などでチェック。7月下旬からのエキシビションマッチで2試合に登板した。

前半戦は11試合に先発登板し、3勝4敗で防御率6.02。楽天からFA移籍2年目の右腕は「しっかり仕事をして、チームのために。順位もいいところにいるので、少しでも上を目指して、優勝目指して頑張りたいと思います」と3位からの浮上と、47年ぶりとなる勝率1位でのリーグ優勝に向けて奮闘する。

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ロッテがオリックス・杉本に今季11本目の被本塁打、先発の二木が1回に先制19号2ラン浴びる[サンスポ]

ロッテがオリックス・杉本裕太郎外野手(30)に今季11本目の本塁打を喫した。先発の二木康太投手(26)が、1回2死三塁から先制の中越え19号2ランを浴びた。

ロッテ投手陣が前半戦で杉本から打たれた本塁打は、4月8日(ZOZOマリン)に1号2ラン(本前)、16日(京セラドーム)に2号ソロ(二木)、17日(同)に3号2ラン(美馬)、5月7日(ZOZOマリン)に5号ソロ(石川)と6号ソロ(益田)、9日(ZOZOマリン)に7号2ラン(小島)、19日(京セラドーム)に9号ソロ(岩下)と10号ソロ(唐川)、6月29日(同)に16号ソロと17号2ラン(いずれも二木)。投手8人が被弾し、二木は今季4発目。

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ロッテが指定キャップ購入者に特別イベントワッペンを無料圧着、8月13〜15日のオリックス戦で[サンスポ]

ロッテは13日、夏の特別イベント「BLACK SUMMER WEEKEND(ブラックサマーウイークエンド) supported by クーリッシュ」が開催される13〜15日のオリックス戦(ZOZOマリン)において、オフィシャルキャップサプライヤー「'47(フォーティーセブン)」のキャップをマリーンズストアミュージアム店で購入した人を対象に、BLACK SUMMER WEEKENDワッペンを無料圧着するサービスを開始したと13日に発表した。

ワッペンの圧着はマリーンズストアミュージアム店にて、試合開始(5時45分)から30分後まで実施する。

球団広報室は「さあ、いよいよ後半戦がスタートします。そして首位オリックスとの3連戦。しかもマリーンズはここまで3勝1敗1分と相性のいいBLACK SUMMERユニホームで戦います。この機会にぜひ大好評のBLACK SUMMER WEEKENDのワッペン無料圧着サービスをご利用ください」とコメントした。

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[球界ここだけの話]DeNAから移籍のロッテ・国吉、1軍での移籍後公式戦初登板は間近[サンスポ]

6月中旬にDeNAからトレードでロッテに移籍した国吉佑樹投手(29)が、新天地のユニホームに袖を通してから2ヶ月を経て移籍後初の1軍公式戦登板を果たす。

「(左)脇腹に違和感があった。まあ、チームと相談して、万全の状態にしてから1軍のマウンドでということだったので、しっかりリハビリしていました」。

勝ちパターンの中継ぎとして期待される速球右腕は、満を持してマウンドに上がる。

プロ12年目の今季、DeNAで18試合に登板して1勝1敗、防御率5.16。交流戦6月4日のDeNA対ロッテ戦(横浜)に2番手で登板し、敗戦投手になって10日後のロッテ入団だった。

7月中旬から約1ヶ月の五輪による中断期間がプラスに作用した。

「不幸中の幸いといいますか。しっかり、急がずに焦らずしっかり治せたというのは、僕にとって良かったかなと思います」。

7月24日のイースタン・リーグ、楽天戦(ロッテ浦和)で復帰。2軍戦で3試合に登板後、8月8日のヤクルトとのエキシビションマッチ(ZOZOマリン)で1回を無安打無失点に抑え「フォークもしっかり落ちて三振2個取れましたし、出来はすごく良かったと思います」と好感触を得た。

ロッテに入団してから「マリーンズの勝敗表は毎日見ていましたし、パ・リーグでどのあたりの順位にいるかっていうのも、しっかり僕の頭の中に入っている」。新天地の成績を日々チェックし続け「1つでもいい順位にいけるように(後半戦)60試合ですけど、投げていきたいです」と腕を撫す。

ヤクルト戦の登板時、名前がアナウンスされると本拠地の観衆6985人からひと際大きな拍手が起きた。背番号はDeNA在籍時と同じ「くに」を表す「92」。ロッテファンの期待に応えるように、持ち味の快速球は最速153キロをマークした。

「トレードが決まったときは、投げられなくて申し訳ない気持ちでしたが、しっかり治して(ZOZOマリンの)マウンドにしっかり立てたということでマリーンズの一員になれたなと思いました」。9月24日に30歳となるが、快速球で攻める投球スタイルは変わらない。47年ぶりとなる勝率の1位での優勝を期待するファンは、国吉の球速と好投に熱い視線を注ぐ。

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ロッテ・二木、警戒していた2人に被弾、井口監督「3、4番に変化球の失投は命取り」[スポニチ]

警戒していたオリックス・杉本と吉田正の2人に、後半戦の開幕を任せたロッテ・二木が被弾した。

初回2死二塁、「ラオウ」こと杉本にチームとして今季11本目となる先制2ランをバックスクリーンに運ばれると、5回には吉田正に右越え2ランを浴びた。青学大の後輩コンビにやられた井口監督は「いきなり、ケアしていた打者に打たれた。3、4番に変化球の失投は命取りになる」とガックリ。首位オリックスとは3.5ゲーム差に広がった。

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ロッテ、ラオウに早くも11発目被弾、井口監督「二木は変化球が浮くと命取りになる」[スポニチ]

首位オリックスと3.5ゲーム差に開いた。ロッテ・井口監督が「(オリックス打線に)キーマンが2人いる」と吉田正&杉本の青学大の後輩コンビを警戒していたが、後半戦の開幕を任せた先発・二木がやられた。

初回2死から吉田正に二塁打を許すと、続く杉本にバックスクリーンへ先制2ランを運ばれた。「ラオウ」と呼ばれる天敵に、投手陣はこれで今季11本目の被弾。さらに、1−4で迎えた5回には吉田正に右越え2ランを運ばれた。

二木は5回6失点で降板。「打たれてはいけない打者に打たれてしまった」とガックリ。打線も宮城を攻略できず、7回から継投で逃げ切られた。

試合後の井口監督は「いきなり警戒していた打者に打たれた。3、4番に(変化球が浮く)失投は命取りになる。二木は球威で押す投手ではないので、丁寧に低めにというところなのに…」と、苦しい試合展開を振り返った。

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美馬学が14日・オリックス戦に先発「いいスタートを」[報知]

ロッテの美馬学投手が14日のオリックス戦(ZOZOマリン)に先発する。

「僕の中でああいう形で終わってしまったので、しっかりいいスタートを切りたい」。6月5日のDeNA戦(横浜)と翌週の12日巨人戦(ZOZOマリン)では2試合連続2ケタ失点を喫し13日に出場選手登録を抹消された。それからは実戦を離れフォームをイチから見直し、自分の気持ちとも向き合った。7月下旬からはエキシビションマッチで2試合に登板。徐々に状態を取り戻してきた。

「『良い時こうやって投げていたな』という感覚が少しずつ出てきていたので、また自信を持ってマウンドに立てるかなと思っています」と美馬。チームはこの日オリックスに敗戦し後半戦黒星スタート。復活した右腕が14日、チームの白星を引き寄せる。

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二木康太が杉本、吉田正に被弾、5回8安打6失点「申し訳ないです」[報知]

ロッテの先発・二木康太投手がオリックスの杉本、吉田正から2ランを浴び5回8安打6失点で悔しい降板となった。

初回2死二塁から杉本に変化球をバックスクリーンへと運ばれる先制2ランを浴びると、5回には無死一塁から吉田正にカーブを右翼ポール際へと運ばれる2ラン。2回にも連打で2失点し計6失点した。これで杉本は今季ロッテ戦11発目。警戒していたバッターに打ち込まれ「打たれてはいけないバッターに打たれてしまいました。チームに勢いをつける投球が出来なくて申し訳ないです。それ以上はなにもありません。申し訳ないです」と肩を落とした。

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13日〜15日のオリックス戦で「BLACK SUMMER WEEKENDワッペン」を無料圧着サービス[報知]

ロッテは13日、本拠地で行われる13日〜15日のオリックス戦(ZOZOマリン)で、オフィシャルキャップサプライヤー「'47(フォーティーセブン)」のキャップをマリーンズストアミュージアム店で購入した人を対象に「BLACK SUMMER WEEKENDワッペン」を無料圧着するサービスを開始したことを発表した。

同戦は「魅惑のボールパークで自由に遊ぶ、特別な夏」をコンセプトにした夏の特別イベント「BLACK SUMMER WEEKEND(ブラックサマーウィークエンド) supported by クーリッシュ」が開催され、ワッペンの圧着はマリーンズストアミュージアム店で試合開始30分後まで実施。

球団広報は「さあ、いよいよ後半戦がスタートします。そして首位オリックスとの3連戦。しかもマリーンズはここまで3勝1敗1分と相性のいいBLACK SUMMERユニホームで戦います。この機会にぜひ大好評のBLACK SUMMER WEEKENDのワッペン無料圧着サービスをご利用ください」とコメントした。

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ロッテ・二木、リーグワースト18被弾、井口監督苦言「変化球浮いている」[デイリー]

ロッテ・二木が2被弾などで5回6失点と崩れ5敗目を喫した。初回、杉本に今季チームとして11被弾目となる先制2ランを浴び、5回にも吉田正に2ラン。「打たれてはいけないバッターに打たれてしまった」と唇をかんだ。

リーグワースト18被弾と一発に泣く右腕に、井口監督は「変化球が浮いてというのが今年は続いている」と苦言を呈した。

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ロッテ・井口監督、一発病の二木に「変化球が浮いていることが多い」[デイリー]

ロッテの後半戦開幕投手に指名された二木康太投手が、2本塁打を浴びるなど5回を投げ、8安打6失点と打ち込まれた。チームは後半戦黒星スタートとなり、首位オリックスとは3.5差に広がった。

初回、2死から吉田正に二塁打を浴び、杉本には変化球をバックスクリーンへ先制2ラン。2回2死満塁でも宗に中前へ2点適時打を許した。

5回には吉田正に右越え2ラン。シーズン開幕と後半戦の開幕投手に指名され、期待は高いが、4勝5敗と負けが先行。リーグワーストとなる18被弾と、今季は一発に泣く右腕に井口監督は「変化球が浮いていることが多い。その辺は今年、続いているのでね」と語った。

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ロッテ、二木が5回6失点でKO、杉本、吉田正に被弾[デイリー]

ロッテの二木康太投手が、吉田正、杉本にそれぞれ2ランを被弾するなど、5回を6失点で降板した。

初回に福田、宗を抑え2死となったが、吉田正に左中間二塁打を浴びた後、杉本には変化球をバックスクリーンへ運ばれる先制弾。驚きの表情を浮かべたが、2回には2死満塁から宗に中前適時打を浴び2失点を許した。

4回に打線が1点を返したが、5回無死一塁から吉田正にカーブをフルスイングされ、ライトポール際に運ばれる2ランを許し、雨中の試合で打ち込まれ、後半戦白星で飾れなかった。

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ロッテがキャップ購入者にワッペン無料圧着サービス[デイリー]

ロッテは13日、マリーンズストアミュージアム店で「'47(フォーティーセブン)」のキャップ購入者を対象に、BLACK SUMMER WEEKENDワッペンを無料圧着するサービスを開始した。

15日までのオリックス3連戦(ZOZOマリンスタジアム)で行う。

ロッテ広報室は「さあ、いよいよ後半戦がスタートします。そして首位オリックスとの3連戦。しかもマリーンズはここまで3勝1敗1分と相性のいいBLACK SUMMERユニホームで戦います。この機会にぜひ大好評のBLACK SUMMER WEEKENDのワッペン無料圧着サービスをご利用ください」とコメントした。

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いよいよ後半戦がスタート!ロッテ、1974年以来の勝率1位での優勝をつかみ取れ![BASEBALL KING]

◇若手がアピール

いよいよ13日から後半戦がスタートする。ロッテは前半戦終了時点で、37勝34敗12分の3位。首位・オリックスとのゲーム差は2.5だ。1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝を狙える位置にいる。

東京五輪による中断期間中に行われたエキシビションマッチでは、若手選手が出場機会を掴もうと必死にアピールした。

チームトップの17盗塁をマークする“代走のスペシャリスト”・和田康士朗は、7月28日の阪神戦で4安打1打点、7月30日の広島戦では3安打1打点とバットでも存在感を示した。和田は「前半戦は1試合もスタメンがなかったので、後半戦はしっかりスタメンで出られるように頑張りたいと思います」と決意を述べた。

プロ3年目の今季開幕1軍を掴みプロ初安打、プロ初本塁打を放つも5月31日に一軍登録を抹消され、ファームで汗を流していた山口航輝は、エキシビションマッチで2試合連続猛打賞、本塁打、3打点の活躍を見せた。守備では今季開幕から一塁で出場することが多かったが、エキシビションマッチでは外野でも出場。7月28日の阪神戦では、小野寺暖が放ったレフトへの飛球をフェンスにぶつかりながらキャッチした。

一時帰国していたマーティンが10日に再来日し、入国期間を経てチームに合流するため、後半戦の最初はマーティンを欠くスタートとなるが、和田、山口をはじめ若手がシーズン再開してからも“バット”で結果を残すことができれば、チームの層の厚さに繋がっていきそうだ。

◇主力選手達もしっかりと調整

主力選手達もエキシビションマッチ、2軍戦でしっかりと調整。前半戦の攻撃陣を支えた荻野貴司、中村奨吾はエキシビションマッチ期間中、基本的にスタメンで出場し、試合の中盤で若手選手と途中交代し調整した。レアードはエキシビションマッチが始まってしばらくはファームで調整をしていたが、バンテリンドームで行われた中日戦から一軍に合流し、8月10日のヤクルト戦で逆転サヨナラ本塁打を放った。

投手陣では、交流戦で2試合連続2桁失点を喫し1軍登録抹消されていた美馬学が、エキシビションマッチに2試合先発し、5日の中日戦では5回を2失点にまとめた。リリーフ陣も益田直也、佐々木千隼、田中靖洋は1週間に1度のペースで3試合に登板。そのぶん、後半戦に向けての戦力の見極めの意味合いがあったのだろうか、東妻勇輔、成田翔、土居豪人、横山陸人といった若手に多くの登板機会が与えられた。

◇新戦力の機能も重要

リーグ制覇するうえでも現有戦力に加え、“新戦力”が機能することが重要だ。

6月15日に加藤翔平とのトレードで加入した加藤匠馬は、2軍戦、エキシビションマッチでマスクを被り、多くの投手の球を受けた。「僕がこの世界で入って来たのも、肩の強さをアピールポイントにしてやってきたので、そこを見て欲しいなと思います」と、後半戦はマリーンズファンの前で“加藤バズーカ”を何度も披露し勝利に貢献して欲しいところだ。

有吉優樹とのトレードでロッテに移籍してきた国吉勇気も、7月24日の楽天との2軍戦で移籍後実戦初登板を果たすと、8月8日のヤクルトとのエキシビションマッチで1軍初登板。先頭のサンタナを137キロのフォークで空振り三振に奪うなど、1回無失点に抑えた。春先はやや不安定だったリリーフ陣だが、5月以降は復調し、その中で国吉が加わった。後半戦はさらにリリーフ陣の層が厚くなりそうだ。

新外国人のロメロは“即戦力”の先発としての期待がかかる。12日に行われた日本ハムとの2軍戦に先発し、3回までに8つの三振を奪うなど、4回3安打8奪三振1失点の好投。若手の先発陣が出てきたが、エース格の石川歩、美馬が不在だった時期もあり、前半戦はチーム先発防御率4.41と不安定だった。後半戦、ロメロが先発として機能する、しないでは“先発の台所事情”が大きく変わっていきそうだ。

開幕は敵地でのソフトバンク戦で3連敗をくらい、地元に帰ってからの楽天戦でも2連敗するなど開幕5連敗と、開幕ダッシュに失敗した。それでも、前半戦は首位・オリックスと2.5差の3位で終えることができた。後半戦は、最初のオリックス、西武の2カードはいずれも本拠地・ZOZOマリンスタジアムで行われる。秋に歓喜の瞬間を迎えるためにも、後半戦はスタートダッシュを決めたい。

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鍵はデータ分析と密なコミュニケーション、ロッテ井口監督に聞く改革の途中経過[スポーツナビ]

「千葉ロッテマリーンズ 理念」を発表し、それを基に策定されたチームの中長期的なビジョンやメッセージをまとめた「Team Voice」を表明した2021年のロッテ。今回は、シーズン後半戦に向けた準備を進めている現場の指揮官・井口資仁監督のインタビューをお送りする。理念や「Team Voice」により、グラウンド内にどのような変化を生まれているのか、語ってもらった。

◇マリーンズを常勝軍団にするために

≫井口監督の著作、『もう下剋上とは言わせない』(日本文芸社)を読むと、監督就任の際の要望として「マリーンズ黄金時代到来へのビジョンをフロントとも共有したい」という趣旨の一文がありました。その意味、狙いを教えてください。
井口
「現役時代からチームマネジメントにはずっと興味がありましたし、『効果的にチームを補強するにはどうすればいいのか?』ということに関心がありました。そこで、自分が監督に就任するときも、『約束』と言ったらおかしいかもしれないけど、長いスパンでどのようにチームを強くしていくのか、若手を育てながらどのように常勝軍団を作っていくのか。そういうことを全体で共有したいという思いはありました。」
≫先に挙げた本のタイトルには「下剋上」という言葉が出てきます。2005(平成17)年、そして10年のロッテ日本一の際には、しばしば「下剋上」と言われました。この言葉について、監督はどのようにとらえていますか?
井口
「確かにシーズン3位からの日本一もあって、『ロッテ=下剋上』のイメージは強いと思います。それもまたマリーンズの魅力の1つかもしれないけど、『ロッテ=下剋上』のままでは、いつまで経っても我々は優勝できません。現に1974(昭和49)年以来、我々はシーズン1位になっていません。自分が現役のときにも『3位以内に入ればクライマックスシリーズに出られる』と考えている選手はいました。でも、そういう考えを一掃しなければ常勝軍団は作れないと思います。」
≫今季の優勝、日本一はもちろん目指しつつ、その視線の先には「ロッテを常勝軍団にする」という目標があります。そのための第一歩として、今年のロッテは「千葉ロッテマリーンズ 理念」を発表し、それを基にして、さらに中長期的なビジョン共有のために「Team Voice」を表明しました。
井口
「今季の取り組みの1つとして、『球団理念』と『Team Voice』を発表したことで、自分達の目指すべき方向性が明確になったと思います。さらに、今季のチームスローガンである『この1点を、つかみ取る。』も、今のチームに1番明確なフレーズだったと思います。」
≫「球団理念」と「Team Voice」については、連載3回目以降に改めて詳述したいと思いますが、まずはこのチームスローガンに込めた意味を教えていただけますか?
井口
「昨年、日本一になったソフトバンクとうちの平均得点、平均失点などの数字を細かく比較していくと、いずれも1点差もないんです。だから、『もう1点、相手よりも多く点を取ろう』とか、『もう1点だけ失点を減らそう』とこだわることができれば、トップチームと入れ替わることができる。そんな思いが原点です。そのためには、攻撃で言えば相手投手に1球でも多く投げさせる、粘ってフォアボールを奪い取る、足を絡めてゆさぶる、ノーヒットでも点を取る。こうした細かい野球を徹底しようという思いが込められています。」
≫こうした数字による説明は、当然選手達にもなされている訳ですね。
井口
「昨年のデータは選手達も当然わかっていますし、こういうスローガンになった経緯もきちんと説明しています。このスローガンは球場内のいたるところに大きく書かれています。選手が球場入りして、選手ロッカーに向かう途中にもありますし、ロッカーからグラウンドに向かう間にも書かれています。」
≫開幕から4ヶ月強が経過して、このスローガンの成果を感じることはありますか?
井口
「前半戦を終えた段階でこれだけ得点力が上がったというのは、『その1点が明日を変える』と宣言している『Team Voice』や『この1点を、つかみ取る。』というスローガンに込めた思いが少しずつ浸透しているからだと思います。足でかき回して1点を取ったり、フォアボールを奪い取ったり、選手達の意識も少しずつ変わってきている実感はありますね。」

◇球団フロントとの密なる連携のために

≫チームに黄金時代をもたらすためには、当然、フロントとの連携が重要になります。オーナー代行であり、球団社長でもある河合克美氏とは、どのような連携体制が築かれているのですか?
井口
「河合オーナー代行はホームゲームの際には必ず球場にいらっしゃるので、定期的にお話をするようにしています。少なくとも3連戦の初戦には必ずミーティングの時間を設けています。その席で、チームの現状、補強の必要性などは随時お伝えしています。」
≫河合氏がオーナー代行に就任したのが18年のことで、球団社長に就いたのが19(令和元)年オフのことでした。以来、積極的にFA戦線に乗り出したり、シーズン中のトレードを行ったり、ドラフト戦略面でも変化が生まれたように思います。
井口
「現場は常に補強についての要望を出していますし、球団もそれに応えてくれていると思います。両者のいい関係が築けている理由の1つとして、『球団理念』や『Team Voice』『チームスローガン』が、全員一致となる役目を果たしていると思います。チームとして、少しずつ力をつけている感じはします。」
≫19年シーズンからは、主にデータ分析を行う「チーム戦略部」が創設されました。ここには監督の意向も反映されていると聞きました。
井口
「監督就任当時に私個人としても『データ部門がしっかりしていないと勝てない』という思いは持っていました。当時のロッテはデータ量も、ビデオ解析も、他球団に比べるとかなり劣っている印象がありました。当然、設備投資には莫大なお金がかかることはわかっていましたが、会社の方とも同じ想いを共有しており、少しずつカメラの台数も増え、分析の専門家にも来ていただき、今では他球団に引けを取らない分析力があると思っています。現場の意見、想いをしっかりとオーナー代行に伝えて、『チームを強くするためには何が必要か』ということは密に話しています。会社としても、『チームを強くするには様々な補強と投資が必要だ』という考えで我々と一致しています。」
≫18年の監督就任以来、チームは5位、4位、2位と着実に成績を残しつつあります。ここまでの手応えはいかがですか?
井口
「着実に階段を上りつつあると思います。階段から降りるのは簡単なので、今は1日1歩でもいいから、選手達を上に登らせていくのが我々の仕事。自分が監督をやっている以上は、常にそこを後押ししていきたいです。」
≫では、改めて前半戦の総括と後半戦の意気込みを教えてください。
井口
「今季は開幕5連敗から始まって、最初は『どうなることか』と思ったけど、選手達は着実に成長しています。中継ぎ陣に故障者が相次ぎましたが、後半戦にはみんな帰ってきてくれると思います。シーズン途中補強の(エンニー・)ロメロも後半戦からは投げられます。『後半戦』と言っても、現実的には残り60試合ちょっと。『周りを見ながら』ではなく、『突っ走っていく』という気持ちがないとトップは取れないので、全員で束になって戦っていくつもりです。」
井口資仁(いぐち・ただひと)
1974年12月4日、東京都出身。國學院大學久我山高から青山学院大に進学し、東都大学リーグでは現在も最高記録である通算24本塁打を記録。96年のドラフト会議でダイエーを逆指名し、ドラフト1位で入団。1年目の97年から遊撃手の主力に定着し、2001年からは二塁手にコンバート。ダイエー在籍中はベストナイン3回、ゴールデングラブ賞3回、盗塁王2回を獲得。05年からはホワイトソックスに移籍し、1年目からワールドシリーズ優勝に貢献。09年にロッテに移籍。10年は「三番・二塁手」で自己最多の143試合に出場し、チームは日本一を達成した。13年に日米通算2000本安打達成。17年シーズンをもって現役を引退し、翌シーズンからロッテの監督に就任した。

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