ロッテ井口資仁監督(47)が19日、とんねるず石橋貴明(60)がパーソナリティーを務めるTBSラジオ「日本生命presents石橋貴明のGATE7」に出演した。
石橋との対談の中で、今季3勝を挙げた佐々木朗希投手(20)については「来年の開幕まで1日もムダにしたくないって言ってるみたいなので。すごくストイックですよ」と姿勢を絶賛。最速159キロを出した球速については「もう一回り大きくなれば、アベレージで160キロくらいは可能性はあるかなと思います」と期待を高めた。
打撃陣では「藤原、山口、佐藤、安田。4人はほぼ1年間1軍で使ったので、彼らがどれだけ底上げしてくれるか。来年にかかっていると思います」とコメント。「この時期のウエート(トレ)は必ず来年の4月くらいに生きてくるので。この大事さを分かってやってくれていればいいなと、このラジオから伝えたいなと思います」と呼びかけていた。
ロッテ角中勝也外野手(34)がプロ野球ファンをざわつかせた“あのシーン”の真相を初告白した。
事件が起きかけたのは、6月18日の西武戦(メットライフドーム)でのこと。好調が続き4番打者を任されていた角中は、4回表に先頭で打席に入った。
西武高橋光成投手(24)とのカウントが4球目で2−2になると、角中はしばし考えてタイムを取った。1、2、3、4歩とマウンドへ向かう。一触即発か!?緊迫感が高まった。
6歩目で止まった角中はバットを突き出し、1回2回と何かを払い取る仕草。「…あれ?」。
メットライフドームにホッとした空気と少しの笑いが流れ、一件落着になった。
このシーンはネット上でも「虫か?」と話題が広がり、シーズンオフにはバラエティー番組でも取り上げられた。
角中が明かす。
「あれ、クモの巣です」。
まさかのクモの巣。正しくは、天井か防球ネットに張られたクモの巣が宙に舞い、クモの糸として落ちてきた状況のようだ。
「虫がいると結構タイム掛けますけど、クモの糸は初めてです。フワフワフワ〜って飛んでたっす。その前の球くらいから視界には入ってたんですけど、微妙な風でフワフワ〜ってボールの軌道上に来たので、これは無理やな〜って」。
18.44メートル先から時速140キロ以上の速度で向かってくる円周23センチ前後の硬球に対し、クモの糸の太さは一般的に5ミクロン(0.005ミリ)とされる。
「それで軌道が変わるとは思わないですけど、気になって。集中力で結果は結構変わるので」。
クモの糸を取り払った後は1球のボール球とファウル4球で粘り、四球で出塁。安田の適時打で生還し、勝利へつながる追加点に貢献した。極限の集中下で排除した5ミクロンに、プロの職人のこだわりが詰まっていた。
取材を終え、角中に座右の銘をしたためてもらった。色紙に迷いなく書いた2文字は「適当」だった。そのココロは?「テキトー、じゃないですよ。漢字で“適当”です。適した場所に当てはまる、ってことです」。個性的なアプローチは随所に行き渡る。
ロッテは2年連続2位となり、来季は大願成就が視界に入る。現役で在籍最長の角中勝也外野手(34)はチームをどう見るか。
首位打者経験2度のバットマンは、独特の立ち位置で一体感を醸成してきた。そのベテランが熱く口にする「優勝へ、常勝軍団へ、チームに必要なこと」とは?ファンおなじみの角中節を拝聴しつつ、ロッテ愛に潜入した。
サヨナラ勝ちで、角中の動きを追うと面白い。10月15日のソフトバンク戦。岡のサヨナラ弾での歓喜の輪に、真顔で出遅れた。
「益田に仕返ししようとして探してたら、出遅れちゃったんですよ」。
不意打ちされたことがあったそう。今度こそ。同23日はサヨナラ打のヒーロー荻野に少しだけ水をかけ、残り大半はVS益田に注力。荻野の輪の傍らで、2人で水合戦を繰り広げた。
「基本、ふざけてるんで。普段もテレビならピーーーの話ばっかりです、いっつも。昔は、猫かぶってたんですけどね」。
1軍が怖かった。並みいる先輩達のオーラにおじけづいた。「2軍の方が心地よかったくらいで」。実績を積み、27歳くらいに落ち着く居場所になった。
試合前は円陣の最前列、特等席にいる。「誰か面白いこと言わんかな〜って」。声出しにツッコミを入れる、そんな若手との時間が楽しい。角中節は時に本質を直球で突く。だから辛口も多いけれど、ロッテが大好きだ。「結構前、球団に20年契約してもらおうとたくらんだこともあります。ダメでしたけどね」。
今の夢は1つだけ。
「15年、おかげさまで個人タイトルも取れて、今更どこかへ行こうなんて思わないんで、本当にあと優勝だけなんです」。
井口監督や鳥越2軍監督の指導で「凡事徹底」の空気が定着し、勝利への一体感が強まってきた。あとは何が必要なのか。
「この先、本当にロッテが常勝軍団になるためには…本気で怒れる選手を募集、って感じです。そう、書いといてください」。
上下関係がいい意味でなくなってきたのは歓迎だ。ただ「今は必要な時に引き締める人がいない」と感じる。「怒れる人の条件は…ある程度の実績、ヒット1500本くらいは欲しいかな」と添えた。
「優しいオギさん(荻野)はそういう柄じゃないし。自分はふざけちゃうし、1200本手前だし」。
球団から船頭役を求められているのは自覚する。「今年は1ヶ月くらいしか仕事してないんで」と巻き返しを誓う。打撃もリーダーシップも、深いカウントからが角中の真骨頂だ。
角中の座右の銘は「適当」だ。「テキトー、じゃないですよ。漢字で適当です。適した場所に当てはまる、ってことです」。
ロッテは18日、ベストナインを獲得したブランドン・レアード内野手(34)中村奨吾内野手(29)の受賞記念グッズを受注販売すると発表した。
ラインアップはハンドタオル、Tシャツ各種、フェースタオル、タペストリーなどで、球団オンラインストアで12月26日まで販売する。発送は22年2月上旬以降の予定。
レアードは一塁手部門、中村奨は二塁手部門で、それぞれパ・リーグのベストナインを受賞した。
ロッテは18日、来季の新外国人選手としてタイロン・ゲレーロ投手(30)を獲得したと発表した。
コロンビア出身で今季はホワイトソックス傘下に所属。203センチ、112キロの大型右腕で、メジャー通算113試合に登板し、2勝5敗15ホールド、防御率5.77の成績を残している。
井口資仁監督(47)は「後ろの方で期待しています」とリリーフ起用の方針を明かした。守護神益田は4年連続50試合以上に登板。国吉は移籍後に4戦連続登板などタフに投げた。リリーフ1年目の佐々木千は今季は3日連続登板をしなかった。ハーマンは契約満了で自由契約に。唐川の復調、東妻や小野の成長、ドラフト5位八木の加入などはあるものの、リリーフ補強は最優先事項だった。
井口監督が「背が高く角度のある球を投げるので、打者はすごく速く感じると思います」と話すように、メジャーでは160キロ超を投げたことで知られる。ここ数年、球団は投手陣の平均球速のアップを目指している。チームでは佐々木朗と国吉が過去に160キロ以上をマーク。小野も150キロ台終盤を投げ、残留が決まった先発ロメロも左腕から150キロ台中盤を投げるなど着実に進んでいる。
球速に比例する訳ではないものの、身長190センチ以上の大型投手はこれで6人に。球団方針に合致する補強となった。
ロッテは18日、タイロン・ゲレーロ投手(30)の獲得を発表した。コロンビア出身で今季はホワイトソックス傘下に所属。203センチ、112キロの大型右腕で、メジャー通算113試合に登板し、2勝5敗15ホールド、防御率5.77。
ゲレーロは球団を通じ「マリーンズのために投げられる機会をいただき、とても感謝しています。日本の素晴らしい野球ファンとの時間、また、美しい文化に触れられることも非常に楽しみにしています」とコメントを寄せた。
井口資仁監督(47)は「後ろの方で期待しています。背が高く角度のある球を投げるので、打者はすごく速く感じると思います」とリリーフでの活躍を期待した。
ロッテは18日、新外国人選手として今季米大リーグ、ホワイトソックス傘下のマイナー3Aでプレーしたタイロン・ゲレーロ投手(30)=203センチ、112キロ、右投げ右打ち=の入団が決まったと発表した。井口資仁監督は「後ろの方で期待している。背が高く角度のあるボールを投げるので、打者はすごく速く感じる」とコメントした。
ゲレーロはコロンビア出身で、米大リーグ通算113試合に登板し、2勝5敗、防御率5.77。球団を通じ「優勝するために全力でプレーしたい」と意気込んだ。
ロッテは18日、新外国人として、前ホワイトソックス3Aのタイロン・ゲレーロ投手(30)を獲得したと発表した。コロンビア出身の2メートル3右腕で、メジャー通算113試合に登板し、2勝5敗15ホールドを誇る。計106回で111奪三振の剛腕で「優勝のために全力でプレーします」とコメントした。
マーリンズに所属した18年には自己最速104マイル(約167キロ)をマーク。15年のスタットキャスト導入後では大リーグ3位となり、日本ハム時代に日本球界最速となる165キロを記録した大谷(エンゼルス)、大船渡時代に163キロを計測した佐々木朗を上回る。
最近2年間はメジャー昇格を果たせず、今季は3Aで18試合に登板し1勝0敗、防御率6.63。それでも160キロ前後の剛速球は健在で「後ろの方で期待しています。スピードボールが魅力で、制球もしっかりとしている」と井口監督。球団はマーティン、レアードの大砲コンビ、先発左腕ロメロの残留が決定し、エチェバリアの残留交渉も進めている。
ロッテはマリーンズオンラインストア限定で中村奨吾内野手とレアード内野手の「2021年度パ・リーグ ベストナイン」受賞を記念したグッズの受注販売を12月26日までの期限で開始した。
「2021年度パ・リーグ ベストナイン」受賞記念グッズは受賞を発表した際にマリーンズ公式ホームページやSNSで展開した記念ビジュアルをデザインに使用している。商品一覧は次の通り。ハンドタオル、Tシャツ、長袖Tシャツ、フェイスタオル、アクリルキーホルダー、iPhoneケース、手帳型スマートフォンケース、タペストリー、巾着、マグカップ。
ロッテは18日、新外国人として今季ホワイトソックスに所属したタイロン・ゲレーロ投手(30)と合意したことを発表した。
ゲレーロはコロンビア出身の2メートル3、112キロの大型右腕で、パドレス、マーリンズ、ホワイトソックスでプレー。メジャー通算113試合に登板し、2勝5敗15ホールド、防御率5.77をマークしている。
ゲレーロ選手は球団を通じ、「マリーンズのために投げられる機会をいただき、とても感謝しています。日本の素晴らしい野球ファンとの時間、また、美しい文化に触れられることも非常に楽しみにしています。マリーンズが優勝する為に全力でプレーします」とコメント。井口監督は「後ろの方で期待しています。スピードボールが魅力のピッチャー。コントロールもしっかりとしている。背が高く角度のあるボールを投げるので、打者は凄く速く感じると思います」とリリーフとして期待した。
ロッテは18日、コロンビア出身で今季はホワイトソックス傘下に所属したタイロン・ゲレーロ投手(30)を獲得したと発表した。背番号は未定。
身長203センチ、体重112キロの大型右腕。メジャー通算113試合登板、2勝5敗15ホールド、106投球回、111奪三振、被安打109、被本塁打15、与四球67、防御率5.77。
井口資仁監督は「後ろの方で期待しています。スピードボールが魅力のピッチャー。コントロールもしっかりとしている。背が高く角度のあるボールを投げるので、打者はすごく速く感じると思います」とリリーフで起用する方針。ゲレーロは「マリーンズの為に投げられる機会をいただき、とても感謝しています。日本の素晴らしい野球ファンとの時間、また、美しい文化に触れられることも非常に楽しみにしています。マリーンズが優勝する為に全力でプレーします」と意気込んでいる。
ロッテは18日、前ホワイトソックス傘下3Aのタイロン・ゲレーロ投手(30)を獲得したと発表した。背番号は未定。マーリンズ時代の2018年から2年連続で50試合以上に登板したリリーバーだ。
球団によると18年には球速167キロをマーク。クイックが速く、許盗塁が少ないという。右腕は「マリーンズのために投げられる機会をいただき、とても感謝しています。マリーンズが優勝するために全力でプレーします」と語った。
井口監督は「後ろの方で期待しています。スピードボールが魅力のピッチャー。コントロールもしっかりとしている。背が高く角度のあるボールを投げるので、打者はすごく速く感じると思います」と期待を寄せた。
ロッテは18日、新外国人選手として今季米大リーグ、ホワイトソックス傘下のマイナー3Aでプレーしたタイロン・ゲレーロ投手(30)=203センチ、112キロ、右投げ右打ち=の入団が決まったと発表した。井口資仁監督は「後ろの方で期待している。背が高く角度のあるボールを投げるので、打者はすごく速く感じる」とコメントした。
ゲレーロはコロンビア出身で、米大リーグ通算113試合に登板し、2勝5敗、防御率5.77。球団を通じ「優勝するために全力でプレーしたい」と意気込んだ。
ロッテは18日、マリーンズオンラインストア限定で中村奨吾内野手、レアード内野手の「2021年度パ・リーグ ベストナイン」受賞を記念したグッズの受注販売を12月26日までの期限で開始したと発表した。
「2021年度パ・リーグ ベストナイン」受賞記念グッズは受賞を発表した際にマリーンズ公式ホームページやSNSで展開した記念ビジュアルをデザインに使用している。 中村奨吾内野手、レアード内野手「2021年度パ・リーグ ベストナイン」受賞記念グッズの商品一覧は次の通り。
いずれも中村奨吾内野手とレアード内野手の2デザインをラインナップした。
ロッテは18日、米大リーグ・ホワイトソックスのタイロン・ゲレーロ投手(30)=右投げ右打ち、203センチ、112キロ=を獲得したと発表した。背番号は未定。
コロンビア出身で、球歴は09年から16年までパドレス、19年からマーリンズ、21年からホワイトソックス傘下に所属した。MLB通算113試合登板、2勝5敗15ホールド、106投球回、111奪三振、被安打109、被本塁打15、与四球67、防御率5.77。球団によると、18年には球速167キロをマーク。クイックモーショーンが速く、許した盗塁が少ないという。
ゲレーロは球団を通じ「マリーンズの為に投げられる機会をいただき、とても感謝しています。日本の素晴らしい野球ファンとの時間、また、美しい文化に触れられることも非常に楽しみにしています。マリーンズが優勝する為に全力でプレーします」とコメント。井口監督は「後ろの方で期待しています。スピードボールが魅力のピッチャー。コントロールもしっかりとしている。背が高く角度のあるボールを投げるので、打者は凄く速く感じると思います」と、リリーフとして期待した。
ロッテは今季、67勝57敗19分けで優勝したオリックスに2.5ゲーム差の2位。優勝へのマジックナンバーを灯したものの2005年以来のリーグVとはならなかった。シーズン途中にトレードを成立させるなど積極的だった補強策はうまくいったのか、検証する。
昨年12月に入団が決まったアデイニー・エチェバリア内野手だが、コロナ禍で来日が遅れて4月30日に1軍登録。その後故障もあり、79試合出場にとどまった。しかし、遊撃手として驚異的な守備力で度々チームを救った。シーズン途中に獲得した左腕エンニー・ロメロ投手は8月22日に1軍昇格。先発として4試合に登板した。
国吉佑樹投手は有吉優樹投手とのトレードで6月中旬にDeNAから加入。ロッテでは25試合登板で17ホールドと“勝利の方程式”の一角を担った。加藤匠馬捕手も6月に加藤翔平外野手との交換トレードで加入し、57試合に出場した。
昨年まで広島に在籍した小窪哲也内野手は九州アジアリーグ「火の国サラマンダーズ」から8月末日にロッテに加入。7試合に出場し、シーズン後に現役引退を発表した。
今季のロッテは正捕手・田村龍弘の離脱もあり、柿沼友哉、佐藤都志也、後半戦に入ってからは加藤匠馬など、複数の捕手が先発マスクを被った。
出場別では田村がチーム最多の49試合でスタメンマスクを被り、次いで加藤の46試合、柿沼の23試合、佐藤の22試合だった。注目すべきは、田村、加藤、柿沼の3人は“相性の良い”先発投手がいたこと。
正捕手の田村は石川歩、美馬学といった様々な球種で抑えていく投手と相性がよかった。石川は田村がマスクを被った試合は4勝1敗、防御率2.05。10月5日の西武戦で、6回を1安打無失点に抑え、ヒーローインタビューでは「田村がすごく良いリードをしてくれた」と感謝。
10月13日のオリックス戦では、10球以内で終えたイニングが3回、6回、8回、9回と4イニングあり、6回はわずか5球で打ち取るなど、わずか97球で完投勝利を挙げた。
美馬学も田村がスタメンマスクを被った登板は、4勝1敗、防御率3.48。石川と同じように少ない球数で抑えているのが特徴で、今季5勝目を挙げた8月31日の西武戦は7回を投げ79球、4安打、1失点に抑える“省エネピッチング”だった。
シーズン途中に中日からトレードで加入した加藤は、チーム最多の10勝を挙げた小島和哉、プロ2年目の今季3勝を挙げた佐々木朗希、ルーキーの河村説人、シーズン途中に加入したロメロと相性がよかった。
小島は9月11日の楽天戦でプロ初の完投勝利、続く9月19日の日本ハム戦でプロ初完封勝利、10月3日の楽天戦で今季2度目の完封勝利と、3完投とも先発マスクを被っていたのが加藤だった。
後半戦は佐々木朗希が先発した試合、加藤が全てマスクを被ったが、9月10日の楽天戦ではプロ入り後自己最長となる8回を投げ、2安打、9奪三振、2失点、この登板以降の4試合は全てQSを達成。6試合・37イニングを投げて、イニング数を上回る44奪三振、2勝0敗、防御率1.22と抜群の安定感を誇った。
9月以降は先発ローテーションに入って投げた河村も、加藤がマスクを被った登板は4試合・21回2/3を投げて自責点5、防御率にすると「2.08」。加藤と好相性だった要因に河村は「カーブの使い方がすごくうまいなと自分も思っています。配球の面ですごく助かっていました」と話し、「また、あまり走られる機会も多くないので、そこも嬉しいなと思います」と感謝した。
中日時代にバッテリーを組んでいたロメロは先発した4試合全て、加藤がマスクを被り、4試合中3試合でクオリティスタート(6回以上3自責点以内)を達成している。
“速球派投手”と好相性を誇るのが柿沼だ。力強いストレートにフォーク、スライダー、時折カーブを織り交ぜる岩下大輝は、柿沼が先発マスクだったときに5勝1敗、防御率2.02と抜群の相性を誇った。
前半戦の岩下の快進撃を支えたのも柿沼のリードによるところが大きい。柿沼がマスクを被ったときの岩下は7試合は全て5イニング以上投げ、6イニング以上投げた試合も4試合ある。柿沼と岩下はファームのときから何度もバッテリーを組んできた。2019年の取材で柿沼は岩下について「まっすぐありきのピッチャー。どのピッチャーにもいえることですけど、真っ直ぐがちゃんときてないと、変化球でかわそうとしても難しいと思う。しっかり強いボールを投げながら、どこで変化球を意識させるというイメージでやっています」と、当時から“岩下の良さ”を引き出していた。
19年に“柿の種バッテリー”で話題を呼んだ種市篤暉も、ワクワクするようなストレート、フォーク、スライダーを中心に投げる投手。佐々木朗希とバッテリーを組んだ6月10日のヤクルト戦でも、6回を4安打1失点に導く好リードを見せた。
“打撃を売り”にする佐藤は捕手としての経験値を上げている段階だが、捕手としての出場を増やしていくためにも、田村、加藤、柿沼のように得意とする投手を見つけたい。
ファームではあるが、イースタン最多の10勝を挙げた森遼大朗とは、7月20日の日本ハム戦で完封勝利に導くなど、4勝1敗、防御率2.91。森は今オフ育成選手から支配下選手登録となった。佐藤は、森が来季1軍で先発するときにはマスクを被れるような存在になりたい。
先発投手によって捕手との相性の良さが極端に出るシーズンとなった。来季は正捕手争いを含めて、どういった捕手の起用法になっていくか注目だ。
犠打やエンドランなどの小技に長けた打者が起用される一方で、近年は長打力に優れた強打者が担うことも多い2番。1番打者が出塁すればチャンスの拡大、逆に凡退すればチャンスメイクが求められるなど、クリーンナップの前を打つ2番打者の働きはチームの得点力に大きく影響する。
今季、パ・リーグの各チームで最も2番打者に起用されたプレーヤーを比較しつつ、それぞれの打線においてどのように機能していたかを振り返る。
まずはリーグ優勝を果たしたオリックス。シーズン序盤は宗佑磨や太田椋、佐野皓大、大城滉二、安達了一、紅林弘太郎、中川圭太らのほか、吉田正尚やT−岡田といった強打者など様々な選手を起用していたが、5月14日の楽天戦以降はほとんどの試合で宗が2番に定着。宗は5月の月間打率.318(出塁率.408)をマークし、同時期に1番に定着した福田周平とともに打線を牽引。交流戦の優勝に大きく貢献し、チームは勢いに乗った。
宗は走者無しの場面では打率.251だが、走者一塁では.327、一二塁では.333、二塁では.289と高くなり、チャンスを拡大してクリーンナップへつなぐ役割をこなした。カウント0−0での打率が.407、4本塁打であることからもわかるように、時折見せる思い切りのいい打撃も相手の脅威となった。
ロッテで最も多く2番に起用されたのはレオネス・マーティン。シーズン前半は4番の安田尚憲が好調だったこともあり、OPS(出塁率+長打率)に優れた2番のマーティン(4月のOPSは1.017)との相乗効果で多くの得点をたたき出した。
その後に安田が不調となりマーティンが4番を務めるようになると、代わって2番に入った藤原恭大が大活躍(7月は打率.400、出塁率.488)。マーティンが担っていた2番を誰が打つかという問題を難なく解消し、チームは上昇気流に乗った。しかし、藤原の負傷離脱や復帰後の不振と波長を合わせるように打線全体が下降。打線における2番の重要性を改めて思い知らされることとなった。
2021年パ・リーグ2番での出場最多選手の成績比較 | |||||||||
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選手 | 球団 | 試合数 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 | 犠打 | 出塁率 | OPS |
宗佑磨 | オ | 93 | .272 | 9 | 42 | 8 | 14 | .335 | .728 |
マーティン | ロ | 64 | .233 | 27 | 75 | 4 | 0 | .355 | .855 |
鈴木大地 | 楽 | 89 | .277 | 10 | 53 | 3 | 13 | .343 | .720 |
今宮健太 | ソ | 35 | .214 | 4 | 30 | 4 | 23 | .259 | .558 |
西川遥輝 | 日 | 66 | .233 | 3 | 35 | 24 | 3 | .362 | .680 |
源田壮亮 | 西 | 67 | .272 | 2 | 29 | 24 | 17 | .319 | .666 |
楽天は開幕当初、2番には小深田大翔を起用していたが、4月25日の西武戦以降はほとんどの試合で鈴木大地が務めた。
左打者の鈴木の打球方向を見ると、右中間が26%と最多で次に多いのが23%の右翼。引っ張ることができ、三振を1つ喫するまでにかかる打席数を示す指標「PA/K」も12.31(リーグ2位)と高く、打線のつながりという面で優秀な数値をマークした。だが、主砲・浅村栄斗の不振や期待された外国人助っ人の不発も響き、”2番鈴木”が機能したとは言えなかった。
シーズンの最初から最後まで2番に試行錯誤を続けたのがソフトバンク。最も2番で出場したのは今宮健太の35試合で、次が中村晃の25試合、柳田悠岐の24試合、牧原大成の17試合と続く。そのほかにも三森大貴、栗原陵矢ら、前述の4人含め計17人が2番に起用されており、シーズンを通じて打線のやりくりに苦労していたことが分かる。
クリーンナップがしっかりとしている上で、柳田のような強打者を2番に置くならまだしも、やはりシーズン早々にジュリスベル・グラシアルが怪我で離脱し、アルフレド・デスパイネも故障や五輪予選出場で欠いていたことが響いた。
日本ハムで最も2番に起用されたのは西川遥輝。シーズン序盤は1番や3番などを任されていたが、7月上旬あたりから2番での出場が増えた。打率.233と打撃は低調に終わったものの、出塁率は.362と一定の存在感は見せた。
例年4番に座っていた中田翔の不振とトレード移籍の影響などもあり、主軸に迫力と厚みがなかったことで西川へのマークも厳しくなるなど、出塁を得点に結びつけることが難しい状況だった。
西武は源田壮亮の67試合が最多で、次に多いのが8月後半から2番に起用されるケースが増えた岸潤一郎の30試合。源田は10月こそ打率.352、出塁率.390と好成績をマークしたが、8月が打率.239、出塁率.271、9月が打率.221、出塁率.260と低迷するなど好不調の波があった。
シーズン前半、盗塁王争いを独走するなど1番打者として存在感を放っていた若林楽人が怪我で離脱してしまったが、やはり1番を固定できた上で2番に源田が入るのが、ここ数年を見ても西武の理想的な形だろう。
各チームを振り返ると、オリックスに代表されるように2番を固定できたチームの打線はよくつながり、勢いに乗ることができた。ロッテはシーズンを通じて固定していた訳ではないが、シーズン前半に2番に入ったマーティンが打ち、後半の途中まで2番の藤原が好調な間は打線がつながり、一定の得点力を保持していた。
この2チームは、2番のやりくりに四苦八苦していたソフトバンクとはチームの成績も含めて対照的であり、改めて2番打者の重要性がうかがえる。
今季は打席数の違いはあれど、浅村や柳田、中田、森友哉といった強打者が2番に起用されるケースが散見された。前述したロッテのマーティンと安田が好調だった際の例で分かるように、クリーンナップがしっかりとしている上で2番に強打者を置くのは一考だが、そうでないのに2番に強打者を置いたとしても、その効果は薄いかもしれない。
どんなタイプの打者が2番に適しているかといったことよりも、打線全体のバランスが重要だと言える。