ロッテ佐々木朗希は次回登板でも数々の快挙を狙う。
ロッテ佐々木朗希投手(20)が10日、オリックス戦で完全試合を達成した。
友人が世の注目を一身に集めた同じ時間、東北学院大・及川恵介捕手(3年=大船渡)は仙台市内のあるグラウンドにいた。
「リーグ戦の偵察がありまして。ちょうど朗希の試合中でした」。
帰った後に、ネット動画で奪三振特集などを見たという。「去年からさらにレベルアップを見せてもらっている感じですね」。決して口数が多いタイプではないだけに、声の高揚ぶりが明確に浮き出る。佐々木朗とバッテリーを組んだ高校時代に“160キロを捕る高校生”として話題になった。一般学生として入学するも、昨年から硬式野球を再開している。
幼少期からの幼なじみは、160キロに独学で向き合った。冬にはピッチングマシンを駆使し、剛速球だけでなく、ワンバウンド捕球の練習も繰り返した。そのかいあってか「朗希の球で突き指はなかったです」と胸を張る。修学旅行の班行動中、一目惚れして買ったミットで、高校野球史上最速の友と向き合った。
高校3年間でのベストボールを尋ねたことがある。
「160キロは定番になっちゃうので、いつだろう…。どれかは分からないですけど、フォークを打たれたのは3年間でもないので。フォークで空振りはいつも印象に残ってます」。
懸命な努力で身につけたストッピングは、男の勲章だ。そんな魔球のさらなる進化も感じつつ「練習もあるので…」と、成人式でも隣り合った相棒の活躍を記事で知る日々。「チームの勝利のためにって、朗希が言っているのをよく聞きますけど、それを体現してて。すごいですよね」。この春のリーグ戦はメンバー外からのスタート。大きな刺激を受け、自分のことに打ち込む。
ロッテ荻野貴司外野手(36)と角中勝也外野手(34)の1軍合流が遅れる見込みとなった。11日、井口監督が「今日病院へ行っているので、報告が入ると思います。いずれにしろ、すぐは2人とも合流できる状態ではないです」と故障したことを明かした。
昨季1番打者として全試合出場した荻野は当初、12日のソフトバンク戦(長崎)から1軍に合流予定だった。9日のイースタン・リーグ楽天戦(森林どり泉)で3番左翼でスタメン出場し、途中交代。井口監督は「まだ詳細(な診断結果)は来ていない」としながら「ちょっと脇腹を痛めたという話です」とした。
角中も同リーグ12試合で打率3割5分、11打点と好調だったが、8日の楽天戦で途中交代し、9日と10日は出場なし。井口監督は走塁中の負傷と説明し「多分ハム(ストリング=太もも裏)を」と明かした。ともに診断次第ではリハビリ組に入る可能性がある。
ロッテ井口資仁監督(47)は11日、佐々木朗希投手(20)の次回登板について「日曜日に行く予定です」とコンディションに問題がなければ、中6日で17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)に先発させる意向を示した。
完全試合を達成した10日の試合後には「いずれやるだろうなとは思っていましたけど、こんな早い段階でこういう試合ができるとは思わなかったですね」と驚きのコメント。一夜が明け、12日のソフトバンク戦に備えて移動した長崎では「色々なところから『すごかったね』というのはきました」と明かした。
佐々木朗ら先発陣の好調が続く中、12日は左腕ロメロが先発する。13日は移動日で、14日はペイペイドームで試合を行う変則遠征。ソフトバンクには3月末に本拠地マリンで3連敗しており「前回3つやられてるんで、何とか明日やり返したいなと思います」とリベンジへ燃えていた。
パーフェクトでも、さらに磨きをかける。10日のオリックス戦(ZOZOマリン)でプロ野球史上16人目となる完全試合を果たしたロッテ佐々木朗希投手(20)は11日、同球場で練習した。
終始、リラックスした様子だったが、あらためてシーズンを通した活躍を誓った。100球を切っての完投にも手応えをにじませた。
日付が変わるまで、佐々木朗は偉業達成の喜びに浸った。家族からも含め「今までで1番」という数のお祝いメッセージが届いた。試合後は「あまり実感はない」と漏らしたが、温かい言葉の数々を読むうちに少しずつ実感が湧いた。「次に向けて切り替えないといけないですけど、昨日は噛み締めながら夜を過ごしました」と打ち明けた。いつもより心が高ぶり、真夜中0時まで寝付けなかった。
だが、やはり「次に向けて」を真っ先に置く。文字通り完全な投球をしても、いつもと変わらず映像を見返した。「後から見た方が逆に緊張したりとか、ありました」と笑いを誘ったが、さらに磨きをかける糸口も感じている。完全試合は105球で達成。「上出来かなと思います」と言ったが、100球以内の完投への手応えを問われると「早いカウントで前に飛んでくれたりすれば、もっと楽になる」と答えた。
追い込んでからも遊び球なしで19奪三振。ただ、1球で打ち取れれば球数を減らせる。そうすれば、シーズンを通した活躍がより可能となる。「そこまで三振を取らない方がいいというのもないので。抑えることが1番。その時の結果に応じて何でもいいです」と、あくまで点を与えず勝ちにつなげるのが最優先。ただ、三振の山に打たせて取る投球を織り交ぜれば、100球未満の完封「マダックス」も十分可能となる。
この日は、石川、二木、美馬と本拠地で汗を流した。1時間ほどのメニューを終えると「今回の記録はなくなるものではないので良かったと思いますけど、選手としては1年間、結果を出すことが求められる。切り替えて頑張りたい」と口元を引き締めた。喜びは胸にしまい、もう次戦へ向かっている。
ロッテは佐々木千隼投手(27)が10日に受けたPCR検査で陽性判定を受けたと発表。現在は隔離療養中。
チーム関係者ではない近い関係者(すでに陽性判定済み)と濃厚接触の疑いがあり、10日に特例2022で出場選手登録を抹消されている。
ロッテのエンニー・ロメロ投手(31)が、12日のソフトバンク戦(長崎)に先発する。この日は前日の調整を行った。
前回5日の日本ハム戦(札幌ドーム)は6回無失点と安定し、今季初勝利を手にした。2戦連続でQS(クオリティースタート=6投球回以上自責点3以内)をクリアし、安定感が光る。
今季2度目のソフトバンク戦へ「いつも通りですね。明日の準備はできています。とにかくチームのために1球でも多く投げるつもりで貢献したい」と意気込んでいた。
ロッテは11日、5月8日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で「母の日イベント」を開催し、当日限定のピンクユニホームを着用すると発表した。
昨季から母の日に着用するユニホームには、乳がん撲滅の啓発を目的としたピンクリボン活動のPRとして、ピンク色がユニホームの一部に取り入れられている。22年版のピンクユニホームは、同活動に賛同する球団オフィシャルスポンサーのスイス高級機械式腕時計ブランド「フランクミュラー」がデザインを監修し、フランクミュラーの腕時計の文字盤に使われているビザン数字が背番号と胸番号、両腕のピンク色部分の背景柄などに採用されている。
当日のイベントではピンクリボン募金箱の設置や、ピンクリボンが描かれた塁ベース(一塁、二塁、三塁)の使用なども予定されている。
井口監督は「母への感謝や母との時間をあらためて意識する母の日に、乳がん撲滅啓発に千葉ロッテマリーンズとしても少しでも協力したいという思いで、今年も特別なピンクユニホームを製作し、試合で着用することを決めました。多くの人にピンクユニホームについて興味を持っていただけるよう、マリーンズらしいスタイリッシュで斬新なデザインを検討したところ、時計作りを通して豊かな時間を提案しているフランクミュラー様にもピンクリボン活動にご賛同いただき、フランクミュラーの時計に用いられているビザン数字をユニホームにちりばめたデザインが完成しました。このユニホームを着用する日が今から楽しみです」とコメントした。
ロッテ公式YouTubeチャンネルでの佐々木朗希投手(20)の完全試合の舞台裏動画が、11日午後1時時点で47万回の再生回数に達した。
動画は10日午後7時にアップされ、佐々木朗の記録達成直後のコメントや、選手たちからの祝福が鮮明に映されている。1000件に迫るコメントもついており「この瞬間の舞台裏が見られるのは現代ならでは」、「マーティンとハグしてるときに『やった』って言っている朗希が尊すぎる」、「この映像を見返して改めて感動した」などと寄せられている。
動画のURLは以下の通り。https://www.youtube.com/watch?v=2l4Z-bSyTRw
史上16人目の完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手(20)は一夜明けた12日、リラックスした様子で練習を行った。
前日のオリックス戦で記録ずくめの偉業を達成。家族を含め、これまでで1番多くのお祝いメッセージが寄せられたという。
この日は、ZOZOマリンで石川、美馬、二木らと一緒に汗を流した。105球で自身初完投したが、体の張りは「特に違和感なく。いつも通り」。ただ、前夜は興奮状態が続いたという。「なかなか寝られませんでした。登板後は基本的に試合の興奮状態が残っていますが、いつもよりは寝られなかった方だと思います」。夜中の0時に寝て、朝4時に目が覚めた。
大記録で今季2勝目を挙げた。自信になるか問われると「今回の記録はなくなるものではないので。そういうところでは良かったと思うんですけど、選手としては1年間、結果を出すことが求められていると思うので、またそういうところに切り替えて頑張りたいと思います」と、次戦の登板へ目を向けていた。
0行進が続くソフトバンク戦と並行して他のゲームもチェックしていたら、「歴史的」な場面に遭遇したではないか。ロッテ佐々木朗が、オリックスを相手に13連続三振の日本記録を作って投げ続けている。目が離せなくなった。圧巻の投球は続き、9回、代打杉本を三振に切って完全試合を達成。日本記録タイとなる1試合19奪三振で締めた。完全試合は94年巨人の槙原以来。パでは78年阪急今井が成し遂げて以来だから、興奮しないはずがない。
「いやあ、すごいね。球が速いのはうらやましいね。俺の場合は、完全試合なんかできると思って投げていなかったからね。最後は投ゴロ。震えて一塁に投げたなあ。ものすごく緊張したわ。それにしても19奪三振?やっぱり三振取れる投手はいいね。俺は3三振やったから」。
携帯電話の向こう側の人も、少しばかり興奮気味に昔を思い出しながら、ニューヒーローの投球に何度も「すごいね」を連発。昭和最後の完全男、今井雄太郎氏だ。所用のため、佐々木朗の投球を生で見守ることはできなかったが、入団からポテンシャルの高さには注目していたようだ。「いずれは誰か完全試合をやると思っていたけど、やっぱり佐々木朗かあ」。完全試合とともに19奪三振には「俺とは違うなあ。俺は内野ゴロが19個やったんじゃないかな」と笑った。実際には18個で、しっかり打たせて取っての偉業達成だった。
ホークスは西武に完封負け。柳田、栗原が離脱した影響は、やはり大きい。首脳陣が期待する新外国人ガルビスも、打撃が上向いてこない。次カードはロッテとの2戦(長崎、ペイペイドーム)。佐々木朗と当たらないのは幸いだった。
ロッテ佐々木朗希投手(20)の完全試合達成は、米国内でも注目を集めた。著名な投球分析家で「ピッチングニンジャ」と呼ばれるロブ・フリードマン氏が動画をツイートしたこともあり、全米に名が拡散した。
米CBS電子版では、オリックス打線に元大リーガーのブレイビック・バレラとランヘル・ラベロを含んでいたことに加え、ゲームスコアが106を記録したことを伝えた。
ゲームスコアとは、セイバーメトリクスの大家ビル・ジェームズ氏が考案した投手の指標。メジャーリーグの最高は、98年5月にカブスのケリー・ウッドが20奪三振でアストロズを完封した105。
MLB公式サイトは「佐々木朗希は日本プロ野球の2年目のシーズンを迎え、すでにMLB各球団の目に留まっていた。しかし、たとえそうでなかったとしても、日本球界史上最高のパフォーマンスを披露した今、彼は間違いなくそうなっていることだろう」と伝えた。さらに、メジャーで完全試合が23度あり、最多奪三振がマット・ケーン(ジャイアンツ)とサンディ・コーファックスの14であることを紹介した。
ESPNは「天才投手」と最高の賛辞を贈った。
[注]()は佐々木朗の場合の計算。減点はなし。
本紙専属評論家の江本孟紀氏(74)が、「週刊エモト」の特別版として、ロッテ・佐々木朗希投手(20)の完全試合達成を考察。怪物的な投球に脱帽するとともに、目標設定と技術向上の重要性を改めて説き、佐々木に続く投手の出現を切望した。
佐々木のすごさは、いやというほど分かった。技術的に「完成品」だ。
体幹が強く、軸がしっかりしている。軸の回転だけで体をひねり、とんでもないパワーを生み出している。
左脚を高く上げる分、右脚1本で立つ時間も長くなる。それでも下半身が安定しているため、一塁側へ体が流れることもなく、フォームは崩れない。長身投手にありがちな制球難とも縁遠い。
加えて、速球もフォークボールもほとんど同じ投げ方。三振の山を築くのもうなずける。それだけの投球だからこそ、なし得た偉業だ。何より、完全試合の素晴らしさを伝えてくれた意義は球界にとって大きいね。
投手という人種(?!)は本来、最上位を目指してマウンドへ立つものだ。まず完全試合。ノーヒットノーラン。記録がついえたら、完封、完投。それがダメなら、せめて勝利投手の権利を得る5回…と仕方なく、ランクを下げていった。
今はどうだろう。最初から5、6回。100球あたりがメド。また周囲もそれでヨシとしているのでは?少なくともエモトの目にはそう映るし、お体大切に…という論調も耳に入る。
それでいいのか。佐々木の投球に心を奪われたはずだ。ファンの感動の波も届いたはずだ。
他の選手より一段高い場所に上がるからには、近所の裏山ではなく、エベレストを目指したい−。ガキの頃からの気持ちを、思い出さないとウソだよ。
もう1つ。忘れてはいけないことがある。高卒ルーキー捕手の松川が、決め球のフォークを1つでも後ろへそらしていれば、振り逃げ成立で完全試合はなかった。バックを守る野手もエラーは許されない。
つまり、バッテリーを中心とした磨き抜かれた守備の技術の結晶が完全試合。だからこそ最高峰であり、金字塔なんだ。
全ての野球人は改めて、完全試合の意議を認識すべし。そして、俺もやるぞ!と刺激を受けた投手の出現を望むよ。
ロウキ・ササキの名前が米球界にも知れ渡った−。米国でツイッターやYouTubeなどで投球を分析している「ピッチングニンジャ」ことロブ・フリードマン氏(55)が完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)について語った。既にメジャーのクラブハウスでも話題になっているといい「メジャーの打者でも打てない」と高く評価した。
佐々木朗希がパーフェクトゲームを達成したとき、残念ながら寝ていた。住んでいるアトランタは午前4時過ぎだからね(笑)。朝起きてスマホを見たら「見たか?」と多くのメッセージが届いていて、驚いたよ。
私の想像を超えていた。まだ20歳の佐々木朗が完全試合を達成したのだから。19奪三振でも大きなニュース。13者連続も信じられない。米国の記録だって10者連続。十分なビッグニュースだ。
実は、仲のいいジャイアンツのカルロス・ロドンが9日(日本時間10日)の移籍後初登板で5回1失点、12奪三振と好投した。それで『おめでとう』と連絡をしたら翌日、こう返事があった。
「ありがとう。そんなことより、佐々木という投手のことを聞いたか?ジャイアンツに来ないかな」。ジャイアンツの選手らもクラブハウスで話題にしていたそうだ。 佐々木朗のことは去年から見ているけど、去年は落ち着きがないというか、テンポが一定ではなかった。昨日は最後まで自分のリズムで投げている印象を受けた。
フォーシームは球速もあって素晴らしい。最後まで100マイル(約161キロ)近く出ていて、体力的な成長が感じられた。フォークボールもいいね。去年、彼のフォーシームとフォークのオーバーレイ(映像を重ね合わせて比較を見せる手法)を作ってみたけど、途中まで軌道が似ているから効果的。あんな投球をされたら、メジャーの打者でも打てない。
いつ、大リーグに挑戦するのか分からないけど、すごい契約額になるだろう。アップした映像は(日本時間11日午後2時時点で)約24万人が見て、1300以上もリツイートされている。「ROKI SASAKI」の名前は、米国の野球界にとどろいたはずだ。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が10日に達成した完全試合をデータで解析。スポーツのデータを収集、分析する「データスタジアム社」のアナリスト、佐々木浩哉氏は最速164キロの直球ではなく、驚異の空振り率を誇る「異次元のフォークボール」と強打者の意表をついた「2球連続のカーブ」に注目した。
10日のオリックス戦で達成した完全試合でプロ野球記録の13者連続奪三振、1試合19奪三振の最多タイ記録を樹立した佐々木朗。データスタジアム社のアナリスト、佐々木氏が伝説の105球≠分析した。
「最速164キロをマークした直球が脚光を浴びることが多い佐々木投手ですが、主役はフォークボールでした。決め球としてもカウント球としても、これ以上ない力を発揮しました」。
19三振中、15個をフォークボールで奪った。カウント球としても有効で、36球を投じたフォークのストライク率は83.3%。とりわけ、フォークは球界屈指の空振り率を誇る。
今季にフォーク、スプリットを50球以上投じた投手では断トツの47.3%。「お化けフォーク」が代名詞で、2位のソフトバンク・千賀(38.5%)を大幅に上回る。12球団平均(20.8%)の2倍以上の数字をたたき出しており、佐々木氏は「異次元のフォークボールと言えるでしょう」と語った。多くの空振りを奪うことで打球を前にすら飛ばさせず、失策や不運な当たりの安打すらも許さない状況をつくり上げた。
アンタッチャブルレコードとなった13者連続奪三振を達成した要因には「オリックス・吉田正の攻略」を挙げた。佐々木朗は、9日時点の58打席でわずか1三振だった吉田正から3三振を奪った。特に佐々木氏は4回の2打席目の配球に注目した。
「初球、2球目とカーブを続けました。佐々木投手がカーブを連続で投げるのは、昨年から通じてレギュラーシーズンでは初めてです。直球とフォークボールに集中せざるを得なかった吉田選手が配球に惑わされたのは想像に難くないです」。
高卒新人の松川(市和歌山高)が出した意表をついたサイン。2球連続のカーブでカウントを稼ぎ、4球目のフォークで空振り三振に。7回の第3打席では一転、160キロ前後の直球を続け、力でねじ伏せた。
驚異の空振り率を誇る「異次元フォーク」と好打者の裏をかいた「2球連続のカーブ」。常時160キロを超える直球だけではない、佐々木朗のすごさはデータでも裏付けされた。
完全試合が達成されたポイントに「打球を飛ばさせないこと」と佐々木氏は語る。ゴロや飛球は守備能力や打球の強弱、風や球場の特性などの影響を受けるため、投手の能力では完全にコントロールすることができない。つまり、いかに三振で多くのアウトを取るか。本塁打を除くインフィールドへの打球が安打となる確率は例年3割前後。これは「BABIP」という指標で示される。佐々木朗は27個のアウトのうち、19個を三振で取った。佐々木氏は「可能な限り、運の影響を排除した理想的な投球」と表現した。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が完全試合達成から一夜明けた11日、ZOZOマリンスタジアムで練習を行い「少しずつ実感が湧いてきた。(映像を)後から見たら逆に緊張した」と明かした。米大リーグでも達成者のいない複数回の快投を演じることを宣言し、100球以内の完投を目標に設定。偉業は米国内にも伝わり、早くも大リーグでのプレーを望む報道が一斉にされた。
歴史的偉業から一夜明け、佐々木がファンを熱狂させた舞台に戻ってきた。気温21度。幕張の青空の下で体を動かした。
「昨日は少しずつ湧いてきた実感を噛み締めながら、夜を過ごしました。(祝福のメッセージは)今までで1番きました。母からも、いつも通り『おめでとう』と届きました」。
普段、登板後は試合の興奮で寝付きが悪いというが、とりわけ前夜はあまり眠れず、深夜0時の就寝後、午前4時ごろに目が覚めた。睡眠不足ながら「(体は)いつも通りの張りで、特に違和感はありません」と元気な姿をみせた。
10日は地元の岩手県からもファンが駆けつけ「わざわざ、遠くからお越しいただいた」と感謝し、「引き続き、こういう投球が見せられるように頑張ります」と意欲的に語った。20歳5ヶ月の史上最年少で、28年ぶり16人目の完全試合を達成。今後のキャリアの中で日本のプロ野球はおろか、23人が成し遂げた米大リーグを含めても初の複数回達成に挑む。
米国でも騒然。MLB屈指の好カード、ヤンキース−レッドソックスを中継したスポーツ専門局「ESPN」が完全試合の映像を紹介した。これだけでも異例で、ヤンキース時代の1999年に36歳で完全試合を達成したデビッド・コーン氏(59)=通算194勝=は「20歳で!世界の野球界で最も素晴らしいパフォーマンスの一つ」と興奮気味だった。
ツイッターなどで投球を分析する「ピッチングニンジャ」ことロブ・フリードマン氏(55)によれば、ジャイアンツの選手が佐々木朗を話題に。将来メジャーに挑む可能性があるとして、大リーグ公式サイトは「既に複数のメジャー球団の射程に捉えられている」と紹介し、ニューヨーク・ポスト紙電子版は「メジャー球団は、よだれを垂らすほど興味を示しているに違いない」と伝えた。
岩手・大船渡高3年時の2019年に臨んだU18W杯で、大リーグ球団のスカウトが多数集結。佐々木朗はプロ志望を表明した19年10月の会見で「まずは日本で頑張りたい」と語り、エンゼルス・大谷翔平と同じ背番号17に決まった同年12月には「追い越したい」と意気込んでいた。野球の本場の米国でも高い注目度で報じられ、今後視察に訪れるスカウトが増えることは間違いない。
105球で完全試合を達成。今後は100球以内での完投を目標に掲げ「早いカウントで打球が前に飛んでくれたら、もっと楽になる」と、三振を狙いながら打たせて取る投球に取り組む。
「結果を出すことが求められると思うので、そういったところに(意識を)切り替えて頑張りたい」。世界の野球界が注目するマウンドで結果にこだわる。
中6日の登板間隔なら17日の日本ハム戦。舞台は10日と同じZOZOマリンスタジアムだ。日本ハムとは今季初対戦で、昨季は2試合の登板で0勝1敗、防御率1.64。計11回を投げて6失点(自責点2)だった。最下位に低迷する日本ハムのチーム打率はリーグ4位の.214。佐々木朗の好投が期待される。
4月10日、ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス3回戦で史上16人目、16度目の完全試合を105球で達成した。1994年5月18日に巨人・槙原寛己が広島戦でマークして以来28年ぶりで、20歳5ヶ月での達成は史上最年少。「最高です。この1試合に終わらず、いい投球を長くできる投手になりたい」と喜びを語った。これまで最多の9者連続を大幅に塗り替え、13者連続奪三振のプロ野球新記録も樹立。計19三振を奪い、95年にオリックス・野田浩司がマークした1試合最多記録に並んだ。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が完全試合達成から一夜明けた11日、ZOZOマリンスタジアムで練習を行い「少しずつ実感が湧いてきた。(映像を)後から見たら逆に緊張した」と明かした。米大リーグでも達成者のいない複数回の快投を演じることを宣言し、100球以内の完投を目標に設定。偉業は米国内にも伝わり、早くも大リーグでのプレーを望む報道が一斉にされた。
歴史的偉業から一夜明け、佐々木がファンを熱狂させた舞台に戻ってきた。気温21度。幕張の青空の下で体を動かした。
「昨日は少しずつ湧いてきた実感を噛み締めながら、夜を過ごしました。(祝福のメッセージは)今までで1番きました。母からも、いつも通り『おめでとう』と届きました」。
普段、登板後は試合の興奮で寝付きが悪いというが、とりわけ前夜はあまり眠れず、深夜0時の就寝後、午前4時頃に目が覚めた。睡眠不足ながら「(体は)いつも通りの張りで、特に違和感はありません」と元気な姿をみせた。
10日は地元の岩手県からもファンが駆けつけ「わざわざ、遠くからお越しいただいた」と感謝し、「引き続き、こういう投球が見せられるように頑張ります」と意欲的に語った。20歳5ヶ月の史上最年少で、28年ぶり16人目の完全試合を達成。今後のキャリアの中で日本のプロ野球はおろか、23人が成し遂げた米大リーグを含めても初の複数回達成に挑む。
米国でも騒然。MLB屈指の好カード、ヤンキース−レッドソックスを中継したスポーツ専門局「ESPN」が完全試合の映像を紹介した。これだけでも異例で、ヤンキース時代の1999年に36歳で完全試合を達成したデビッド・コーン氏(59)=通算194勝=は「20歳で!世界の野球界で最も素晴らしいパフォーマンスの一つ」と興奮気味だった。
ツイッターなどで投球を分析する「ピッチングニンジャ」ことロブ・フリードマン氏(55)によれば、ジャイアンツの選手が佐々木朗を話題に。将来メジャーに挑む可能性があるとして、大リーグ公式サイトは「既に複数のメジャー球団の射程に捉えられている」と紹介し、ニューヨーク・ポスト紙電子版は「メジャー球団は、よだれを垂らすほど興味を示しているに違いない」と伝えた。
岩手・大船渡高3年時の2019年に臨んだU18W杯で、大リーグ球団のスカウトが多数集結。佐々木朗はプロ志望を表明した19年10月の会見で「まずは日本で頑張りたい」と語り、エンゼルス・大谷翔平と同じ背番号17に決まった同年12月には「追い越したい」と意気込んでいた。野球の本場の米国でも高い注目度で報じられ、今後視察に訪れるスカウトが増えることは間違いない。
105球で完全試合を達成。今後は100球以内での完投を目標に掲げ「早いカウントで打球が前に飛んでくれたら、もっと楽になる」と、三振を狙いながら打たせて取る投球に取り組む。
「結果を出すことが求められると思うので、そういったところに(意識を)切り替えて頑張りたい」。世界の野球界が注目するマウンドで結果にこだわる。
中6日の登板間隔なら17日の日本ハム戦。舞台は10日と同じZOZOマリンスタジアムだ。日本ハムとは今季初対戦で、昨季は2試合の登板で0勝1敗、防御率1.64。計11回を投げて6失点(自責点2)だった。最下位に低迷する日本ハムのチーム打率はリーグ4位の.214。佐々木朗の好投が期待される。
4月10日、ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス3回戦で史上16人目、16度目の完全試合を105球で達成した。1994年5月18日に巨人・槙原寛己が広島戦でマークして以来28年ぶりで、20歳5ヶ月での達成は史上最年少。「最高です。この1試合に終わらず、いい投球を長くできる投手になりたい」と喜びを語った。これまで最多の9者連続を大幅に塗り替え、13者連続奪三振のプロ野球新記録も樹立。計19三振を奪い、95年にオリックス・野田浩司がマークした1試合最多記録に並んだ。
ロッテは11日、佐々木千隼投手(27)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。10日に球団関係者以外の陽性者と濃厚接触の疑いがあるため「特例2022対象選手」として登録抹消されたが、同日にPCR検査を受けた結果、陽性判定を受けた。
佐々木千は昨季、シーズン途中から主に8回を任され、勝利の方程式≠フ一角を担った。今季はキャンプから出遅れたものの、今月8日のオリックス戦(ZOZOマリン)で今季初登板を果たした。そんな矢先の離脱となった。
現在、隔離療養中。球団は、一般社団法人日本野球機構(NPB)事務局に報告し、所轄保健所や医療機関と連絡を取りながら対応している。
10日にプロ野球史上16人目、16度目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)が偉業から一夜明けた11日、千葉市のZOZOマリンスタジアムでチーム練習に参加し「少しずつ実感が湧いてきた。噛み締めながら夜は過ごした」と語った。佐々木の完全試合達成から一夜明けての一問一答は次の通り。
日本野球機構(NPB)と12球団は11日、オンラインで臨時実行委員会を開き、新型コロナウイルスに対する定期検査の頻度を増やすことを確認した。
開幕当初は月に1度の定期検査を目安としていたが、楽天とDeNAで感染者が続出したため、8日に2週間に1度と変更した。しかし、これに加えてオリックスでも感染が拡大したことで、1週間に1度とさらに頻度を増やすことに決めた。
NPBの井原敦事務局長は、12〜14日に楽天生命パークで予定されていた楽天−オリックス3連戦が延期となったことに「楽しみにしていたファンの皆さまには大変申し訳ございませんが、オリックスの感染拡大によりまして、感染経路を追うことが困難になりました。チーム活動を1度停止し、PCR検査で陰性を確認し、収束を図っていくということです」と述べた。
ロッテは11日、佐々木朗希投手(20)が10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で完全試合を達成した直後の動画が、47万回再生されたと発表した。試合当日午後7時に、マリーンズ公式You Tubeチャンネルに更新した動画で、コメントは945件を数えたという。
球団によると、主なコメント(全文のまま)は以下の通り。
「こんな映像を見れるってマジで凄いこと」「この瞬間の舞台裏が見られるのは現代ならでは!」「マーティンとハグしてるときに『やった』って言っている朗希が尊すぎる」「貴重な映像、ありがとうございます」「この映像を見返して改めて感動した」。
詳細は、https://www.youtube.com/watch?v=2l4Z-bSyTRw10日にプロ野球史上16人目、16度目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)が偉業から一夜明けた11日、千葉市のZOZOマリンスタジアムでチーム練習に参加し「少しずつ実感が湧いてきた。かみしめながら夜は過ごした」と語った。
体幹トレーニングやダッシュなどを約1時間行い、投手陣で談笑して笑顔を見せた。28年ぶりの快挙に「今回の記録はなくならない。選手としては1年間通して結果を出すことが求められるので、切り替えて頑張りたい」と力強く話した。
中日一筋で50歳までプレーし、史上最年長勝利を含む通算219勝を誇る山本昌氏(56)が11日放送の日本テレビ系「スッキリ」(月〜金曜前8:00)に出演。プロ野球史上16人目の完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)について言及した。
佐々木朗は10日、オリックス3回戦(ZOZOマリン)に先発で出場。1994年の巨人・槙原寛己以来28年ぶり完全試合を達成し、13者連続奪三振のプロ野球新記録を樹立。1試合19奪三振の最多記録に並んだ。山本氏はその投球に「人間の動体視力を超えたなと。(打者は)見えない、反応できないところまでのスピードと変化を感じましたね」と舌を巻いた。
佐々木朗はこの試合で、自己最速タイの164キロを計測。105球中、64球投げた直球の平均球速は驚異の159.78キロだった。山本氏は「これから体をどんどん作っていく。彼なら170キロの可能性もあるなと思う」と期待を寄せた。
またこの日の捕手を務めたロッテのD1位・松川虎生(18)とのバッテリーについて「僕もノーヒットノーランを1度してるんですけど、その時41歳なんですよ。このバッテリーの年齢足しても38歳なんですよ」と苦笑い。「この2人で38歳のバッテリー。プロで完全試合。野球が続く限り破られないと思っている」と偉業をたたえた。
プロ野球ロッテの佐々木朗希投手(20)が史上最年少で28年ぶりの完全試合を達成した快挙を受けて、米大リーグの日本選手からも10日、賛辞が相次いだ。佐々木朗と同じ岩手県出身で、ブルージェイズの菊池雄星投手は「いま日本で1番いい投手。ケガなく野球界を盛り上げていって欲しい」と、郷里の後輩のさらなる活躍を期待した。
レッドソックスの沢村拓一投手は2020年に巨人からロッテに移籍し、当時新人で1軍に同行していた佐々木朗とシーズンを過ごした。「素晴らしい投手。どんどん飛躍して欲しい」と喜び、「(160キロ超の速球は)誰もが持っている才能ではない。慢心せず頑張っていた姿を見ていた」と当時を思い出した。
野手勢からも驚嘆の声が聞かれた。完全試合の映像を見たというカブスの鈴木誠也外野手は「若いのにスピードも速いし、スライダー、フォークと変化球もすごい」と称賛。パイレーツの筒香嘉智内野手は「とてつもない。彼みたいな選手が多くいれば、日本のプロ野球も盛り上がると思う」と話した。
パドレスのダルビッシュ有投手はツイッターに「今日の状態だとメジャーに来ても同じようなピッチングが出来ていると思います」とつづった。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が日本時間10日に行われたオリックス3回戦(ZOZOマリン)に登板し、20歳5ヶ月の史上最年少で完全試合を達成。13者連続奪三振でプロ野球新記録を樹立し、1試合19奪三振の最多記録に並ぶなどプロ野球史に歴史を刻んだことで、米メディアでも大きな注目を集めている。
日本の20歳の快挙は海を越え、米国で反響を呼んでいる。10日(同11日)付の米大リーグ公式サイトは「日本の天才投手が19奪三振パーフェクトゲーム」という見出しで特集記事を展開。「日本のプロ野球選手ロウキ・ササキはプロ2年目のシーズン前から大リーグ球団の眼中に入っていた。仮に今までそうでなかったとしても、日本のプロ野球史上で最も素晴らしいパフォーマンスの1つを披露した今は確実にメジャーの球団から注目されるだろう」と紹介した。
NYポスト紙(電子版)では「ロウキ・ササキの可能性にはメジャー球団もよだれを垂らすほど興味を示しているに違いない。20歳右腕はすでに大リーグに注目されていたが、将来のエースを求めるメジャー球団にはより注目する理由ができた」とし、佐々木が今後大リーグから大きな視線を浴びることを確実視した。
一方、10日付のESPN(電子版)は佐々木の投球について触れ「定期的に100マイル(約161キロ)を出す直球に加え衝撃的なフォーク。105球で完全試合を達成した」と称賛。米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイティッド」(電子版)は三振記録を取り上げ「大リーグでの連続三振最多は10個で、過去にコービン・バーンズ、アーロン・ノラ、トム・シーバーの3選手のみが達成。13者連続奪三振はメジャーでも最多記録になる数字だ。さらに、大リーグでの1試合三振最多は21個で、1試合19奪三振は大リーグでも11度しか達成されていない」と伝えた。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が10日のオリックス戦で達成した28年ぶり完全試合と19奪三振の衝撃は一夜明けた11日、世界を駆け巡った。米国では大リーグ公式サイトがトップ記事として報道。ロサンゼルス・タイムズ紙のディラン・ヘルナンデス記者(41)はスポニチ本紙の取材に、現行ルールでメジャー契約を結べる25歳を故障なく迎えれば、総額2億ドル(約250億円)以上の値が付くことは確実と断言した。
令和という枠を飛び越え、球史に残る怪物へと進化している佐々木朗の衝撃に、米国も沸き立った。大リーグ公式サイトは「既に複数のメジャー球団の射程に捉えられている」とトップ記事で紹介。「日本球界史上最高のパフォーマンスで、さらに間違いのない存在となった」と伝えた。
佐々木朗自身がメジャー志向を口にしたことはないが、大リーグでもトップクラスと誰もが認めざるを得ないパフォーマンスに周囲は沸き立つ。現行ルールでは、25歳未満の海外選手は契約金が制限され、マイナー契約からスタートする。18年にエンゼルス入りした大谷にも適用された。故障なく25歳を迎えて海を渡ったら−。ロサンゼルス・タイムズ紙のヘルナンデス記者はその際の契約総額を「2億ドル以上になる」と断言した。
「投手としてはみんな大谷より評価していると思う。6年総額2億ドル以上と思うが、佐々木側にとっては安いくらいかもしれない」。
同記者は17年オフにドジャースが大谷を「投手」としてだけ評価し、2億ドル以上の予算を準備したことを試算の理由とした。また今オフの挑戦が有力視されるソフトバンク・千賀、将来的に可能性のあるオリックス・山本の価値についても言及。現段階で千賀は6年総額1億2500万ドル(約156億円)、山本は6年総額1億5000万ドル(約188億円)と見積もった。
普段は大谷も取材し、有名コラムニストとして知られる。19年夏には来日し、大船渡時代の佐々木朗を取材。その存在に米国で誰よりも早く着目し、伝えてきた。「彼の潜在能力は本当に凄い。もっとできる」とさらなる進化を予感していた。
日本選手の契約総額は、楽天・田中将が14年からヤンキースと結んだ7年総額1億5500万ドル(当時約158億円)が最高額。当時25歳の田中将は24勝0敗という驚異的な数字を残し、絶大な評価を得た。その金額を優に上回るという弱冠20歳が示した無限の可能性。現在164キロの自己最速の更新や、新たな記録樹立が次々と浮かび上がってきそう。怪物の未来は、まさに青天井だ。
大リーグ公式サイト以外の米メディアもロッテ・佐々木朗希の快挙を報じた。ニューヨーク・ポスト紙は「メジャー各球団は佐々木のポテンシャルに、よだれを垂らしているだろう」と指摘。スポーツ専門局ESPN電子版は「日本の怪物が19三振を奪い、記録ずくめの完全試合」と伝えた。
スポーツ・イラストレーテッド誌は「日本プロ野球に歴史が刻まれた。合計で40歳に満たないバッテリーが偉業」と18歳の捕手松川とそろって称えた。エンゼルスの地元中継局はアストロズ戦の中継中に、大谷と同じ岩手県出身として紹介した。
ロッテ・佐々木朗は快挙から一夜明け、ZOZOマリンで投手練習に参加した。「(喜びを)かみしめていた」という前夜は午前0時ごろに就寝したが興奮で朝は4時に目が覚めた。「ずっと眠れなくて目をつぶっていただけ」と苦笑いしたが、疲れも見せずに約1時間汗を流した。井口監督は次回登板について「日曜日に行く予定」と明かし、中6日で17日、本拠での日本ハム戦に臨む。史上初の2試合連続完全試合が懸かる。
球数105球での完全試合。「105球くらいなら上出来。早いカウントで(打球が)前に飛べばもっと楽になる」とゾーン勝負で凡打を増やし、100球以内の完投を見据えた。9回完投の最少球数は52年の柴田英治(阪急)と57年の植村義信(毎日)の71球。「まだ1試合。こういう試合を積み重ねたい」。これからも記録の壁を破り続けそうだ。
完全試合を達成した過去15人の次の試合の成績はどうだったのか。連続で先発のマウンドに上がったのは第1号の藤本英雄(巨)ら11人。うち連勝は金田正一(国鉄)、佐々木宏一郎(近鉄)、高橋善正(東映)、今井雄太郎(阪急)の4人だけ。連続パーフェクトどころか完封もない。
11人中9人が初回に走者を出し、7人が敗戦投手と負け越している。最も長く走者を出さなかったのが島田源太郎(大洋)。60年8月16日の国鉄戦の3回に先頭の7番・土居に二塁打を許すまで11イニング完全投球を続けた。ロッテ・佐々木朗の次戦は快挙を達成したZOZOマリンでの17日の日本ハム戦が有力。どこまで完全投球を続けるか。
プロ野球ロッテの佐々木朗希投手(20)が記録ずくめの完全試合を達成してから一夜明けた11日、球団の新人研修の講師がヒーローインタビューから感じた成長について語った。教育事業を手がける「LOCON」代表取締役で金沢工大大学院准教授の石井大貴氏(39)。佐々木朗が1年目の20年1月や年末に、プロフェッショナルやリーダーシップに関する講義を行った。着目したのは、大観衆の視線を独り占めにした佐々木朗が「次もいいピッチングができるように引き続き頑張ります」と締めくくった場面。石井氏は「彼にとって今は通過点に過ぎないんだ、と。視線が記録に向いていない。やはり尋常じゃない選手だと思った瞬間でした」。大記録の後で飛び出したシンプルな言葉からも令和の怪物ぶりが感じられたとした。
講義では「アスリートの価値はプレーと言動で決まる。あなたが1番活躍した試合後のヒーローインタビューは日本中が見ているんだから、気合を入れて臨んで欲しい」と伝えた。思い描いた光景は2年の時を経て現実となった。「当時は言葉を使ったコミュニケーションが得意でないと言っていたが、技術とともに言葉も磨いてきた成果だったのでは」とお立ち台での姿を振り返った。
「自分のことをよく知っていて、その強みを伸ばせる選手」と評する。完全試合の投球は得意のストレートとフォークで約9割を占めた。
このスタイルは現代を生きる人々へのヒントにもなるという。「弱みを克服することに重点を置くより、自分の個性を理解して、強みを磨いていく。そしてチームや組織に生かしていく。この多様性が求められる時代において、社会人も一緒。得意分野でどんどん力を発揮していく大切さを、佐々木選手は教えてくれたと思う」と力を込めた。
ロッテは11日、佐々木千隼投手(27)が前日に新型コロナウイルスのPCR検査を行った結果、陽性判定を受けたことを発表した。現在、隔離療養中。近い関係者が感染したため10日に濃厚接触の疑いがあると判断され、「特例2022」に基づき出場選手登録を抹消されていた。
昨季は中継ぎで54試合に登板し8勝1敗、防御率1.26と活躍。今季は開幕から出遅れ、8日に1軍合流し、同日のオリックス戦で初登板したばかりだった。
ロッテ・佐々木朗希投手の完全試合達成直後の様子を撮影した動画を「マリーンズ公式YouTubeチャンネル」に10日午後7時にアップしたところ、11日午後1時現在、47万再生回数に到達。コメントは948件で、「こんな映像を見れるってマジですごいこと」、「この瞬間の舞台裏が見られるのは現代ならでは!」、「マーティンとハグしてるときに『やった』って言っている朗希が尊すぎる」、「貴重な映像、ありがとうございます」、「この映像を見返して改めて感動した」などがあった。
球団では今年、練習試合初登板からオープン戦で先発した各試合、公式戦初先発、ZOZOマリンスタジアム初勝利など佐々木朗希選手の舞台裏をマリーンズ公式YouTubeチャンネルにアップしている。
URLは次の通り。https://www.youtube.com/watch?v=2l4Z-bSyTRw
MULLER PINK MOTHER’S DAY」と題した母の日イベントを開催し、当日限定のピンクユニホームを着用して試合を行うことを発表した。
2021年から着用を開始したピンクユニホームには乳がん撲滅の啓発を目的としたピンクリボン活動のPRとして、ピンク色がユニホームの一部に取り入れられている。
2022年版のピンクユニホームは同活動に賛同した球団オフィシャルスポンサーのスイス高級機械式腕時計ブランド「フランク ミュラー」にデザインを監修いただき、フランク ミュラーの腕時計の文字盤に使われているビザン数字が背番号及び胸番号、両腕のピンク色部分の背景柄などに採用されている。
なお、「FRANCK MULLER PINK MOTHER’S DAY」と題した母の日イベントでは、ピンクリボン募金箱の設置や、ピンクリボンが描かれた塁ベース(一塁、二塁、三塁)の使用なども実施を予定している。
現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が11日、YouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新し、現役時代にメジャーリーグ挑戦に動いていたことを明かした。
現役時代にメジャーでプレーしたい思いがあったかを問われると「ありましたよ。ロッテの頃に実際に動いたこともある。ウインターリーグかな、(中南米で)11月くらいから始まる。あれに出させてくれと球団に言ったけども、駄目だと言われた」と打ち明けた。
「(阪急に在籍した)マルカーノに頼んだの。“ちょっとそっち(米国)でやりたいんだけれども、道筋作ってくれないか”と言ったら“いいよ”と。その道筋作って球団に話を持っていったら、“行くんであれば、日本の籍を抜かなきゃいけない”とか。ややこしい言い訳をしていた。それがもうゼロになってね。ウインターリーグも駄目かとなって」と経緯を説明。その上で「一銭もいらないから、アメリカで1年でいいから全試合出させてくれないかなと思ったことはあったよ」と語った。
ロッテ時代の1982年、85年、86年と3冠王を獲得した落合氏。メジャー移籍へ動いた時期について「日本で3冠王獲ってからじゃないかな」と話した。
3冠王3度の落合氏がメジャーに行っていたら、成功していたかは野球ファンの間でも多く議論されてきた。落合氏は「アメリカ行って野球をやりたいといって行って、成功したかと言えば、おそらく失敗したと思う」とキッパリ。その理由について「言葉の壁。相手がモノをしゃべってきても、こっちが分からなければ会話にもならない。そういうことに悩まされて、野球どころじゃなかったんじゃないかと思う」とした。
プロ野球12球団は11日、臨時実行委員会を行い、オリックスに新型コロナウイルスの感染者、陽性者が広がっていることを受け、12日からの楽天−オリックス3連戦(楽天生命パーク)を延期することを決定。球界全体に感染が広がっている現状に、日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は「試合を続ける部分については変わらないと確認した。感染力の強いウイルスの状況ですので、感染防止対策をさらに強めなければいけないと感じています」と話した。
シーズン開始当初から楽天、DeNA、オリックスとコロナ陽性者が多発。楽天は4月2、3日のソフトバンク戦(楽天生命パーク)、DeNAは7日の阪神戦(甲子園)、8日からの中日3連戦(横浜)が中止となった。選手、スタッフを含めた12人が陽性判定を受けたオリックスは10日のロッテ戦(ZOZOマリン)後、バスで帰阪。11日から3日間の活動停止となる。
すでに楽天は活動を再開し、DeNAは12日からの巨人2連戦のため、11日に沖縄へと出発。事務局長は主催球団の巨人から「(試合の)挙行の可否を議論しなければいけないときはしないといけないんですけど、挙行するということですので、議論という形ではなく、報告をいただきました」と話した。
臨時実行委員会では感染拡大を受け、定期スクリーニング検査をこれまでの2週間に1度から、1週間に1度を目安とすることも決定。相次ぐ試合中止を受け、レギュラーシーズンの日程を長くする可能性について同事務局長は「今の時点ではそこまでの検討はしておりません」としながらも「どこかのタイミングでそういう検討が必要になることもありうると想定は、あえて会議で口に出さなくても、どの球団さんも…というところですので。それは先の話になると思います」と話した。
臨時日本プロ野球組織実行委員会が11日、オンラインで開催され、井原敦事務局長が会見を行った。
決定事項は2点。
井原事務局長は「頻度をその目安(1週間)でやる。オリックスは今日から3日間の活動停止ということで判断している」と、語った。
オリックス戦で史上16人目の完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)が、一夜明けた11日、ZOZOマリンスタジアムでチーム練習に参加した。
登板後に少しずつ実感も増してきたといい、「体はとくに違和感はない。いつも通りの張り。次に向けて切り替えないといけないけど、昨日は噛み締めながら過ごした」と明かした。
お祝いのメール等は「今まで1番来た」と話し、深夜12時頃に就寝したが、興奮で朝は4時に目が覚めた。「ずっと眠れなくて目をつぶっていただけ」と言ったが、練習では体幹トレーニングやダッシュなどを約1時間行い、次戦の登板に備えていた。
10日のオリックス戦(ZOZO)でプロ野球史上16人目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)が11日、同球場で練習を行い、改めて喜びを噛み締めた。
清々しい表情で偉業を振り返った。佐々木朗は「昨日の夜も少しずつ実感が湧いてきて。次に向けて切り替えなきゃいけないけど、本当に噛み締めながら夜を過ごしました」と明かした。
史上最年少の20歳5ヶ月で成し遂げた完全試合。メジャー記録の10者をも上回る13者連続三振を奪うと、わずか105球でプロ野球タイ記録となる1試合19奪三振までマーク。自己最速タイの164キロを2度もたたき出す異次元の投球で、歴史に名を刻んだ。
この日は午前9時30分から石川、美馬、二木らと練習。体の状態は「特に違和感なく。いつも通りの張り」と笑顔も見せるなど、リラックスした様子でトレーニングに励んでいたが、実は睡眠時間はわずか4時間だった。就寝前に自身の動画を見返し、「後から見た方が緊張した」。興奮覚めやらぬまま午前零時に就寝したが、同4時には目が覚めた。「いつもより寝られなくて、目を閉じてただけ。しっかり寝られたら張りとかも変わってくるのでちゃんと寝たかった」と笑った。友人や知人から届いたメッセージも過去最多の量。母・陽子さんからも、「いつも通りおめでとうみたいな感じ」の祝福の言葉が来たという。
「今回の記録はなくなるものではないのでよかったと思うけど、選手としては1年間結果を出すことが求められる。また切り替えて頑張りたい」。次回も中6日での登板が濃厚。予定通りなら17日に新庄BIGBOSS率いる日本ハムと本拠地で公式戦初対戦する。どんな投球を見せるのか。怪物の偉業達成はまだ序章に過ぎない。
プロ野球・ロッテの佐々木朗希投手(20)が28年ぶりに完全試合を達成してから一夜明けた11日、好物とされる地元・岩手県大船渡市の調味料「酢の素」(500ミリリットル、400〜500円)が“完売状態”となった。同商品を製造する水野醤油店(大船渡市)の水野一也さん(56)は「朝から注文をたくさん頂いております」と嬉しい悲鳴。件数は50を超え、まとめての注文もあったという。「在庫はある」としているが、今後、入手困難になりそうだ。
試合終了直後から、ネットやアンテナショップには注文が殺到。岩手県のネットショップでは「発送までお時間をちょうだいする場合がございますので、予めご了承ください」との案内を出し、次回の入荷は「未定」としている。
「酢の素」は明治時代創業の水野醤油店が約50年前から販売。この日はテレビ番組でも紹介され一躍、全国区の商品に。佐々木朗の快投が調味料界にも波及した形となった。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)が完全試合を達成した10日のロッテ・オリックス戦をCSの日テレNEWS24で実況した元フジテレビでフリーの吉田伸男アナウンサー(55)が11日、スポーツ報知の取材に応じ「28年間、完全試合を実況したアナウンサーがいなかった訳ですから光栄なこと。ロッテファンでもあるので、最高の喜びです」と話した。
フジ時代から長年プロ野球の実況に携わってきたが、ノーヒットノーランさえ見たことがなかった。「いつも頭の中はひんやり冷静に」を心掛ける吉田アナは、日本新記録の13者連続三振を目の当たりにしても「完全試合は相当難しいと思っていました」と冷静だった。
しかし、回を追うごとに「目の前の出来事に自分が引き込まれる感覚」になった。「自分としては冷静に実況できたと思ったんですが、試合後に音声さんから『今日はいつもより声が大きかった』と言われました。知らず知らずに声を張っていたんですね」。冷静な吉田アナも思わず声を上げる歴史的瞬間だった。
1週間前の3日の西武戦。この日と同じロッテOBの評論家・有藤通世氏とのコンビで実況した。8回1失点で初勝利を挙げた佐々木朗を吉田アナが「最高のピッチングです」とたたえると、有藤氏は「俺はノーヒットノーラン、完全試合をやると思う」と予言した。10日の試合でも有藤氏は序盤のイニングの合間から「完全試合やるぞ」と明言していたという。
最近4年間は石垣キャンプにも密着。今年のキャンプ序盤に侍ジャパンの栗山英樹監督が視察した際に、ブルペンではなく、佐々木朗がメイン球場で投球した様子が強く印象に残ったという。捕手はルーキー・松川。「松川がビタ止めしていました。佐々木朗希もすごいけど、受け止める松川君もすごい。昨日はあの2人の合作ですね」と称賛した。
千葉・船橋生まれで、川崎時代からロッテのファンになり、千葉移転後はシーズンシートを購入するなど熱狂的に。千葉市内の自宅からZOZOマリンまで徒歩20分の距離。球場へは自転車通勤する。「今シーズン中にあと2回くらい、ノーヒットノーランをやるんじゃないかな」。吉田アナはファンとしての願望込みの期待を口にした。
スポーツ報知評論家の藤川球児氏(41)が11日、10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で完全試合を達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)の現地観戦を振り返った。気になった選手などを直チェックする企画「球児がゆく」で“令和の怪物”の歴史的快挙を掘り下げた。
佐々木朗の完全試合達成から一夜明け、映像で奪三振のシーンなどを見ると感動がよみがえる。野球ファンや子供達に、この歴史的快挙を見せてくれた選手の出現が本当に嬉しい。
現地で観戦していたが、中盤までは球場のボルテージも落ち着いていた。それは、あまりにも淡々と投げていたから。でも、13者連続奪三振の日本新記録達成が電光掲示板で知らされ、空気が変わった。私も最後は祈るような思いだった。そして、すごい雰囲気の中、偉業が成し遂げられた。
投球は基本に忠実で理想型だ。普通は打者が苦手なコースを攻めるが、彼には必要ない。スピンの利いた160キロ超の浮き上がる直球とフォークで打者を圧倒できている。吉田正との4回の2打席目の対戦では、追い込んでから低めのフォークがファウルになると、さらに厳しいワンバウンドのフォークで空振り三振。自分主導の配球でどんどん厳しいコースに投じていく鉄則を実践していた。三振を奪うための方程式も構築されており、カウント球と勝負球の球種が違う。同じフォークの場合は腕の振りによる緩急で決め球との差をつけている。この先、メジャー記録の1試合20奪三振を塗り替える可能性は十分だ。
試合後、佐々木朗と話す機会にも恵まれた。印象は自然体な好青年。色んな調整を試している段階だといい、学習しながら成長しようという気持ちが伝わってきた。「まだまだ鍛えているところです」とも口にしていた。目の前の結果のためだけの努力をしていない。未来を見据えた努力が結果的に好成績につながっているんだな、と。アスリートのあるべき姿に感心した。
今はまだホップ、ステップの段階だ。時折、直球がシュート回転する点はトレーニングを重ねて体が大きくなり、加齢とともに関節可動域が固定されてくれば、改善される。中6日の登板間隔への対応もここから。周囲はメジャー挑戦への期待を口にするが、地に足をつけ、歩を進めて欲しい。今後も「日本の宝」の活躍が楽しみだ。
ロッテは11日、佐々木千隼投手が新型コロナ陽性判定を受けたと発表した。
佐々木千は10日にチーム外の近しい関係者に陽性判定が出たため、濃厚接触者の疑いがあるとして「感染拡大防止特例2022」に基づいて登録を抹消。だがこの日、陽性判定を受けた。
佐々木千はコンディション不良のため今季は調整が出遅れたが、8日に1軍に合流。同日のオリックス戦(ZOZO)では2番手で登板し、1回無失点と今季初登板をしたばかりだった。
ロッテは11日、5月8日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で「FRANCK MULLER PINK MOTHER'S DAY」と題した母の日イベントを開催し、ピンクユニホームを着用して試合を行うことを発表した。
2021年から着用を開始した同ユニホームには乳がん撲滅の啓発を目的としたピンクリボン活動のPRとして、ピンク色がユニホームの一部に取り入れられている。2022年版のピンクユニホームは同活動に賛同した球団オフィシャルスポンサーのスイス高級機械式腕時計ブランド「フランク ミュラー」がデザインを監修。フランク ミュラーの腕時計の文字盤に使われているビザン数字が背番号及び胸番号、両腕のピンク色部分の背景柄などに採用されている。
井口監督は「母への感謝や母との時間を改めて意識する母の日に、乳がん撲滅啓発に千葉ロッテマリーンズとしても少しでも協力したいという思いで、今年も特別なピンクユニホームを製作し、試合で着用することを決めました。このユニホームを着用する日が今から楽しみです」などとコメントした。
ロッテは11日、マリーンズ公式YouTubeチャンネルにアップされた佐々木朗希投手の完全試合達成動画が47万再生回数に到達したことを発表した。
佐々木朗は10日のオリックス戦(ZOZO)で史上16人目となる完全試合を最年少の20歳5ヶ月で達成。コメントは現在で945件も寄せられている。球団では今年、練習試合初登板からオープン戦各試合、公式戦初先発、ZOZOマリンスタジアム初勝利など佐々木朗の舞台裏をマリーンズ公式YouTubeチャンネルに随時アップしている。
ロッテの佐々木朗希投手が11日、ZOZOマリンで練習を行った。
前日のオリックス戦(ZOZO)では20歳5ヶ月の史上最年少で史上16人目となる完全試合を28年ぶりに達成。メジャー記録の10をも上回る13者連続奪三振を奪い、わずか105球でプロ野球タイ記録となる1試合19奪三振までマークした。
この日は午前9時30分からZOZOマリンで早速練習。ウォーミングアップや、軽いトレーニングで汗を流した。練習後の取材対応では「昨日の夜とかも少しずつ実感湧いてきて。次に向けて切り替えなきゃいけないけど、そこはほんとに?み締めながら夜を過ごしました」と偉業達成を改めて振り返った。
普段から登板後は興奮状態が残っているため、ベットに入ってもすぐには寝られないことが多いが「いつもより寝れなかったので、ちゃんと寝たかったなあと思った(笑)。ちゃんと寝たら張りとかも変わってくるので、次回に向けてしっかり調整しなきゃなっていう思いです」と明かしながらも、「今回の記録はなくなるものではないので、そういったところではよかったと思うけど、選手としては1年間結果出すことが求められると思うので、またそういうところに切り替えて頑張りたいなと思います」とすでに次回登板を見据えていた。
ロッテ・佐々木朗希投手(20)がオリックス戦で完全試合を達成した。
初回2死から13者連続奪三振のプロ野球新記録。1試合19奪三振はプロ野球最多タイ記録。打者27人、わずか105球で、94年の槙原寛己(巨人)以来28年ぶり、プロ野球史上16人目のパーフェクトを達成した。
20歳5ヶ月での完全試合達成は史上最年少。歴史的一戦の球審は現役最年長、38年目の大ベテラン橘高淳審判員(59)だった。元阪神捕手で1985年に審判員として入局。1987年(昭和62年)9月に1軍デビューを果たして以来、この日が通算2928試合目の1軍出場だった。
98年、甲子園での阪神・巨人戦で巨人ガルベスが投手交代でベンチに帰る際、判定への不満を爆発させて全力でボールを投げつけたのが橘高球審だった。
最近では17年6月14日の巨人・ソフトバンク戦(東京ドーム)で山口、マシソン、カミネロの継投で巨人がセ・リーグ史上初のノーヒットノーランリレーを達成した時の球審だった。
昭和、平成、令和と3つの時代をまたいで数々の試合に立ち会ってきた橘高審判員にとって、完全試合の球審は初めてだった。
20歳の「令和の怪物」の快挙に現役最年長の審判員が球審として立ち会い「歴史の証人」となった。令和4年4月10日のZOZOマリンスタジアムは受け継がれる野球界の歴史、時代が交錯した瞬間でもあった。
10日のオリックス戦で史上最年少で完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)が偉業から一夜明けた11日、ZOZOマリンスタジアムでチーム練習に参加。母・陽子さんら多くの祝福メールやラインが寄せられ、実感がこみ上げてきたことを明かした。プロ野球新記録の13者連続奪三振を含む1試合最多タイの19三振を奪うなど数々の歴史的快挙にも「まだ1試合。切り替えていく」とさらなる勝ち星の上積みへ意気込みを見せた。
偉業達成直後には、湧かなかった感情が寮の自室に入り、徐々にこみ上げてきた。母・陽子さんの「おめでとう」メッセージや周囲からの今までにない祝福の多さもあり「少しずつ実感が湧いてきて、本当に噛み締めながら夜を過ごしました」と特別な夜になったことを明かした。
前夜は興奮状態が続いたという。寮では試合の映像を見直し「後から見た方が逆に緊張した」と、多くの報道陣を笑わせた。午前0時にベッドに入っても寝つけない。「あまり眠れなかった。ずっと目を閉じていただけのような」。4時に目が覚めて「今回の記録はなくなるものではないのでよかった」。夢ではなく、自身で成し遂げた快挙だと改めて認識し充実感に浸った。
ただ、喜びも束の間、一夜明けて次戦へ気持ちを切り替えた。石川、二木、美馬と談笑しながらも、グラウンドを黙々と走り込み、体幹トレなどで約1時間、汗を流した。「1年間結果を出すことが求められる。切り替えて頑張りたい」と決意を新たにした。
ローテを最後まで守ることが目標。そのためにより球数を少なく投げきることに重点を置く。前日は105球。「それくらいなら上出来。早いカウントで(打球が)前に飛んでくれればもっと楽になる。抑えることが1番なので」。三振以上に打者を抑え込むことが大事と力を込めた。
10日のオリックス戦で史上最年少で完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)が偉業から一夜明けた11日、ZOZOマリンスタジアムでチーム練習に参加。母・陽子さんら多くの祝福メールやラインが寄せられ、実感がこみ上げてきたことを明かした。プロ野球新記録の13者連続奪三振を含む1試合最多タイの19三振を奪うなど数々の歴史的快挙にも「まだ1試合。切り替えていく」とさらなる勝ち星の上積みへ意気込みを見せた。
ロッテの佐々木朗希投手(20)の完全試合から一夜明けた11日、米国の主要メディアも偉業を一斉に伝えた。
米CBS電子版は、大見出しで「20歳の怪物投手ロウキ・ササキが日本で19三振を奪って完全試合達成」、小見出しで「NPB28年ぶりの記録をつくったササキは将来のメジャー有望株」とつづり、同投手の快投を詳報。「オリックス打線には元メジャーのバレラやラベロもいたが、ササキには問題ではなかった」と記し、日本記録を更新する13者連続三振、同最多タイの19奪三振を伝えた。
ニューヨーク・ポスト電子版は「ロウキ・ササキのポテンシャルにメジャー球団はよだれを垂らしているに違いない」との書き出しで、同投手が100マイル(約161キロ)の直球を投げること、「最も印象的だったのはわずか105球しか必要としなかったことだ」などと伝えた。
大リーグ公式サイトも「既に複数のメジャー球団の射程に捉えられている」と紹介。日本の大型右腕に熱視線が注がれていることを伝えた。
10日のオリックス戦で史上最年少で完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)の快挙を受けて、米大リーグの日本選手からも賛辞が相次いだ。同じ岩手県出身でもあるブルージェイズの菊池雄星は「いま日本で1番いい投手。ケガなく野球界を盛り上げていって欲しい」と、郷里の後輩のさらなる活躍を期待した。
レッドソックスの沢村は20年に巨人からロッテに移籍し、当時新人で1軍に同行していた佐々木朗とシーズンを過ごした。「素晴らしい投手。どんどん飛躍して欲しい」と喜び、「(160キロ超の速球は)誰もが持っている才能ではない。慢心せず頑張っていた姿を見ていた」と当時を思い出した。
野手勢からも驚嘆の声が聞かれた。完全試合の映像を見たというカブスの鈴木は「若いのにスピードも速いし、スライダー、フォークと変化球もすごい」と称賛。パイレーツの筒香は「とてつもない。彼みたいな選手が多くいれば、日本のプロ野球も盛り上がると思う」と話した。
ロッテは11日、佐々木千隼投手が10日に、PCR検査を行った結果、陽性判定を受けたと発表した。現在、隔離療養を行っている。
佐々木千は近い関係者が新型コロナウィルス陽性判定となったことを受けて10日、濃厚接触の疑いがあると判断し日本野球機構NPBの「感染拡大防止特例2022」に基づいて出場選手登録を抹消となっていた。
本件については、一般社団法人日本野球機構(NPB)事務局に報告し、所轄保健所や医療機関と連絡をとりながら対応を行う。
ロッテは11日、母の日の5月8日・ソフトバンク戦(ZOZOマリンスタジアム)にて「FRANCK MULLER PINK MOTHER'S DAY」と題した母の日イベントを開催し、当日限定のピンクユニホームを着用して試合を行うと発表した。
2021年から着用を開始したピンクユニホームには乳がん撲滅の啓発を目的としたピンクリボン活動のPRとして、ピンク色がユニホームの一部に取り入れられている。2022年版のピンクユニホームは同活動に賛同いただいた球団オフィシャルスポンサーのスイス高級機械式腕時計ブランド「フランク ミュラー」にデザインが監修され、フランク ミュラーの腕時計の文字盤に使われているビザン数字が背番号及び胸番号、両腕のピンク色部分の背景柄などに採用されている。なお「FRANCK MULLER PINK MOTHER'S DAY」と題した母の日イベントでは、ピンクリボン募金箱の設置や、ピンクリボンが描かれた塁ベース(一塁、二塁、三塁)の使用なども実施を予定している。
井口資仁監督は「母への感謝や母との時間を改めて意識する母の日に、乳がん撲滅啓発に千葉ロッテマリーンズとしても少しでも協力したいという思いで、今年も特別なピンクユニホームを製作し、試合で着用することを決めました。多くの人にピンクユニホームについて興味を持っていただけるよう、マリーンズらしいスタイリッシュで斬新なデザインを検討したところ、時計作りを通して豊かな時間を提案しているフランク ミュラー様にもピンクリボン活動にご賛同いただき、フランク ミュラーの時計に用いられているビザン数字をユニホームに散りばめたデザインが完成しました。このユニホームを着用する日が今から楽しみです」と、コメントした。
プロ野球ロッテの佐々木朗希投手(20)が史上最年少で成し遂げた完全試合は、野球の本場の米国でも10日、高い注目度で報じられた。大リーグ公式サイトは「既に複数のメジャー球団の射程に捉えられている」と紹介し、将来大リーグに挑む可能性がある日本の大型右腕として熱視線が注がれていることを伝えた。
スポーツ専門局「ESPN」(電子版)は「日本の怪物が19三振を奪い、記録ずくめの完全試合を達成」との見出しで、「速球で高校時代に頭角を現し、プロ入りの時点で大リーグでも広く関心を集めていた」と報じた。
日本野球機構(NPB)は11日、臨時実行委員会を開催し、オリックスに多数の新型コロナウイルスの陽性者が出ていることを受け、12日からのオリックス−楽天3連戦(楽天生命)の中止を決定した。また、検査体制の見直しも決定。8日に従来の月1回の定期スクリーニング検査および2カード以上の遠征後の検査を、2週間に1回の定期検査および2カード以上の遠征の前後と変更したばかりだったが、これをさらに1週間に1回を目安に変更した。井原事務局長は「試合を挙行する、試合を続けるというのは大前提である、この部分については変わらないというのは確認したんですが、こういう感染力の高いウイルスの状況なので、感染防止対策をさらに強めなければいけないというところを強く感じています」と、話した。
プロ野球では4月に入り、同一チーム内での新型コロナ陽性判定事案が多発。楽天では多数の陽性者が出て2、3日のソフトバンク戦(楽天生命)が中止。DeNAも同様に7日の阪神戦(甲子園)、8日からの中日3連戦(横浜)の計4試合が中止となった。
ロッテは、マリーンズ公式YouTubeチャンネルに佐々木朗希投手の完全試合達成直後の様子を撮影した動画をマリーンズ公式YouTubeチャンネルに10日19時にアップしたところ、11日に47万再生回数に到達したと発表した。
14時40分現在で49万回まで再生回数が伸びている。
コメントは14時40分現在で961件となっており、主なコメントで「こんな映像を見れるってマジで凄いこと」、「この瞬間の舞台裏が見られるのは現代ならでは!」、「マーティンとハグしてるときに『やった』って言っている朗希が尊すぎる」、「貴重な映像、ありがとうございます」、「この映像を見返して改めて感動した」と寄せられた。
ロッテでは今年、練習試合初登板からオープン戦各試合、公式戦初先発、ZOZOマリンスタジアム初勝利など佐々木朗希選手の舞台裏をマリーンズ公式YouTubeチャンネルにアップしている。URLは次の通り。
(https://www.youtube.com/watch?v=2l4Z-bSyTRw)
プロ野球元中日の山本昌氏が11日、日本テレビ系「スッキリ」に生出演。前日達成されたロッテ・佐々木朗希投手の完全試合&13者連続奪三振&1試合19奪三振のトリプル偉業に「ちょっと考えられない」とあ然とした。
番組では佐々木投手の偉業を伝えたが、山本昌氏は特に13者連続奪三振について「ヤバいです。40年近くこの世界に身を置いてますが1番の衝撃です」とキッパリ。
山本昌氏自身の連続奪三振は「32年(プロ現役で)やって6奪三振が最高」と振り返り「(佐々木投手は)桁違いです」と素直に驚きを口にした。
さらに、受けた捕手が高卒ルーキーの18歳・松川虎生捕手だったことにも「これほどの衝撃は初めて。バッテリー合わせた年齢での完全試合は野球が続く限り破られないと思う」との見解も示していた。
さらに体を作れば「彼なら170キロの可能性もあると思う」といい、スタジオを驚かせていた。
10日にプロ野球史上16人目、16度目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手(20)が偉業から一夜明けた11日、千葉市のZOZOマリンスタジアムでチーム練習に参加し「少しずつ実感が湧いてきた。噛み締めながら夜は過ごした」と語った。
体幹トレーニングやダッシュなどを約1時間行い、投手陣で談笑して笑顔を見せた。28年ぶりの快挙に「今回の記録はなくならない。選手としては1年間通して結果を出すことが求められるので、切り替えて頑張りたい」と力強く話した。
ロッテの佐々木朗希投手が11日、ZOZOマリンスタジアムで調整した。10日のオリックス戦で史上16人目16度目の完全試合達成から一夜明け、ストレッチや、ランニングなどを行い、次回先発に備えた。
前日は「実感が湧かない」と振り返っていたが、一夜明け「少しずつ実感が湧いてきました。次に向けて切り替えないといけないんですけど、昨日はかみ締めながら夜を過ごしました」と振り返った。
前日は母親を含めて、友人からお祝い連絡が届いたというが、喜びもつかの間、1年ローテを守り抜くことが目標の右腕は「今回の記録はなくなるものではないので、そういったところはよかったと思うんですけど、選手としては1年間、結果を出すことが求められるので、切り替えて頑張りたい」と先を見据えた。
4月10日、本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス戦で、ロッテの佐々木朗希がプロ野球史上16人目となる完全試合を、20歳5ヶ月の史上最年少で達成した。初回から5回まで新記録となる13者連続三振をマークすると、その勢いを持続したまま最終回へ。
最後の打者、杉本裕太郎から空振り三振を奪うと球場のボルテージは最高潮に。バックスクリーンには「PERFECT」の文字が映し出され、詰めかけた多くのファンからの盛大な拍手が鳴り止まなかった。
様々な記録が打ち立てられた同試合では、日本最多タイとなる19奪三振も達成。何よりもそれだけの三振を記録していながら、わずか105球での“省エネ投球”だったことに驚きだ。仮に27のアウトを全て三球三振でも81球であることを考えると、その凄さがわかる。
内訳を見ると、三球三振が2個、四球三振が9個。105球は単純計算で1人平均4球以下で抑えていることになる。ストライク率は約78%。見せ球や釣り球などを使わず常に空振りがとれる上、これだけの球速がありながら制球力も優れていることを証明している。
その制球力は昨季と比べても、向上している。2021年は与四死球率(9イニングあたりいくつの四死球を与えるかを示す数値)が2.28だったが、今季は1.17。9回を投げて四球は1個程度の計算だ。投じた105球のうち160km超えの直球が34球もあり、打者はバットに当てることも四球を選ぶことも難しい。これ以上の投球があるのか、というほどの圧巻の投球で完全に試合を支配した。
オリックスの先発・宮城大弥も初回の1失点以降は粘投していたが、佐々木朗の投球の前では霞んでしまうほどに。昨季新人王を獲得した同級生・宮城の前で実力を証明した。
投じた球種の内訳を見ると、直球が64球、フォークが35球、スライダーが3球、カーブが3球。直球とフォークを組み立ての軸とし、終始テンポのいい投球を続けた。
今季この試合まで1三振で、三振の少ない吉田正尚からは3三振を奪った。2打席目には、初球、2球目に今季から時折織り交ぜているカーブを連投し、意表をつかれた吉田はその後のフォークで三振。打者の裏をかく捕手・松川虎生の好リードも光った。
7回に味方打線がつながり、6−0とリードを広げた後も小気味のいいテンポで投げ続け、特に8回からはテンポがさらにアップ。4番のラベロから続く3人の打者を空振り三振に切ってとった。
完全試合や19奪三振といった記録が先に立って霞んでいるが、昨季10月14日のオリックス戦からの34イニング連続奪三振も継続中(同一シーズンではオリックス・山本由伸の25イニングが最長記録)。ソフトバンクのサファテがマークした43イニング連続奪三振が最長記録だが、その記録を超えていくのかにも注目だ。
パ・リーグでは、1978年8月31日に阪急(現オリックス)の今井雄太郎が完全試合を達成して以来44年ぶりの快挙となったが、その時の相手がロッテだった。また、1995年4月21日にオリックス・野田浩司がマークした19奪三振に27年ぶりに並んだことにもなるが、その時の相手もロッテであり、尚且つ今回と同じ千葉マリンスタジアム(当時の名称)だった。奇しくも、ロッテ対オリックス戦で達成されたこれらの記録に、因縁を感じざるをえない。
連続奪三振の記録は、1957年に阪急(現オリックス)の根本隆夫、1958年に東映(現日本ハム)の土橋正幸がマークしていた「9」がこれまでの記録だったが、64年ぶりに更新。それも「13」と大幅に更新した。
プロ入り1年目は、1軍に帯同しながら基礎体力作り・肉体強化に専念し、実戦での登板を1度もさせなかった。高卒の同級生・奥川恭伸が2年目のシーズン早々から結果を出してブレイクの予兆を見せる一方で、「過保護」という批判も見られるなど育成プランには一時期賛否があった。
しかし、昨季5月16日の西武戦でデビューすると、特に後半戦は6試合に登板して防御率1.22(シーズン全体では2.27)とポテンシャルを発揮し始め、今季は初登板から2桁奪三振を続けるなど快投を継続。今回の完全試合達成に結実した。
これまで完投経験がなかったため、唯一気がかりだったのが9回を投げ抜く体力面だったが、ストライクゾーンでどんどん勝負していく省エネ投球でクリア。特に7回表の吉田の3打席目で投じたインローの直球は、吉田がピクリとも動かずに見逃し三振を喫するほどで、凄まじいうなりを上げていた。終盤にギアを上げられることは、これまでの基礎体力作り・肉体強化の賜物だろう。
初夏を思わせる陽気と快晴の空の下、ZOZOマリンスタジアムに集まった大勢のファンの前で成し遂げた偉業。伝説は始まったばかりだ。
ロッテの佐々木朗希投手が、10日のオリックス戦(ZOZOマリンスタジアム)でNPB史上16人目、28年ぶりとなる完全試合を達成した。1試合19奪三振、13者連続奪三振と記録ずくめの投球を成し遂げた「メカニズム」はどうなっているのか。筑波大学の硬式野球部監督で、体育専門学群の准教授として「動作解析の第一人者」として知られる川村卓氏が分析した。
佐々木朗が完全試合を達成した同日、東京・大田スタジアムで行われた首都大学野球リーグで指揮を執った川村氏は試合後、歴史的快挙を報道陣から知らされると「本当ですか!」と目を丸くした。
川村氏は佐々木朗が高3年夏の岩手大会後、U18W杯に向けて筑波大で調整した際などに投球を見る機会があったという。佐々木朗の投球フォームを分析した時、最も他の選手と違うのはボールを離すリリースの形。「バレーのスパイクのようなんです」と説明する。
通常、佐々木朗のような高い位置から叩くような投球フォームで投げると、ボールが高めに浮いてしまうものだが、佐々木朗にはそれがない。背筋の強さと、リリース時の上手な手首の使い方がいい方向へ作用していると川村氏は解説する。「天性のものだと思います」と口にした。
リリースの形は高校時代から変わらないものの、プロで磨きがかかった部分もある。特に下半身が潰れなくなったのは大きな進化だ。同じ投球フォームで投げられる「再現性」が高まり、安定した制球を生み出している。
佐々木朗はプロ3年目。昨季まで、川村氏の大学院での“教え子”にあたる吉井理人投手コーチのもとで、時間をかけて育てられた。他の投手にはないほど手足が長く、投球フォームは徐々に理にかなった形になってきているものの「まだまだ成長する」と断言。「疲れは蓄積していくので」と怪我を心配しつつ“令和の怪物”の快進撃を見守っていく。
10日に行われたオリックス戦で28年ぶりとなる完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手。日本新記録の13連続奪三振、日本タイ記録となる1試合19奪三振といった記録づくめの大記録となり、強烈なインパクトと共に歴史に名を残すことになった。
まだプロ3年目、弱冠20歳という若さでありながら、もはや日本球界最高峰の力の持ち主となっている佐々木朗。今季はここまで3試合に登板して2勝0敗、防御率1.57という成績を残しているものの、より詳細なデータを見てみると、佐々木朗の異次元の投球内容が浮かびあがってくる。
セイバーメトリクスの指標などでデータ分析を行う株式会社DELTAのデータを基に見てみると、まず真っ先に目を引くのがとてつもない奪三振率の高さ。ここまで3試合、23投球回を投げて、42奪三振。69個のアウトのうち、約6割を三振で奪っており、対戦打席のうちの三振率を示す「K%」は54.5%になる。
現在、球界No1投手とされるオリックスの山本由伸投手の「K%」は29.5%。ソフトバンクの千賀滉大投手で28.9%となっており、佐々木朗の異質ぶりが良く分かる。それでいて佐々木朗は制球力も高く、与四死球はわずか3。投手の能力の高さを測る指標の1つと知られる「K-BB%」は51.9%。山本は20.5%、千賀は18.1%。20%を超えると優秀とされる指標で50%を超える凄まじい数値となっている。
これ以外にも1イニングに出す走者の数を示し、1を切れば優秀とされる「WHIP」も0.39と傑出した数字に。また、ストライクゾーン内のボールをコンタクトされる割合を示した「Z-Contact%」は70.3%、そしてゾーン外のボールをコンタクトされる割合を示した「O-Contact%」は33.3%となっており、これらも12球団の投手の中で群を抜く数字になっている。
そして、守備から独立した投手の防御率を示す「tRA」は-0.34と、まさかのマイナスに。防御率は1.57ながら、守備から独立した部分で佐々木朗が失った点は無いと言える。今季の山本の「tRA」は1.80、タイトルを総なめにした昨季でさえ1.73だったことを考えると、ここまでの佐々木朗の凄さがデータの面からも分かる。
史上最年少で完全試合を成し遂げた「令和の怪物」。まだ20歳と伸びしろは十二分にある。今季どれほどの成績を残すのか。そしてこの先、どこまで進化していくのか、楽しみだ。
プロ野球史上16人目の完全試合を達成したロッテの佐々木朗希投手に、メジャーリーグからも注目が集まっている。MLB公式サイトは「日本の天才が完全試合で19奪三振」との見出しで特集。多くのメジャー球団から、すでに熱視線を注がれていることを伝えている。
10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で佐々木朗は日本タイ記録の1試合19奪三振、日本新の13者連続奪三振など球史に残る快投を披露した。MLB公式サイトは、メジャーでの完全試合は過去23回、完全試合での最多奪三振はマット・ケインと伝説の大投手であるサンディ・コーファックスの「14」と紹介している。
さらに「NPBでの2年目シーズンが始まるときから、すでにMLB球団のレーダーに入っていた」と以前から注目の存在であったことにも言及。「しかし、仮にそうじゃなかったとしても、日本の野球史上最高のパフォーマンスの1つをした今、確実にレーダーに入っただろう」と、今回の完全試合で評価はさらに高まったようだ。
ロッテの佐々木朗希投手が10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で史上16人目の完全試合を最年少20歳5ヶ月で達成した。元ロッテ監督のボビー・バレンタイン氏もYouTubeなどでチェック。「スゴイネ!(日本語)世界最高レベルの若手投手だ。ロッテを背負ってプレーしているのが私は嬉しい。次の登板が待ち遠しい。願わくば、残りのキャリアで怪我なくプレーしてくれればと思う」と声を弾ませた。
バレンタイン氏はレンジャーズ、メッツ、レッドソックスでも監督を務めた。今季から米放送局「バリースポーツ・ウエスト」の解説者に就任。そんなボビーから佐々木朗希はどのように見えたのか。
「今のところ、ササキはどのリーグでもトップクラスの選手に思える。なのに、とても若い。だからアメリカで見るにはまだ時間がかかるだろう。とは言えトップレベルの投手。球速やコントロール、非常に才能に溢れている」。
大谷翔平投手と同じ岩手県出身であることも知っている。「彼らは岩手県民に誇りと幸福感を与えている」と話し、「今年の夏に時間があるから、(日本で)彼の投球を生で見たい。怪我なくプレーして欲しい。素晴らしいキャリアを送るだろう」と期待を寄せた。
1995年と2004年から2009年までの計7シーズンでロッテで指揮を執り、2005年には日本一へ導いた。今でも古巣の試合はチェックしているようで、「ロッテが今年も引き続きいいチームになって、優勝してくれることを願っている。毎試合という訳にはいかないが、可能な限り彼らの試合をチェックしているし、応援している」と古巣の躍進に期待を込めた。
「まずは支配下選手登録が1番。そこはクリアして、優勝目指していく中でその中の1人になれればなと思います」。
昨年11月に行ったオンライン取材で今季に向けて“支配下選手登録”を目標に掲げたロッテの小沼健太が、開幕前の3月22日に支配下選手登録を掴み取った。
目標を達成した小沼は「安心しました」と率直な感想を口にした。昨季育成選手ながらファームで抑えを任され、セーブ機会で1度も失敗することなくイースタン最多の18セーブをマーク。
シーズンオフは「僕は体の操作があまりできないタイプなので、細かい動きを中心に。ウエイトも大きい動きをしたんですけど、それ以外でジャンプ系のトレーニングだったり細かいトレーニングをいれました」と体の使い方を見直した。「球も強くなり、結果が出てきたのかなと思います」と手応えを掴む。
「これまで以上に体の構造、細かい部分を考えるようになった。そこは自分の中でも成長したように思います」。
昨年11月にはシーズンオフの間に変化球の精度を上げたいと話していたが、2月の対外試合から小沼の投球を見ると、カーブやフォークの精度が上がったように見える。
「順調というか、1試合しか1軍で投げていないですけど、ソフトバンク戦ではカーブでストライクが取れましたし、フォークでもしっかり抑えていけた。課題にしていたところが1軍の舞台で発揮できたのは良かったと思います」。
プロ初登板となった3月30日のソフトバンク戦もそうだが、2月の対外試合からカウント球としてストレート、カットボールだけでなく、カーブやフォークも織り交ぜている。2月23日のオリックスとの練習試合では、渡部遼人に1ボール1ストライクから3球目にカーブを投じストライクを奪えば、太田椋にも1ボールから投じた2球目のカーブでストライクを取った。
「カーブに関しては1番苦手な変化球。今もそうなんですけど、松川だったり、積極的にサインで出してくれるので、出された以上は自信を持ってしっかり投げたい。“ボールになってもいいや!”という気持ちで低めに、今はコントロールできている。カーブはこれからも使っていけたらなと思います」。
フォークに関しても、追い込んでから投げるだけでなく、カウント球としてストライクゾーンに投げ込む。
「去年だったらストレートでファウルを取ったりすることが多くて、フォークで空振りをさせようという意図があった。1軍になるとストレートとカーブだけでは難しい。カウントでフォークを入れられたら幅が広がるかなというのはあるので、そこはしっかり入れていっていますね」。
フォークやカーブをカウント球として投げるようになったことで、カウントの稼ぎ方がうまくなった印象だ。
本人も「1番はストレートが強くなったので、ファウルをしっかり稼ぎたいときに稼げるようになった。そこが1番大きいポイントかなと思います」と自信を見せた。
昨年は、ファームで34試合・34回2/3を投げて、奪三振が20個と“奪三振”という部分を課題にしていた。
昨年11月時点で「今までも三振が取れる方ではなかった。結果的に三振も少なく、四球も少ないんですけど、1軍に上がるためには三振数というのを、防御率以上に僕自身大切にしないといけないと思っています」と、“三振”にこだわっていく考えを示していたが、現在は「(三振が)取れないので、今は無理してこだわる必要はないかなと。今はそういう思いです」とのことだ。
その理由について「1軍は結果が全てなので、どんな(アウトの)取り方でもしっかり自分のいい球を投げてアウトを取れることが今は1番かなと思います」と教えてくれた。
現状ではビハインドゲームでの登板が中心だが、ファームで抑えを担当したように、1軍でも勝利の方程式で投げたいという想いを持っている。「3人で終わるというのがチームの流れを作れる。ビハインドだけどしっかり3人でというのを意識している。それの積み重ねが、勝ちパターンに入れると思うので、そこは意識しています」。
今季の目標に挙げていた“支配下選手登録”を叶えた。次なる目標は「今シーズンずっと1軍にいることと、20試合、30試合と積み重ねていけたらなと思います」。1試合、1試合、結果を残した先に目標の達成が見えてくる。
ロッテ・佐々木朗希が4月10日のオリックス戦で、NPB史上16人目、28年ぶりとなる完全試合を達成した。13者連続奪三振の日本記録も更新し、1試合19奪三振も日本タイ記録。まさに球史に残る快投だった。今シーズンの開幕前、ロッテOBである黒木知宏氏が「3年目の佐々木朗希」について次のように語っていたので紹介したい。