わたしはかもめ2021年鴎の便り(9月)

便

9月18日

北海道日本ハム1−0千葉ロッテ(札幌ドーム)

日本ハムが3回に西川の適時三塁打で挙げた1点を4投手のリレーで守り切った。バーヘイゲンが6回1安打無失点で4勝目を挙げ、杉浦が20セーブ目。ロッテは堅守で粘ったが、終盤の好機を生かせず連勝が6で止まった。

123456789R
千葉ロッテ0000000000
北海道日本ハム00100000x1

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ロッテ連勝6でストップ「反省点の多い試合だった」井口監督[ニッカン]

首位ロッテの、引き分けをはさんでの連勝が「6」で止まった。0−1での敗戦に、井口資仁監督(46)は「チャンスをつぶしてたらなかなか勝てはしないので。バント失敗だったり、守備のミスで点を失いましたし。反省点の多い試合だったんじゃないですか」と話した。

失策絡みで3回に先制され、日本ハム・バーヘイゲンには6回まで1安打11三振と圧倒された。それでも8回に先頭角中が四球で出塁し、代走和田がリーグトップタイの23盗塁を初球で決めた。ところが、三木の犠打失敗で三塁でアウト。2死満塁を作り直すも、この日ケガから復帰した2番藤原が三振に倒れた。

台風の影響で6時間強かけて移動した17日は、札幌到着後に若手が打ち込みを行った。強い意気で臨んだものの、体調不良から復帰したマーティンも含め、この日は本領発揮とならなかった。2位オリックスとは2.5ゲーム差に縮まった。

ロッテの優勝マジック点灯は最短で20日に延びた。20日の点灯条件はロッテが19、20日の日本ハム戦に○○、オリックスが西武戦に●●でM23が出る。

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ロッテ和田康士朗23個目の盗塁成功、トップの西武源田と昨年の自身に並ぶ[ニッカン]

ロッテ和田康士朗外野手(22)が今季23個目の盗塁に成功し、リーグトップの西武源田に並んだ。

1点を追う8回、先頭の角中が四球で出塁し、代走で登場。日本ハムB.ロドリゲスからの1球のけん制球の後、完璧なスタートを切り、盗塁を成功させた。

その後、代打三木の犠打失敗で三塁でアウトになり、得点にはつながらなかった。

50メートル5秒台の俊足で、昨年開幕前に支配下選手登録され、23盗塁をマーク。今季はこれで84試合目の出場ながら、スタメン出場は1試合のみ。23個の盗塁も全て代走出場した試合のもので、シーズン残り31試合の時点で1年前の自分にも並んだ。

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敗戦もロッテ岩下大輝が復調、「良かったと思います」井口監督も合格点[ニッカン]

敗戦投手にはなったものの、ロッテ岩下大輝投手(24)が少しずつ調子を取り戻している。

初回から直球で押し、フライ3つで3者凡退にした。2回も直球主体は変わらず。「行けるところまではしっかり真っ直ぐで押して行こうと」。得意のフォークを初めて投げたのは、この日32球目のことだった。

3回に守備の乱れもあって1点を許したが、その1失点のみで6回を投げ抜いた。

前半戦8勝を挙げるも、後半戦は3戦16失点で2軍調整になった。井口資仁監督(46)も試合前の報道対応では「しっかり投げてくれると思いますよ。これでダメだったら、もう、そうなっちゃいますからね」と話すなど、復活を信じてカード初戦に送り出していた。試合後には「良かったと思いますよ。また次回、しっかりと打線が何とか援護してあげられれば」と岩下に合格点。これからも大事なマウンドを託す。

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ロッテ小島和哉「気を引き締めて」19日日本ハム戦先発[ニッカン]

ロッテ小島和哉投手(25)が19日の日本ハム戦(札幌ドーム)に先発する。

前回は9月11日の楽天戦(ZOZOマリン)でプロ入り後の1軍公式戦では自身初の完投勝利を挙げ、自己最多タイの7勝目を挙げた。

しかし、小島自身は「前回抑えたから次も抑えられる保証は全くないですし、そこは気を引き締めて」と油断はない。この日は平地で強めのキャッチボールを行い、翌日に備えた。

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ロッテ小島和哉が19日の日本ハム戦先発「気を引き締めて」[ニッカン]

ロッテ小島和哉投手(25)が19日の日本ハム戦(札幌ドーム)に先発する。

前回は9月11日の楽天戦(ZOZOマリン)でプロ入り後の1軍公式戦では自身初の完投勝利を挙げ、自己最多タイの7勝目を挙げた。

しかし、小島自身は「前回抑えたから次も抑えられる保証は全くないですし、そこは気を引き締めて」と油断はない。この日は平地で強めのキャッチボールを行い、翌日に備えた。

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ミスミス連勝STOPにロッテ・井口監督「しっかりとした野球を」[サンスポ]

パ・リーグ首位のロッテは零封負けで連勝が6でストップ。前後期制を除いて51年ぶりとなる優勝へのマジックナンバー点灯はお預けとなった。

「チャンスをつぶしてたらね。なかなか勝てはしないと思うんでね」。

井口監督は9試合ぶりの黒星を冷静に振り返った。打線がバーヘイゲンの前に6回2死まで無安打。終盤の好機を生かせず、散発3安打、13三振と沈黙した。発熱していたマーティンと死球で左ふくらはぎを痛めていた藤原が復帰したが、8回2死満塁で藤原が空振り三振に倒れるなど決定打を欠いた。

今季初の7連勝はならず、2位・オリックスとのゲーム差は2.5。ロッテが連勝し、オリックスが連敗すると20日にマジック「23」が点灯する。指揮官は「バント失敗だったり、守備のミスで点を失った。しっかりとした野球をやっていきたい」と努めて前を向いた。

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ロッテ・岩下、黒星でも復調示す「課題だった決め球が、ある程度低めに集まった」[サンスポ]

ロッテの岩下が2軍での調整を経て復帰した登板で復調をアピールした。強気にストライクゾーンの中で勝負し、6回4安打1失点で今季初めて四球を与えなかった。打線の援護に恵まれず7敗目を喫したが「課題だった決め球が、ある程度低めに集まった。粘ることができた」と手応えを口にした。

チーム最多タイの8勝を挙げているが、後半戦は白星がなく、1日の西武戦で2回6失点とKOされた後に2軍に降格していた。井口監督は先発ローテーション復帰を明言し「次回はしっかりと援護してあげたい」と話した。

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ロッテ、連勝ストップでマジックお預け…藤原&マーティン復帰も散発3安打13三振で零敗[スポニチ]

バットは空を切った。0−1の8回2死満塁。ロッテ・藤原はフルカウントから、B.ロドリゲスが投じた外角低めに逃げていくチェンジアップにこらえ切れず、絶好機を逃した。

離脱していた2人の復帰で期待した打線が振るわなかった。5日に死球を受けた影響で左ふくらはぎを痛めていた藤原が2番、14日に発熱したマーティンが4番で復帰した。だが、1点を追う9回無死一塁でマーティンが杉浦のフォークに空振り三振を喫するなど、いずれも4打数無安打。散発3安打で13三振を喫し、今季6度目の零敗となった。

勝敗次第で1シーズン制では1970年以来の優勝マジックが点灯する可能性もあったが、最短で20日にお預けとなった。チームの連勝は6でストップ。井口監督は「チャンスをつぶしていたら、なかなか形にならない。(藤原も)何とか結果を出そうと思っていたけど、(マーティンも含め)2人とも思うようにいかなかった。また、明日頑張ってほしい」と仕切り直しを口にした。

◇最短点灯は20日

首位のロッテが敗れ、2位のオリックスが勝ったため、ロッテの最短マジック点灯日は20日まで延びた。条件は、ロッテが日本ハムに連勝、オリックスが西武に連敗でM23が出るがどうか。

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ロッテ零敗、51年ぶり優勝マジック点灯お預け、先発・岩下力投も…打線沈黙、連勝6でストップ[スポニチ]

ロッテは18日、日本ハム(札幌D)に0−1で敗れ、連勝は6でストップ。優勝マジック点灯はお預けとなった。

日本ハムを下し、オリックスが西武に敗れれば、1970年以来51年ぶりの優勝マジック「25」点灯だった。オリックスも西武を4−0で下した。

先発の岩下は初回、三者凡退で好発進。3回、味方の失策などが絡んで走者を背負うと西川に先制の右中間適時三塁打を許し、1点を献上した。それでも、4回以降は追加点を許さなかった。6回1失点と力投した。

一方、打線は日本ハムの先発・バーヘイゲンの前に5回まで無安打と沈黙。6回に荻野が初安打となる左前打を放ったが後が続かなかった。8回に2死満塁、9回も無死二塁のチャンスを作ったが無得点に終わるなど、1点が遠かった。

試合後、井口監督は「チャンスをつぶしていたら、なかなか形にならない。(藤原も)何とか結果を出そうと思っていたけど、(マーティンも含め)2人とも思うようにいかなかった。また、明日頑張って欲しい」と仕切り直しを口にした。

首位のロッテが敗れ、2位のオリックスが勝ったため、ロッテの最短マジック点灯日は20日まで延びた。条件は、ロッテが日本ハムに連勝、オリックスが西武に連敗でM23が出るがどうか。

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ロッテ、51年ぶり優勝マジック点灯へ、先発・岩下6回1失点力投も…打線沈黙、0−1で終盤突入[スポニチ]

ロッテの岩下が、51年ぶり優勝マジック点灯が懸かった日本ハム戦(札幌D)に先発登板。6回1失点と力投も、打線の援護がなく、1点のリードを許して降板した。18日のマジック点灯は、ロッテが日本ハムを下し、オリックスが西武に敗戦が条件。

チームトップタイの8勝をマークしている岩下は2日に登録を抹消され、ファーム調整を経て1軍に復帰した。初回は三者凡退で好発進。3回、味方の失策などが絡んで走者を背負うと西川に先制の右中間適時三塁打を許し、1点を献上した。それでも、4回以降は追加点を許さなかった。

一方、打線は日本ハム・バーヘイゲンの前に5回まで無安打と沈黙。6回に荻野が初安打となる左前打を放ったが、後が続かなかった。

岩下(6回4安打1失点)
「行けるところまではしっかり真っ直ぐで押して行こうっていうのと、課題だった決め球が今日はある程度低めに集まってくれたので粘ることができました。先頭を出した回だけ失点したので、先頭を切ることをこれからも続けていければいいなと思います。」

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ロッテの「Vロード」は多彩、「ボビーマジック」に「下克上」、今季は「完全V」なるか[スポニチ]

パ・リーグの優勝争いはロッテが頭1つ抜け出した。18日はロッテが日本ハムに勝ち、2位のオリックスが西武に敗れれば優勝へのマジックナンバー「25」が点灯する。1リーグ制では1970年以来、実に51年ぶりの点灯。ロッテファンや詳しい野球ファンでなければ「ロッテって、ずっと優勝していないの?」と勘違いされそうなので、70年以降のロッテの多彩な「Vロード」に触れておく。

70年のリーグ優勝から4年後の74年。当時のパ・リーグは前後期制だった。就任2年目の金田正一監督の下、後期優勝。前後期合わせた勝率はリーグ1位だった。プレーオフでは前期優勝の阪急(現オリックス)、日本シリーズでは中日を下し、日本一に輝いた。同年は井口監督が生まれた年。勝率1位でのリーグ制覇となると74年以降はないため、現指揮官は「金田さんが優勝してから、我々はパ・リーグで勝っていない」と、1年目の18年からリーグ制覇することを目指してきた。

74年から31年後の05年。当時のパ・リーグはプレーオフに勝ってリーグ優勝となっていた。ボビー・バレンタイン監督が率いるロッテは、レギュラーシーズンは2位で終了。それでもプレーオフで西武、ソフトバンクを破り、31年ぶりにリーグ優勝した。捕手では里崎と橋本の併用など、バレンタイン監督は競争意識と休養を与えながらシーズンで125通りの日替わりオーダーを組み、「ボビーマジック」と呼ばれた。日本シリーズでは阪神に4連勝と圧倒した。

そのバレンタイン監督が09年限りで退団し、翌10年に生え抜きの西村徳文監督が就任した。シーズンでは3位に入り、07年からセ・パで導入されたクライマックスシリーズ(CS)に進出。史上初めて3位からCSを勝ち上がり、日本シリーズに進出した。そして中日を下して4度目の日本一に輝き、「下克上」というフレーズが話題となった。

今季、ロッテがリーグ優勝すれば、1シーズン制で1位での優勝は70年以来「51年ぶり」となる。1シーズン制にこだわらず、勝率1位での優勝となると、74年以来「47年ぶり」。リーグ優勝だけで見れば05年以来「16年ぶり」となり、日本一となると、10年以来「11年ぶり」となる。「ボビーマジック」も「下克上」も印象深いが、久しぶりに1シーズンを制しての優勝を果たせるか。

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3安打無得点で51年ぶりマジック点灯お預け、連勝は6でストップ[報知]

日本ハムに3安打無得点と打線が振るわず、2分けを挟んで連勝は6でストップ。優勝マジック点灯はまたもお預けとなった。

先発の岩下が6回1失点と粘るも打線が日本ハムの先発・バーヘイゲンに5回まで無安打と沈黙。8回に2死満塁のチャンス、9回には2死二塁のチャンスを作るもいずれも無得点に終わり、今季6度目の零封負けを喫した。

この日ロッテが日本ハムに勝利し、オリックスが西武に負ければ51年ぶりとなる優勝マジック「25」が点灯するはずだったが、1点を奪えず敗戦。オリックスも西武を4−0で下し、マジック点灯はお預けとなり、2位・オリックスとのゲーム差は2.5に縮まった。

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ロッテ連勝6で止まった、38試合ぶり零封敗戦、マジック点灯またもお預け[デイリー]

ロッテは38試合ぶりの零封負けで引き分けを挟んでの連勝も6でストップ。1シーズン制では1970年以来、51年ぶりとなる優勝マジック点灯は持ち越しとなった。

「こうやってチャンスをつぶしていたらね。なかなか勝てはしないと思う。もっとしっかりとした野球をやっていきたい」と井口監督。打線は戦列を離れていたマーティンと藤原がスタメンで復帰したが、バーヘイゲンに11三振を献上するなど6回1安打に抑えられ、相手救援陣も攻略できなかった。

特に8回は無死二塁で代打三木が犠打に失敗し、走者が三塁で憤死。その後も1死二、三塁に好機を広げるもあと一本が出なかった。指揮官は「バント失敗だったり、守備のミスで点を失ったり…。反省点の多い試合だった」と歯がみした。

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首位ロッテ3安打完封負け、昇格の藤原、マーティン不発、2位オリックスと2.5差に[デイリー]

首位ロッテが3安打完封負け。2位オリックスとのゲーム差を2.5とされた。

日本ハム先発・バーヘイゲンの前に6回2死から荻野の左前打が出るまで無安打に抑えられた。バーヘイゲンには6回1安打、11三振を奪われる内容。8、9回に1安打ずつ放ったが、ホームが遠かった。

この日、藤原、マーティンを1軍に昇格させ、ともにスタメン出場。打線強化策も、2番・藤原は4打数無安打3三振、4番・マーティンは4打数無安打2三振だった。

先発岩下は3回に西川に適時三塁打を浴びて1点を献上。6回4安打1失点と走者を許しながら粘りの投球で試合は作りながら、打線の援護に恵まれなかった。

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16年ぶりVにひた走るロッテ、開幕5連敗&チーム防御率5位も首位に上り詰めたワケ[Full-Count]

◇12球団トップの得点数、持ち前の打力&走力で勝利を呼び込む

2021年シーズンも終盤に差し掛かり、試合数も残り約30試合となった。ロッテは9月16日時点で2位オリックスと3.5ゲーム差で首位に立った。ここまでの戦いを振り返ってみると、開幕5連敗を喫してスタートダッシュに失敗したが、その後巻き返して前半を3位で折り返し、今月に入って首位に。ここまでの戦いを振り返る。(成績は9月16日試合終了時点)

ロッテの強さの1番の理由として挙げられるのは、圧倒的な打力だ。ここまで12球団トップの計496得点。リーグ2位のオリックスは441得点で、55点差をつけている。不動のリードオフマン・荻野貴司外野手の後にレオネス・マーティン外野手選手、中村奨吾内野手、ブランドン・レアード内野手が並ぶ打線が機能している。荻野は今季一度も離脱することなく1番に座り、リーグトップの136安打を記録。中村奨もリーグ5位タイの119安打をマークしている。

そして、マーティン、レアード、中村奨、安田尚憲内野手が50打点以上を記録しているだけでなく、得点数も荻野、マーティン、中村奨がリーグトップ5に入っており、上位が出塁して主軸が本塁にかえすという理想の形ができている。

レアードとマーティンを筆頭に長打力も上がり、昨季は120試合で90本塁打だったが、今季は111試合でリーグトップタイの104本塁打を放っている。盗塁数も断トツの93盗塁。代走出場の多い和田康士朗外野手がリーグ2位の22盗塁、岡大海外野手が11盗塁を記録しており、試合終盤の得点力アップに貢献している。

◇救援陣が充実、唐川が離脱も佐々木千&国吉らが穴を埋める

次に投手陣に目を向ける。チーム防御率3.76はリーグ5位だが、試合を重ねるにつれて救援陣の安定感が増してきた。佐々木千隼投手は今季、44試合に登板して8勝0敗20ホールド1セーブ、防御率1.15。球宴にも初出場するなど、5年目にしてついに“覚醒”した。6月にDeNAからトレード加入した国吉佑樹投手の存在も大きい。勝ちパターンの一角を担い、15試合2勝0敗10ホールド、防御率1.20と活躍している。

佐々木千らの台頭により、勝利の方程式を担っていた唐川侑己投手、フランク・ハーマン投手らの負担が減った。故障離脱した唐川の穴を埋められたことが、勝利を重ねた要因と言えるだろう。守護神・益田直也投手の存在も大きい。開幕戦から2連敗もその後は安定感を取り戻し、リーグ最速の30セーブを記録すると、9月8日には通算150セーブを達成。ここまで56試合1勝4敗33セーブ、防御率1.69をマークする“鉄腕”の存在は大きい。

前半戦は石川歩投手、二木康太投手、美馬学投手ら主力先発陣が本領発揮できずにいたが、岩下大輝投手や小島和哉投手ら若手が踏ん張った。後半戦に入ると、シーズン途中に加入したエンニー・ロメロ投手が4試合で1勝0敗、防御率1.54と安定感ある投球をみせ、シーズン途中に中日からトレード加入した加藤匠馬捕手もチームに大きく貢献。後半戦でスタメンマスクを被った21試合は13勝3敗5分と、新戦力がチームの起爆剤になっている。

失点をカバーする強力打線、リードを守る鉄壁のブルペン陣を武器に、ロッテは16年ぶりの優勝に手が届きそうな位置までこぎつけた。投打ともに好調をキープし、栄光をつかめるか。熱き戦いはまだまだこれからだ。

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開幕5連敗、防御率リーグワースト2位も、千葉ロッテが首位に上り詰めた3つの理由[パ・リーグインサイト]

シーズンも終盤に差し掛かり、試合数も残り約30試合となった。千葉ロッテは9月16日現在、2位のオリックスと3.5ゲーム差で首位に座っている。これまでを振り返ってみると、開幕5連敗を喫してスタートダッシュに失敗。幸先悪い開幕戦となったが、その後は巻き返しを見せて前半戦を3位で折り返し、首位にまで上り詰めた。しかしその背後には、投手陣の予想外の誤算が多く苦しい試合展開が多かったように見える。そんな千葉ロッテが首位まで這い上がった理由に迫る。(成績は9月16日試合終了時点)

◇得点数は12球団1位。圧倒的な打力で勝利を呼び込む

首位争いを繰り広げている千葉ロッテの強さの1番の理由として挙げられるのは、その圧倒的な打力だ。これまで496得点を挙げているが、これはセ・パ合わせた12球団の中でトップの数字。リーグ2位はオリックスの441得点であるため、約50得点の差をつけている。

それには、不動のリードオフマン・荻野貴司選手の後にマーティン選手、中村奨吾選手、レアード選手が並ぶ打順がうまく機能している。荻野貴選手は今季1度の離脱もなく1番に座り、リーグトップの136安打を記録。中村奨選手も119安打(リーグ5位タイ)といかに上位打線が出塁しているかが分かる。そしてマーティン選手、レアード選手、中村奨吾選手、安田尚憲選手が50打点を記録しているだけでなく、得点数も荻野貴選手、マーティン選手、中村奨吾選手がリーグトップ5に入っていることから、上位打線が安打で出塁して主軸が本塁に返す、という理想の形がはまっている。

レアード選手とマーティン選手を筆頭に長打力も大幅に上がり、昨年は120試合で90本塁打だったところが、今季は111試合で104本塁打(リーグ1位タイ)とシーズン途中ながら大きく上回っている。また、盗塁数もリーグダントツの93盗塁。代走出場の多い和田康士朗選手が22盗塁(リーグ2位)、岡大海選手が11盗塁を記録しており、試合終盤の得点力アップに貢献している。

◇シーズン序盤は投手陣が崩れるも、徐々に安定感を増していく

千葉ロッテはこれまで54勝40敗17分と勝ち越しているが、防御率3.76はリーグワースト2位。今季も活躍が期待されていた主力投手が崩れる場面が多く見られたが、試合を重ねるにつれてブルペン陣が安定感を取り戻してきた。

今年の千葉ロッテは佐々木千隼投手の復活なしでは語れない。2020年から本格的に中継ぎに転向するも5試合で4.1回4失点、防御率8.31と奮わなかったが、今季は44試合に登板し8勝0敗20ホールド1セーブ、防御率1.15。球宴にも初出場するなど、プロ5年目にしてようやく花が開いた。また、6月に横浜DeNAから移籍してきた国吉佑樹投手の存在も大きい。勝ちパターンの一角を担い、15試合2勝0敗10ホールド、防御率1.20と新天地での活躍が光る。

佐々木千投手を初めとしたリリーフ陣が充実してきたことにより、勝利の方程式を担っていた唐川侑己投手、ハーマン投手の負担を減らした。唐川投手が故障離脱した後も大きな痛手を負わずにカバーできたことが、勝利を重ねた要因と言えるだろう。さらに絶対的守護神・益田直也投手の存在も大きい。開幕戦で2連敗と一時は不調もその後は安定感を取り戻し、リーグ最速の30セーブを記録すると9月8日には通算150セーブを達成。ここまで56試合1勝4敗33セーブ、防御率1.69と接戦でもリードを守る鉄腕の存在は大きい。

前半戦は石川歩投手や二木康太投手、美馬学投手ら主力先発陣が本領発揮できずにいたが、岩下大輝投手や小島和哉投手など若手が踏ん張った。後半戦に入るとシーズン途中に加入したロメロ投手が、4試合1勝0敗、防御率1.54と抜群の安定力で先発陣を奮起させている。加藤匠馬選手のリードも功を奏しているのか、後半戦でスタメンマスクを被った21試合は13勝3敗5分で勝率.813。新戦力の活躍がチームの起爆剤となっている。

徐々に安定さを取り戻してきている投手陣であるが、被本塁打の多さは克服するべき課題。チーム全体で見ると被本塁打の数は116本とダントツでリーグワーストの数字を記録。とくに首位オリックスの杉本裕太郎選手は27本塁打を放っているが、そのうち12本が千葉ロッテ戦と、とことん打ち込まれている。残り試合数、そしてクライマックスシリーズを見据えると早急の対応が必要だろう。

◇昨年のリーグ覇者・福岡ソフトバンクの不調も影響か

さらに外的要因も考えられる。昨季のリーグ覇者・福岡ソフトバンクが故障者の多発もあってか、4位に位置している。昨季3位の埼玉西武も、源田壮亮選手や山川穂高選手など主力選手の離脱も影響したのか現在5位。チームの好調に加えて、他球団が本調子ではないことも上位進出の一因と言える。また千葉ロッテは開幕5連敗以来、3連敗以上の大型連敗をしておらず、悪い流れを引きずらないこともプラスに作用しているのだろう。

失点をカバーする強力打線、リードを守る鉄壁のブルペン陣、そして他球団の不調という外的要因、主にこの3つの要素が絡み合い、マリーンズは47年ぶりとなる勝率1位での優勝に手が届きそうな位置までこぎつけた。2位・オリックスとは3.5ゲーム離れているも、まだまだ油断できない。投打ともに好調をキープし、栄光をつかむことはできるか。熱き戦いはまだまだこれからだ。

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