ロッテが5年ぶりの西武戦勝ち越しを決め、9月30日以来の首位に立った。1−1の7回にレアードの適時打で勝ち越した。美馬は7回1失点で8月31日以来の6勝目、益田が37セーブ目。西武は打線が好投の与座を援護できなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 |
埼玉西武 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ロッテ美馬学投手(35)が今季も土壇場で粘りを見せた。
7回2死、走者を一塁に置き、余力を全部込めた96球目。西武川越への直球は中飛となって藤原のグラブに収まった。「なかなか勝てなかったので、本当に今日の勝利はかなり嬉しい。すごい迷惑をかけてたので、少しでも減らせてよかったです」。優勝マジックは7から6へ。安堵の笑みを浮かべた。
8月31日の西武戦を最後に、5試合白星から遠ざかっていた。9月終盤の2試合はチームも敗戦。小島、佐々木朗ら若手がローテで活躍する中で「本当に我慢して使ってもらってる。投げさせてくれているのが1番頑張れている要因かな」。不甲斐なさは己を燃やすガソリンになった。
逆転優勝を狙うマウンドの空気は「びりびり」した。緊張ゆえに初回は体が「ふわふわ」。立ち上がりで唯一の失点を喫し、3回には足場が引っ掛かってバランスを崩した。だがこれをきっかけに下半身主導に持ち直した。サインに首を振ってカーブを有効に使い、ストライク先行で投げ込んだ。無四球で今季自己最多タイの9三振を奪った。
昨季も10月後半は3試合勝ちなしだったが、最後に決めた。ペナントレース最終登板の11月、自身10勝目でチームのAクラスを確定させた。あれから1年。今季もギリギリまで順位の決まらない熱戦が続く。「もう1回(登板)があると思うので、それまでに優勝してて欲しいです」と笑ってみせる。13年の日本一を知るベテランが、意地を見せた。
ロッテ益田直也投手(31)が37セーブ目を挙げ、02年の小林雅英に並んで球団最多記録となった。
1点リードの9回、西武の3番森、4番中村をシンカーで連続空振り三振に仕留め、3者凡退で締めた。13年以来2度目のセーブ王も既に決めている。「(小林)マサさんに並んだなら、マサさんの記録は抜いてやりたい。僕にセーブが付くのはチームが勝つことなので、そこを目指していかないと」と、40セーブの大台を視野に入れた。
ロッテに育成1位で指名された旭川実・田中楓基投手(18)が18日、旭川市内の同校で指名挨拶を受けた。
ドラフト会議から約1週間が経過し「しっかりやらないといけないという気持ちが強まっている。1月に顔を合わせるときまでには、いい状態に持っていけるように準備したい」と気を引き締めた。
北海道地区を担当するロッテ柳沼スカウトは19年に佐々木朗希の獲得に関わっている。令和の怪物の能力を見定めた同スカウトは田中について「うちにいないタイプ。投球センスがいい。誰かの2世ではなく、田中1世として誰もが憧れるような投手になって欲しい」と期待。田中自身は「1日でも支配下を勝ち取って、将来は田中と言えばマー君ではなく楓基と呼ばれるような選手になりたい」と夢を描いた。
ロッテには北翔大から19年育成1位指名を受け今季1軍初勝利を挙げた札幌市出身の本前郁也、星槎道都大から昨年4位指名を受け加入し、1年目の今季4勝を挙げているむかわ町出身の河村説人もいる。「北海道出身の先輩達をしっかり追いかけ、いつか道産子投手でローテを組めるようになれたら」。千葉のマウンドに、絶えず北海道の風を吹かせていく。
ロッテは18日、西武最終戦(メットライフ)に2−1で競り勝ち、9月30日以来の首位に立った。先発の美馬学投手(35)が7回を4安打1失点、9奪三振で、8月31日以来の白星となる6勝目。守護神・益田直也投手(31)が球団タイ記録となる37セーブ目を挙げた。試合がなかったオリックスから首位の座を奪回し、16年ぶりのリーグ優勝に向けたマジックナンバーを「6」とした。
優勝争いの佳境で頼りになるのは、経験豊富なベテランだ。美馬が48日ぶりの勝利を手にし、久しぶりの笑顔をみせた。
「ずっとチームに迷惑をかけてきたので、少しでも(優勝マジックを)減らすことができて良かった」。
3回1死から外崎に投じた初球は踏み出す左足が引っ掛かってバランスを大きく崩した。それでも「フワフワしていたけど、そこから下半身が使えるようになって、どんどん良くなった」と振り返った。
プロ11年目の今季は6月に2試合連続で2桁失点を喫するなど、2軍落ちも経験した。失意の日々。支えとなったのが女優の妻、アンナさんとの約束だ。
2019年10月に「右手首欠損症」という形成不全の障害を持った長男が生まれた。優勝決定後の本拠地で熱烈なファンが見守る中、2歳となった愛息を抱っこしてグラウンドを歩くことが妻から託された夢なのだ。
楽天時代の13年にリーグ優勝と日本一を経験。巨人との日本シリーズでMVPを獲得した右腕は、優勝経験がない選手が多いロッテにとっては心強い存在だ。レギュラーシーズンの先発機会は残り1試合。次戦で最後の力を振り絞る。
美馬からバトンを受けた佐々木千が八回を、最後は10年目の益田が締めた。「この球場のマウンドは形状的に低くて、シンカーが高めに浮きやすい。そこには気を付けた」と経験則に基づいた慎重な配球で、三者凡退に仕留めた。これで幕張の防波堤≠ニの異名を取った小林雅英が02年に樹立した球団記録の37セーブに並んだ。15〜18年に投手コーチだった同氏から指導を受けた守護神は「基本、ボロカスに言われてきたんで、雅さんの記録は抜かしてやりたい」と冗談交じりにニヤリ。一方で40セーブの大台も視野に入り、「僕にセーブが付くということはチームが勝つということ」と、意欲をみせた。
ロッテは勝率.556でオリックスは.554。首位再浮上とはいえ、わずか2厘差だ。残り7試合でマジック6。井口監督は「我々は勝ち続けるしかない」と厳しい表情を崩すことはなかった。
ロッテが勝って、勝率.556。試合がなかったオリックスの.554を上回り、9月30日以来の首位に浮上した。ロッテの優勝へのマジックナンバーは1つ減って「6」。優勝は最短で24日となる。オリックスのマジック点灯は最短でも23日に延び、優勝は早くても24日となる。
ロッテのレアードが勝ち越し適時打を放ち、チームの首位浮上に貢献した。1−1の7回2死一、二塁で、この回に代わった森脇の内角速球を振り抜き、詰まりながらも左前へ落とした。
4番打者として持ち味の勝負強さを発揮し、リーグ2位の打点を90に伸ばした。「試合終盤の大事なところで1本打てて良かった。いいところに(打球が)飛んでくれた」と喜んだ。
オリックスを勝率で2厘上回り、9月30日以来の首位に立ち、優勝マジックを6とした。先制打を放ったのはロッテの悩める主砲、レオネス・マーティン外野手(33)だった。
「久しぶりにヒットを打てて嬉しいよ。先制のチャンスに打てたこともね。いつも思っていることだけど、とにかくチームの勝利に貢献したいんだ」。
1回1死二塁。西武先発・與座からフルカウントからの9球目を捉えた打球は、右中間フェンス直撃の適時二塁打となった。
右足甲骨折から今月5日に1軍復帰して以降、40打数5安打、打率.125、18三振。14日のオリックス戦では再び自打球を右足甲に当てるアクシデントもあった。
井口監督は「僕はスイングのことは言わない。タイミングだけ」と15日の試合前に直接指導。その中で、4試合ぶりの安打、10試合ぶりの打点となった。
17日のソフトバンク戦が雨天中止となり、この日にスライド先発となった美馬も必死だった。8月31日を最後に白星から遠ざかる右腕は「自分が今、1番必死にやらなければならない立場。結果も出せていないし、信頼も得ていない。次、投げさせてもらえるか、もらえないかという状況なんで」と背水の覚悟を口にして臨んだマウンドで、6回まで3安打1失点、9奪三振。その力投に応えたい打線は、7回2死一、二塁からレアードの左前適時打で勝ち越した。
悩める主砲が先制打を放った。ロッテのレオネス・マーティン外野手(33)が1回1死二塁で西武先発・與座からフルカウントからの9球目を捉え、右中間フェンス直撃の適時二塁打を放った。
「打ったのはストレート。久しぶりにヒットを打てて嬉しいよ。先制のチャンスに打てたこともね。いつも思っていることだけど、とにかくチームの勝利に貢献したいよ」。右足甲骨折から10月5日に1軍復帰して以降、40打数5安打2打点、18三振。この適時打が14打席ぶりの安打、10試合ぶりの打点となった。
ロッテは18日、西武戦で2−1と接戦を制し、オリックスとはゲーム差なしも9月30日以来18日ぶりの首位に浮上した。優勝マジックも1つ減らして6。9回を3人で締めた守護神・益田直也投手(31)は、球団最多タイとなる37セーブ目を挙げた。今季の躍進を支えるブルペン陣の柱は、歓喜の日まで最後のマウンドを守り続ける。
リードはわずか1点。9回のマウンドに上がったロッテ・益田が2つのことを注意した。
「まずは先頭打者を出塁させないこと。森からは本塁打だけ、長打だけを打たれないように気をつけた。それだけを頭に入れた」。
2番・ブランドンを外角低めの150キロで二ゴロ。一発が怖い3番・森、4番・中村をいずれもシンカーで空振り三振に斬った。「この球場はマウンドが低い。球が高めに行きやすいので、いつもより低くと意識した」と敵地でベテランらしい細心の注意を払い、12球で試合を締めた。
チームはゲーム差なしながらオリックスを勝率で上回り、9月30日以来の首位に返り咲いた。益田自身は今季37セーブ目。今季のセーブ王はすでに確定させていたが「幕張の防波堤」と呼ばれた小林雅英が02年にマークした球団記録に並んだ。
かつての絶対的守護神は05年にリーグ優勝、日本一を飾ったときの選手会長。その状況に、今の益田も近づいている。「(小林)雅さんからは基本的にボロかすに言われてきた。雅さんに並んだのなら、頑張って記録も抜いてやりたい」。18年まで投手コーチだった先輩からはクローザーとしての極意を教わってきた。記録更新で恩返しをする。
今季2点差以内ならば、リーグトップの勝率.567を誇る。唐川、ハーマン、国吉、佐々木千ら強力ブルペン陣が支えてきたが、その中でも益田だけは開幕からフル回転している。
40セーブの大台も見えてきた。あと3セーブで、14年の平野(オリックス)が記録したパ・リーグの日本人最多に並ぶ。「僕にセーブが付くということは、チームが勝つことになる。セーブよりも、チームが勝って終われるように頑張りたい」。厳しい戦いは続くが、ゴールは確実に近づいてきた。歓喜の瞬間もマウンドに立つつもりだ。
益田(ロ)が今季37S目。シーズン最多セーブのプロ野球記録は17年サファテ(ソ)の54だが、ロッテでは02年小林雅英に並ぶ最多記録になった。また、チームはまだ7試合を残しているが、40Sまで到達すると今季のスアレス(神=42S)に次ぎ史上11人目(18度目)で、パでは
に次ぎ3人目で5度目の大台となるがどうか。
ロッテのマーティンが初回1死二塁で中堅フェンスを直撃する先制の適時二塁打を放った。14打席ぶりの安打で、打点は10試合ぶり。「久しぶりに安打できて素直に嬉しい」と喜んだ。右足甲骨折から5日に復帰したが、状態は上がらなかった。同点の7回2死二塁では四球を選んで4番レアードにつなぎ、決勝の左前適時打を呼び込んだ。「2人で打点を挙げられて良かった」と笑顔だった。
プロ野球とJリーグが合同で設置した新型コロナウイルス対策連絡会議がオンラインで開かれ、来季以降に応援スタイルを従来のものに戻せるのかどうかは「第6波」の感染状況の見極めが必要との見解が専門家チームから示された。
「秋から冬の状況を見て、応援スタイルの変更は考えていくことになる。大きな声を出せるかどうかは難しい。その場合でもマスクは着けていただくと思う」と座長の賀来満夫氏。
ワクチン接種率の向上や飲み薬の普及などが重要な点に挙げられており、実証実験などで行動変容も調査していく。
ロッテ・井口資仁監督のゲーム勘が奪った勝利だ。6回1死で四球の山口に藤原を代走に送った。山口は第2打席で左前打を放つなど、この日1安打2出塁。前の試合では本塁だも放っている。1−1の展開で、もう1打席あるがベンチは勝負どころと判断した。攻撃だけではなく、その後の守りも頭に入れた采配だった。
代走は得点には結び付かなかったが、その回の守備から藤原を中堅に入れ、岡が右翼に回った。その岡が外崎の右翼線の当たりを地面すれすれで好捕。岡だからこそ出来るプレーだった。8回の呉念庭(ウーネンティン)の打球も長打コースだったが藤原がシングルで抑えた。藤原は中堅への大飛球も難なく好捕している。
もう1つ。美馬の好投を引き出したのも守備だ。2回無死二塁で岸の犠打を捕邪飛にし、飛び出した二塁走者を刺した加藤の強肩。そのプレーが最少失点で中継ぎに託そうと思っていたであろうベテランに火を着け、7回まで投げさせた。
もちろんこの日の美馬の投球は素晴らしかった。何よりもまず美馬を褒めて欲しい。フォーク、カーブの使い方が有効で、試合が競った要因になった。残り7試合、優勝争いの重圧の中では打線に多くを望めない。1点を与えない防御力がより重要になる。
オリックスも残り4試合死力を尽くしてくるだろう。相手は全勝するものと考えた方がいい。ロッテにとっては負けられない試合だったが、井口監督の采配が生んだ守備で大きな勝利を拾った。
2位ロッテは18日、敵地で5位・西武を2−1で下し、9月30日以来の首位浮上。優勝マジックを1つ減らして6とした。先発の美馬学投手(35)は7回4安打1失点の好投で6勝目。8月31日の西武戦以来、約1ヶ月半ぶりの白星に「いやーーーなかなか勝てなかったので今日の勝利はかなり嬉しいです」と笑顔を見せた。
美馬は初回、2死二塁から中村に中前適時打を浴び同点とされるも2回以降はピシャリ。7回96球を投じ、無四球4安打9奪三振1失点と勝利を呼び込む好投。「本当に正直調子は良くなかったので、2回のあのプレー(捕手・加藤による)で気持ち的にも吹っ切れて何とか7回まで投げれたと思います」とコメント。2回、無死二塁から岸の送りバントが浮き球となり、捕手・加藤が鋭い反応でダイレクトキャッチ。すかさず二塁へ送球し、飛び出していた走者は戻れずダブルプレー。この加藤のプレーが大きかったと振り返った。
さらに美馬は無四球9奪三振と好投した自らのピッチングに「今日は三振が良く取れていたなという感じですね。まぁでも(加藤が)いいところを要求してくれたり、配球してくれたおかげです」と女房役に感謝しきり。
優勝マジックは6となり「僕はちょっとすごい迷惑かけていたので、少しでも減らせることが出来て本当に良かったです」と苦笑い。最後に「ここに来て勝ちも続いてますし、みんなで優勝しましょう」とファンに向け呼びかけた。
2位ながら優勝へのマジックが7となったロッテは18日、敵地で5位・西武に2−1で勝利。この日試合のなかった首位オリックスとはゲーム差なしとし、勝率で上回り9月30日以来の首位に浮上。マジックも1つ減らして6。最短Vは24日となった。
打線は初回、1死二塁からマーティンが中越え適時二塁打を放ち1点を先制。相手先発・与座の投じた9球目、外角低めのシンカーを捉え6日西武戦以来10試合ぶりとなる打点を挙げた。
1−1の同点で迎えた7回には2死一、二塁からレアードが左前適時打を放ち1点を勝ち越し。3番手・森脇の投じた初球、内角高め145キロのストレートに詰まりながらもレフト前へ運び決勝点が生まれた。
先発の美馬は初回、2死二塁から中村に中前適時打を浴び同点とされるも2回以降はピシャリ。7回96球を投じ、4安打9奪三振1失点の好投で6勝目。8月31日の西武戦以来、6試合ぶりの白星を手にした。
1点リードの9回には守護神・益田が3番手として登板。ブラドン、森、中村を3者凡退で抑え37セーブ目を挙げた。
パ上位残り試合ペース(18日現在) | ||||||||
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ロッテ(残り7) | オリックス(残り4) | 楽天(残り6) | ||||||
最終勝数 | 勝敗 | 最終勝率 | 最終勝数 | 勝敗 | 最終勝率 | 最終勝数 | 勝敗 | 最終勝率 |
71 | 6−1 | .573 | ||||||
70 | 5−2 | .565 | 71 | 4−0 | .568 | |||
69 | 4−3 | .556 | 70 | 3−1 | .560 | |||
68 | 3−4 | .548 | 69 | 2−2 | .552 | |||
67 | 2−5 | .540 | 68 | 1−3 | .544 | |||
66 | 1−6 | .532 | 67 | 0−4 | .536 | 69 | 6−0 | .539 |
65 | 0−7 | .524 | 68 | 4−2 | .523 | |||
67 | 4−2 | .523 | ||||||
残り(オ0、楽1、ソ2、西0、日4) | 残り(ロ0、楽3、ソ0、西1、日0) | 残り(ロ1、オ3、ソ2、西0、日0) |
最後の打者が三振に倒れると、ロッテ・ナインはグータッチで喜びをかみ締めた。西武に競り勝ち、オリックスと勝率2厘差で9月30日以来の単独首位に浮上。優勝マジックも「6」に減り、正真正銘のトップへ躍り出た。
長いトンネルを抜けた2人が勝利に貢献した。17日のソフトバンク戦(ZOZO)が雨天中止となりスライドした先発の美馬は7回4安打1失点の好投で6勝目をマーク。「四球がなく長い回を投げられたというのは本当に久しぶり。ストライク勝負してボールを振らすという自分の形がしっかりできたかな」と笑った。6月の交流戦では2試合連続2ケタ失点などで「どん底を経験した」という右腕が今季最多タイの9奪三振で1か月半ぶりの白星。打線は初回1死二塁からマーティンが先制適時二塁打。右足甲の骨折はまだ完治しておらず、この日の試合前までの直近5試合は5分3厘だった助っ人が10試合ぶりの打点で、苦しいトンネルを抜けた。
残り7試合。16年ぶりリーグVへ近づきはしたが、まだゴールした訳ではない。「我々は勝ち続けるしかない。そこだけですね」と井口監督。気を緩めることなく白星を積み重ねていく。
接戦をものにしたロッテが優勝マジックを6とし、9月30日以来の単独首位に浮上した。
初回1死二塁からマーティンの適時二塁打で先制すると、同点の7回2死一、二塁、レアードの適時打で勝ち越しに成功。先発の美馬は7回4安打1失点の好投で今季6勝目。継投した佐々木千、益田が1点のリードを守り抜き、ロッテが逃げ切った。
0.5ゲーム差で追いかける首位・オリックスはこの日試合がなかったため、ロッテが勝率2厘差で上回り、9月30日以来の単独首位に浮上。優勝マジックも6に減らした。
一発同点。1点差の9回2死。最後は宝刀のシンカーで中村から空振り三振を奪った。ロッテ・益田直也投手がグラブをたたき「よっしゃー」とほえる。チームは9月30日以来の首位再浮上。自身は自己最多、02年に小林雅英がマークした球団タイの37セーブ目をマークし、喜びをかみ締めた。
すでにセーブ王を確定させている右腕がいるから優勝争いができる。「嬉しいけど、特に『やったー』みたいな感じはない。僕にセーブがつくのはチームが勝つということなので頑張りたい」と先を見据えた。
大胆かつ繊細に。1点差の9回1死。森、中村の中軸を迎え、細心の注意を払った。「森からは本塁打、長打だけに気を付けた。西武(メットライフ)ドームは高めにいきやすいので」。シンカーが高めに浮きやすいというマウンドの形状。「いつもより意識して」低めへ投じ、連続三振で火消しを果たした。
目標の人に並んだ。小林雅英氏からは投手コーチ時代に厳しい指導を受けた。「基本ボロカス言われたので、雅さんの記録だったら頑張って抜いてやりたい」と笑う。優勝マジックは1つ減り「6」。リーグ最多65試合の登板数も「疲れてるなんて言ってないで、みんなで目の前の勝ちを取りにいく」と益田。タフネス右腕が全力で栄冠をつかみにいく。
日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は18日、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書などを用いた「ワクチン・検査パッケージ」の実証実験を、11月20日から始まる日本シリーズの第1、3戦を対象に実施する方針であることを明かした。
井原事務局長は「(出場可能性のある)全ての球団、自治体に相談をしている」と現状を説明した。プロ野球では19日のソフトバンク−ロッテ戦(ペイペイ)など、公式戦9試合でも実証実験を予定。来季の活用へ向けて準備を進める。
また、この日の臨時12球団代表者会議では専門家チームの助言を受け、ワクチン接種後もマスク着用など基本的感染対策を継続することを再確認した。
ロッテが競り勝ち、西武に今シーズン勝ち越しを決めた。9月30日以来の首位再浮上。井口監督は先制適時打とレアードの決勝適時打につなげる四球を選んだマーティンの復調を期待した。
初回1死二塁。5月16日の試合で本塁打を放っている相性のいい与座から中堅フェンス直撃の先制適時二塁打。7回2死二塁からは四球で出塁し、レアードの左前への決勝適時打につなげた。
10月5日の試合で、右足甲の骨折から復帰し12試合目。状態は万全でなく、無安打の試合も多いが、井口監督は「練習からだいぶよくなってきているのでね。本来のマーティンに少しずつ戻りつつある。ここぞという時にやってくれるので、信頼して置いている」と明かした。
5回の遊ゴロ後はベンチで足を痛がるそぶりをみせたが指揮官は「本人が出ると言っている以上は痛いとかかゆいとか関係ない」と周囲の心配を遮った。
ロッテの美馬学投手が7回を4安打1失点9奪三振と力投し、8月31日・西武戦以来の6勝目を挙げた。
オリックスとのし烈な優勝争い、負ければ後退する中で、強力打線を抑えた。マーティンの適時打で先制後の初回、中村に中前適時打を浴びたが、2回以降は最速147キロの直球にカーブ、スライダーを有効に使い、7回まで無失点に抑えた。
前回登板までの5試合はゲームメークしても、勝ち星がつかなかったが「本当、なかなか勝てなかったので、今日の勝利はかなり嬉しい。すごい迷惑をかけていたので、少しでも減らせてよかったです」とチームの優勝マジックも6となり、喜んだ。
2回は先頭打者に二塁打を浴びたが捕手の加藤が岸のバントの小飛球を好捕し併殺打に。その後、リズムをつかんだ。井口監督は「今日は本当によかったですね。加藤もよくリードしてくれて、真っ直ぐを多めに通しながら、変化球も本当にいきていた」とバッテリーともども評価していた。
ロッテは同点の7回にレアードが決勝適時打を放ち、西武最終戦に勝利して、9月30日以来の首位に再浮上。優勝マジックも1つ減らして6とした。
初回1死二塁からマーティンの中越え適時二塁打で先制も与座の緩急にかわされ2回以降、無得点。7回に、2死から中村奨の左線二塁打、マーティン四球後、レアードが左前適時打を放った。
レアードは「今日はなかなか捉えることができていなかったけど、ゲーム終盤の大事なところで1本打ててよかった。いいところに飛んでくれた。ヨッシャー」と喜んだ。
先発美馬は7回を4安打1失点で8月31日・西武戦以来の勝利で6勝目。
オリックスはこの日、試合がなかった。
ロッテのマーティン外野手が優勝マジック減らしへ先制適時打を放った。
マジック7で迎えた西武最終戦。初回。先頭の荻野が死球で出塁。中村奨の5球目に二盗に成功し1死二塁。3ボール2ストライクから粘って9球目。与座のシンカーを捉え、中堅フェンス直撃の二塁打。両手の円ポーズを作り喜んだ。
10月5日・西武戦以来のタイムリー(6日の打点は本塁打)。「久しぶりにヒットを打てて嬉しいよ。先制のチャンスに打てたこともね。いつも思っていることだけど、とにかくチームの勝利に貢献したいよ」と振り返った。
しかし、西武も中村のタイムリーですぐに同点に追いついている。