わたしはかもめ2021年鴎の便り(11月)

便

11月17日

ロッテ山口航輝、鈴木誠也重ね「結果を出したい」三家スカウト助言胸に刻む[ニッカン]

ロッテ山口航輝外野手が目標の大打者のように成長すべくバットを振り込む。背番号51は広島鈴木誠が入団時に背負った番号と同じで、そんな存在になれるように与えられた。メジャーへ挑戦する偉大な打者に「1年目から少しでも近づきたいと思っていた。1歩でも近づけるように来年は結果を出したい」と力を込めた。広島でプレー経験がある三家スカウトのつながりで、昨春には直々に助言ももらった。「しっかり練習して、自分の形を見つけた方がいい。真似するのではなく、いっぱい練習して、自分の形を見つけろ」。それも胸に刻み、足の上げ方やタイミングの取り方などを模索している。

高卒3年目の今季は9本塁打を放ち、開花を予感させたが、「まだまだできたんじゃないか」。甘い球を仕留めきれなかった打席が多かったことも反省に残った。現状に満足しない姿は鈴木誠とも重なる。実は誕生日も8月18日で同じのスラッガーは来季に向けて「頭から実力でスタメン、ポジションを取って、1年間、戦う事を目標に頑張っていきたい」。鈴木誠は4年目に29本塁打とマークした。大きく飛躍すべく、充実の秋を過ごす。

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ロッテ・エチェバリアが帰国「とても素晴らしい日々を過ごすことが出来た」[ニッカン]

ロッテはアデイニー・エチェバリア内野手(32)が16日に成田空港発の航空機で米国に帰国したと発表した。

今季は打率2割3厘、4本塁打、24打点も、遊撃守備で存在感が光ったエチェバリアは、来季の残留を希望している。「ファンの皆様、本当にありがとうございました。皆様の応援が自分の力になりました。そして監督、コーチ、チームメート、チームスタッフの皆様にとても感謝をしています。皆様がつねに気にかけてくれたおかげで、この1年間、とても素晴らしい日々を過ごすことが出来、最後までプレーすることが出来ました。来年もまた千葉ロッテマリーンズでプレーできることを願っています」とコメントした。

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ロッテが鳥谷敬氏の引退記念グッズの販売開始、オンラインストア限定[ニッカン]

ロッテは17日、今季限りでユニホームを脱いだ鳥谷敬氏(40)の引退記念グッズの販売を開始したと発表した。マリーンズオンラインストア限定で、今月28日までの受注販売となる。

18年の現役生活で通算2099安打をマークし、プロ野球歴代2位の1939試合連続出場を達成したスター遊撃手。Tシャツ、アクリルスタンド、タオル、スマートフォンケース、クッションなどロッテ在籍時だけでなく、阪神時代の鳥谷氏の姿も描かれた商品も作られた。詳細は球団公式ホームページで。

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ロッテ・エチェバリアが帰国[サンスポ]

ロッテは17日、エチェバリアが16日に成田空港から米国に向けて出発したと発表した。1年契約で、球団は残留を要請している。

来日1年目の今季は79試合に出場し、打率は2割3厘だったが、遊撃手として高い守備力を発揮。クライマックスシリーズ(CS)ではファーストステージ第1戦で同点ソロを放つなどファイナルステージまでの5試合で打率3割5分7厘と活躍した。球団を通じ「この1年間、素晴らしい日々を過ごすことができた」と述べた。

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[球界ここだけの話]ロッテ・井口監督が「陰のMVP」と評した意外な選手とは[サンスポ]

2年連続シーズン2位、そして2年連続CS敗退となったロッテ。投手では佐々木朗、小島、益田、野手ではレアード、マーティン、荻野の活躍が目立った今季だったが、井口資仁監督は陰のMVP≠ニして意外な選手の名前を挙げた。

「もうずっとね、声を出して、ベンチでね、頑張ってくれていた。ある意味、若いやつが負けているんで、『何してんだろう?』と思いますけどね。ベンチ要員って訳ではないですけど、本当に毎日、盛り上げるのは彼しかいないんで、はい。おかげで、どんなときも初回からチームがいい雰囲気でできた」。

彼とは8年目の30歳、三木亮内野手だ。今季は84試合に出場し、9打数1安打。終盤、一塁・レアードに代わって守備固めで出場することがほとんどだった。

もちろん、全国的な知名度はない。ロッテファン以外に説明するなら、レアードが本塁打を放った際にベンチ前で握る「エア寿司」パフォーマンスで、その寿司を食べる人だ。「あそこぐらいしかテレビに映る場面がないので(笑)、僕が最初に勝手に食べたのが始まり。気付いたら、レアードがいつも渡してくれるようになりました」と振り返る。

ただ、それだけではない。チームが歓喜の瞬間も、悲哀の瞬間も、チームメートのそばにはいつも三木がいた。10月15日に岡のサヨナラ本塁打でCS進出が決定した際には、アイスクラッシュが入った樽を持って岡をグラウンドで追いかけ回す三木がいた。同27日に救援の佐々木千が打たれて16年ぶりのリーグ優勝の夢が絶たれた際も、泣きじゃくる佐々木千の肩を抱く三木の姿があった。

首脳陣、チームメートの絶大なる信頼が顕著に表れたのは、11月12日のオリックスとのCSファイナルステージ第3戦。日本シリーズ進出には残り4戦4連勝しかない状況で迎えていた試合前の円陣。選手会長の益田、主将の中村奨、先発メンバーらを差し置いて、声出し役に指名されたのは三木だった。「崖っぷちです。どうよ、みんなワクワクしてる?」。その第一声に、ナインは追い詰められた気持ちから解放された。

プロ野球選手である限り、誰だってレギュラーを張り、主役になりたいのは当然だ。三木とて、その思いは同じ。決して諦めた訳ではない。それでも、今は「ベンチにはベンチの仕事、役割がある」と言い切る。誰もが「陰のMVP」になれる訳ではない。誰よりも献身的にチームを支えた三木だからこその称号なのだ。

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ロッテ・山口、憧れの広島・誠也の背中追う!「1年目から少しでも近づきたいと思っていた」[スポニチ]

ロッテ3年目の山口が「広島・鈴木誠」を目標に掲げた。「1年目から少しでも近づきたいと思っていたし、入団するときに鈴木誠也さんのようにと期待されて背番号51をもらった」。

1軍デビューとなった今季は78試合に出場し、打率.207ながら9本塁打。昨春には関係者を通じ「自分の形を見つけろ」と助言を受けた。鈴木誠も3年目の5本塁打から4年目に29本塁打して飛躍。メジャー挑戦を公表したスラッガーの背中を追う。

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ロッテ・エチェバリア帰国「来年もロッテでプレーしたい」[スポニチ]

ロッテはアデイニー・エチェバリア内野手が16日に成田空港発の航空機で米国へ帰国したことを発表した。

エチェバリア
「ファンの皆様、本当にありがとうございました。皆様の応援が自分の力になりました。そして監督、コーチ、チームメート、チームスタッフの皆様にとても感謝をしています。皆様がつねに気にかけてくれたおかげで、この1年間、とても素晴らしい日々を過ごすことが出来、最後までプレーすることが出来ました。来年もまた千葉ロッテマリーンズでプレーできることを願っています。」

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ロッテ鳥谷引退記念グッズは異例の阪神とのコラボデザイン![スポニチ]

ロッテはマリーンズオンラインストア限定で、鳥谷敬内野手の現役引退を記念したグッズを11月28日までの期限で受注販売を開始した。

鳥谷敬内野手引退記念グッズは、阪神在籍時とロッテ在籍時の両方をデザインした「タイガース×マリーンズデザイン」、「THANKS TAKASHI TORITANI 2004−2021」というメッセージを鳥谷敬内野手の後ろ姿に映し出した「記念キービジュアルデザイン」、引退記念ロゴを使った「引退記念ロゴデザイン」の3種類のデザインで商品がラインナップされている。

商品一覧は次の通り。

アクリルスタンド:3500円、Tシャツ:4000円、スウェット(サイズ:6500円、フェイスタオル:2000円、バスタオル:4900円、アクリルキーホルダー:700円、アクリルマグネット:1300円、手帳型スマートフォンケース:3500円、iPhoneケース:3800円、マグカップ:1900円など。

その他の商品詳細は球団公式ホームページで。

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選手や球団職員の思いをまとめた「ブランドブック」作成[報知]

ロッテは今季中に、球団理念や行動方針、選手や監督などの思いをまとめた「ブランドブック」を作成した。

この本には選手のインタビューや球団職員の思いなどが掲載され、全職員に配布。球団全体で思いを共有し、まとまりを図った。河合オーナー代行は16日に総括会見を行った際「チームボイスにしろ、球団理念にしろ、我々フロントだけが考えた話ではなく、理念に関して言えば監督、選手、一般の球団職員、みんなが考えて自分達はどうあるべきか、どういうチームになりたいかという所からスタートしてそれを監督に委ねている」などと説明。同本の作成でさらなる一体化を図れたことに手応えを感じていた。

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鳥谷敬の現役引退記念グッズを受注販売[報知]

ロッテは鳥谷敬内野手の現役引退記念グッズを28日までマリーンズオンラインストアで受注販売開始したことを発表した。

同グッズは、阪神在籍時とマリーンズ在籍時の両方をデザインした「タイガース×マリーンズデザイン」や、「THANKS TAKASHI TORITANI 2004−2021」というメッセージが映し出されたデザインなど3種類。商品はアクリルスタンド(3500円)、Tシャツ(4000円)、スウェット(6500円)など(いずれも税込み)で、詳細は球団公式HPを要確認。

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NPB、日本シリーズでのワクチン接種者入場者の上限約6千[デイリー]

日本野球機構(NPB)は17日、日本シリーズの2試合で実施する新型コロナウイルスワクチンの接種証明などを利用した「ワクチン・検査パッケージ」での入場者の上限を発表し、第1戦の京セラドーム大阪は約5800人、第3戦の東京ドームは約6000人として販売する。

プロ野球は来季開幕から観客制限がない満員での開催を目指し、10月から一部試合で入場制限緩和に向けた技術実証を重ねている。

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ロッテ・エチェバリアが帰国「来年もロッテでプレーできることを願っています」[デイリー]

ロッテは17日、アデイニー・エチェバリア内野手が16日に成田空港発の便でアメリカに帰国したと発表した。

今季は79試合に出場し、打率.203、4本塁打、24打点。CSファーストS楽天第1戦では1点を追う8回に松井から起死回生の同点本塁打を放ち、ファーストS突破に貢献。

球団を通じ「ファンの皆様、本当にありがとうございました。皆様の応援が自分の力になりました。そして監督、コーチ、チームメート、チームスタッフの皆様にとても感謝をしています。皆様がつねに気にかけてくれたおかげで、この一年間、とても素晴らしい日々を過ごすことが出来、最後までプレーすることができました。来年もまた千葉ロッテマリーンズでプレーできることを願っています」とコメントした。

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ロッテが鳥谷氏引退記念グッズの受注販売開始、28日まで[デイリー]

ロッテは17日、マリーンズオンラインストア限定で現役引退した鳥谷敬氏の記念グッズ受注販売を開始したと発表した。期間は11月28日まで。

引退記念グッズは

(1)
阪神在籍時とロッテ在籍時の両方の鳥谷氏をデザインした「タイガース×マリーンズデザイン」
(2)
「THANKS TAKASHI TORITANI 2004−2021」というメッセージを鳥谷氏の後ろ姿に映し出した「記念キービジュアルデザイン」
(3)
引退記念ロゴを使った「引退記念ロゴデザイン」−の3種類がラインナップされている。

商品一覧は次の通り(価格は全て税込み)。

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「新庄2世と思ってました」、ロッテ右腕の豪快打撃にファン唖然「二刀流行こう」[Full-Count]

◇ロッテ・小野郁投手はロングティーで軽々とスタンドイン

ロッテの右腕・小野郁投手が秋季練習で披露した豪打に、ファンの注目が集まっている。球団が公式ツイッターにアップした動画には「二刀流行こう!」と、投打兼業への挑戦を期待する声が並んだ。出身の西日本短大付高は“ビッグボス”こと新庄剛志新監督と同じこともあり「新庄2世と思ってました。投げない日は代打でどうですか」との言葉も寄せられた。

これはロングティーで軽々とスタンドに打球を放り込む小野の姿を「高校時代は4番だったそうで、バンバンスタンドに入れています!」という説明とともにツイートしたもの。小野は体もよじれるフルスイングで快音を響かせている。

球界ではエンゼルス・大谷翔平投手の活躍はもちろん、先日は上原健太投手が二刀流への挑戦を発表したばかり。二刀流“ブーム”が訪れている。ファンからは「小野くん速球投げられてホームランも打てるなんて魅力的」「来シーズンの交流戦で打席に立って欲しい」と、試合での打撃を見たいというコメントが続き、さらに「浅村みたい」と「そーか、我々が欲していた右の大砲は小野だったのか」と、和製大砲の誕生を待望する声も上がっていた。

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「もっと成長していかないと」。課題に向き合ったロッテ・中森[BASEBALL KING]

◇体づくりに重点を置いた1年目

「とても悔しい思いをしましたし、体づくりという面で成長できた1年だったと思います」。

ロッテのドラフト2位ルーキー・中森俊介は、プロ1年目のシーズンをこう総括した。プロ1年目の今季は1、2軍ともに登板はなく、体づくりに重点を置いたシーズンとなった。

19年の古谷拓郎、土居豪人、20年の横山陸人は高卒1年目からファームで10試合以上に登板したが、ロッテの高卒1年目の投手といえば、古谷、土居が入団する以前はランニングやウエートトレーニング、体幹トレーニングなどを徹底的に行い、夏場以降に2軍戦で初登板、10月のフェニックス・リーグで登板を増やしていくというケースが多かった。

中森は「高校の時の時と違ってウエートトレーニングの頻度が増えたのかなと思います」と振り返る。その中で意識したことについて「投げる部分において下半身が大切になってくるので、ウエートで重い重量をあげることもそうですし、日々のキャッチボールから下半身を意識して投げることをやっていました」と明かした。

◇フォームの固定に少し苦労

入団時86キロだった体重は、90キロ前後に増えた。「体を大きくすることに関しては苦労していなかったんですけど、フォームがなかなか安定しないという面では少し苦労しました」。

具体的に投球フォームで苦労した部分について「調子の波が激しいというのもそうですけど、いい球がいく日はいいですが、それが続かなかったり、悪い日はとことん悪いという日がある。安定したピッチングをするために、疲労も最低限に抑えられて、なおかついい球がいくフォームを見つけるのに少し苦労したというのはあります」と説明した。

ファームにはトミー・ジョン手術をしてリハビリ中だった西野勇士と種市篤暉に、石川歩、美馬学といったエース格の2人もファームで過ごしていた時期があるなど、1軍での実績があり、高い意識を持ってトレーニングに励む先輩がいた。先輩達から話を聞いたり、技術を見て勉強するには最高の環境だった。

中森は「西野さんに相談しましたし、種市さんは、直接話は聞いていないですが、その姿から1軍で活躍している選手は、自分自身で追い込んで練習しているんだなと背中で感じました。すごく内容の濃い1年だと思います」と、先輩の背中から多くのことを学び、吸収した。

◇同学年の存在

中森は多くの時間を体づくりに費やしてきたが、同じ明石商高からプロ入りした来田涼斗外野手(オリックス)をはじめ、多くの同学年の選手達は高卒1年目から1軍やファームで実戦を積んでいた。

「同級生の来田が1軍デビューしましたし、多少焦りもありました。焦って怪我をしてしまったら、何も意味がない。そこは自分の体、調子を見て、自分のペースでやろうと思ってやっていました」。

同学年の存在はもちろん気になったが、自分自身と向き合い、未来に向けて、今自分ができること、やれることに対し、目的意識を持ってトレーニングに励んだ。

◇フェニックス・リーグでデビュー

10月14日のオリックスとのフェニックス・リーグで、プロ野球の球団相手に初登板を果たす。先頭の中川拓真から132キロのスライダーで見逃し三振を奪うなど、1イニングを投げ、13球、0安打、2奪三振、無失点に抑える最高のデビューを飾った。「あの試合は1イニングしか投げていなかったので、球威のある球を投げることができた」と振り返ったように、同学年の元謙太から見逃し三振に仕留めた外角の148キロストレートは素晴らしいボールだった。

この試合で印象に残ったのが、13球のうちストレートとスライダーの2球種しか投げていなかったこと。中森は「(2球種で抑えるということは)特に決めていなかったですが、柿沼さんと話して、真っ直ぐを軸にしていました」とその理由を教えてくれた。

中森はその後の登板でも無失点に抑えていたが、プロ初先発となった11月1日の阪神戦は、1回0/3を44球投げ、5安打、2奪三振、2与四球、5失点と悔しい結果に終わった。

「阪神戦は、球数が増えていくと球威も落ちてきました。まだまだ、真っ直ぐで押し切れていない部分があるなと。そこが足りないなと感じました」。

「あとは、ランナーを置いた場面でのセットポジションでの投球で、リリースポイントが安定していなかったり、球威も落ちてしまっている。そこは詰めていかないといけないなと思っています」。

その課題点を踏まえ、秋季キャンプ、シーズンオフの自主トレ期間中にどのように過ごしてくかが重要になってくる。中森は現在ZOZOマリンスタジアムで行われている秋季練習に参加し、小島和哉、岩下大輝といった1軍で活躍したメンバーとともに汗を流している。

「とてもレベルの高い環境でできている。そこに混ざって自分も、もっと成長していかないといけないと感じています」。

「まずは来シーズンしっかり2軍でローテを張れるようにして、そのための土台づくりというのをこの秋季練習で固められたらなと思います」。

高卒でプロ入りした先輩達を振り返れば、種市は高卒2年目の18年にファームで登板経験を積み、シーズン後半から1軍の先発ローテーションに入った。今季プロ2年目の佐々木朗希も、ファームで徐々にイニング数を増やし、5月以降は1軍の先発で中10日前後の間隔で投げ、シーズン後半は先発に欠かせない存在となった。中森も先輩達と同じように、ステップアップしていきたいところだ。

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“絶えず優勝争い”するために必要な若手の成長、ロッテの育成ビジョンとは…[BASEBALL KING]

◇「若手の育成を継続」

「チームとしては絶えず優勝争いに絡んでくるチーム。当然、若手の育成を継続してやらなければいけない」。

2019年12月26日に行われた年間の総括会見でロッテの河合克美オーナー代行兼社長は、このように話していた。あれから2シーズンが経過し、20年、21年シーズンともにリーグ2位に入った。打線は荻野貴司、中村奨吾、マーティン、レアードが引っ張り、投手陣は今季大卒3年目の小島和哉がシーズン自己最多の10勝、佐々木千隼がリリーフでブレイクした。

若手選手に目を向けると、高卒4年目の安田尚憲は春先一時打点リーグトップを記録すれば、高卒3年目の藤原恭大は7・8月度の月間MVPに輝いた。藤原と同じ高卒3年目の山口航輝は今季、1軍デビューを飾り9本のアーチを描いた。

投手陣も高卒2年目の佐々木朗希が東京五輪明けに限ると、6試合・37イニングを投げて、イニング数を上回る44奪三振、2勝0敗、防御率1.22という圧倒的な投球を見せた。小島と同じ25歳の岩下大輝がシーズン自己最多の8勝、東妻勇輔と小野郁もシーズン自己最多の登板数。大卒ルーキーの河村説人も4勝を挙げ、投手、野手ともに若手選手が1軍で活躍し始めている。

あの総括会見から2年のシーズンを終えて、河合オーナー代行兼社長に「“絶えず優勝争い”をするため、若手育成が徐々に成果として出てきていると思いますが、どのように感じていますか?」という質問をぶつけた。

河合オーナー代行兼社長は「そういう意味でいうと、どのポジションも、ものすごく厳しくなっていると思います。そう簡単には1軍の試合には出られない。レギュラーでずっといるには、相当の競争を勝ち抜かないとレギュラーにあがってこれない。あがってもちょっと成績が悪ければ、すぐに次がきてしまう。若手のなかに本当に背負っていける選手が何人も出てこないと。本当の意味では常勝軍団にはなれない。その中で突き抜けてという選手はまだ出ていないというのが実態だと思う」と分析した。

「芽は出てきている。何人かが一皮、二皮向けたらすごい主軸になるだろうなというのは分かる。投手陣にしても野手陣にしても、そういったものが育ってきていることは間違いない。本当に育てきらないと、絶えず優勝するチームにするためにまだ、そこまでいけていない。だから2位なんですよ」。

◇育成データを蓄積

ファームを見渡しても、育成選手の森遼大朗が最多勝利、同じく育成選手の小沼健太が最多セーブ、大卒2年目の高部瑛斗が盗塁王に輝いている。1、2軍ともに若手が育ってきているが、河合オーナー代行兼社長が話すように、突き抜けた若手が出てきていないのも事実。

そういった状況を打破するために、球団として育成方針を振り返ったり、この先の若手選手を育成していくための蓄積されたデータを球団としてしっかり管理されているのだろうか−。

河合オーナー代行兼社長は「もちろん」と即答した。

「今までがあまりにもうちのチームは、データの整備ができていませんでした。新人になればなるほどデータが揃っている。それに対してどこまで目標に達しているのか、達していないのか、1シーズンで見たときに好不調ってでますけど、育成段階の選手はシーズン通してパフォーマンスをフルに出せるだけの体力がないじゃないですか。同時に体力がないなかで、あるレベルで維持させられるかという経験もない。厳しいですよね」。

「若い選手達は体力的にも経験的にも1年通して、疲れが溜まっているところでもそれを乗り越えて、パフォーマンスを下げずにやっていけるか。これは経験しかない。データで示して、このとき体重が落ちているとかね、いろんなことがデータとしてありますから選手と向き合って、コーチと向き合うことによって、来年度どういう体を作っていくのか、(体力が)落ちそうになったときにどうするのかというのをお互いに納得しながら、ここがクリアできれば、もう一歩上にいけるよねと各選手、コーチが考えるためにもデータが1番。そうでないと、単なる掛け声になってしまう。そうすると選手達も納得しないでしょう」。

◇順天堂大学・医学部の存在

メディカル体制の強化を図るべく、2020年から順天堂大学医学部と提携を結んだ。若手の育成面を含め、順天堂大学・医学部をどのように活用しているのだろうか−。

「コーチというのは技術のスキルを教えることに長けているが、体の能力、メンタルを含めて本当の意味でのプロは、順天堂にいるじゃないですか。そこが噛み合うことによって、1人1人の選手達が納得しながら自分のレベルアップを図れるような状況は作りたい。そういう意味では、順天堂の先生方には貴重なアドバイスをいただきながら、(選手達に)データを見せながら、納得してもらってやっています」と、順天堂大・医学部と球団がしっかりと連携をとってやれているようだ。

近年は明確な育成ビジョンを持って、若手選手達を強化している。あとは選手達が結果を残すだけだ。「若手が突き抜けていれば、もっと早い時点で我々は優勝というところにたどり着けたと思う。そこは仕方がない。何としてでも来年にはそこから抜け出した選手達が、何人も出てきて支えて優勝するというところを目指している。応援と期待をよろしくお願いします」。投手、野手ともに、チームの“中心”となる若手選手が一人でも多く出てくれば、世代交代もうまく進み、リーグ優勝、その先の“黄金時代”も見えてくる。2022年、リーグ優勝するためにも若手の一本立ちがカギを握りそうだ。

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